Webサイト分析はこの3つ!成果の出る分析手法・改善方法を解説
この記事でわかること
- サイト分析ではどこを見て何をすればよいのか
- 「成果を出す」ために、優先して分析すべきポイント
- Googleアナリティクス(GA4)を使った分析手順
「Webサイトの運用には、分析と改善が大切だ」と分かっているものの、具体的に何をどう分析して、その結果をどのように活用するのかが分からない、と悩む担当者も多いのではないでしょうか。
サイト分析と言ってもさまざま方法があり、目的によって見るべき項目や分析手法が大きく異なります。ただ漠然と「PV数」や「滞在時間」などを見ただけでは、成果に繋げられないことがほとんどです。
そこで本記事では、Webサイト運用の目的とも言える「コンバージョン」に着目し、成果を出すための分析方法を、詳しく解説します。
Googleアナリティクスを使って、初心者でも容易に分析ができ、かつ効果が出やすい項目に絞ってお話ししていくので、ぜひ参考にしてください。
またユニバーサルアナリティクス(旧バージョン)は2023年7月1日に計測を終了、過去のレポートデータも2024年7月1日に閲覧できなくなると発表されているので、移行がお済みでない場合は、ぜひこの機会に新バーション「GA4」の導入も検討してみてください。
アクセス解析や分析結果の活用にお困りのご担当者へ
適切にアクセス解析を実施し分析結果を活用できれば、トラフィックやコンバージョンの向上が期待できます。しかし、次のような課題を抱える企業は多いでしょう。
- アクセス解析を行うリソースやノウハウが自社にはない
- とりあえずGA4などのツールを触ってみたものの、何をどう見ればよいかわからない
- 自己流で解析しているものの、正しく運用できているか自信がない
このようなアクセス解析についてのお悩みは、お気軽にTHE MOLTSにご相談ください。業界歴15年以上のアクセス解析のプロフェッショナルが、貴社のニーズや課題に合わせて最適なご提案をいたします。
サイト分析の基本
Googleアナリティクスを使ったサイト分析、改善方法を見ていく前に、まずはサイト分析の目的を知っておく必要があります。なぜなら、Googleアナリティクスを使ったサイト分析では、収集される膨大なデータに翻弄され、「導入したものの、結局どの数値を計測して改善したら良いかわからない」というケースに陥りやすいからです。
多くの場合こうした事態に陥るのは、サイト分析の目的を決めず、漠然と数値を眺めてしまっていることが原因です。
サイト分析ではデータを収集することも大切ですが、それよりも先にサイト分析の目的を決め、決めた目的を達成するために必要な数値・指標(KPI)を決めていくことが重要になります。収集・分析するデータは、自社のサイト分析の目的を達成するために設定されるべきであり、他社が行っている分析方法をそのまま活用できないケースも多いのが実情です。
サイト分析の目的
サイトを分析する目的には、大きく分けて以下の3つがあります。
- Webサイトの現状把握
- 施策の効果測定
- モニタリング
まずはサイトの状況を把握し、どのようなユーザーが自社サイトに訪れていて、どんな状況下でサイトにアクセスしているかを調べていきます。その際に役立つのが、「行動データ」「属性データ」「技術環境データ」など、アクセスログに蓄積されていくデータの分析です。
行動データ | 新規/リピート、来訪経路、閲覧ページ、会員/非会員 |
属性データ | 性別、年齢、地域、言語、興味 |
技術環境データ | デバイス、OS、ネットワーク、解像度、アクセスブラウザ |
「検索からサイトに流入したユーザーは、商品の購入率が高い」「特定のページで多くのユーザーが離脱をしている」など、ユーザーのリアルな行動を捕捉することで、効果的な改善策を打ち出すことが可能になります。
施策の効果測定を行う際には、同時にサイトのモニタリングも実施しましょう。モニタリングとは、対象サイトの定点観測を意味し、目標に対する達成度合いを把握することです。
例えば、Webサイト経由の「月間資料請求数1万件」を目標に定めた場合、目標達成のためのモニタリングとして正しいアクションは「月途中で達成状況を定点観測する」になります。なぜなら、翌月になって達成状況を振り返っても、未達成だった場合のリカバリーができなくなるからです。
