キーワード選定の9ステップ|SEOで使えるツールや成功例を解説

MOLTS編集部

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キーワード選定の9ステップ|SEOで使えるツールや成功例を解説

SEOでのキーワード選定は、Webサイト/Webメディアの成果に直結すると言っても過言ではありません。そのためロジックに基づき、合理的にキーワード選定を行なっていく必要があります。

本記事では、何故キーワード選定が大事なのかといった前提の知識から、キーワードを正しく選び、成功に導いているWebメディアの成功事例、そして具体的なキーワード選定の手順について解説をしていきます。

Webメディアを運用しているがなかなか成果に結びつかない、これからWebメディアをローンチするがどうやってキーワードを選べば良いか分からないといった担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

※弊社が考えるコンテンツマーケティングの本質については、別記事「コンテンツマーケティングとは?5つの成功事例から学ぶ戦い方」で詳しく解説しています。ぜひあわせてご覧ください。

何故SEOでは、キーワード選定が重要なのか

SEOのキーワードを、「何となくメディアとの関連性が高そうだから」「月間の検索ボリュームが多いから」といった理由で選定するケースがありますが、弊社ではキーワード選定を、検索流入の軸とするWebサイト/Webメディアの生命線と考えています。

何となくではなく、しっかりとしたロジックを持ってキーワードを選定することが、結果的に成功・失敗を大きく分けます。

例えば、「転職エージェント」というキーワードで検索してくるユーザーは、自分にマッチした転職エージェントに登録して、なんとしても転職を成功させたいというニーズを持っています。そのため、転職エージェントを各サービスごとに比較できる質の高い記事を書き、検索順位1位に表示できれば、多くのCV(コンバージョン)を生み出すことができます。

一方の「転職エージェント とは」というキーワードは、転職エージェントに登録したいというニーズよりも、そもそも転職エージェントとはどのようなサービスで、どんなメリットがあるのかといった知識を得たいというニーズが強いキーワードです。エージェント登録意図はさほど高くはないため、仮に上位表示ができたとしても、CV(コンバージョン)へとはあまり繋がらない可能性があります。

転職エージェントへの登録を直接的な収益に繋げる「アフィリエイト型のWebメディア」であれば、この2つのキーワードでの成果は大きく分かれるでしょう。

このようにキーワード選定によって、得られる成果は変わってきます。自社のメディア運営の目的と照らし合わせて、どのキーワードで1位を取れば、最も成果が見込めるのかというキーワード設計が大切です。

キーワード選定でリソースと成果は段違いに変わる

弊社は、定義した成果が最も見込めるキーワードを「マストキーワード」と呼んでいます。このマストキーワードで順位を押し上げていくために、マストキーワードに付随する「サブキーワード」を選んでいく必要があります。

ここでも同様に、サブキーワードを選ぶロジックが大事になってきます。よくやってしまいがちなのが、Googleキーワードプランナーなどの「キーワード選定ツール」で、関連しそうなキーワードを羅列し、それらのキーワードで大量にコンテンツを書いていくことです。

とりあえずコンテンツ数を増やしていけば、成果は出るという考え方は間違いです。

具体的なサブキーワードの選定方法は、「事例から学ぶ9つのステップ」の章で解説して行きますが、本当に必要なサブキーワードのみを選定して、徹底的に記事の質を高めていくことで、無駄なリソースを使うことなく、最大限の成果を得るための「最短ルート」を走ることが大切です。

そもそもSEOで攻めるべきかという視点も持つ

市場環境によっては、SEOで攻めたとしても成果に繋がらないことがあります。例えば、そもそも「マストキーワード」に設定したキーワードの検索のボリューム数自体が少なければ、たとえ上位表示ができても、成果があがらないことがあります。

市場が大きければ、このようなことはありませんが、世の中に認知されたばかりの新しいツールなどといった新興市場では、よく見られるケースです。

しっかりとメディア自体の成果を定義して、どのようなキーワードで上位表示をすれば、成果に繋がるのかを見極めた上で、キーワード選定を始めるべきでしょう。

2021年時点でのSEOに対する考え方

ここからは、長年に渡りコンテンツSEOに関わってきた弊社の、2021年のSEOに対する考え方に関して解説していきます。

新規コンテンツ・ページを作ることの意味

SEOにおいて、新規コンテンツ・ページを作る意味は、サイトが保有しているキーワードの数を増やしていくことです。キーワードは保有しているだけでは意味がありません。いかに、上位表示させるかが重要になってきます。

