コンテンツマーケティング事例11選 |成功企業から学ぶ4つの法則を解説
この記事でわかること
- コンテンツマーケティングの成功事例11選
- 成功事例からわかる成功の法則
- 多くの企業が外部パートナーにコンテンツマーケティングを依頼する理由
コンテンツマーケティングの定義は複数ありますが、弊社では「ユーザーが興味がある、欲しい情報」をもとに「企業が得たい成果」をコンテンツを用いて獲得するコミュニケーション施策と定義しています。
コンテンツマーケティングとはどのようなものなのかは理解しているものの、具体的な活用の仕方や、どの程度の成果が見込めるのかがわからないとお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような場合に参考になるのが「成功事例」です。事例を見ることにより、以下のようなことがわかります。
- どのような企業が
- どのような取り組みを行い
- どのような結果を残したのか
また、成功事例を複数見ることで、なぜその企業のコンテンツマーケティングは成功したのかが見えてくるでしょう。
本記事は、11のコンテンツマーケティング成功事例から学べる成功法則を詳しく解説しています。また、外部パートナーの活用方法や選び方まで詳しく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
コンテンツマーケティングで成果を出したいご担当へ
コンテンツマーケティングは、適切な運用を行うことで自社の課題解決に大きく貢献する有効な施策です。しかし、そのような戦略設計や運用に対し、課題を抱える企業も少なくないでしょう。
- コンテンツを量産してきたが期待したトラフィックやコンバージョンが得られていない
- 自社のリソースにも限りがあり、手が回っていない
- そもそもどのようなコンテンツを作るべきか、設計段階からアドバイスが欲しい
このようなお悩みは、数々のコンテンツマーケティングで成果実績をあげてきたTHE MOLTSにご相談ください。コンテンツの設計や運用チームの構築、パフォーマンス測定や改善への活かし方など、貴社の課題にあわせて成果を出すためのプランニングをいたします。
コンテンツマーケティングの成功事例11選|BtoB / BtoC別に紹介
本章では、コンテンツマーケティングで成果を上げている事例をBtoB・BtoC別に11ご紹介します。
どのようにSEOで流入を生みだしたかだけではなく、流入が増加した後にどのようなシナリオを描き、実行したかなどもお伝えします。
BtoBのコンテンツマーケティングの成功事例
まず、BtoBのコンテンツマーケティングの成功事例を、7つご紹介します。
ウィルオブ・ワーク|取り組みから1年半で毎月130件のリード創出に成功

サイト名 | WILLOF |
企業名 | 株式会社ウィルオブ・ワーク |
課題 | 新規リード創出 |
ブランドビジョンに「Chance-Making Company」を掲げる株式会社ウィルオブ・ワーク。
同社ではもともとアウトバウンド営業を中心としたリード獲得を行っていましたが、より効率的にリードを創出するための施策として、検索をタッチポイントとしたコンテンツマーケティングに取り組むことになりました。
成果指標を、法人リードの獲得に設定。検索からの流入を増やすために、コンテンツSEOに取り組み記事数を確保することに注力しました。
とことんユーザーと向き合いながらオウンドメディア運営をし続けた結果、取り組みから約1年半でリード件数は毎月130件前後まで急増。また、お問い合わせ件数が増えるだけではなく、獲得した問い合わせから数億を超える売上を作り出すことに成功しました。

SAKIYOMI|半年でリード数10件→500件へ

サイト名 | SAKIYOMI |
企業名 | 株式会社SAKIYOMI |
課題 | 新規リード創出 |
Instagramの運用代行やコンサル、運用支援ツールの提供をする株式会社SAKIYOMIでは、自社のリード獲得を目的としたオウンドメディアを運営しています。
当初から将来的にはオウンドメディアを軸に、インバウンドでCV獲得ができる体制を目指したいという想いから、社内で制作を全て内製化し、3カ月で100記事ほどのコンテンツを制作しました。
しかし、量産したコンテンツにより流入は見込めたものの、想定していた成果に繋がっていないといった運営上の課題がありました。
ある程度の流入の確保ができていたこと、またそれに連動する形で検索の上位表示が獲得できていた背景から、課題は「成果に結びつけるための動線がないこと」が明確化され、CTAの改善施策と戦略的にコンテンツのリライト施策を実行しました。
結果、リード創出は月10件→500件増加し、そのうち月間40〜50件が安定してアポ獲得、月5件はオウンドメディアから安定して受注できる体制を整えることができました。

