資産運用を主目的とするマンションの土地仕入、企画・開発、販売、管理までをワンストップで提供している株式会社グローバル・リンク・マネジメント(以下、GLM)。

2018年4月より、不動産投資事業での成果獲得を目的としたオウンドメディア領域の支援を開始。翌年2019年3月より、不動産投資に関する情報サイト『レイビー』のコンテンツ強化、およびインハウス化支援をスタートさせました。

あわせて同年10月からは、リードから受注につなげる基盤作りとして、インサイドセールスチームのインハウス化にも携わらせていただきました。

今回の対談では、GLMの小野美幸さま、小泉由貴乃さま、そしてオウンドメディア領域を担当した永田さおり、インサイドセールス領域を担当した武田大の4人で、お取り組みについて振り返りました。

「機会損失に気づいていても対処できない状況だった」リード獲得と受注数を増やすための基盤作り

永田:もともとのお取り組みの背景としては、「不動産投資事業におけるデジタルマーケティングの成果獲得支援を見てほしい」とご相談をいただいたことがはじまりでした。そこで他の外部パートナーと連携しつつ、MOLTSではリード獲得の観点でオウンドメディア領域を担当することに。私がプロジェクトに参画したのは、オウンドメディアのチーム体制をどのように整えていくか、という課題のあった初期フェーズです。

「見込み客を最大化し、どのようにしてリード獲得へと繋げていくか」をミッションに、小泉さんとコンテンツの強化を進めていきましたよね。

まずは、流入数を増やすためにコンテンツを増やす。具体的には毎月10本しっかりと配信していきましょうと「行動量」を意識したKPIを設定し、メディア運営をはじめていきました。

小泉:その当時は月間PVも2,000〜3,000程度。今となっては「不動産投資」や「不労所得」などのビッグワードで検索順位上位(※2020年8月現在)を常にキープできていて、PV数も順調に伸びていますが、当時の私はメディア未経験で、永田さんには記事の構成案の作り方からWordPressの仕様まで、本当にすべてを教えてもらっていました。

永田:また今回は、新規のリード獲得を目的としたオウンドメディア運営の支援に留まらず、受注数を増やす基盤作りをミッションとし、インサイドセールスのコンサルティング支援に強みを持つ武田を加えてお取り組みを進めていきました。

GLM 小泉さま(左)、小野さま(右)

武田:改めて、インサイドセールス領域ではもともと御社にどういった課題がありましたか?

小野:リード獲得施策によって見込み客の情報は溜まっているものの、確度の高い「今すぐ客」以外への追客ができていない状況でした。それによる機会損失が大きいことはわかっていても、社内の営業担当のリソースが限られており、実行できる人がいなかったんです。

別の部署と試行錯誤して進めてはいたものの、やはり自社だけでは限界があると感じたので、相談させていただきました。

武田:インサイドセールス自体は小野さんがお一人で担当されていたので、まずは一件の受注を獲得することをミッションにスタートしましたね。

架電対象を「ホットリードをメール内のリンクをクリックした方」と定義するところからはじめました。そこから安定的に月間のクリック数を担保できるコンテンツは何だろうかと考え、月間の架電対象を定量化し月間のスケジュールに落とし込む。このようなフローで取り組めば一件の受注が発生するだろう、という仮説を立てて進めていきましたよね。

小野:はい。私自身もともとは畑違いの仕事をしていたので、インサイドセールスに関してはわからないことも多く、武田さんには基礎から教えていただきました。

徹底してユーザーと向き合い、セミナー申し込み件数は7倍に成長

小泉:オウンドメディアの運用については、これまで永田さんには色々と教えていただきましたが、その中でもコンテンツSEOにおける構成の作成方法は、今でもメディア運営に活かされています。

Webで検索するユーザーは何が知りたいのか、そのニーズに対してどういった記事の構成や内容にすべきかなどは、基本中の基本でありつつも、とても重要な考え方だと日々実感していますね。

永田:SEOはどうしてもテクニックに寄りがちです。ですが、テクニックよりも本当に大切なことは、徹底したユーザーニーズの追求だと考えています。日頃からお客様を大事にしている御社だからこそ、「ユーザーのために」「お客様のために」といった視点に立って、記事ではどう伝えるべきなのか、ということを重点的にお伝えさせていただきましたね。

また、見込み客の最大化に加え、お問い合わせに繋げていくための設計の方法やその考え方についてもレクチャーさせていただきました。

特にコンテンツに関しては、徹底してユーザーと向き合うことを念頭に、タイトルの付け方一つから文章の言い回しなど、細部に渡り本当に細かく作り込んでいきましたよね。成果を出すことを目的とした記事のリライトも、質を求めつつも量をこなすことを意識し施策に取り組んでいけたなと。

膨大な量を当時一人でこなされていた小泉さんは、本当に大変だっただろうなと思います(笑)。

MOLTS 永田さおり

小泉:そうですね(笑)。慣れるまでは本当に大変でしたが、だんだんとコツがわかってきて、私一人でキーワード選定から構成案作り、そして外部のライターと一緒に記事制作を進められるようになりました。コンテンツSEOはある意味、職人的と言いますか、時間をかけてコツコツやることが大事だなと感じていました。

また永田さんからは指標の立て方やペルソナ・カスタマージャーニーマップの作り方など、コミュニケーション設計の基本もレクチャーいただきました。本当に私のオウンドメディアマーケティングに関するナレッジは、永田さんによってできたものと言っても過言ではないくらいです。