したがって、サイト分析では、リアルなユーザー行動の可視化、適切な施策の実行と効果測定、対象サイトの定点観測、の3つを目的に、各社で見るべき指標を決めて実行する必要があります。
サイト分析手法は「定量分析」と「定性分析」に分かれる
そしてサイト分析の手法は「定量分析」と「定性分析」の2つに分かれることも知っておきましょう。定量分析では、主に以下のような数値を指標として分析します。
- セッション数
- ページ滞在時間
- コンバージョン数
- コンバージョン率(CVR)
数値データは客観的に分析が可能なため、サイトの現状把握や改善度合いを測るのに最適です。しかし、一方でユーザー行動の前段階である顧客課題などの潜在的なニーズは分析しづらいデメリットがあります。
また、定性分析では、ユーザーインタビューなどのアンケート調査によって、自社商材・サービスの利用レビューを収集します。ユーザーの本音を聞き出すことができるため、定量分析では見えてこなかった本当に解決したい悩み・潜在的な課題を分析することが可能です。
サイトの定性分析には、他にも「ヒートマップ調査」などがあります。ヒートマップは、ユーザーのサイト上の行動をマウスの動きやスクロールの動きから可視化するもので、サーモグラフィーのように閲覧度合いの強い箇所を赤く表示します。ヒートマップ分析は、定量分析では可視化できないページ上のユーザー行動を可視化できるため、CTA改修や導線設計の見直しに役立てることができます。
サイト分析は、成果(コンバージョン)に繋がりやすい定量項目から優先的に行う
通常Webサイトにはたくさんのページがある上、良くも悪くも、1つの分析ツールでさまざまな数値を読み取ることができます。そのため、まずは「成果(コンバージョン)に繋がりやすい項目」に絞って分析を行い、最短距離で効果が出る施策に着手することが大切です。
では具体的に、どのような項目を見ればよいのでしょうか。
弊社では普段、サイト分析をするならまずは以下の3項目を優先的に見て改善していきましょう、と説明しています。
優先すべき分析項目 | 分析目的 |
---|---|
①流入経路(チャネル)別のCVR | 流入経路(広告、SNS、検索など)のセッション数のボリューム把握、ならびに経路によるCVRの差を把握する |
②ランディングページ別のCVR | どのページがコンバージョン獲得に大きく貢献しているのかを特定する |
③ゴール地点(フォーム)の転換率 | フォームやECカートで大きく離脱することなく、コンバージョンに至っているかを確認する |
※CVR=コンバージョン率
次からは、それぞれの分析方法や改善策について、具体的に解説していきます。
本記事をご覧の方の中には、「突然のお知らせを受けて、なにを準備すべきなのか?」とお困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これからご紹介する「Google オプティマイズが2023年9月で終了に向けて準備する6つのこと」では、アクセス解析領域で様々な成果を出してきたアナリストが、Googleオプティマイズのサービス終了において準備すべきことについて解説しています。ぜひご一読ください。
サイト分析の方法①:流入経路(チャネル)別のCVRを確認
分析方法 | Googleアナリティクスの「データ探索」を使用 |
分析の目的 | 流入経路(広告、SNS、Google検索など)によってCVRに大きな差はないかを特定する |
改善策(例) | CVRが極端に低い流入経路があった場合、そこへのマーケティング投資を抑え、その費用をCVRの高い経路に投資する |
流入経路とは、ユーザーがWebサイトにアクセスしてくる手段(チャネル)のことを指します。例えば「広告」「自然検索」「SNS」などさまざまなものがあり、この分析を行うことで、どの流入経路を重点的に強化すべきかの意思決定が行えます。
流入経路別のCVRを確認するには、GA4の「データ探索」という機能を使いましょう。この機能では、自分が見たい項目を自由に組み合わせて、以下のようなレポートを作成することができます。