V-CUBE|半年間でリード数10倍以上、受注率3倍増

サイト名 | テレワークナビ |
企業名 | 株式会社ブイキューブ |
課題 | 新規リード創出 |
株式会社ブイキューブは「テレワークで日本を変える」というスローガンを掲げ、テレワークに関する様々なソリューションを提供している企業です。同社では、テレワークに関する情報を発信するオウンドメディア「テレワークナビ」を運用しています。
リード獲得を最大化するために、キーワード設定・戦略設計をユーザーニーズと照らし合わせることでコンテンツを最適化。
新型コロナウイルスの感染拡大によってテレワークのニーズが急速に拡大する前に、しっかりとオウンドメディアでの受け皿を構築できていたこともあり、「テレワーク」関連のキーワードでアクセスを集めることができました。同時に「テレワーク=V-CUBE」の認知付けにも成功しています。
その結果、約半年でセッション数も前年比で7倍、リード件数も10倍以上に成長。案件化率30%増、そして受注率も前年同月比で3倍増と、事業成長に貢献できている事例です。

パーソルホールディングス|1年で流入3倍、CV数が5倍増を実現

サイト名 | パーソルホールディングス |
企業名 | パーソルホールディングス株式会社 |
課題 | 新規リードの創出 |
「はたらいて、笑おう」をビジョンに掲げ、人材派遣サービス、転職サービス、ITアウトソーシングや設計開発など、人と組織にかかわる多様なサービスを提供するパーソルホールディングス株式会社。
同社では、もともとはイベント出展や事例広告の出稿を中心に新規リードの創出を行っていましたが、コロナ禍をきっかけにデジタルを活用したプロモーション活動を本格始動することに。オーガニック検索からの流入を増やすために、コンテンツマーケティングの強化に取り組むことになりました。
しかし、コンテンツを量産しオーガニックからの流入数を伸ばしたものの、チームにその後の成果につなげるためのノウハウを持ったメンバーがいなかったため、事業に直結する成果が獲得できない、といった課題がありました。
そこで、まずは売上につながるコンタクトを獲得するためには、どのようなコンテンツが必要になるかを逆算し戦略を考案。より売上に貢献する商材を定め、商談や受注に繋がるキーワードを定義した上で、コンテンツの運用を開始していきました。
結果、プロジェクト開始から約1年で法人サイトへの流入数は3倍、CV数は取り組み前の5倍以上、月200件発生するまで成長しました。また、この実績により社内でのコンテンツSEOに対しての評価が大きく変わりました。
広告やイベント施策と比較した際に、オーガニック検索経由での問い合わせ数は1割程度でしたが、今後数年でオーガニックからの獲得割合を半分程度まで上げていく方針に転換するほど、経営戦略にも大きなインパクトを与えました。

Kaizen Platform|半年で1位表示のキーワードを0件から30件へと増加

サイト名 | Kaizen Platform |
企業名 | 株式会社Kaizen Platform |
課題 | 新規リードの創出 |
株式会社Kaizen Platformは、顧客体験DXを掲げ、Webサイトの改善を一気通貫でサポートする「KAIZEN UX」や、DX推進のためのコンサルティングサービスなど、デジタル領域における様々な顧客体験向上を支援している企業です。
従来は、アウトバウンド営業やリファラルによる顧客の獲得が集客の中心でしたが、更なる成長を求めインバウンドでのリード獲得を目的にオウンドメディアの運用を開始しました。
しかし同社の3大事業(動画広告、UX、DX)関連のキーワードで検索しても作成した記事がまったくヒットしない状態で、改善するための基礎を固めようにも社内のノウハウが不足していました。
そこで弊社が、インバウンドでのリード獲得基盤を構築を目的として、その初期フェーズであるSEO領域を中心としたコンテンツマーケティングの支援に入ることになりました。
弊社との取り組みにあたり、メディア構築や体制づくりなどを含め、ゼロからのスタートだったため、まず小さな成功体験を積むためにコンテンツ制作の行動量を徹底。
ただ闇雲にコンテンツ制作を行うのではなく、獲得すべきキーワードの定義を行った上で検索上位表示の実現を推し進めていきました。
結果、競合性の高い領域だったのにも関わらず、施策開始から半年で、平均掲載順位は45位から21位に上昇、1位表示のキーワードは0件から30件へと増加しました。また、リード獲得の面でも、オウンドメディアによるアポイント創出が半年で60件、そのうち20件以上で商談化に成功しています。