その上で弊社では、選定したキーワードで検索順位1位を獲得しないと、本質的に意味がないと考えています米国Advanced Web Ranking社が行なった検索順位によるユーザーのCTR(クリック率)の調査を見れば、その理由は明らかです。

月あたりの検索ボリュームが500以上のキーワードデータの国際平均CTR値
※月あたりの検索ボリュームが500以上のキーワードデータの国際平均CTR値(2021年5月時点)

検索順位1位のサイトのCTRは約31%なのに対して、2位のサイトでは約15%、10位のサイトに至っては、約1%までCTRが下がってしまいます。

せっかくコンテンツを制作したのに、検索順位が10位では最大限の成果を得ることができません。新規で作ったコンテンツ・ページのメンテナンスを通して、質を高めることで、検索順位を1位に押し上げていく必要があります。

検索するユーザーにとっての利便性を追求し続ける

検索順位の1位の獲得を目指していく時に、理解しておきたいのがGoogleの基本的な理念です。Googleは、ユーザーの利便性を第一に考えるという思想を持っています。

ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。

Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えています。新しいウェブブラウザを開発するときも、トップページの外観に手を加えるときも、Google 内部の目標や収益ではなく、ユーザーを最も重視してきました。Google のトップページはインターフェースが明快で、ページは瞬時に読み込まれます。金銭と引き換えに検索結果の順位を操作することは一切ありません。(以下、略)

Google公式サイト「Googleが掲げる10の真実」より

そのため、最もユーザーの利便性を考えられているコンテンツこそが、1位になるであろうと推測できます。コンテンツやページは作って終わりでなく、継続的に運用する、つまりメンテナンスが非常に重要です。

ユーザーの行動こそが全て

メンテナンスにおいて、「ユーザーの滞在時間を長くするためにはどうすれば良いですか?」「直帰率を下げるには、どういった施策が必要ですか?」といった質問を受けます。

しかし、ユーザーの利便性を満たすのであれば、滞在時間が短くても、直帰率が高くても良いと考えています

例えば、「妊娠 初期症状」といったキーワードの場合、妊娠したかも知れないというユーザーの情報ニーズに対して、情報量が多く詳細まで読み込まれている滞在時間の長いコンテンツの方が質が良いと考えられます。

一方で、賃貸情報を扱うサイトであれば、ユーザーが求めている物件まで早くたどり着けるように設計され、滞在時間の短いページの方が利便性が高いと言えるでしょう。

このように検索キーワードによって、ユーザーが求めている情報を的確に答えられるかが重要になってきます。滞在時間を高める、直帰率を下げるというテクニック論では無く、ユーザーの課題解決ができるかといった視点でコンテンツやページを考えていく必要があります。

SEOでうまくいっている3つの成功事例

実際にキーワード選定を正しく行い、成果に結びつけている3つの事例について見ていきます。

ボーグル

ボーグルは、働き方改革をテーマとして株式会社ベネフィット・ワンが運営するtoB向けのオウンドメディアです。同社が展開する福利厚生サービス「ベネフィット・ステーション」のお問い合わせの獲得を目的として、2017年より運用が開始されました。

立ち上げ当初は「福利厚生サービス」自体の検索ボリュームが少ない傾向にあったため、「福利厚生」だけでなく「働き方改革」や「ワークライフバランス」「健康経営」といった、福利厚生サービスを導入するであろうターゲットが検索するキーワードも含めて、1位を獲得することを戦略としていると思われます。

これらのキーワードで流入してきたユーザーに対して、「ベネフィット・ステーション」をはじめとする自社サービスを訴求することで、お問い合わせの獲得を見込めます。

ボーグルの記事数は100本程度ですが、そのほとんどで狙ったキーワードで検索順位1位を取っています。新規コンテンツとメンテナンスをしっかりと分けて運用し、成果に繋げている好事例です。

弊社がコンサルティングやコンテンツ制作や運用まで一貫してお手伝いさせていただいたボーグルの事例については、別記事「働き方改革や福利厚生などの主要キーワードで1位を獲得し続ける『ボーグル』成長の裏側」をあわせてご覧ください。