ここからは具体的な設定手順を解説していきます。
まずは左サイドバーから「探索」をクリックし、テンプレート欄の「空白」を選択しましょう。

※設定を一度行えば、「探索」のページからいつでもレポートを閲覧できるようになります。
レポートの設定画面が表示されたら、左側の設定欄で、以下4つの項目を入力します。

データ探索名 | 任意の名前を入力 |
期間 | 任意の期間を入力 |
ディメンション | 「セッションのデフォルト チャネル グループ」を選択 |
指標 | ▼以下を選択 |
「ディメンション」と「指標」には、「+」マークから上記の内容を入力しましょう。項目が見つけられない場合は、上部にある検索窓を利用してみてください。
全てにチェックマークを入れられたら、右上の「インポート」をクリックしましょう。
次に、今入力した項目を実際のレポートに反映させる作業を行います。
今入力した「ディメンション」の内容を右列にある「行」にドラッグ&ドロップします。

そして「指標」の内容を右列にある「値」にドラッグ&ドロップします。

行 | 「ディメンション」の内容をドラッグ&ドロップ |
値 | 「指標」の内容をドラッグ&ドロップ |
これで、流入経路別の「セッション数」「コンバージョン数」「コンバージョン率」が一目で分かるようになりました。

一番左の項目が「流入経路(チャネル)」を表しており、一番右側がCVRを表しています。
記載されているチャネル表記の見方は、以下を参考にしてください。
チャネルの表記例 | 意味 |
---|---|
Organic Search | 自然検索 |
Paid Search | リスティング広告などの検索連動型広告 |
Organic Social | SNS |
Paid Social | SNS広告 |
Direct | 直接(ブックマークからの流入など) |
Referral | 外部サイトの引用リンクなど |
Unassigned | その他のどれにも属さない流入元 |
参考:[GA4] Default channel grouping – Analytics Help
このレポートを分析し、例えば「広告からのCVRが高く、自然検索の流入がほとんどコンバージョンに繋がっていない」ことが判明したのであれば、SEOへの投資を少なくし広告に注力する、などの施策が考えられます。
ただしSNSなど、コンバージョンではなく認知の獲得などを目的としている経路の場合は、効果が低くてもただちに施策をストップさせる必要はありません。例えば「SNS」→「検索」→「CV」という経路でコンバージョンに貢献している可能性があるからです。
このような間接的なコンバージョンが本当に発生しているのかを調べるには、「アトリビューション分析」という手法を用いて分析します。やや難易度が高い方法なので、まずは本記事の分析を一通り試してから検討するのがおすすめです。
より細かい流入経路を分析する方法
「自然検索の中でもYahooのユーザーがどれくらいコンバージョンに繋がっているのかを知りたい」「ソーシャルの中でもどのSNSからコンバージョンが発生しているのかを知りたい」など、さらに細かく流入経路を確認したい場合は、設定を一部変更するだけで、以下のようなレポートを作成できます。

設定方法を解説していきます。
まずは今作成した、流入経路のレポートを複製しましょう。

すると同じページで別のレポートを作れるようになるので、以下のように設定をし直します。

ディメンション | 「セッションの参照元 / メディア」を選択 |
行 | 「ディメンション」の内容をドラッグ&ドロップ |
指標 | 変更無し |
値 | 変更無し |
すると以下のように、より詳細な流入経路を分析できるようになります。

流入経路ごとに、デバイスによってCVRに大きな差がないかも確認する
デバイス別のCVRを、流入経路ごとに確認しておくのもおすすめです。
例えば「広告×PC」と「広告×スマホ」を比較して後者の数字が著しく悪かった場合、スマホでのUIに問題がある場合があります。そういったポイントを発見できれば、コンバージョン率の改善に大きく役立てられる可能性があります。
最初に作成した流入経路のレポートを再び複製し、以下のように設定し直しましょう。