BOXILマガジン|比較・検討ワードで高いCV率を確保

サイト名 | ボクシルマガジン |
企業名 | スマートキャンプ株式会社 |
課題 | 新規リードの創出 |
スマートキャンプ株式会社の運営する「ボクシルマガジン」は、法人向けSaaSの無料比較や資料請求を行えるオウンドメディアです。
同メディアのコンテンツマーケティングに取り組むことで、「勤怠管理システムを徹底比較!機能・選び方を解説」は、「勤怠管理システム 比較」をはじめとする複数の比較検討ワードで検索上位を取り続けています。
先述の通り、比較・検討の態度にいるユーザーを十分に確保できれば、企業としての成果は得やすくなります。実際に同コンテンツは、すでに勤怠管理ツールの導入意向の強いユーザーを獲得できているため、過度なCTAを用いなくても高いCV率で成果を上げている例です。
なお同社は、勤怠管理システムのサービス提供会社と直接契約を締結し、ユーザーがBOXILマガジンを経由して資料をダウンロードすることで、メディアの収益化へと繋げています。

HR NOTE|初年度で月間100件のコンバージョンを達成

サイト名 | HR NOTE |
企業名 | 株式会社ネオキャリア |
課題 | アウトバウンドからインバウンドへの転換 |
採用支援から人材サービス、またHR Techサービスに至るまで、30を越える事業を展開している株式会社ネオキャリア。同社では、人事向けクラウドサービス 『jinjer』の事業拡大を目的として、オウンドメディア「HR NOTE」を運営しています。
メディアの立ち上げ当初、社内ではテレアポを中心にリード獲得を行う、アウトバウンドの文化が根付いていたため、周囲の理解が得られていませんでした。
そのような状況の中、社内でインバウンドマーケティングの重要性を理解してもらうためにも、事業に好影響が出るリード数を成果指標に設定し、運用を進めていくことに。
競合性の高い「勤怠管理システム」というキーワードで検索順位1位を獲得したことを皮切りに、狙った多くのキーワードで上位表示を獲得。初年度で目標としていた月間100件のコンバージョンを達成したことで、社内での事業部に対する視線が大きく変わりました。
コンテンツマーケティングによるオウンドメディアの成功事例が社内に認知された結果、「アウトバウンドカルチャーをインバウンドカルチャーにする」というスローガンを掲げ、採用ポータルメディアを新たに立ち上げるなど、会社全体でインバウンド文化への方向展開がされるまでになりました。

BtoCのコンテンツマーケティングの成功事例
次に、BtoCのコンテンツマーケティングの成功事例を、4つご紹介します。
ビギナーズ|比較・検討ワードから自社サービスへの送客最大化

