リスティング広告のキーワード選定|2ステップで分かりやすく解説
この記事でわかること
- リスティング広告のキーワードを探す(洗い出す)方法
- その中からコンバージョンに繋がりやすいキーワードを選ぶ方法
- 選んだキーワードを適切な構造で媒体に設定する方法
「キーワード選定をどう進めていけばいいのか分からない」「効果的なキーワードの探し方・選び方が分からない」と悩んでいる、リスティング広告担当者の方も多いのではないでしょうか。
キーワード選定は、リスティング広告を行う上で非常に重要な作業です。どのようなキーワードを設定するかによって、コスト(CPC)やコンバージョン数などに大きな影響を及ぼします。ただ関連性がありそうなキーワードを選んで何となく設定するだけでは、なかなか成果には繋げられません。
そこで本記事では、リスティング広告の運用やクライアント支援に10年以上携わっている私が普段から行っているキーワード選定のやり方を、詳しく解説していきます。
初心者でも今日から効果的なキーワード選定を行えるように、具体例を豊富に交えて説明していくので、ぜひ参考にしてください。
※今回はGoogleのリスティング広告を例に挙げて解説しますが、Yahoo!広告の場合も考え方や手順は同じです。
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リスティング広告での成果や目標を達成するために、キーワードの選定が重要
そもそもリスティング広告でキーワード選定を行うことの重要性について、改めて確認しておきましょう。
キーワード選定をしっかり行うことで、以下のようなメリットがあります。
- 事業に貢献する(商品の購入やサービスの利用に繋がりやすい)ユーザーと接点を作れる
- そのユーザーに対して、ニーズ(検索意図)に合致した広告を提供できる
そもそもリスティング広告では、ユーザーが検索したキーワードに対して、テキスト広告を表示させて集客を行います。つまり、能動的に情報を探しているユーザーとの接点を作れるWeb広告だと言えます。
そのため、「事業成果に繋がるニーズ」を持ったユーザーが検索するであろうキーワードを設定できれば、モチベーションの高いユーザーに対して、自社製品やサービスがその解決策になることを伝えられるのです。
例えば「自転車のオンライン販売を強化し、売上を伸ばしたい」と考えている企業がリスティング広告を出す場合を考えてみましょう。
当然、
- 自転車をオンラインで購入したいユーザーに向けて
- 自転車のオンライン購入に関する広告文を作成し
- 自転車のECページに誘導する
ことになります。
そのため、世の中に星の数ほどあるキーワードから「自転車の購買意欲が高いユーザーが検索するであろうキーワード」を見つけ、そのキーワードで検索された際に、広告を表示させる必要があります。
例)
- KW:「自転車 通販」「自転車 格安」など
- 広告:自転車が安く購入できる通販ページ
この、自転車の購買意欲が高いユーザーが検索するであろうキーワード(自社事業に貢献するキーワード)を見つける作業が、キーワード選定だと考えています。
もしキーワード選定を適当に行うと、極端な話「自転車のパンクを直したいユーザー」や「オフラインの店舗で自転車を探したいユーザー」などを集めてしまう可能性もあるでしょう。
すると当然売上には繋がりませんし、無駄なコストが発生して、結果目標CPA(コンバージョン単価)などのKPIも達成しにくくなってしまいます。
このような理由から、キーワード選定をしっかり行い、「売上に繋がるキーワードはどのようなものなのか」「そしてそのキーワードで検索するユーザーのニーズを満たすためには、どのような広告文やLP(リンク先ページ)を設定すべきか」を考えていく必要があります。
リスティング広告のキーワード選定は大きく分けて2つの手順に分かれる
それでは、リスティング広告のキーワード選定のやり方について、具体例を挙げながら解説していきます。
キーワード選定は、大きく分けて次の2ステップに分類されます。
- キーワードを探す(関連するキーワードを全て洗い出す)
- キーワードを選ぶ(売上に繋がりそうなキーワードをピックアップする)