ディメンション | ▼以下を選択 |
行 | 「デバイスカテゴリ」をドラッグ&ドロップ |
列 | 「セッションのデフォルト チャネル グループ」をドラッグ&ドロップ |
指標 | 変更無し |
値 | 変更無し |
これで「デバイス別×流入経路別」のCVRが分析できるようになりました。

このレポートを見て明らかにCVRが低い項目があったら、実際にそのデバイスを使って流入からコンバージョンまでを体験してみましょう。どこがユーザーにとって使いづらいのか(離脱の原因になっているのか)を分析し、改善すべき点を洗い出していきます。
このレポートを見て明らかにCVRが低い項目があったら、実際にそのデバイスを使って流入からコンバージョンまでを体験してみましょう。どこがユーザーにとって使いづらいのか(離脱の原因になっているのか)を分析し、改善すべき点を洗い出していきます。
- そもそもの使い方がわからない
- 自己流で設定してみたものの、正しく運用できているかどうか自信がない
- GA4を活用してレポートを作りたい
サイト分析の方法②:ランディングページ別のCVRを確認
分析方法 | Googleアナリティクスの「データ探索」を使用 |
分析の目的 | どのページがコンバージョン獲得に大きく貢献しているのかを特定する |
改善策(例) | ・貢献度の高いページを修正し、さらに数字を向上させる |
ここでの「ランディングページ」とは、ユーザーがWebサイトの閲覧をスタートしたページのことを指します。
流入経路の分析と同じように、Googleアナリティクスの「データ探索」の項目から設定することで、以下のようなレポートを作成できます。

それでは手順を説明していきます。
まずは前回同様、左サイドバーから「探索」をクリックし、「空白」を選択します。

レポートを以下のように設定します。

ディメンション | 「ランディング ページ」を選択 |
行 | 「ディメンション」の内容をドラッグ&ドロップ |
指標 | ▼以下を選択 |
値 | 「指標」の内容をドラッグ&ドロップ |
するとこのように、コンバージョンに貢献しているページが一目で分かるようになります。

