億超の広告運用を引き継いだ未経験者が、2ヶ月でROAS30%改善した裏側

松尾 謙吾

Marketing Strategist / Consultant

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億超の広告運用を引き継いだ未経験者が、2ヶ月でROAS30%改善した裏側

「世の中に良い影響を与え続けられる場所をつくる」というビジョンを掲げ、ノンデスクワーカーに特化した人材プラットフォーム「ジョブハウス」、DXを推進する業務支援型SaaS「クラウドハウス」などを運営する株式会社Techouse

新卒社員が億単位の広告運用をひとりで担当する体制であったことに課題を感じ、インハウスでの運用を強化すべく、このたびMOLTSではインハウス支援として広告運用領域のコンサルティングおよび一部運用支援をさせていただきました。

今回はTechouse代表取締役社長の礒邉さま、実際の広告運用を担当している石垣さま、そして本プロジェクトを担当したMOLTSの松尾 謙吾高橋 翔太を交え、これまでの取り組みを振り返りました。

Result Driven.

広告だけでなく事業サイドの視点を持っていることが印象的だった。新卒1名体制だった広告運用を強化するために

松尾:今回、広告運用のインハウス化をご支援させていただきましたが、あらためてご相談いただいた当時の課題感について教えていただけますか?

礒邉:もともと自社で広告運用を行っていまして、代理店に運用を任せたことはなく、将来的にも任せることはないだろうと考えていました。ただ、運用額としては億単位と非常に大きな規模で運用しているものの、担当しているのが新卒社員1名、しかも通常業務の片手間で運用するといった具合で、さすがにこのままでは良くないと思っていたんですね。

事業としては利益が出ており、広告からの集客もできていたのですが、事業成長を加速させるためには広告運用を強化していくべきですし、より効率的な運用が求められるだろうと。そこで一緒になって広告運用まわりを強化していける外部のパートナーに参加いただきたいと考え、MOLTSさんにご相談させていただきました。

写真右:礒邉さま、写真左:石垣さま

松尾:MOLTSを知ったキッカケや最終的にMOLTSを選んでいただいた理由は何かありましたか?

礒邉:社内でそういった広告運用のプロはいないかと相談したところ、松尾さんに前職で担当してもらっていたという顧問がいたのがキッカケでした。

そして松尾さんはすごく優秀で信頼できるということで、実際にお話をさせていただきましたが、お話が始まって5分、10分後には「この方はとてもプロフェッショナルな方だ」と私自身、感じたんですよね。そのため特に他に比較検討していた企業というのもなく、MOLTSさん一択で依頼させていただきました。

松尾:今回、石垣さんが新たに実際の広告運用を担当されることになりましたが、広告運用は未経験でしたよね。実際にプロジェクトが始まっていって、どのように感じられましたか?

石垣:私がまだ新卒社員という立場でして、広告運用も未経験。本当に広告の管理画面すら見たことがない状態で、とりあえず運用額は大きいらしいぞという認識しかありませんでした。

そしてプロジェクトの初期は松尾さんと礒邉のディスカッションが中心でしたが、事業についての理解も浅い状態でしたから、ふたりの会話の内容がまったくわからなかったんですね。そこで議事録を見返して、わからない用語を調べて…….の繰り返しでした。

その中でも、松尾さんは広告のお話だけでなく、事業サイドからの視点を持ってくださっていると感じたのは、いまでも強く覚えています。

松尾:やはり広告費を投下して売上だけを伸ばしても意味がなく、利益をしっかりと出すことも大事ですし、今回のような求人メディアという事業の特性上、利益だけでなくエンドクライアントへの送客数といったことも見ていかなければなりません。

そして、もともとは一名体制でありながらも大きな運用額であったため、成果インパクトの大きいところからいかに精度高く進めていくか、さらには利益の状態であったり送客数など、様々な指標に対して都度どう判断していくか、どういった指標で見ていくかといったことを整理していきましたね。

成果を追求しつつ未経験者育成も支援。全体戦略だけでなく、実行フェーズまでサポートいただけたのは期待以上だった

MOLTS 松尾

松尾:今回お取り組みを始めるにあたって、まずは僕の方でアカウントの中を全部見させていただきました。そこから計測まわりの見直しから実際のオペレーションの部分をどうしていくかなどを決めていきつつ、弊社の高橋を中心に石垣さんに対しての実際の運用フェーズにおけるレクチャーやサポートをさせていただきましたね。

石垣:はい。松尾さんからはここだけは絶対押さえるべきといった基礎をレクチャーしていただき、高橋さんからは実際の広告運用における入稿作業や管理画面の設定などを、定例以外にも時間を設けていただき、一つひとつ教えていただきました。