サイト名 | ビギナーズ |
企業名 | 株式会社マーケットエンタープライズ |
課題 | 自社サービスへの送客最大化 |
家電やカメラ・楽器など幅広いアイテムのレンタルサービス「ReReレンタル」を手掛ける株式会社マーケティングエンタープライズは、2017年から趣味に関する情報を発信するオウンドメディア「ビギナーズ」を運用しています。
趣味を探しているユーザーはレンタルサービスを利用しやすいことに着目し、「趣味をこれから始めたい人」や「趣味を見つけたい人」をターゲットにしたコンテンツを発信。検索で上位獲得をすることで「ReReレンタル」の利用者増加へと繋げています。
例えば「サックス レンタル」で検索1位(2023年7月現在)を獲得している記事コンテンツ「サックスのレンタルサービス3社を徹底比較!安くお得に借りよう」は、すでに「借りたい」という比較・検討フェーズにある見込み客を効率良く獲得することで、高いCV率に貢献しています。
なお、ビギナーズでは記事内で自社のレンタルサービス「ReReレンタル」への送客を行い、事業に貢献して間接的なマネタイズを軸としながらも、一部アフィリエイトをはじめとする広告を貼り付けることによって、直接的な収益化も行っています。
こちらも過度なCTAを用いることなく、事業貢献と直接収益化を両立しているコンテンツマーケティングの好例と言えるでしょう。

4ヶ月で売上140%増させたコンテンツSEO

サイト名 | ライフテックス |
企業名 | 株式会社ライフテックス |
課題 | 新規リードの創出 |
アンテナ工事や空調設備工事事業を展開する株式会社ライフテックス。
同社では、リスティング広告を中心に集客を行っていましたが、CPAの高騰を皮切りに社内にてオウンドメディアの運用を開始しました。
しかし、外部ライターに作成を依頼した大量の記事が存在するものの、そこから思ったように成果に紐づかないといった課題がありました。
そこで、まずはコンテンツマーケティングを実施していくための”基盤”となるチーム作りから再スタート。弊社がパートナーとしてプロジェクトに参加し、戦略設計からKPIの設定、コンテンツの作り方などをレクチャーしました。
結果として、施策開始からわずか4ヶ月で、検索でのリード獲得数・売上共に昨年比140%を記録。また、データを見ながら意思決定を行うデータドリブンの文化が社内に根付き、継続的な成長を続けています。

わずか2年で年商数億円に成長した不動産投資メディア

サービス名 | レイビー |
企業名 | 株式会社グローバル・リンク・マネジメント |
課題 | 成果獲得を最大化するオウンドメディア運用 |
株式会社グローバル・リンク・マネジメントは、資産運用を主目的とするマンションの土地仕入、企画・開発、販売、管理までをワンストップで提供している不動産会社です。
同社では、投資事業で「見込み客を最大化し、どのようにしてリード獲得へと繋げていくか」をミッションに、コンテンツ作成の強化を開始。しかし、当初、オウンドメディア運用に対してのノウハウがなく、チーム体制をどのように整えていくと良いのか分からない状況に陥っていました。
そこでまずは、月10本の新規コンテンツを配信するといった行動量にKPIを定めて、メディア運用を進めていきました。結果として、施策の開始当初のPV数は月間2,000〜3,000PVだったものの、今では「不動産投資」「不労所得」といったビッグキーワードを獲得することに成功しています。
また、新たにインサイドセールス部隊を立ち上げて、オウンドメディアの集客と連携することで、施策開始前と比べて、個人面談やセミナー等への送客数が10倍以上に成長しました。

1年強で月間10万UUを達成した事例
業種 | 飲料メーカー |
課題 | 新たな顧客接点創出 |
大手飲料メーカーでは、新規事業立ち上げに伴い、社内の各事業部それぞれが情報発信ができる場所としてオウンドメディアを構築し、新たな顧客との接点創出を目的に運用が開始されました。
しかし、社内リソースの不足や運用ノウハウが無いことが課題となり、弊社がコンサルとして戦略設計、ならびに運用代行として携わることに。
成果指標として「新規ユーザー数」を設定していたため、まずはトラフィック土台の構築として継続的な流入が見込める自然検索流入をチャネルとして設計しました。
そのうえで、以下の施策を実施。
- 新規事業のターゲットとなりうる「ペルソナ」を設定したうえでカスタマージャーニーを作成
- 検索における情報ニーズを対策キーワードとして設定し、サイト全体のキーワード設計を実施
- 実行部隊であるコンテンツ制作体制を構築し、運用レギュレーションや制作フローなどを一から構築
結果として、新規ユーザー数は右肩上がりに上昇。立ち上げから1年強で月間10万UUを達成。狙ったキーワード群での上位表示が新規ユーザー数の増加に寄与しました。
- コンテンツマーケティングに取り組みたいが、何から始めれば良いかが分からない
- コンテンツマーケティングを実施しているものの成果が出ない
- インハウスでコンテンツ制作やメディア運営ができる組織体制を作りたい
コンテンツマーケティングの成功事例から学ぶ4つの法則

