MOLTSとマーケットエンタープライズが合弁会社「ミナオシ」を立ち上げた理由

MOLTSとマーケットエンタープライズが合弁会社「ミナオシ」を立ち上げた理由

このたび、ResultDrivenなデジタルマーケティングカンパニー 株式会社MOLTS、および株式会社マーケットエンタープライズ(以下ME)は合弁で株式会社ミナオシを設立。企業にあった最適なサービスが見つかる場所『ミナオシ』を2021年8月にリリースしました。

そこで今回、どういった背景から合弁会社を立ち上げるに至ったのか、どうサービスが設計されていったのか、そして今後どのようにMOLTS、MEは連携してサービス展開を推し進めていくのか、MOLTS 代表取締役 兼 CSO 寺倉そめひこ、ME 代表取締役 小林泰士が語り合いました。

「美味い、酒を飲む」というのを大切にしているからこそ、クライアントであるMEに声をかけてもらえたのが嬉しかった

―― あらためてMOLTSとMEがパートナーシップを組むに至った経緯を教えて下さい。

そめひこ:もともとは2017年ごろに、MOLTSがMEのオウンドメディアマーケティングを支援させていただくことになったのが最初でしたね。

参考記事:「素人が立ち上げわずか3年で四半期利益1億超」アドバイザーそめひこ氏に聞くMEのオウンドメディア事業の裏側

小林:当時のMEはマザーズ上場して間もないタイミングで、今後新しいサービスを次々と展開していくというフェーズ。そして2年間は投資期間と位置づけ、多様な経験を持たれている社外の方に様々なプロジェクトに参加してもらうといった取り組みを行っていました。

当然ながら集客もいままでの延長線上ではない、新しい集客チャネルの構築が必至でしたので、オウンドメディアマーケティングの領域でMOLTSに参画いただきました。なので、そめひこさんとはもう、かれこれ4年ほどの仲になりますね。

はじめから感じていたのは、そめひこさんは稀有な存在だなということ。そもそも、「そめひこ」ってなんだよという感じで(笑)。キャリアも面白いし、「美味い、酒を飲む」というMOLTSの理念であったり、2030年にMOLTSを解散させると宣言していたりと、他の人とは違った感性を持っているなと。

そしてプロフェッショナル意識がすごく高いので、仕事を依頼する側としては非常に安心感のある存在。特にオーダーにただ応えるだけでなく、オーダーの先にある本当に我々が達成したいことをちゃんと汲み取って提案してくれるので、一緒にビジネスを進めるパートナーとしてそういった感覚を持っているというのは、非常にありがたいことだと思っています。

株式会社マーケットエンタープライズ 代表取締役 小林泰士

そめひこ:小林さんは上場企業の社長で、僕からしたら大先輩の経営者なのに、とても距離感近く接してくれるのが驚きでした。ランチやお酒の席にご一緒させていただく機会もあって、経営のことを相談したりと、僕にとっては頼れる兄貴という感じで。

特にMOLTSは2030年に解散と掲げていますが、そこに向かっていくまでのアイデアや選択肢に当時は悩んでおり、小林さんにもいろいろ相談させていただいてましたが、小林さんからいくつかアイデアを頂き、その上で「MEと一緒に何かやってみても面白いかもね」と言ってくれたのが合弁でやるキッカケでしたね

MEは人脈、組織、カルチャー、経験とMOLTSにないものがたくさんある。特に経験の部分がMOLTSには欠如していると思っていたため、MEと一緒に何かをやるというのはとても心強いなと感じました。

そして、MOLTSはどこまで行っても「美味い、酒を飲む」という理念を大切にしたいと思っていますから、クライアントとパートナーという間柄の方からそう言ってもらえたのはとても嬉しかったです。