おかげで最初の1ヶ月半ですでに管理画面上の数字からどういった傾向があるのかといったことを読み取れるようになりましたし、私自身でも判断できることが増えていきました。そうした丁寧な指導がなければもっと長い期間、数値から傾向を読み取ることもできなければ、何も判断できない状態だったと思います。

Techouse 石垣さま

高橋:はじめの2ヶ月間はいかに成果を落とさずに、アカウントを良い状態へと刷新していくかが鍵でした。やはり運用額が大きいですから、失敗したときのインパクトも大きすぎるため、相当プレッシャーでした。

そして週次のお打ち合わせで決まった施策に対し、実際に石垣さんの方で入稿作業や設定作業を行うわけですが、はじめはお手本がてら僕が設定を行い、それを見てもらいながら次からは石垣さんに作業してもらうといった形で進めていきました。

石垣:事業戦略や目標値に対してMOLTS側から提示いただいた施策がありましたが、当初の私にはそうした施策を実行していく能力がはじめはありませんでした。そこを高橋さんにフォローしていただけたのはとても大きかったですし、そこまで手を差し伸べてくださるとは思っていなかったので、とてもありがたかったです。

そしてアカウント構造を変えていく部分の、根幹になるところをお手本としてつくってもらえたので、私にとっても完成形を理解することができ、そこからは概ね私自身の作業スピードも改善できるようになっていきました

礒邉:私としてもMOLTSさんには石垣に負荷をかけてほしいと思っていたので(笑)、実際に負荷をかけてくださり、その上での講義などのフォローもしてくれたのは本当によかったなと思いました。

高橋:負荷かけさせていただきました(笑)。広告運用は、成果のインパクトは大きいけれども、初めてだと膨大な作業工数がかかってしまうことがどうしてもあります。たとえばキーワードを登録するのも、何万といったデータがあったりするので、そうしたデータの取り扱いに対して何も経験のない、それこそエクセルの使い方もわからないような状態だと本当に厳しいですよね。

そこで、僕自身が広告運用が初めての状態のときに先輩方に教えてもらったり、MOLTSの他のプロフェッショナルたちのやり方などから学んできたりしたことで、実際に何十時間かかっていた作業がさくっと終わらせるようになった経験がありましたから、同じように石垣さんにも効率化させる考え方をお伝えできました。

MOLTS 高橋

石垣:広告運用に関する全体戦略を提示していただいた上に、実行フェーズにも入っていただき、さらに成果を追求しつつも私がどう成長すれば事業が前に進むのかをケアしながら進めていただけたのは、本当に期待以上です。インハウス支援でここまで基礎的な部分から入っていただけるとは思っていませんでした。

そうしたフォローがあったからこそ、いまでは毎回管理画面を見るたびに「MOLTSさんとの定例ではこういった数値を見ていたな」と要点に気づくことができるようになりました。

また、マーケティング担当者として社内の他部門とどういったコミュニケーションをすべきかという観点を持てたのも、今回の取り組みでの大きな学びです。

たとえば他部門に対して現状の広告施策を説明するといった際も、直近で利益が出なくても「なぜいまこの広告施策を仕込むべきか」を理解してもらえるコミュニケーションができるようになりました

以前であれば、単純に自部門の数値が達成しているから良しとしたりと、マーケティング部門内だけの視野しか持っておらず、事業全体で自分たちの施策がどういう意味があるのかといったことが考えられていなかったと思います。単に広告運用だけでなく、事業全体で見たときにどうあるべきか、どう考えるべきかといった視点を持てるようになったのは、私自身の大きな成長でした。

開始2ヶ月でROASは過去最高を達成かつ30%改善。広告運用が事業成長に必要な施策であるという認識が社内で生まれた

松尾:今回の取り組みを通じて、どういった成果が表れているか、また社内での変化などがあれば教えて下さい。

石垣:利益率の改善が最初のミッションでしたが、お取り組み開始からわずか2ヶ月でROASは過去最高を達成、さらにROAS30%改善といった成果で、利益も大幅に伸ばすことができました。

お取り組み初期の段階で、広告アカウントの問題点に対してどこをどう改善すればどれだけのインパクトがあるのかを優先順位をつけていただき進めてきましたが、期待していた通りのインパクトが出たなと思っています。

またそういった成果が出たことで、社内でも広告運用に対するマインドが変わってきました。これまで社内からは「広告運用は成果が出るかわからないけどトライする施策」と思われていたのですが、いまでは事業成長に繋げていく確実性の高い施策といった認識に変化していったのは大きいなと感じています。

そのため、今回メインで広告運用をしてきた求人メディア事業だけでなく、他事業部も広告運用を担当するメンバーが出てきていて、私がMOLTSから学ばせていただいたノウハウを横展開するといった動きも生まれています。