基本的には「コンバージョンへの貢献度が高いページ」を優先して分析し、改善を行っていきます。上記の例だと、トップページのみがコンバージョンに貢献しているので、トップページの改修を重点的に行っていくのが良いでしょう。
なおこの時、アクセスの大半が「広告用LP」「トップページ」「記事コンテンツ」の3つに分類されるケースがよく見られます。それぞれのページをどのように改善していけばよいのかを説明するので、ぜひ参考にしてください。
②-1:広告用LPの分析・改善方法
まずはコンバージョンに貢献している広告用LPを発見します。そのLPに対して、以下の手順で分析・改善を行っていきます。
- ヒートマップツールを使ってどのように閲覧されているのかを確認する
- ボタンのクリック率やコンバージョン率を上げるための仮説を構築する
- 仮説に基づいてLP改修(A/Bテスト)を行う
またコンバージョンに繋がっていない広告用LPは配信をストップさせ、成果が出やすいLPへ優先的に投資するのがよいでしょう。
②-2:トップページの分析・改善方法
まずは「自社のトップページがどのような役割を持っているのか」を再確認しましょう。例えば「問い合わせを獲得すること」なのか「企業情報の発信(会社概要・IR・採用…)」なのかで、トップページの構成は異なります。
その目的に合わせて、正しく導線設計ができているかを考えてみてください。また競合他社のトップページがどのような構成になっているのかを参考にするのもおすすめです。
ただしトップページは訪れるユーザーの目的が多岐に渡るため、一般に分析が難しく、改修しても大きな成果に繋がりにくい場合があります。
②-3:記事コンテンツの分析・改善方法
コンテンツマーケティングを行っている場合は、記事コンテンツへの流入数が大半を占める場合もあるでしょう。
まずは広告LPと同様に、「コンバージョンに貢献している記事」をピックアップしましょう。なぜなら、コンバージョンを獲得できるかどうかは、流入してくるユーザーの質(どのようなKWで検索して訪れるか)によるからです。仮にセッション数が大きかったとしても、コンバージョンに貢献していないのであれば、いくら改善を加えても成果に繋がらない可能性があるため、注意が必要です。
コンバージョンに大きく貢献しているページを特定したら、以下のような施策を行います。
- コンテンツ自体の修正(リライト)
- CTA位置の変更やテスト
- CTA文言の変更やテスト
また施策を行ったら結果を分析し、効果が出た内容を他の記事に横展開していくのもおすすめです。
- そもそもの使い方がわからない
- 自己流で設定してみたものの、正しく運用できているかどうか自信がない
- GA4を活用してレポートを作りたい
サイト分析の方法③:ゴール地点での離脱率を確認
分析方法 | Googleアナリティクスの「データ探索」を使用 |
分析の目的 | フォームやECカートで離脱されず、しっかりコンバージョンに至っているかを確認する |
改善策(例) | 離脱率が高い場合はその原因を特定し、修正を加える |
Webサイトのゴール地点での離脱率を分析します。「ゴール地点」とは、コンバージョンする際に必ず通過するページのことを指し、大きく以下の2つに分かれます。
- フォーム
- ECサイトの商品購入ページ
それぞれの分析方法を解説していくので、コンバージョンとして設定している方を参考にしてください。
③-1:フォームの分析・改善方法
フォームでは、「入力ページ」→「確認ページ」→「サンクスページ(問い合わせ完了ページ)」の転換率を分析します。もしどこかの地点で大きく離脱が起こっている場合、その原因を特定し対策を打てば、コンバージョンの取りこぼしを防げるからです。
これまでと同様、Googleアナリティクスの「データ探索」を使うことで、以下のようなレポートを作成できます。

※青い部分は「そのページに到達したユーザーの数」を視覚化したものです。
それでは手順を説明していきます。
まずは左サイドバーから「探索」をクリックし、テンプレートから「目標到達プロセスデータ探索」を選択します。

左側にある設定画面から、以下の項目を変更します。

データ探索名 | 任意の名前を入力 |
日付 | 任意の日付を入力 |
ステップ | デフォルトの設定を全て削除(各項目にマウスを合わせて、×ボタンをクリック) |
次に今削除した「ステップ」の項目にある鉛筆マークをクリックし、改めて今回計測したいステップを入力します。

つまり「入力ページのURL」「確認ページのURL」「サンクスページのURL」を、順番に記入していきます。
入力方法が少し複雑なので以下を参考にしてください。

①名前 | 任意の名前を入力(ページが一目で分かる名前を推奨) |
②新しい条件を追加 | 「イベント」→「page_view」を選択 |
③パラメータを追加 | 「その他」→「page_location」→「最後が一致」を選択し、フォームのURL末尾を入力 |
これで入力ページに到達したユーザーの数が計測できるようになりました。続いて、同様に「確認ページ」「サンクスページ」も入力していきます。

