LPOとは?必要性と4つの改善ポイント、分析ツールを解説

この記事でわかること

  • そもそもLPOとは何か、LPOとEFOとの違いとは
  • どのような点に気をつけてLPOを行えば良いのか
  • LPOの手順と改善すべきポイント、課題分析に用いるツール

LPOとは、「ランディングページの最適化(Landing Page Optimization)」のことを指します。広告運用を改善するために、LPOは重要な要素の一つです。

「広告のクリック率は良いのに、コンバージョンが増えない」「目標のCPAが達成できない」このような課題の原因は、広告の遷移先にあたるランディングページ(LP)の設計にあるかもしれません。

ユーザーが求める情報とずれている、広告とLPのメッセージに一貫性がない、などといった問題があると、ユーザーがコンバージョンに至らずに離脱する原因となります。

本記事では、LPOとは何かという基礎知識から、どういう場合に必要な施策なのか、また実際に行う場合の手順と見るべきポイントを、弊社の成功事例とともに紹介します。

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適切にアクセス解析を実施し分析結果を活用できれば、トラフィックやコンバージョンの向上が期待できます。しかし、次のような課題を抱える企業は多いでしょう。

  • アクセス解析を行うリソースやノウハウが自社にはない
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LPOとは

LPのイメージ
LPイメージ

LPOとは、「Landing Page Optimization」の略称で、ランディングページ(LP)の最適化のことです。LPOにおいてのランディングページ(LP)とは、Web広告のリンク先に設定する、コンバージョン(お問い合わせや資料請求・商品購入)を獲得することを目的として作られた専用のページを指します。

Web広告やオウンドメディアなどからランディングページに流入したユーザーを、いかに離脱させずにコンバージョンに繋げるか、このコンバージョン率(CVR)を改善させるための施策のことをLPOと呼びます。

例えば、以下のような施策です。

とあるLPでは、「資料請求」と「お問い合わせ」という2つのCTAが設けられていました。
アクセス解析によると、資料請求ではコンバージョンが発生しているのに対して、お問い合わせのコンバージョンはほぼ獲得できていなかったため、ユーザーは「直接問い合わせるよりも、まずは資料請求をしたい」と考えているということが想定されました。
そこで、「資料請求」のCTAをより目立たせて、画面下に追従表示させたところ、コンバージョン率のアップに繋がりました。

改善の規模や内容は、その時々によって異なりますが、このようにLPを改善していくあらゆる施策全般をLPOと呼びます。

ランディングページの印象は0.2秒以内に決まる

ユーザーは、特定のページにアクセスした瞬間、即時にそのページの印象や良し悪しを判断します。実際に、アメリカのミズーリ工科大学が行った視線追跡の研究によると、ウェブサイトを閲覧する際に、ユーザーはわずか0.2秒でページの第一印象を決定していることがわかっています。

つまり、多くの広告費をかけてランディングページに集客できたとしても、ユーザーがそのページを見た瞬間に何かしらの理由でページのクオリティが低いと判断すれば、離脱してしまいます。結果的にCPA(獲得単価)が高くなってしまい、広告の費用対効果が合わなくなってしまいます。

LPOとEFOとの違い

エントリーフォーム一例

LPOとよく似たワードに「EFO(Entry Form Optimization)」があります。EFOは、入力フォームの最適化を指します。つまり、ランディングページで、エントリーフォームまで到達しているにもかかわらず、コンバージョンに至らない場合に実施するべき施策です。

せっかくランディングページが読まれたのに、入力フォームが分かりにくい、入力項目が多く面倒といった理由で離脱されてしまうのは大変勿体ないことです。もし入力フォームに課題があることを発見したら、LPO施策と並行して、進める必要があるでしょう。

ちなみに、「LPにはフォームを埋め込む」というのがコンバージョン率を下げないポイントの一つです。LP自体にフォームが埋め込まれている形であれば、離脱率も低くなり、コンバージョンしたいと思っているユーザーが行動を起こしやすくなります。近年成果の出ているLPの多くが、このフォーム一体型であるといっても過言ではありません。