高橋:今回、御社のみなさんは本当に自社の事業が心からお好きなんだなと感じました。やはり働くモチベーションって人それぞれだったりするじゃないですか。でもTechouseのみなさんは事業にしっかりと向き合っていて、だからこそ行動が早く、一緒に進めてきた僕らも大きな刺激をいただけましたし、とても楽しかったです。

松尾:僕も同じ意見ですね。そして、いまでは別事業の課題感に対してもMOLTSにご相談いただけたりと、MOLTSとしてもご支援の幅が広がっていったのは嬉しく思っています。

礒邉:今回のお取り組みを通じて、「MOLTSさんと一緒にやれば成功するな」と信頼できたからこそです。

私たちとしては事業成長のためにやりたいことというのが多くありますが、まだまだ会社の規模も大きくありませんから、MOLTSさんのようなプロの方と一緒にやっていったほうが成功確度が高いと考えています。これからもまずはMOLTSさんにお願いすれば純粋にうまくいきそうだなと感じたというのが、広告運用領域以外もご相談したいと思えた理由でした。

Techouse 磯邉さま

松尾:嬉しいお言葉ありがとうございます。

あと今回もう一つ嬉しかったのが、すべてを丸投げするといった気持ちではなく、一緒に事業成長を進めていくパートナーといった形で同じ視座で関わってくださったことです。そのため、どの領域に関してもディスカッションして決めていくことができましたし、礒邉さんもいろいろと動いていただいたりと、本当にみなさんが事業を伸ばすためにどう動くべきかと、それぞれが責任を持って進めているのが素晴らしいなと感じていました。

また、石垣さんの成長スピードが本当に早い。僕が代理店時代も含めて新人育成を担当していたことがありましたが、石垣さんのように事業に本気で向き合っている方の成長スピードはやはり全然違うなと驚かされました。

今後もお取り組みは続きますが、MOLTSに期待していることは何かありますか?

石垣:現状Google広告の領域は大幅に改善いただき、私個人としても鍛えていただいたおかげで見えることも増えてきました。そのため、今後はGoogle広告以外にもチャレンジして事業成長に繋げていきたいと考えており、そのためにも今後も一緒にお取り組みをさせていただければと思っています。

また、これまでは広告運用のみでしたが、今後私がマーケターとして他の業務も進めていく上で、また課題に直面することもあると思います。すでに困ったことがあればMOLTSさんに聞いてみるという形で進めてきましたが、今後別の領域でもぜひアドバイスやご提案をいただければと思っています。

高橋:今回はROAS30%改善、過去最高値という成果でしたが、それが1年後には過去の話となり、「いまはもっと成長しているよね」と言えるような状態にしていきたいですね。そして石垣さんが広告以外の領域も担当するようになっていき、事業をより加速させていく動きが取れるようになっていくことに期待しています。

また未来の時点で過去を振り返って美味い酒を飲んで、来年はこうしていこうといったコミュニケーションがとれるような、そういった未来があるといいなと思います。

松尾:僕個人としては、Techouseさんの上場する瞬間を一緒に見てみたいと思っているんですよね。というのも、お取り組みを開始してまだ数ヶ月ですが、すでに大きいオフィスへと移転されていたり、広告の運用規模も増えてきたりと、事業成長を間近で見させていただいています。

もちろんずっと同じスピード感で成長し続けることは簡単ではないですが、それでも一緒に成長角度を高めていければと思っています。

礒邉:ありがとうございます。我々も今後テレビCMを展開していったりと、事業としてドライブをかけていくため、MOLTSさんには今後もパートナーとして、事業成長を加速させていくために伴走していただきたいです。

そして広告領域に留まらず、サイト改善やオウンドメディア領域含めて、いろいろとディスカッションさせていただき、幅広くご一緒させていただければと思っています。

松尾:石垣さんがCMOとかになったら最高ですよね。あらためて、今回はありがとうございました!

この記事を書いたメンバー

KENGO MATSUO

松尾 謙吾

Marketing Strategist / Consultant

1982年生まれ。人財系企業での新規事業営業リーダー、株式会社アイレップでの運用型広告マネージャーなど5部署兼務、 大手総合通販企業でのLTVを加味した集客戦略立案・実行支援などを経験。その後、事業会社の執行役員・マーケティング責任者として事業P/Lの設計・インハウスでの集客実行経験を経て、2017年6月にMOLTSへ参画。2018年3月にSTAUTを、2020年3月にKASCADEと子会社をそれぞれ設立。インハウスマーケティングチームへの顧問、運用型広告のディレクション、事業計画の設計支援、代理店への教育などに従事。

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