本記事で取り上げた事例の他にも、弊社は今まで多くのコンテンツマーケティングに携わらせていただきましたが、その中で、成功には4つの法則があると考えます。
- 目的と成果が明確である
- 目的に沿った戦略設計が行われている
- 公開して終わりではなく、継続し改善し続けている
- タッチポイントによって適したコンテンツ運用が行われている
目的と成果が明確である
まず一つ目は、目的と成果を明確にすることです。
なんとなくコンテンツを作る、ただバズらせたい、とりあえず検索で1位を取りたい。これらは全て、コンテンツマーケティングを実施するための動機が曖昧であり、「目的の設定が適切に出来ている」とは言えません。なぜなら、コンテンツマーケティングを成功させるためには、目的や成果から逆算してコンテンツを設計し運用する必要があるからです。
そのためにも、まずは自社の課題を明確にし、それを解決するために果たしてコンテンツマーケティングが必要かどうか、を考えてみましょう。
以下の記事では、実際に自社の事業課題からどのようにマーケティング戦略を立案・設計し施策を実行していくのか、一連の考え方や進め方をコンテンツとしてご紹介しております。「そもそも目的が不明瞭でありもう一度施策を考え直したい」また「マーケティング戦略全体から見直しをかけたい」などのお困りごとがありましたらぜひ本記事もご確認ください。
そのためにも、まず自社の課題を明確にし、それを解決するために果たしてコンテンツマーケティングが必要かどうかを考えるべきです。
目的に沿った戦略設計が行われている
定めた目的や成果に対し、正しい戦略設計をすることも重要です。
例えば、自社ツールのリード獲得を目的としてコンテンツSEOを実施する場合、
- 「比較・検討フェーズの見込み客」をしっかりと集客する
- コンテンツにお問い合わせや資料請求といったリードの導線を引く
といった手順を踏むことで、はじめて成果に繋げることができます。集客するだけでは成果につながらないため、集客した後にCTAなどを用いてリードを誘導するなど、どうすれば成果に繋がるかまでを考える必要があります。
また、どの市場で戦っていくべきかだけでなく、予算や運用体制などのリソースが確保できるか、どの程度の運用ノウハウが自社にあるかなども考慮しなければなりません。理想論に囚われず、実現可能な実行計画を立てましょう。
戦略を推し進めていく中で、その都度振り返り、適切な評価を下す必要が出てきます。設定したミッションや成果目標に対して、達成・未達の要因分析をした上で、次のアクションを決めていきましょう。
公開して終わりではなく、継続し改善し続けている
良いコンテンツは一朝一夕で出来上がるものではなく、作り手側が何十回、何百回と継続的にマーケティングの改善を重ね、ようやく辿り着いた結果です。
ビギナーズやボクシルを見てみると、サイト内に様々なコンテンツが敷き詰められていることがわかります。KaizenPlatformも、以前よりコンテンツマーケティングの担当者が運営していたものを、成果から逆算しつつ土台固めを辛抱強く行い、コンテンツ制作量を強化していった結果、成果を上げています。
何が言いたいかというと、コンテンツはたかが一本や数十本を作っただけで本当に意味のある成果を獲得できるものではないということです。タッチポイントごとに切り分けて成果に紐づいた戦略を立てた上で、しっかりと計測・継続していかなければなりません。
タッチポイントによって適したコンテンツ運用が行われている
タッチポイントがソーシャルの場合は「企画」が、また検索流入の場合は「キーワードから読み取れるユーザーニーズの調査」が、コンテンツマーケティング成功の鍵を握っています。