EFOの具体的な施策や導入ツールについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

そもそもどういう場合に、 LPOが必要なのか

LPOは、ランディングページに十分な流入があるのにも関わらず、コンバージョンが増えない、もしくはコンバージョン率が悪い時に実施します。そもそもランディングページへのアクセスが少ない場合は、LPO施策よりも、いかにして流入を確保するのかに注力すべきです。

広告とLPで成果を出すためには、LPを制作する時点でターゲット調査を行い、どのようなコンテンツをどの順番で載せ、どこにCTAを載せるのが最適かということを設計します。しかし、このような設計をせずにLPを制作した場合、コンバージョン率を大幅に改善するために、広範囲のLPOを行う必要が出てくる可能性があります。

逆に、しっかりとした設計を行った上でLPを作った場合でも、細かい部分でA/Bテストを行ってLPOを行うことで少しずつコンバージョン率を上げていくということもあります。

LPと広告両方のクリエイティブが連動していることが重要

LPOというとLPの改善ばかりに目がいってしまいますが、LPと広告の両方のクリエイティブを連動させることが重要です。

魅力的な広告でユーザーを引き付けてクリックをしてもらえたとしても、LPが広告と連動していなければユーザーは違和感を持ち離脱してしまうからです。

例えば、ペット用品を販売しているページの広告に猫の写真が使われていたのにもかかわらず、LPのファーストビューで猫ではなく犬の写真が使われていたら、ユーザーは不満に思い離脱してしまいます。

このように、コンバージョン率が悪い場合はLPだけではなくLPと広告の連動性に注目する必要があります。なお、広告の連動性を持たせるためにLPOツールを用いることで、パーソナル情報にあわせたコントロールもできるようになります。

LPOは広告施策が最適化してから行う

ではどのようなタイミングでLPOを実施するのが適切か、ですが、「広告施策が最適化されてセッション数が増えたが、コンバージョン率が低い時」にLPOの実施を推奨しています。

セッション数が少ない状態でLPOを行っても、効果検証するための母数が足りず正確な評価ができないことや、KPIであるコンバージョン数増加のインパクトが小さくなる懸念があるからです。

例えば次の4種類のLPを運用していた場合、セッション数が多くコンバージョン率の低いパターン②が、LPOを実施するべきLPだと言えます。

セッション(集客数)CVR(コンバージョン率)施策
パターン①多い高い

CVRが高いので、LPOの必要性は低い

パターン②多い低い

集客ができているのに、コンバージョンに結びつけられていないので、LPOを行う

パターン③少ない高い

まずはユーザーの母数を増やすために、広告を見直す

パターン④少ない低い

どのLPを改善するべきなのか、どのようなLPO施策を実施するべきなのかを把握するために、アクセス解析ツールなどの分析で現状の数値を把握することが必要となります。

LPを評価するためのツールについては、後述する「LPOの課題分析に用いるツール5選」で解説しています。

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LPOの手順と改善すべきポイント

ここからは、実際にLPOの手順と改善すべきポイントについて解説します。現状の数値が悪いからといって、闇雲に改善していくことは、かえって成果を悪化させることにも繋がります。まずは、課題がどこにあるのかを明確にした上で、適切な改善施策を見つけましょう。

前提:ターゲット理解ができていないLPでは成果を出せない

先述の通り、本来はLPを制作する時点でターゲット調査を行って、ターゲットがどんな情報を知りたいと思っているのか、どういう不安を持っているのかなどを理解した上で、ターゲットが悩みを解決し、納得してコンバージョンできるようなストーリーを設計します。

しかし、たまに見かけるのがターゲットの思考や検討プロセスを考えずに、コーポレート・サービスサイトやパンフレットにある情報だけ羅列したようなLPです。

LPOでは細かな問題点などを抽出・分析していきますが、そもそもこのターゲット理解ができていない場合はターゲット理解からやり直し、現状のLPがターゲットに寄り添っていないのであれば、LPを制作し直すか、大幅に改修する必要があります。