以上の手順で、「入力ページ」→「確認ページ」→「サンクスページ(完了ページ)」のどのステップでどれくらいのユーザーが離脱しているのかを突き止められます。

もし「入力ページ」→「確認ページ」の転換率を上げたいのであれば、以下のようなEFO(エントリーフォーム最適化)施策を行いましょう。
- EFOツールを導入して各設問の離脱率を測り、問題がある設問の修正・削除などを行う
- フォームの項目数をなるべく減らす(必要最低限の項目のみ残す)
- 住所を郵便番号から自動入力できるようにする
- フォームのページタイトルと、流入元のCTA文言を合わせる
次に、「確認ページ」→「サンクスページ」の転換率が悪いのであれば、実際に問い合わせまでの流れを体験して、使いづらいところがないかを探してみてください。
例えばユーザーが「確認ページを、問い合わせ完了だと勘違いしている」などはよくある離脱の原因です。その場合は、ページ上部で「まだ問い合わせが完了していないこと」を表示するなどの工夫が必要です。
より具体的な施策は、以下の記事を参考にしてください。
③-2:ECサイトの商品購入ページの分析・改善方法
ECサイトでは、ユーザーがゴール付近で複数回のページ遷移を行います。例えば「詳細ページ」→「カート追加」→「チェックアウト(個人情報入力や支払方法選択など)」→「確認」→「完了」という流れが一般的でしょう。
各ページでの離脱を防止することで、コンバージョン率を改善できる可能性があります。
これらのページの転換率を分析するには、Googleアナリティクスで「Eコマース設定」を行うのがおすすめです。
しかしこれは難易度が高い方法なので、設定方法がわからない場合は、フォームの分析と同様に「目標到達プロセスデータ探索」を利用するのもよいでしょう。
施策の具体的なやり方や、EFOの解析ツールについては、こちらの記事でくわしく解説しています。
まとめ|まずは効果が出やすい定量項目からサイト分析を始めよう
サイト分析ではただなんとなく数字を眺めるのではなく、改善することで成果に繋がる指標に着目しなければいけません。
まずは本記事を参考に、初心者でも行いやすく、かつコンバージョンへ繋がりやすい項目に絞って分析を行ってみてください。
その上で「より高度な分析を行ってWebサイトの成果を最大化させたい」という場合は、データ解析のプロに相談することも検討してみましょう。
よくある質問とその回答
サイト分析はまず何から始めたらいいですか?
Webサイト分析は、まずは以下3つの項目から着手するのがおすすめです。
- 「流入経路(チャネル)別のCVR」の分析
- 「ランディングページ別のCVR」の分析
- 「ゴール地点(フォーム)の転換率」の分析
これらの項目を分析し改善すれば、成果(コンバージョン獲得)に繋がりやすいからです。
本記事ではWebサイト分析の初心者が、まずは何から始めればよいのかを解説しています。詳細は「サイト分析は、成果(コンバージョン)に繋がりやすい項目から優先的に行う」をご覧ください。
サイト分析の支援を依頼できますか?
サイト分析を自社で行いたい、もしくは運用支援を依頼したいという方のために、弊社では事業課題に応じた支援内容を提案しております。
提供サービス例
- 導入支援・設計見直し
- 運用体制構築
- メンバーのトレーニング
提供サービスの詳細は「アクセス解析の支援内容」をご覧ください。
Webサイト分析にはどのような手法がありますか?
例えば間接的にコンバージョンに貢献しているかどうかを調べるための「アトリビューション分析」や、2種類の項目を掛け合わせてパターン別の数字を見る「クロス分析」などがあります。
本記事では、クロス分析を行って「流入経路別」×「デバイス別」のコンバージョン率を見る手法を解説しています。詳細は「流入経路ごとに、デバイスによってCVRに大きな差がないかも確認する」をご覧ください。
アクセス解析で効率的に成果をあげるなら、解析のプロにご相談ください
事業成長にはアクセス解析が欠かせませんが、ツールの取り扱いや成果の定義、データの活用などが想像以上に難しく、行き詰まってしまう企業が少なくありません。
効率的にアクセス解析で成果をあげるなら、THE MOLTSにご相談ください。クライアントのさまざまな課題を解決に導いてきた業界歴15年以上のプロフェッショナルが支援いたします。
- アクセス解析のトレーニングを実施し、理想的なインハウス体制の構築を支援
- 経路ごとにコンバージョンへの貢献度を明確化し、サイト全体のCVRを改善
- 必要なレポートを定義し、データ設計から可視化までの支援を一気通貫で提供
- 目的の定義と適切な指標設計により、成果に紐づくPDCAサイクルを回せる環境を構築
まずは貴社のお取り組み状況についてお聞かせください。アクセス解析のプロが、「マーケティングへの活用」という観点から成果を出すための最適なご提案をいたします。
著者情報
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