良質なコンテンツを作り成果を出すためには、このようにタッチポイントによって戦略立てが変わってきます。ご紹介した事例はどれも、奇をてらったアイディアや企画ではありませんが、タッチポイントに適したコンテンツ制作・運用が成果に繋がっているといえます。
コンテンツマーケティングを内製すべきか、外部パートナーに依頼すべきかを決めるポイント

ここまで読んでいただいて「コンテンツマーケティングを自社だけで運営するのは容易ではなさそう…」と感じられたかもしれません。もし社内で十分な知見やノウハウがあると考えられるなら、まず自社だけで取り組んでみるのも選択肢のひとつです。
しかし、専門的な内容で壁にぶつかってしまった場合、その道のプロフェッショナルの知恵に頼ることも検討してみましょう。
例えば、コンテンツマーケティングの成功を左右するコンテンツ制作には、成果目標・戦略設計の明確な設定が重要であり、自社課題とコンテンツマーケティングの目的を整理し、それに沿ったコミュニケーション戦略の設計(ペルソナとカスタマージャーニーの作成)が適切に行えなければ成果を出すことは難しいと言えます。
多くの企業がコンテンツマーケティングを行う際に、プロフェッショナルの力を必要としているのは以下4つの背景があります。
- 最短距離で成果を出すため
- 良質なコンテンツ作ることは簡単ではない
- ソーシャルのタッチポイントの構築は難しい
- コンテンツSEO型は中途半端では勝てない
では、なぜコンテンツマーケティングにおいて、プロフェッショナルの力が必要とされているのかについて、解説していきます。
最短距離で成果を出すため
ただコンテンツマーケティングを実施していくことと、成果に向かってどう最短距離で走るのかといった戦略立ては、全くの別物です。
内部のリソース不足のために外部パートナーに依頼するケースもあります。しかし、自社にノウハウがない場合は、最短で成果を出すためにコンテンツ作成をプロフェッショナルに任せることが多いでしょう。
例えば、戦略設計や良質なコンテンツ作成には、専門的な経験・スキルが必要です。それらがない状態で、課題解決に貢献しないコンテンツを作成しても、最短距離で成果に到達することは困難です。
新たにコンテンツマーケティングを始める場合、プロフェッショナルに依頼することで、専門知識がなくても成果をまっすぐ見据えたスタートダッシュを切ることができるでしょう。
良質なコンテンツを作ることは簡単ではない
クラウドソーシングを活用して記事執筆を依頼する場合、コンテンツの質には十分注意しなければなりません。
文字が書けるという理由だけでライター業に従事している方は多くいますが、企業が成果を共有せずに執筆だけ外注していては双方にとって実になりません。依頼金額が安くてもコンテンツから売上につながらず、結果的に失敗しているケースが多いため、正直おすすめできません。
ビジュアル(写真)との兼ね合いなど、ユーザビリティが探求されている良質なコンテンツが欲しい場合は、プロフェッショナルに相談すべきだと考えています。
ソーシャルのタッチポイント構築は難しい
ソーシャルをタッチポイントにする場合、思うようにユーザーを態度変容させていくのは容易ではありません。
今の時代、著名人ではない一個人でも、ソーシャル上でバズを起こすことができるようになりました。しかしながら設計や企画からの質が伴っていないと、企業としての狙った成果を得るのは難しくなります。
ソーシャルでは基本的に、ユーザーが能動的に情報を探しに来ているわけではありません。バズらせるためには、企画の質はもちろん、大量の情報が溢れる中でも目に留まるようなタイトルやアイキャッチを制作する必要があります。
検索をタッチポイントとして作成するコンテンツとは、狙いからして異なることを理解しておかなければなりません。
また、ソーシャル上でバズを生み出せるコンテンツ制作者は、コンテンツ自体が肉厚で、自身のブランディングを巧みに活用しながらユーザーニーズに上手く訴求しているケースが多いです。結果、良質なリードの獲得やCVに繋がっているように見受けられます。
ただ「バズらせる」のではなく、「定義した成果に繋がるようバズらせる」のが難しいのです。
コンテンツSEO型は中途半端では勝てない
検索をタッチポイントとするコンテンツマーケティング手法をコンテンツSEOと言いますが、同一キーワードでの競合は記事数にして1,000〜何十万本にものぼり、生半可なマーケティングではその中で1位を獲得するのは難しいのが現状です。
米国Advanced Web Ranking社によるデータでは、狙ったキーワードで検索1位を獲得した際の平均CTR(クリック率)は、約45%であることがわかっています。