ターゲットはどんな情報を求めているのか、どんな情報があればボトルネックを解消できるのかをまずは仮定し、それをLPに反映した上で広告を運用して、データをチェックしましょう。

STEP1:現状の課題を抽出する

Googleアナリティクス等のアクセス解析ツールを用いて、現状の課題を抽出します。Googleアナリティクスでは、どのCTAがクリックされたのか、ということや広告別の直帰率・コンバージョン率を見ることができます。

例えば、特定の広告において直帰率が高いのであれば、広告とLPに統一性がないということが考えられます。

LPの見られ方に関する課題を抽出する際には、ヒートマップツールを活用しましょう。ヒートマップツールについて詳しくは後述しますが、ユーザーがページのどこを集中的に見ているか、またどこで離脱しているのかを一目で確認することができます。

STEP2:課題に対して、仮説を立てる

STEP1で抽出した課題に対して、なぜこのような現象が起きているのか、その仮説を立てます。例えば、先のファーストビューで離脱されているという課題を発見した場合、以下のような仮説を立てることができます。

  • ページの読み込み速度が遅く、表示前に離脱されている
  • ファーストビューで表示されるキャッチコピーやイラストが、ユーザーが期待していたものと違う
  • 何の商品やサービスなのかが分からない
課題仮説
ファーストビューの離脱率が高い
(=そもそも読まれていない)

・ページの読み込み速度が遅く、表示前に離脱されている
・ファーストビューで表示されるキャッチコピーやイラストが、ユーザーが期待していたものと違う
・何の商品やサービスなのかが分からない

フォームに到達していない

・CTAまでの導線が長い
・CTAが設置されていない
・コンテンツ内容に無駄があり、途中で離脱を招いている


・特定の流入経路からのCVRが低い


・広告での訴求とコンテンツ内容が一致しない

読まれた後の離脱率が高い

・入力フォームが分かりにくい
・フォームで入力すべき項目が多すぎる

STEP3:改善施策の実行

仮説を立てることができたら、具体的に改善策を立案し、実行しましょう。LPOは「これをすれば成果が上がる!」というようなテクニック論で改善できるような単純なものではありません。

「どのようなターゲットに、どのようなコミュニケーションをして、どのようなポイントを打ち出せばよいのか」を考えて、修正していくことが必要となります。

ネット上では「テクニック論ベースのLPO情報」が多く見受けられますが、それは決して本質的ではありません。テクニックではなく、広告で集めたユーザーにとってどのように最適な提案をするかといった視点を持つことが大切です。

この考え方を理解したうえで、次のLPOの施策をご覧ください。

LPO施策の例
  1. LPの長さを2パターン用意する
  2. ファーストビューを改善する
  3. コンテンツの配置を入れ替える
  4. CTAを改善する
  5. フォームをLPに埋め込む

対策①LPの長さを2パターン用意する

まず前提として、ページの長さが異なるふたつのLPを用意したうえで、広告を走らせてみましょう。

LPを短くすることによる効果

  • ユーザーが心変わりする前に申込に遷移させられる
  • ユーザーにストレスを与えない

LPを長くすることによる効果

  • 警戒心をとくための、伝えたい情報を全て詰め込める
  • ユーザーが躊躇する単価が高い商材でも、説得材料が多く配置できる

商材のカテゴリーによってもLPの長さに対する向き不向きはありますが、はじめは2種類のLPを実装させてから反応の良いLPを採用すると、その後のLPOの基礎がつくられるでしょう。

対策②ファーストビューの改善

サイトを訪れたユーザーのうち70%以上は、ファーストビューで離脱してしまうと一般的に考えられています。ファーストビューでの離脱を防ぐには、デザインやUIがターゲットに合っているかが重要です。