ビギナーズ

株式会社マーケットエンタープライズは、楽器・カメラ・家電・ドローンなど幅広いアイテムを扱う「ReReレンタル」を運営しています。

ビギナーズは、「ReReレンタル」の利用者を増やすこと(リード獲得)を目的として、運用されているtoC向けオウンドメディアです。

調べて見ると、「ギター レンタル」「サックス レンタル」「カメラ レンタル」など商材名とレンタルを掛け合わせたキーワードが多数あり、これらで1位を獲得することで、かなりのリードが発生していると思われます。

ボクシルマガジン

スマートキャンプ株式会社は、「勤怠管理システム」「人事評価システム」といった、法人向けSaasの比較を行うTOB向けオウンドメディア「ボクシルマガジン」を運用しています。

「勤怠管理システム 比較」など、ツールの導入を検討している担当者が検索するであろうキーワードで1位を獲得することで、資料請求やお問い合わせといったリード獲得へと繋げてみると推測できます。

弊社がコンサルティングを担当させていただいたボクシルの事例については、別記事「 3カ月でリード総数を4000件へ倍増させた『ボクシルマガジン』のコンテンツグロースの軌跡」をあわせてご覧ください。

事例から学ぶキーワード選定の9つのステップ

ここからは、具体的にキーワード選定をしていく手順について解説していきます。

STEP1:目的と成果を明確化する

「売上をあげたい」「リードを獲得したい」「認知を拡大したい」などWebメディアの運用目的は様々です。運用の目的によって、狙うべきキーワードは異なります。まずは何のために、Webメディアを運営するのか、その目的を明確化しましょう。

例えば、自分にあった「ポケットWifi」を探している人を対象とするとき、「Wifiってなに?」の認知段階にいる人に向けた発信なのか、具体的な製品を比較検討している段階にいる人に向けた発信なのかで、キーワードの作り方は変わってきます。

またその目的に応じて、成果を定めましょう。成果とは、目的が達成したかどうかを判断する基準になります。売上が目的であれば「売上高」、リード獲得が目的であれば「リード数」などが成果指標になるでしょう。

詳しくは、「オウンドメディアの成功は指標で変わる!成功事例から学ぶ設計方法」を合わせてご覧ください。

STEP2:関連しそうなキーワードを並べる

次に、Googleのキーワードプランナーをはじめとする「月間の検索ボリューム」を調べることができるツールを活用し、関連しそうなキーワードを並べていきます

例えば、勤怠管理システムのリード獲得が目的であれば、「勤怠管理」「勤怠管理システム」「勤怠管理 とは」「勤怠管理ソフト」「勤怠管理 無料」「勤怠管理システム 比較」など、ボリューム順に並べていきましょう。

STEP3:キーワードを実際に検索する

そして、実際に並べたキーワードで検索をかけてみましょう。検索をかけたキーワードで、商品の比較サイトやサービスページが上位表示されている場合は、検索しているユーザーが商品の購入意欲が比較的高いことを示します。上記の例で言えば、「勤怠管理システム」「勤怠管理 無料」「勤怠管理システム 比較」といったキーワードが該当します。

STEP4:マストキーワードを定める

マストキーワードとは、「絶対に1位を取らなければならないキーワード」のことを指します。例えば、リード獲得が目的であれば、検索ユーザーの購入意欲が高いキーワードが、マストキーワードとなります。先の「ポケットWifi」の例でいうと、「ポケットWifi 即日 おすすめ」「ポケットWifi 大容量」など具体的な条件がキーワードに含まれることが多いです。

また、認知の獲得が目的であれば、ボリューム数が多く、認知を取りたいターゲットと親和性の高いキーワードを選ぶ必要があります。この場合は、「ポケットWifiとは」「ポケットWifi 仕組み」など、特定の製品検討には至っていないが、そもそもポケットWifiという手段を考えている人向けのキーワードになります。

なお初心者が新規で始めるオウンドメディアなどであれば、運用開始時に5つ程度のマストキーワードを定めるのがおすすめです。そこから1〜2つに選択と集中をし、成果が得られなければ次のキーワード、とフェーズを分けて考えます。

STEP5:マストキーワードのコンテンツの骨格を作る

定めたマストキーワードで、検索するユーザーが何を求めているのかというニーズを、上位表示されているサイトから読み取っていきましょう。

抽出したニーズから、どのようなコンテンツであればユーザーの理想となるコンテンツになるのかを組み立て、タイトルや実際のコンテンツ構成を考えていきましょう。

STEP6:骨格から抽出された要素を並べる

タイトル案やコンテンツの内容が決まったら、そこに付随する要素を抽出していきます。例えば「勤怠管理システム」をマストキーワードとした場合、「勤怠管理とは何か?」「勤怠管理システムとは何か?」「勤怠管理システムの比較」「勤怠管理システムのメリット・デメリット」といった要素を抽出できます。