まずは、とにかくたくさんのキーワードを洗い出します。その後、それらを精査して事業成果に繋がりやすいキーワードを選びつつ、各キーワードで検索するユーザーとどのようなコミュニケーションを取っていくべきなのかを考える必要があります。
順番に見ていきましょう。
STEP1. キーワードを探す(関連するキーワードを全て洗い出す)
私はリスティング広告のキーワード選定を行う際は、「事前に全てのキーワードを調べてください」と伝えています。
実際に使用する/ しないにかかわらず、できる限り多くのキーワードを洗い出しておくことで、網羅性を高めてより売上に繋がりやすいキーワードを発見することができるからです。
膨大な作業になるように感じますが、無料のツールを使って比較的短時間で抽出できるので安心してください。
先ほどの自転車を例にすると、最終的にはこのような形で、洗い出したキーワードをまとめていきます。
キーワードを洗い出す際は、以下の手順で行っていきましょう。
- 軸となるキーワードを考える、探す
- サブキーワードを洗い出す
- サブキーワードをニーズなどで分類し、軸キーワードと掛け合わせる
1-1. 軸となるキーワードを考える、探す
リスティング広告のキーワードは基本的に、「軸キーワード」と「サブキーワード」の組み合わせで考えていきます。
- 軸キーワードとは:「自転車」「ロードバイク」「電気自転車」などの、単一キーワード
- サブキーワードとは:「おすすめ」「価格」「安い」などの、軸の後ろにつくキーワード
軸キーワード | サブキーワード | 掛け合わせ |
---|---|---|
自転車 ロードバイク 電気自転車 | おすすめ 価格 安い 最安 おしゃれ 子供用 | 自転車 おすすめ 自転車 価格 自転車 安い 自転車 最安 自転車 おしゃれ 自転車 子供用 ロードバイク おすすめ ロードバイク 価格 ロードバイク 安い ロードバイク 最安 ロードバイク おしゃれ ロードバイク 子供用 電気自転車 おすすめ 電気自転車 価格 電気自転車 安い 電気自転車 最安 電気自転車 おしゃれ 電気自転車 子供用 |
まずは自社事業に関して、軸となりそうなキーワードを全て考えて(探して)みましょう。
自転車のオンライン販売で売上を伸ばすことが目的なのであれば、「自転車」「ロードバイク」「電気自転車」などが考えられます。
もし思いつかない場合は、Googleキーワードプランナーを活用するのもおすすめです。
キーワードプランナーとは、Google広告を利用している方であれば誰でも利用できる、関連キーワードの抽出ツールです。
- 「新しいキーワードを見つける」をクリック
- 「キーワード」もしくは「WebサイトのURL」を入力
- 2をもとに抽出されたキーワードから、軸になりそうなものを探す
例えば、以下のように「自転車」と入力して、関連するキーワードを一覧で抽出してみます。
すると、「ジャイアント」「クロスバイク」「ロードバイク」「ミニベロ」などの軸キーワードが見つかりました。
1-2. サブキーワードを洗い出す
軸となるキーワードを考えたら、次はサブキーワードを洗い出していきます。
ラッコキーワードというツールを使うのがおすすめです。
軸となるキーワードをこのツールに入力しエンターを押すと、次のようにサジェストキーワード(サブキーワードとの組み合わせ)が一覧になって表示されます。
▼「自転車」のサジェストキーワードを抽出
考えた軸キーワードを全てこのツールに入れて、サブキーワードになりそうなものを探してみましょう。例えば、「選び方」「おすすめ」「格安」「通販」など、様々なサブキーワードが見つかるはずです。
さらに2語のキーワードを入力すると、より細かいキーワードを抽出できます。
▼「自転車 通販」のサジェストキーワードを抽出
「サイト」「送料無料」「海外」などのサブキーワードが見つかりました。
ただし、ツールはあくまでもツールなので、これだけで世の中の全てのキーワードを洗い出せるわけではありません。その他にも、以下のような方法でキーワードを探してみてください。
- 実際に検索して探す(競合がどんなキーワードで出稿しているかを参考にする)
- ターゲットユーザーが普段利用する媒体から探す(各種SNS・通販サイト・テレビ・雑誌など)
- ユーザーニーズから探す(口コミサイト・営業担当へのヒアリング・カスタマージャーニーマップなど)