また、ファーストビュー上のコピーでは、商品やサービスの品質を伝え、信頼性を高めるコピーを記載するとよいでしょう。例えば次のような記載が信頼性に寄与します。

  • 導入実績〇〇%
  • 満足度〇〇%
  • メディア掲載多数

そして、ファーストビューには必ずCTAを設置しましょう。ファーストビューにCTAがあると、コンバージョン率が高くなるという調査結果も出ています。

対策③コンテンツ配置の入れ替え

成果の出るLPの構成は、どれも全体の流れが統一されています。一般的に次のような流れが採用されています。

  • ファーストビュー
  • Body
    • ストーリー・共感
    • ベネフィット
    • 信頼
    • お客様の声
    • 導入の流れ
  • クロージング

もし今運用しているLPが流れを考えずに作際されたものである場合は、一度全体像を見直す必要があるでしょう。

対策④CTA

CTAはユーザーに申込をさせるために最も重要な要素の一つです。CTAの変更を考える際は、次の4つの観点で考えましょう。

CTA変更のチェックポイント

  • 追従バナーの有無
  • CTA文言
  • CTAの色
  • CTAの動き有無

CTAとはすなわち「態度変容を促すための仕掛け」であり、成果獲得を目的として活用します。CTAがない状態もしくは最適化されていない場合は、非常に大きな損失をしている可能性があり、CTAのテキストを「購入」などの単体ワードではなく「今すぐ開始」に変更すると、支払いページへのアクセスが32%増加したとの調査もあります。

CTAボタンの色はどれがいいのか?については「赤がいい」「緑がいい」などが時折争点になります。しかし実際は特定の色が良いのではなく、サイト全体のカラーリングとの相関性によります。相関性のある色を使うことで、LPのなかでCTAがより強調され、クリックされるようになります。

対策⑤フォームをLPに埋め込む

コンバージョン率を高めるためには、フォームをLPに埋め込むことも有効です。

LP→フォーム→サンクスページで異なるページに遷移する必要がある場合、遷移するタイミングで離脱が発生し、CVRが下がってしまう可能性があるからです。

LPにフォームを埋め込めば「LP→フォーム」の遷移が発生しないため、離脱率を下げられるケースが多いのです。

実際に、CVR改善のソリューションを提供しているKaizen Platformが支援した事例では、LPに入力フォームを埋め込んだところ、資料請求の完了率(CVR)が1.3倍〜1.4倍に向上しました。

※参考:LPOとは?劇的に改善した施策例やポイント・ツールについて解説|Kaizen Platform

なお、フォームを埋め込む際に、チャットボットフォームを埋め込むと、ユーザーが一問一答形式で入力を進められるため、よりCVRが向上する可能性もあります。

STEP4:検証(A/Bテスト)

実施した改善施策に対しては、必ず効果検証を行いましょう。この際に大事なのが、できるだけ同じ条件下でA/Bテストを行うことです。LPOは改善施策を実行して終わりではなく、どういった結果がもたらされたかを正しく検証する必要があります。

A/Bテストは複数パターンのLPを用意し、同時期にランダムに表示することによって、成果を比較する方法です。定量的に成果分析ができるので大変有効な検証方法ですが、複数箇所の改修を同時に行うと成果につながった要因が特定しにくくなるといった点には注意が必要です。

A/Bテストの実施にはGoogleオプティマイズを利用します。オプティマイズを使用すると、実施した改善施策を簡単にテストでき、どのような効果があったのかを検証することができます。

Googleオプティマイズでできる効果検証はA/Bテストだけでなく、多変量テスト、リダイレクトテスト、パーソナライズされたカスタマイズです。

Googleオプティマイズの検証種類

これらを使い分け、LPOの効果検証を実施し、再度STEP1に戻り課題を探り仮説を立て、施策を実行、検証のPDCAサイクルを、LPで目標とするCVRになるまで繰り返しましょう。

A/Bテストツール「Google オプティマイズ」は、ヘルプデスクを通じ、23年9月をもってサービスの利用が終了されることを発表しました。

本記事をご覧の方の中には、「突然のお知らせを受けて、なにを準備すべきなのか?」とお困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