このCTRは10位で1.9%程度まで落ち込み、トップの記事と23倍もの差があることが伺えます。また、2位でもCTRは17%程度です。1位とは2.7倍近くの差があることから、いかに1位を獲得することが成果に繋がるのかが分かるでしょう。
「コンテンツは資産」とよく言われますが、検索で1位を取れなければ資産にはなりません。そして、多くの場合1位を獲得するにはメンテナンスを行い、メンテナンス後は検証をして更なる改善を施す必要があります。
成功への最短距離を取る手段として、自社でしっかりと運用体制を回すためのインハウス支援や、そもそも成果をあげるための成果指標やキーワードを設計していくコンテンツ制作代行があります。
- コンテンツマーケティングに取り組みたいが、何から始めれば良いかが分からない
- コンテンツマーケティングを実施しているものの成果が出ない
- インハウスでコンテンツ制作やメディア運営ができる組織体制を作りたい
外部パートナーに任せる際に注意したいこと

コンテンツマーケティングを外部パートナーに依頼する際には、実際にどのような成果を挙げてきたのか、実績の詳細を確認することが重要です。
世の中には「コンテンツマーケティングを強みとする制作会社」は多く存在します。しかし再現性高く実績を上げている会社はその中の一部と言ってもよいでしょう。
担当してきたクライアントにはどのような課題があり、解決のためにどのような施策を打ってきたのか、何を得意分野としているのか、などを聞くことで、自社に対してどのような提案をしてくれるのかイメージができるはずです。
コンテンツの質はコンテンツマーケティングの成果を握るカギの一つです。正しい情報を発信することはもちろん、専門性や信頼性のある情報などを、どのように質を担保しているかまで確認しましょう。
また、外部パートナーへ外注を検討をする際には、コンテンツの質に応じた相場を把握しておくことは重要です。
コンテンツマーケティングの金額相場はピンキリであり、安く請け負ってくれる業者も多くありますが、ただ安いから外注するという発想は非常に危険です。
なぜなら、コンテンツマーケティングにおいてコンテンツの質は、成功を左右する要だからです。質の高くないコンテンツを量産したところで、バケツに穴が空いている状態と同義であり、いくらコンテンツの量を担保できていても意味がありません。
例えば弊社では、コンテンツ制作を1本10万円以上でお受けしています。
この値段設定のみを聞くと「高い…」と思われるかもしれませんが、ここにはそれなりの理由と根拠があります。
例えば、ユーザーニーズの深堀りです。「ユーザーは何に悩み、何を求めて検索をしたのか」を徹底して考え抜きます。具体的には、ユーザー像であるペルソナを設定した上で、どのような導線でコンテンツにたどり着いたのか、カスタマージャーニーマップを活用し、ユーザーが本当に達成したいゴールを定義します。
さらに前述の通り、正しい情報を発信するために、弊社では取材、インタビュー、専門書籍や文献資料などをメインの素材としてコンテンツを作成することで、コンテンツの信頼性・専門性を徹底的に担保することに努めています。
上記はあくまで一例ですが、外部パートナーがコンテンツ制作の際、何を重要と捉えているのか、具体的にどのような仕事をしているのかを知ることが、依頼するか否かの判断材料になるでしょう。
まとめ|成果に照らし合わせて、最適な選択を

