・マーケティングオートメーションを導入したが、成果が上がらない。
・イマイチ使い方がわからない。
・シナリオを使ってみたいが、考え方や設定方法がわからない。

こういった声がよく聞かれます。

本記事では、すぐにシナリオ設計が可能になるように、マーケティングオートメーションのシナリオとは何かを説明すると共に、シナリオを設定する際に必要な分析方法をお伝えします。

現在、以下のようなことでお困りではありませんか?

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マーケティングオートメーションとは

マーケティングオートメーションとは、企業のマーケティング活動において、マーケターや営業が手動で時間をかけて行なっていた業務を自動化して、効率を高めるシステムを指します。

具体的には、獲得したリードのスコアリングや、これまでなかなか見ることができなかった個人にフォーカスしたWebトラッキング、リードの属性に合わせたセグメント作成や、そのセグメントに基づいた自動メール配信(シナリオ)などの機能があります。

マーケティングオートメーションが求められる背景

これまでは、リードを獲得するまでがマーケターの仕事になっており、そこから営業がバトンを受け継ぎ架電、アポイントを獲得、商談を行い受注につなげる、といったフローが一般的でした。

しかしそのフローでは、架電をしても相手に繋がらない、せっかくのインバウンドリードにもかかわらず20%くらいでしかアポイントを獲得できない、アウトバウンドと同様の受注率しか受注できないといった課題がありました。

またフローの途中で離脱してしまったリードに対しては、営業からの再アプローチはされず社内データベースの奥深くに眠る…といったことも多く起きていました。

そこで、上記のような無駄を省き、より効率的なリード獲得を可能としたものが、マーケティングオートメーションです。

マーケティングオートメーションの機能

 マーケティングオートメーションのメイン機能に、リードを選別する機能(リードクオリフィケーション)があります。

リードクオリフィケーションとは、例えば、獲得したリードに、サービス資料や事例などWebに公開されていない情報を与え、クリック計測やWebトラッキングを通じてそれが見られているのか・見られていないのかを判定し、見られているのであれば、「サービスに興味あり」とみなして、営業にトスするといったものです。

また、社内データベースの奥深くに眠っているリードに対してセミナーや新サービスの案内を行い、スコアリングすることで定量的に「リードの意欲」を計測し、一定のスコアになったリードに対して再度、架電などでアプローチする、といった、ホットリードを見つけ出すことができます。

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マーケティングオートメーションの機能や事例については、「マーケティングオートメーションとは?事例を用いてわかりやすく解説」を合わせてご参照ください。

マーケティングオートメーションのシナリオとは

一般的にいわれるシナリオとは、映画・テレビなどの脚本をイメージされることが多い言葉ですが、マーケティングオートメーションで用いるシナリオは、「計画を実現するための筋道」に近しい意味合いを持っています。

マーケティングオートメーションのシナリオとは、リード育成リードナーチャリングするための道筋を決め、その道筋でどのような情報提供をするかを設定できる機能を指します。

シナリオでは、サービスや事例の紹介、セミナーの案内などの情報提供と共に、フォームからの登録を通じてリードの情報を収集することで、商談する際に必要な情報を事前にヒアリングすることが可能です。

マーケティングオートメーションのシナリオの機能

マーケティングオートメーションのシナリオは、事前に設定した道筋に沿ったメールの自動送信と、そのメールに対するリードのリアクションによって自動的に道筋を分岐させる機能があります。

道筋の分岐とは、メールを開封し、セミナーに申し込みを行ったリードにはこのメールを送る、申し込みがないリードには再度セミナー案内のメールを送る、といったものです。

この機能により、リードのリアクションに応じて内容の異なるメールを送ることができ、その結果、シナリオがファネルとして機能します。

ファネルを通過したリードはリードナーチャリングが完了したとみなして、こちらも営業にトスアップする、といった動きができるようになります。

マーケティングオートメーションのシナリオの必要性

「事前に設定した道筋に沿ったメール配信を行う」

これだけであれば、マーケティングオートメーションの他の機能で行うことが可能です。

ただ、そのメールのリアクションによって対応を変える場合は、シナリオを活用するのがおすすめです。

シナリオ以外の機能で、リードのリアクションに応じた対応を行う場合は、リード情報を1件ずつ閲覧し、メールに対するリアクションを確認し、リアクションの内容によって次回の案内を変えるといった、非常に時間のかかる作業になってしまいます。

そのため、シナリオを活用し、

  • そのリードナーチャリングの「目的(ゴール)」は何か
  • 目的(ゴール)に達した際、リードはどのような「状態」になっているのか

ということを事前に定義すると共に、

  • ナーチャリングの対象はどのような「業種/役職/職種」(属性)のリードで
  • どのような「ニーズ」を持っていると考えられるのかを定義し
  • そのリードたちに対して、どのような「情報」を「いつ」与えるのか

といった事柄を、カスタマーセグメントに基づいてシナリオを設計することで、効率の良いリードナーチャリングが実現できます。

カスタマーセグメントの考え方

カスタマーセグメントとは

カスタマーセグメントとは、属性や、 どのような「ニーズ」をもっていると考えられるのか、などを基にセグメントすることを指します。

例えば、営業部のマネージャーに情報を発信する場合と、広報部の一般社員に情報を発信する場合、内容はそれぞれ異なるかと思います。

さらに、営業部のマネージャーと一口に言っても、営業マンの採用を行いたい、時流に合った効果的な営業方法を知りたいなど、ニーズは様々です。

そのため、属性やニーズでセグメントし、そのセグメントに沿ったメールを送付することで、リードに「有益なメールだ」と感じてもらいやすくなります。

有益なメールだと感じてもらえるようになれば、継続的にメールを閲覧してもらえるようなり、リアクションを引き出す機会が生まれやすくなります。

カスタマーセグメントの必要性

「自分には関係がないメールだな」と思われると、メールは開封やクリックをされづらくなり、フォーム登録までいきつくリードは送信者数の0.1%にも満たない、といったことが起きやすくなります。