これからご紹介する以下の記事では、アクセス解析領域で様々な成果を出してきたアナリストが、Googleオプティマイズのサービス終了において準備すべきことについて解説しています。ぜひご一読ください。

LPOの課題分析に用いるツール5選

LPOでは、現状の分析からコンバージョン獲得の阻害要因を正しく発見し、改善へと繋げることが大切です。

ただし、LPOは単体のツールで課題を発見し、施策を実施していくPDCAサイクルは回せません。複数の解析ツールを使用して、ユーザーのニーズや行動を視覚化し分析していく必要があります。

ここでは、LPOの課題分析に使える5種類のツールを紹介します。

  1. アクセス解析ツール
  2. ヒートマップ
  3. LPOツール
  4. Googleサーチコンソール
  5. ユーザー行動観察ツール

アクセス解析ツール(Google Analyticsなど)

※引用:GoogleAnalytics

LPOにおいて、「Google Analytics」をはじめとするアクセス解析ツールは欠かせません。Webサイトのアクセスログから、ユーザーの行動データ・属性データ・技術環境データといった、アクセス解析に必要な情報のほとんどを見ることができます。

アクセス解析ツールでは、以下のような指標を確認できます。

  • 流入経路(検索 / 広告 / SNSなど)
  • 流入経路ごとの直帰率やコンバージョン率
  • ページの表示速度
  • ユーザーの属性(年齢 / 性別 /地域など)
  • 時間帯や曜日
  • 使用デバイス
  • イベントトラッキング(クリック計測など)

また、セグメントを切り分けてデータを分析することも可能です。「コンバージョンに至らなかったユーザー」「コンバージョンに至ったユーザー」をそれぞれ切り分けて見ることで、仮説の立案をサポートします。

2023年7月1日にユニバーサルアナリティクス(以下UA)の計測が終了しました。データの閲覧は2024年7月1日までは保証されているものの、それ以降は閲覧することさえできなくなります。そのため、必要に応じて過去のデータをバックアップする必要があります。

本記事をご覧の方の中には、「全てのデータを残しておくべきなのか、部分的に残すべきかが分からない」とお困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

これからご紹介する以下の記事では、アクセス解析領域で様々な成果を出してきたアナリストが、UAからGA4に引き継ぐ上でバックアップすべきデータについて解説しています。ぜひご一読ください。

ヒートマップ

※引用:UserHeat

ヒートマップとは、ユーザーのサイト上の行動を、色の濃淡によって表したグラフです。ユーザーがランディングページのどこに注目しているのか(熟読エリア)、どこで離脱しているのか(終了エリア)、どこをクリックしたのか(クリックエリア)を視覚的に分析することができます。

同じランディングページでも、スマホユーザーとPCユーザーでは、サイト上の行動が異なります。スマホはPCと比べて、さくさくとスクロールされるため、コンテンツが読み飛ばされやすいという傾向があり、分析によってはCTAが飛ばされてしまっているといった結果を導き出すことも可能です。

LPOツール

LPOツールとは、ランディングページの最適化に関する分析機能やテスト機能(A/Bテスト、多変量テストなど)を備えたツールです。アクセス解析やプログラミングの知識がなくても、直感的に扱うことができるので、工数の削減に繋がります。

LPOツールの一つに、KAIZEN UXがあります。KAIZEN UXは、直感的な操作でランディングページの課題が分析でき、A/Bテスト結果の比較が手軽にできます。

KAIZEN UXの特徴は、ツールの提供に留まらず、コンサルティングも受けられることです。LPOツールを導入しても、課題に対して効果的な改善策が実行できなければ意味がありません。サイト改善に知見のあるプロのサポートが受けられるため、社内に専門の人材がおらず、ノウハウが不足している場合などにおすすめです。