自転車に関するキーワードを探したいのであれば、SNSで自転車について言及している投稿を参考にしたり、自転車雑誌を参考にしたりして、ユーザーが普段どのような言葉を使っているのかを見てみるのがよいでしょう。
1-3.サブキーワードをニーズなどで分類する
洗い出したサブキーワードは以下のように、ユーザーニーズなどをもとに分類・整理していきます。
▼例
※軸②はキーワードは、自転車メーカー系の軸キーワードを集めたものです。
なぜグルーピングを行うのかというと、キーワードによって検索するユーザーのニーズや属性などが異なり、取るべきコミュニケーションが変わってくるからです。
例えば、「価格」「安い」「最安」「一万円以下」「セール」などは全て、「安く自転車を購入したい」というニーズを持つユーザーが検索するキーワードだと考えられます。そのため、これらのキーワードに対して「セール中の安い自転車を表示しているECページ」を表示させれば、ニーズに合致したコミュニケーションが取れます。
このように、自社事業やLPの内容に応じて、「ユーザーニーズ」と「リンク先ページ(LP)」の紐づけが最適な形になるかどうかを考えながら、グルーピングを行ってみてください。
なお、ユーザーのニーズを正しく把握するには、実際に検索をしてみるのがおすすめです。例えば「ロードバイク 持ち運び」のキーワードのニーズが以下のどちらなのか分からず、グループ分けで迷ったとします。
- 持ち運びができるロードバイクが欲しい?
- ロードバイクの持ち運び方法が知りたい?
この場合、実際に検索してみると、検索結果では「自転車の持ち運び方法」を解説した記事ばかりが上位に上がっているため、ニーズ(検索意図)は後者だと判断できます。
※現時点でユーザーのニーズを最も満たしていると考えられるものが上位表示されることが多いため、一つの判断目安として、検索結果を確認するのがおすすめです。
ここまでは、キーワードを洗い出し分類する方法を解説しました。ここからは、分類したキーワードの中から何を選ぶのか、どのように媒体に設定していくのかを見ていきましょう。
STEP2. キーワードを選ぶ(売上に繋がりそうなキーワードをピックアップする)
ここからは、これまでに洗い出して分類したキーワードから、実際に設定するものをピックアップし、媒体に設定していきます。
ポイントは以下の通りです。
- コンバージョンに繋がりやすいキーワードを優先的に設定していく
- 広告グループを正しく作成する
- キーワードのマッチタイプを考える
- キーワードの除外設定をする
2-1. コンバージョンに繋がりやすいキーワードを優先的に設定していく
先ほど洗い出したキーワード表を見ながら、軸とサブの組み合わせを考えて、媒体に設定していきます。
例)
- 軸①×サブ(自転車 通販)
- 軸②×サブ(ブリヂストン 安い)
- 軸①×軸②×サブ(自転車 ブリヂストン 通販)
- 軸①×サブ×サブ(自転車 通販 最安)
KARABINERなどのキーワード掛け合わせツールを使うと、大量の掛け合わせキーワードを瞬時に生成することができます。
ただし、全てを適当に登録するのではなく、比較検討段階のユーザーが検索しそうなキーワード、つまりコンバージョン率が高いと考えられるキーワードを優先的に設定していきましょう。
今回の例では、「自転車 緑」よりかは、「自転車 通販 安い」の方が購買意欲が高いと考えられます。そのため、リスティング広告の目的が自転車の販売なのであれば、後者のようなキーワードを優先的に登録していきます。
▼コンバージョン率が高いと考えられるキーワードの例
メーカー系(軸②) | 価格系(サブ) | 通販系(サブ) |
---|---|---|
ブリヂストン ジャイアント ビアンキ | 価格 安い 最安 一万円以下 セール | 購入 通販 通販サイト ネット購入 オンライン 送料無料 |
候補を絞り込んでいるユーザーが検索するであろう軸キーワード(メーカー系など)や、購入を前提としているユーザーが検索するであろうサブキーワード(価格系・通販系など)を含んだキーワードは、特にコンバージョンに繋がる可能性が高いと言えます。
また、もし自社事業が「価格」に関して競合優位性を持っているのであれば、価格系のキーワードを最優先で設定していくのが良いでしょう。