STEP7:サブキーワードを選定する

これらの要素をサブキーワードとして設定していきます。運用初期のオウンドメディアの場合は、1つのマストキーワードに対して、5〜10個程度のサブキーワードを設定すると良いでしょう。

STEP8:メンテナンスを加味してキーワードツリーを作る

設定したマストキーワードでは、必ず1位を獲得しなければいけません。そのために新規で作ったコンテンツを定期的にメンテナンスをして、質を高めていく必要があります。

その際に、サブキーワードで制作した記事の内容を、マストキーワードの記事に補足として付け加えると、よりユーザーにとって有益なリッチコンテンツになっていきます。そのため、サブキーワードは、マストキーワードの記事のメンテナンスを加味して選定していくと良いでしょう。

この際に重要なのが、「キーワードツリー」です。選定したいくつかのマストキーワードに同じ内容(サブキーワード)が重複してしまうことがあります。コンテンツの内容が被らないように、キーワードの階層を可視化するツリーを作成します。

運用初期のオウンドメディアであれば、マストキーワードを3〜5つ、サブキーワードを5〜10つ選び、最小でも15記事、最大で50記事のキーワードツリーを作っていきましょう

STEP9:関係性を理解して、運用を行い続ける

キーワードツリーを作成したら、実際にコンテンツを作っていきます。まずはマストキーワードの記事作成、次にサブキーワードの記事作成を行います。その後にメンテナンスでサブキーワードの記事内容を、マストキーワードの記事に追加して順位を上げていきます。

ただし気をつけたいのが、マストキーワードの記事に要素追加をすると、コンテンツが長くなりすぎてしまうケースがあります。情報を盛り込みすぎると、かえってユーザーが知りたい情報を見つけるための妨げになってしまいます。

法律事務所オーセンス 「離婚の慰謝料」より

上記は、「離婚 慰謝料」という競合性が高く検難易度の高いキーワードで検索1位を獲得(2020年4月現在)している「法律事務所オーセンス」のコンテンツです。本文が長くなりすぎないように、各項目の要約だけを記述し、内部リンクでサブキーワードのコンテンツにうまく誘導しています。

このようにユーザーの利便性を第一に考えて、コンテンツの質を高める運用を続けていくことは極めて大切です。

もしも、マストキーワードで1位を取れなかった場合は、サブキーワードの数を増やす、マストキーワードで1位を取れたのであれば、別のマストキーワードを用意して、攻める領域を増やしていきましょう。

メンテナンスの考え方や取り組む上でのポイントは、別記事「成果を最大化させる!コンテンツSEOの記事リライト、メンテナンスの考え方」で解説しています。詳しくはこちらを参考にしてください。

キーワード選定に役立つツール

実際にキーワードを洗い出していく時に、役立つツールを2つご紹介します。必ずしも、このツールを使用する必要はありませんが、使い勝手や見やすさ・必要な機能といった視点で、大変便利なツールだと言えます。

Ubersuggest

「Ubersuggest」は無料で使えるキーワードツールです。検索ボリュームの他に、競合や季節性・CPC(クリック単価)などを合わせて確認できます。有料プランでは、自社のコンテンツ分析や順位チェックツールの利用が可能です。

Keyword Tool

「Keyword Tool」も無料で使える検索ボリュームを確認てきるキーワードツールです。アカウント登録をしなくても、最大750個のキーワードを生成できます。

Googleの検索ボリューム数の他に、YouTubeやTwitterでの検索数も調べることが可能です。過去のボリューム数とも比較できるので、最新のトレンドのキーワードを見つけることもできるでしょう。

闇雲なキーワード選定ほど、コストの無駄はない

ただ記事を書くためにキーワードを選ぶのではなく、どんなキーワードを選定したらWebサイト/Webメディアに成果をもたらすのか、といった視点が重要です。

闇雲にキーワードを選定して、コンテンツ数を増やしても、リソースがかかるだけで、成果に繋がりません。成果に繋がる「マストキーワード」、そしてそれに付随する「サブキーワード」に基づきキーワードツリーを設計しましょう。

キーワード選定を正しく行い、コンテンツの質の改善を繰り返せば、必ず成果に紐づきます。本記事をキーワード選定の参考にしていただければ幸いです。

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