本記事では、コンテンツマーケティングの成功事例を基に、共通する4つの法則を解説しました。
- 目的と成果が明確である
- 目的に沿った戦略設計が行われている
- 公開して終わりではなく、継続し改善し続けている
- タッチポイントによって適したコンテンツ運用が行われている
これらは、コンテンツマーケティングを実施するうえで重要なポイントです。十分に理解し、適切な戦略設計を行いましょう。
また、多くの企業がコンテンツマーケティングを外部パートナーに依頼する理由として、以下の要素が挙げられます。
- 最短距離で成果を出すため
- 良質なコンテンツ作ることは簡単ではない
- ソーシャルのタッチポイントの構築は難しい
- コンテンツSEO型は中途半端では勝てない
このように、リソース不足が理由ではなく、経験やノウハウの不足をプロフェッショナルに頼るケースが多いでしょう。
まずは自社でコンテンツマーケティングに取り組んでみるのもひとつの手ですが、専門的な壁にぶつかったら外部パートナーへの依頼を検討してみましょう。
コンテンツマーケティングで成果を出したいのであれば、まずは獲得したい成果をしっかりと定義づけ、その成果に合わせて最適な選択をしてください。
よくある質問とその回答
コンテンツマーケティングで成果を上げたいのですが、どのようにすれば良いですか?
コンテンツマーケティングで成果を上げるためには、目指すべき成果を見据えながら、改善を繰り返し、長期に渡って継続できる運用体制が必要です。
とはいえ、自社での運用となると、何からはじめて良いかが分からない、そもそも社内に教育体制やノウハウがない…などのお困りごともあるのではないでしょうか。
そのような方のために、MOLTSでは成果にこだわったコンテンツマーケティング支援を提案しております。
まずは一度「コンテンツマーケティングの支援内容」をご覧ください。
コンテンツマーケティングの成功事例はありますか?
本記事では、コンテンツマーケティングの事例をBtoBとBtoCに分けて9つご紹介しています。
「BtoBのコンテンツマーケティングの成功事例」
- ウィルオブ・ワーク|リード獲得件数が26〜32.5倍に急成長
- SAKIYOMI|半年でリード数10件→500件へ
- V-CUBE|半年間でリード数10倍以上、受注率3倍増
- パーソルホールディングス|オウンドメディアが1年で流入3倍、CV数が5倍増
- Kaizen Platform|半年で1位表示のキーワードを0件から30件へと増加
- BOXILマガジン|比較・検討ワードで高いCV率を確保
- HR NOTE|初年度で月間100件のコンバージョンを達成
「BtoCのコンテンツマーケティングの成功事例」
- ビギナーズ|比較・検討ワードから自社サービスへの送客最大化
- ライフテックス|4ヶ月で売上140%増させたコンテンツSEO
- レイビー | わずか2年で年商数億円に成長した不動産投資メディア
- 大手飲料メーカー|1年強で月間10万UUを達成した事例
詳しくは「コンテンツマーケティングの成功事例9選|BtoB / BtoC別に紹介」をご覧ください。
コンテンツマーケティング成功のカギは何ですか?
コンテンツマーケティングの成功のポイントは、タッチポイントによって適したコンテンツ運用が行われていることです。タッチポイントがソーシャルの場合は企画が、検索流入の場合はキーワードから読み取れるユーザーニーズの調査が、コンテンツマーケティング成功の鍵を握っています。
詳しくは「コンテンツマーケティングの成功事例から学ぶ4つの法則」をご覧ください。
コンテンツマーケティングの戦略設計や運用は、プロにご相談ください
コンテンツマーケティングは自社の課題解決に導く有効な手段ですが、期待する成果を出すためには、徹底したターゲット理解や、タッチポイントにあわせた最適なコミュニケーション設計、そして有益なコンテンツの提供が欠かせません。
専門性の高いノウハウや、なにより実行しつづける組織体制が最も重要です。 事業成長やマーケティング成果のためのコンテンツマーケティングを検討されている方は、ぜひTHE MOLTSにご相談ください。数々のプロジェクトで成果を上げてきたプロフェッショナルが、貴社の事業成長を支援いたします。
- 月数件のリード獲得が約2年の運用を経て年5,000件へ成長
- 片手間で運用していたオウンドメディアが、直接売上約6億を稼ぐ事業へと変革
- 広告CPAの高騰をきっかけに始まったオウンドメディアが、4ヶ月で売上140%アップ
まずは貴社のお取り組み状況についてお聞かせください。コンテンツマーケティングのプロが、事業成長の観点から成果を出すための最適なご提案をいたします。
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