※以前はGoogleオプティマイズが主流でしたが、2023年9月にサービスが終了しています。

Googleサーチコンソール

Googleサーチコンソールは、Google検索キーワードのアクセス解析をし、掲載順位改善に役立てるツールです。サイト表示に至った検索クエリ、検索クエリに対するユーザーのクリック数、検索検索での表示頻度などを解析できます。

Googleアナリティクスは「サイトに流入した後」のユーザー数や行動を分析するもので、「サイトに流入する前」のユーザーの行動を解析するGoogleサーチコンソールとは解析の範囲が異なります。Webサイトへの顧客流入を効果的に行うために、これら両方を使うのが一般的です。

ユーザー行動観察ツール

※引用:Microsoft Clarity

ユーザー行動観察ツールは、ユーザーの行動順序や人の流れ(シーケンス)を直感的なインターフェースで把握することができるツールです。

どのページがコンバージョンに貢献しているのかをすぐに把握することができるので、アクセス解析の初心者でも簡単にサイト改善が可能になります。

まとめ|LPO成功の鍵は、仮説検証をもとに改善施策を繰り返すこと

本記事では、LPOの言葉の意味や、LPOの具体的な手順やポイントを解説しました。

LPOを成功に導くためには、コンバージョン数値が悪いから、何となくファーストビューを変える・コンテンツを入れ替えるなど場当たり的な対応に陥らないことです。アクセス解析やヒートマップ・LPOツールを活用し、なぜ現状の結果がもたらされているのか定量的に分析を行いましょう。

その上でユーザーインサイトを十分に考慮に入れて、仮説を立てることが求められます。この仮説を元に改善施策を実行していくわけですが、仮説はあくまでも「仮の結論」に過ぎません。

実際に改善施策を行ったのに数値が改善されないというケースは往々にしてあります。そのため、「施策立案→実行→検証→更なる改善施策」といったように高速でPDCAを繰り返していくことが大切です。

また、検証の際にはA/Bテスト(もしくは多変量テスト)が用いられることが一般的ですが、同じ条件下で行うことや、どのような仮説に基づいてそのテストを実行するのかをしっかりと定義した上で行わないと誤った結論を導きかねないことも頭に入れておきましょう。

よくある質問とその回答

LPOとは何ですか?

LPOとは、ランディングページ(LP)の最適化のことです。LPOにおいてのランディングページ(LP)とは、Web広告のリンク先に設定するコンバージョン(お問い合わせや資料請求・商品購入)を獲得することを目的として作られた専用のページを指します。

具体的には、Web広告やオウンドメディアなどからランディングページに流入したユーザーを、いかに離脱させずにコンバージョンに繋げるか、このコンバージョン率(CVR)を改善させるための施策のことをLPOと呼びます。

本記事では、LPOの基礎知識から、どういう場合に必要な施策なのか、また実際に行う場合の手順と見るべきポイントを、成功事例とともに紹介しています。詳しくは「LPOとは」をご覧ください。

どのような点に気をつけてLPOを行えば良いでしょうか。

LPOを行う上で、気をつけるべきポイントはいくつかあります。LPOでは細かな問題点などを抽出・分析していきますが、そもそもこのターゲット理解ができていない場合はターゲット理解からやり直し、LPを制作し直すか、大幅に改修する必要があります。

ターゲットはどんな情報を求めているのか、どんな情報があればボトルネックを解消できるのかをまずは仮定し、それをLPに反映した上で広告を運用して、データをチェックしましょう。具体的なステップは以下の3ステップです。

  1. 現状の課題を抽出する
  2. 課題に対して、仮説を立てる
  3. 改善施策の実行と検証(A/Bテスト)

詳しくは「LPOの手順と改善すべきポイント」をご覧ください。

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著者情報

SHOTA TAKAHASHI

高橋 翔太

Marketing Director / Consultant

業界歴8年。リスティング広告を中心とする運用型広告の代行、インハウス化支援を担当。また企業の広告担当としての既存代理店との折衝にも従事。

担当領域の
サービス

  • ECマーケティング
  • BtoBマーケティング
  • リスティング広告
  • ディスプレイ広告
  • SNS広告

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