永田:これまで一緒にお取り組みをしてきた施策、一つひとつが濃い時間でしたね(笑)。今でも印象に残っているのが、CV獲得を目的としたCTAの作成です。とにかく成果を出したいという一心で、一時期はほぼ毎日のようにテレビ電話で細かいところを一緒に進めていくなど、密にコミュニケーションをとっていましたよね。

これまで小泉さんとコツコツと積み上げてきたCTA施策ですが、コンサルが終わった今もなおCV数が伸び続けているというお話を伺えたのは、本当に嬉しいです。

小泉:そうですね。今では記事コンテンツのCTAからの申込みが全体の7〜8割となっています。

また従来はセミナーも来場型のみだったのですが、新型コロナウイルスの影響もあり、オンラインセミナーを開催するようになりました。その結果、メディアを見て弊社を知っていただいた地方在住の方のセミナー申し込みも増え、2019年6月と比較すると15倍まで伸びています

資料請求も10倍以上になっており、教えていただいたことを実行し、コツコツ取り組んできたことがようやく花開いたなと感じています。

商談への送客数は10倍以上に。お客様のニーズを捉えたインサイドセールスの体制を構築

武田:インサイドセールス領域では、そもそも追客できていない人たちはどういう人たちなのかを把握すべく、SFAのデータから分析していくところから進めていきました。

また商談履歴から、お客様のモチベーションを調査。その上で、どのユーザーにどういったコンテンツのメールを送るのが良いのか、といったシミュレーションを小野さんと一緒に作っていきましたね。

今回難しさを感じたのは、カスタマーのニーズとインサイトを探ることでした。そもそもホットリードの定義もなかったため、「果たしてこれで良いのか」と悩みながら定義も一から決めていきました。カスタマーのニーズやインサイトを把握するための仕組み作りも一緒に作成を進めてきましたね。

小野:はい。武田さんにご支援いただくまでは、お客様はみんな同じリードとして考えており、特に個別のニーズ分析をしていませんでした

それが今では、メルマガを通じたコミュニケーションも行えるようになっています

資料請求やセミナーの申込みをされても、来場されなかったり商談につながらなかったりする方に対して、いかにもう一度商談フェーズに持ち上げるかは大事だな、と。そこで「物件情報を具体的に知りたいのか」「なんとなく情報を知りたいのか」など、お客様の考えをヒアリングするメールをお送りするようにしたんです。

その結果、お客様のニーズをいち早くキャッチすることができるようになり、無駄な連絡の数も減りました。

MOLTS 武田 大

武田:おお、良いですね。カスタマーのニーズやインサイトがわからない手探り状態からの仕組み作りであったため、良い結果が出せているのはとても嬉しいです。

小野:私も成果が目に見えているので嬉しいです。一つの学びとして、メールを開封しただけの方は、やはり商談には繋がりにくいため、今回武田さんとのお取り組みを通じて、「すでにCTAをクリックした」ことのある確度が高いユーザーに絞って連絡をするフローができたことは良かったなと。

結果的に、お取り組み開始の2019年11月と比べて、インサイドセールスのリストに入れられる人数は5倍以上、個人面談やセミナー等への送客数も10倍以上へと成長しています

また、今までの顧客リストは会社としての財産であるにも関わらず、活かしきれていない部分がありましたが、今ではメルマガを見て「もう一度シミュレーションをしてほしい」とお客様からご連絡をいただいたといった話は社内からも聞いていて。

改めて、会社としてもインサイドセールスのしっかりとした体制を構築できたなと感じています。

いまや数億円を稼ぐメディアへ。社内の意識変革に繋がるプロジェクトの今後について

永田:今回MOLTSとしては2年以上お取り組みをご一緒させていただき、途中は成果があまり出ずに歯がゆい時期もありました。ですが、今事業としても成長しているというお話を伺うことができとても嬉しく思っています。

最後に、今回のMOLTSとのお取り組みを振り返ってみて、いかがでしたか?

小泉:メディア領域では私もできないなりに頑張って、新規記事を制作したり、記事のリライトに取り組んだりと、一つひとつの施策を丁寧に進めてきました。その小さな積み重ねこそが成果に繋がるんだという確信を持てたことは大きかったです。また、地道に進めてきた時期を乗り越えたからこそ、今はもっと頑張れるなと思っています。

結果として、今やオウンドメディア経由での受注数は、社内のWeb施策の中でもダントツ1位なんですよね。受注金額で言えば、総額で数億円を超えていて

社内からバナーを掲載したいといった相談を受けたり、社外からは広告掲載のお問い合わせも受けたりと、当初は2,000〜3,000PVしかなかったメディアが、今では集客の要として存在感が大きくなっているのを感じられていることが嬉しいです。

今後はオーナーのインタビューコンテンツの拡充や物件情報を増やしていき、ユーザーが知りたい情報をもっと増やしていきたいなと思っています。

小野:インサイドセールスでは、新型コロナウイルスの影響はあったものの、受け皿としての基盤がしっかりと出来上がっていたので、おかげさまでCTAクリックからご契約までも繋がるようになりました。そして武田さんがいてくださったことで、会社としてインサイドセールスをどう進めていくべきかの道筋が明確になり、本当に心強かったです。

プロジェクト開始前は、追客も個々の営業担当のさじ加減で電話やメールをするような片手間な状況になってしまいがちだったのですが、今後インサイドセールスによる成果がますます出ていくことで、営業担当の間で「このままではいけない」という危機意識が生まれるといいなと感じています。

今後はチームメンバーや他部署とも連携しつつ、受注をコンスタントに増やしていき、インサイドセールスの体制もより強化していきたいです。