「コンバージョンに繋がるキーワードかどうか」を判断するためには、そのキーワードで実際に検索して、検索意図を確認することも有効です。例えば「自転車 世田谷」というキーワードについて実際に検索してみると、このようにGoogleマップなどが表示されています。
つまり検索意図は「世田谷の店舗で自転車を買いたい(実物を見て検討したい)」だと判断でき、今回の目的であるオンライン販売には繋がりにくいと言えるでしょう。
上記の通りにコンバージョンに繋がりやすいキーワードを優先的に設定したら、その後実際に配信した結果を見て、入札単価が高い/低いキーワード・競合が多い/少ないキーワードなどを確認してチューニングを行い、目標数値を達成できるように運用していきます。
2-2. 広告グループを正しく作成する
リスティング広告はキャンペーンの中に広告グループがあり、そのグループの中にキーワード(と広告文やリンク先ページ)を設定していく構造になっています。
広告グループには、事業内容やリスティング広告の目的に合わせて、「ユーザーニーズ」と「リンク先ページ(LP)」の紐づけが適切になるよう、キーワードをグループ化して振り分けていく必要があります。
基本的には、自社サイトの階層構造を参考に「同じLPに誘導して大丈夫かどうか」「同じ広告で掲載して問題ないか」で考えていくとよいでしょう。
例えば広告グループの中に、以下のキーワードとLPを設定したとします。
KW | 自転車 ブリヂストン 安い 自転車 ブリヂストン 通販 ジャイアント 自転車 ジャイアント クロスバイク 価格 … |
---|---|
LP | ブリヂストンの自転車特集ページ |
これは適切な構造と言えるでしょうか。上2つのキーワードで検索したユーザーにとっては良い広告と言えるかもしれませんが、下2つで検索したユーザーにとっては、知りたい情報が得られる広告とは言えない可能性があります。するとコンバージョン率が悪くなったり、Googleの評価で「広告の品質が悪い」とみなされてしまったりすることがあります。
この場合は以下のような構造にすると良いでしょう。
▼例1:自社サイトの構造的に「ブリヂストン」と「ジャイアント」を分けられる場合
広告グループ① | 広告グループ② | |
---|---|---|
KW | 自転車 ブリヂストン 安い | ジャイアント 自転車 |
LP | ブリヂストンに特化した自転車通販ページ | ジャイアントに特化した自転車通販ページ |
▼例2:自社サイトの構造的に「ブリヂストン」と「ジャイアント」を分けられない場合
広告グループ①のみ | |
---|---|
KW | 自転車 ブリヂストン 安い |
LP | メーカー別におすすめの自転車をまとめた通販ページ |
広告グループをこのような構造にすることで、どのキーワードで検索したとしても、キーワード(ニーズ)とLPの内容がマッチします。
リスティング広告の目的や事業ターゲット・用意できるLPなどに合わせて、最適な構造を考えてみてください。
なお、登録するキーワード数の目安を知りたいと疑問に思う方もいるかもしれませんが、「いくつ登録すると成果が出やすい」といった絶対の正解はありません。数よりも「ユーザーニーズ」と「リンク先ページ(LP)」の紐づけが最適な形になっているかどうかを考えましょう。
キーワードは登録できる上限数が決まっています。上限にあたるケースは少ないと思いますが、上限数に近づいた場合も、より成果に貢献するキーワードを優先して設定できるよう心がけましょう。また、少なすぎるとなかなかデータが溜まらず、自動入札を導入している場合は機械学習が進まないこともあるので、あまりにも細かく広告グループを分けてしまわないようにだけ、注意が必要です。
2-3. キーワードのマッチタイプを考える
リスティング広告にキーワードを登録する際は、「マッチタイプ」というものを選ぶ必要があります。
マッチタイプとは簡単に説明すると「ユーザーが何らかのキーワードで検索した際に、その広告を表示させるかどうか(登録キーワードとマッチしたとみなすかどうか)を決めるルール」のことです。
- 完全一致:登録したキーワードと同じ意味のキーワードで検索された場合に、広告を表示させる
- フレーズ一致:登録したキーワードと同じ意味のキーワードを含む場合に、広告を表示させる