最悪の場合、「この会社からのメールは関係がない情報しか書かれていないから配信を停止してもらおう」と思われ、オプトアウトされてしまうと、そのリードへは連絡ができなくなってしまいますので、注意が必要です。

これらの事象を防止するためにも、カスタマーセグメントを設け、それに沿った情報を発信し、それぞれのリードに「有益だ」と感じてもらえる情報提供を心掛けることが肝要です。

カスタマーセグメントの考え方「誰に」「何を」

カスタマーセグメントを設ける目的は「リードに有益な情報だと感じてもらう」ことです。

そのために、マーケティングオートメーションでメールを送付するリードは「どのような人なのか」ということを明確にし、その人は「どのような情報を欲していると考えられるのか」を考える必要があります。

どのような人なのかは、先に挙げた「業種/役職/職種」(属性)から、ほぼ明確化することが可能です。

一方、「どのような情報を欲していると考えられるのか」(ニーズ)は推測の域を出ません。

ただ、これらの人の共通点は、「あなたの会社のサービスや類似サービスに何かしらの興味を持っているため、問い合わせや資料請求、または展示会で名刺交換をした」と考えられます。

また、どのような経路で流入したのかも重要なファクターです。

検索でサイトに流入し、問い合わせしたのか。それとも、展示会でサービス説明などを受けて、名刺交換したのか。

前者であれば、LPやホームページ上の情報に興味をもったと考えられるため、何が書かれているのかを確認し、後者であれば、そのとき話した担当者から会話内容の共有をしてもらう、などのアクションが必要になるかと思います。

これらの情報を基に、属性でのクラスター(塊)や、ニーズでのクラスターを設け、それ基づいた情報を提供することで有益な情報発信が可能になります。

カスタマーセグメントの作成方法

カスタマーセグメントのワークフレームに必要な情報(CRM/SFA)

では、具体的にどのようにカスタマーセグメントを設けるのかというと、私が行っていることは、CRM/SFAでの分析です。

例えば、展示会で名刺交換をしたリードの情報を担当者にヒアリングしても、「詳細は覚えていない」といった回答しかでてきません。

そのため、CRM/SFA分析を行い、特定の属性に該当する人は、どのようなフローで商談までたどり着き、どのような質疑応答を行い、その結果、受注しているのかどうかを分析で明らかにします。

分析方法のフレームワーク(LTV/デシル/ラベリング)

会社によっては、CRM/SFAの情報が10万件以上ある、といったこともありますが、さすがに10万件のフロー、質疑応答内容を分析するのは時間がかかってしまいます。

その場合は、受注企業に絞った分析を行います。

具体的には、受注企業を契約金額やLTV(顧客生涯価値)でフィルタし、デシル分析を行います。

デシル分析を通じて契約金額やLTVで顧客を分割し、契約金額が高い顧客層(高売上層)/高LTV層の分析を行い、どのようなフローで商談までたどり着き、どのような会話があったのか、そのような質疑応答があったのか、どのような課題があったのか。

その結果、自社サービスのどんな点に魅力を感じて受注になっているのかを明確にします。

これらの分析を、高売上層/高LTV層だけでなく、低売上層/低LTV層でも行い、高層と低層の差を明確にします。

フレームワークのアウトプット

これらの分析結果を基に、特定の属性はどのような質疑応答を行っているのか=興味がある情報は何かを明確にし、その結果、どのような課題を解決すためにサービス/商品を契約しているのか=「ニーズ」を明確にすることができます。

また、高層と低層の差から、どのような情報を提供したリードは高層になりやすいのかを明確することで、新たに受注できる可能性のあるリードに対する情報設計を行います。

フレームワークアウトプットを用いたシナリオの設計方法

カスタマーセグメントに基づいたシナリオ作成方法「誰に」

高売上層/高LTV層の商談履歴から明らかになった属性やニーズを基に、マーケティングオートメーションに登録されているリードをセグメント分けします。

この時、気を付けなければならないことは、役職や職種が不明確なリードの扱いです。

これらのリードには、セールスからの架電や個別メールを通じてヒアリングを行うことをおすすめします。

マーケティングオートメーションを扱う上で、最も気を付けなければならないことは、オプトアウト(=離脱)させないことです。

仮に、適当に振り分けた結果オプトアウトされてしまったら、1リード獲得にかかるCPAの分、会社に損害を与えた、といっても過言ではありません。

オプトアウトを0にすることは非常に難しいことですが、それくらいの気持ちでリードに向き合っていただきたいと思います。

カスタマーセグメントに基づいたシナリオ作成方法「何を」

まず、CRM/SFA分析で明らかになった会話内容から情報提供の順番を決め、シナリオに落とし込みます。

次に提供する情報の内容を設定しますが、これは、商談内で行われた質疑応答を基に情報を設計することもできますし、分析結果から読み取れる高売上層/高LTV層の課題から情報設計することもできます。

最後にシナリオの分岐を設定していきますが、ここで重要になることは、「その情報を与えた結果、リードにどのようなアクションをしてほしいか」、また、そのアクションの結果、「自社はどのようなアクションを起こすのか」ということを事前に設計しておくということです。

マーケティングオートメーションは、リードとのコミュニケーションツールです。

コミュニケーションが一方通行にならないように設計する必要があります。

有益な情報を提供し、適切なコミュニケーションを行うことができれば、多くのリードがアクションし、毎月、ホットリードをセールスにトスアップすることができるようになるでしょう。