- 部分一致:登録したキーワードと意味が異なっても、関連性があれば広告を表示させる
「自転車 通販」をそれぞれのマッチタイプで設定した場合に、広告が表示されると考えられるものには○を、されないと考えられるものには×をつけてまとめました。
※あくまで一例なので、実際にはこの通りにならない可能性もあります。
ユーザーが検索 | 完全一致(同じ意味を持つ) | フレーズ一致(同じ意味を含む) | 部分一致(関連する) |
---|---|---|---|
自転車の通販 | ○表示される | ○ | ○ |
チャリ 通販 | ○ | ○ | ○ |
通販 自転車 | ○ | ○ | ○ |
自転車 おすすめ 通販 | ×表示されない | ○ | ○ |
ブリヂストン 自転車 通販 | × | ○ | ○ |
安い自転車 通販 | × | ○ | ○ |
自転車 格安 | × | × | ○ |
通学用自転車 | × | × | ○ |
セール中の自転車 | × | × | ○ |
自転車レンタル | × | × | ○ |
自転車屋 地域 | × | × | ○ |
※参考:Google Ads Help
リスティング広告では、以下のようなキーワードは同じ意味を持つキーワードとして扱われます。
- 言い換え表現(自転車=チャリ)
- 語順を替えただけの表現(自転車 安い=安い 自転車)
- 助詞の有無が異なるだけの表現(人気の自転車=人気 自転車)
※あくまで一例なので、実際にはこの通りにならない可能性もあります。
そして肝心の「マッチタイプをどのように設定するか」ですが、まず以下のような場合は、完全一致を利用するのがおすすめです。
- コンバージョンに繋がる可能性が高い場合
- 予算が少ない場合
完全一致にすると狙ったキーワードで広告を表示させることができます。そのため「コンバージョンに繋がるキーワードが明確になっている」「予算が少ない」という場合は、完全一致で設定することで無駄打ちを防ぎ、確実に成果を上げていくという使い方がおすすめです。
しかし一方で、完全一致だけでは幅広いキーワードに対応できないというデメリットもあります。事前に考えつかなかったキーワードや、実はコンバージョンに繋がりやすいが見逃していたキーワードなどを拾えないため、機会損失に繋がってしまうという側面もあります。そのため、検索ボリュームが全体的に少ない場合は、フレーズ一致や部分一致などを利用して、キーワードを拡張することも検討しましょう。
まとめると、「コンバージョンに繋がるキーワードがまだ明確になっていない」「予算が比較的潤沢にある」といった場合は、フレーズ一致や部分一致を活用して幅広くデータを集め、そこから有望なキーワードを絞り込んで完全一致にしていくという使い方がおすすめです。
なお、Googleはスマート自動入札と部分一致を組み合わせて活用することを推奨しています。
参考:部分一致でスマート自動入札キャンペーンを促進する – Google 広告 ヘルプ
スマート自動入札と部分一致を組み合わせることで、コンバージョン数を重視しながら、機械学習により入札単価を最適化できるようになります。
予算が潤沢にあり、機械学習に適したアカウント構造(キャンペーンや広告グループを正しく分けるなど)を設計できる場合は、スマート自動入札×部分一致で運用していくのもよいでしょう。
3-4. キーワードの除外設定をする
リスティング広告では、出稿目的に合わないキーワードで検索された際に、広告を表示させないように設定することができます。
例えば自転車のオンライン販売が目的なのであれば、「自転車修理」「自転車 レンタル」「自転車 乗り方」などのキーワードで広告が表示されても、売上には繋がりません。
このような場合に、除外キーワードを設定して広告を表示させないようにすることができます。
- 修理
- 処分
- 乗り方
- レンタル
- 空気入れ
コンバージョンに繋がりやすいユーザーを集めるために、除外キーワードはしっかりと設定しておきましょう。
なお、リスティング広告で除外キーワードを設定する際も、前述のマッチタイプを選択することができます。表示させる場合のマッチタイプと少しルールが異なるので、詳細は以下をご覧ください。
参考:除外キーワードについて – Google 広告 ヘルプ
- リスティング広告の成果が上がらず、何からはじめれば良いかが分からない
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- インハウスでの運用を検討している
運用結果を見て、キーワードの入札調整などを行う
ここまでのステップを踏んでキーワード選定を行ったら、後は実際に広告を配信してどのような結果になるかを見てみましょう。
運用結果を見ると、通常は成果が出るキーワードと出ないキーワードに分かれるので、成果が出るキーワードやそれに近いキーワードに入札を寄せる、成果に繋がらないキーワードの入札を弱める、もしくはキーワードの停止・除外設定をするなどを行って改善していきます。
自動入札を活用している場合は、入札価格の調整は行わないので、除外キーワードの設定や、アカウント構造(機械学習が正しく進められる構造になっているのか)の見直しなどを行います。
まずは一度実際に運用してみて、その結果に応じて修正改善を加えていくことが大切です。
まとめ|リスティング広告のキーワード選定は、洗い出しとニーズに基づいた分類が大切
ここまでの内容をまとめると、リスティング広告のキーワードは以下の手順で行っていきます。
- 軸キーワードを探す・考える
- サブキーワードを洗い出す
- サブキーワードをユーザーニーズなどを基に分類する
- 軸とサブを掛け合わせ、コンバージョンに繋がりやすいものを優先的に選ぶ
- ユーザーニーズとリンク先ページが適切に紐づくように、広告グループを作成する
- キーワードや予算などに応じて、マッチタイプや除外キーワードを適切に設定する
リスティング広告では、選ぶキーワードによって「自社事業への貢献度」「ユーザーのニーズ」「紐づけるべきページ(LP)」などが異なります。
本記事を参考に売上に繋がるキーワードはどのようなものなのか、そしてそのキーワードで検索するユーザーのニーズを満たすためには、どのような広告文やLP(リンク先ページ)を設定すべきか、といったことを考えながら、キーワード選定を行ってみてください。
よくある質問とその回答
リスティング広告で成果を上げたいのですが、どのようにすれば良いですか?
リスティング広告で成果を上げるためには、キーワード選定だけではなく、ターゲットの明確化、目標・KPI設定、運用、改善を短いスパンで繰り返していく必要があります。
そのためには、リスティング広告で目指すべき成果を見据えながら、改善を繰り返し、長期に渡って継続できる運用体制が必要です。
リスティング広告を新たに取り組みたい、今実施している広告成果をより上げていきたいという担当者様に、MOLTSでは成果にこだわったリスティング広告支援を提案しております。
まずは一度「リスティング広告に関する支援内容」をご覧ください。
リスティング広告で成果を上げるためには、キーワード選定をどのような手順で行うのがいいですか?
リスティング広告のキーワード選定は、大きく以下の2つに分けて行っていきます。
- キーワードを探す(関連するキーワードを全て洗い出す)
- キーワードを選ぶ(売上に繋がりそうなキーワードをピックアップする)
リスティング広告では、ただ関連性がありそうなキーワードを選んで何となく設定するだけでは、なかなか成果には繋げられません。
「そのキーワードは本当に事業成果に繋がるのか」「そのキーワードで検索するユーザーに対して、どのような広告を表示させるべきか」といったことを、キーワード選定の時点で考えておく必要があります。
詳細は、「リスティング広告のキーワード選定は大きく分けて2つの手順に分かれる」からの説明をご覧ください。
リスティング広告の運用にお困りではないですか?
- リスティング広告の成果が上がらず、何からはじめれば良いかが分からない
- 代理店に任せっきりで社内にノウハウがなく、今が最適な状態なのかわからない
- インハウスでの運用を検討している
現在、上記のようなお困りごとがありましたら、ぜひとも私たちMOLTSへご相談ください。リスティング広告に精通したプロフェッショナルが、御社に最適なプランをご提案させていただきます。まずはサービスページをご覧ください。
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