小林:MOLTSはデジタルマーケティングのプロフェッショナル集団であるものの、今後事業がスケールしていくにつれて、必ずオペレーションの部分での課題に直面する。

一方で、MEは最適化商社として泥臭くオペレーションの部分を整えてきましたから、一緒にできることがあるのではと思いましたし、MEはこれまでtoCの領域を中心に展開してきたため、MOLTSと一緒にtoBの領域をやっていくというのは双方にとってもメリットのある、強固なパートナーシップが組めるのではと思いました。

ツールの情報だけでなく、事業成長のための意思決定をサポートするようなセカンドオピニオンサービスを目指す

―― そこから具体的にミナオシのビジネスアイデアに至った背景を教えて下さい。

小林:はじめは「一緒にできること」という軸で、MEが得意とするリユースまわりのアイデアを考えたりと、ミナオシとは違うビジネスモデルを考えていたりもしました。

そめひこ:何度かディスカッションを重ねていく中で、徐々にアイデアが絞られていったのですが、コロナ禍で一気にテレワークが普及していき、MOLTSではビジネスツールについての相談が増えたり、アフターコロナでどうマーケティングを展開していくべきかといったご相談が増えました

特にBtoBビジネスだと、テレアポしても相手先の会社がテレワークで誰も電話に出ないといった状況で、デジタルマーケティングの相談が増えたんですね。また、それに伴ってデジタルマーケティングに本腰を入れても、目的に対して最適なツールを導入できずに困っている企業も増えて。こうした社会の変化に対して、コンサル以外にもMOLTSとしてできることがもっとあるなと感じ、法人リードジェネレーションサービスのアイデアに行き着きました。

株式会社MOLTS 代表取締役 兼 CSO 寺倉そめひこ

―― 法人リードジェネレーションサービスとして、ミナオシはどんな世界観を目指していくのでしょうか?

そめひこ:ミナオシは「最適なサービスが見つかる場所」をつくるというミッションを掲げています。実は、僕はこれまで法人リードジェネレーション事業を展開する企業のコンサルをやる機会が何度かあったのですが、法人リードジェネレーションのサイトは毎日見るようなサイトではそもそもないんですよね。

日常的に触れるようなサービス設計が難しいメディアなわけですが、逆に言うとそれができれば優位性がつくれるなと思っています。

また、サービス設計のキーワードとしては「セカンドオピニオン」で。たとえばMAツール導入を例に上げると、デジタルマーケティングの知見がまったくない企業がいきなり百万円以上払ってMAツールを導入して、全く意味がなかったというケースがあって。

コンサルをやっていると、そういった状況であれば「一旦MA導入はストップして、今行うべきことを定めていきましょう」などといった助言ができますが、ミナオシでもそういった事業成長のための意思決定をサポートするような情報、アイデアが詰まっている場所にしたいと考えています。

そしてツール比較以前の、マーケティング課題や事業課題を解決するような情報が集まる場所にしていき、顕在層から潜在層まで幅広く見てもらえるようなサービスにしていきたいなと。

小林:MEはWiMAXなどのモバイル通信サービスを展開していますが、toB向けになるとその組織の課題に応じて、社員数だったり、拠点数だったり、容量が多い少ないなど、様々な要素を鑑みて意思決定をしないといけません。そのためしっかりとヒアリングしないと、なかなか最適解を提供するというのが難しかったりします。

通信領域はあくまで例えですが、そうしたときに、従来であれば担当営業が意思決定をサポートしたりしていましたが、ミナオシを見れば自社にとっての最適解が見つかり、より迅速な意思決定ができるといったことができれば良いなと思っていて。特に経営者がそうした情報を掴めるか掴めないかで、事業成長のスピード感は変わってきますので、各企業にとって価値ある情報、知見が集まる場所にしていければと思います。

会社経営でブラックボックス化していたことをオープンにしていき、全国350万社の課題解決を実現する

―― MOLTSとMEの連携にはどういった意義があると考えていますか?

そめひこ:まず、小林さんが経験豊富な経営者なので、戦略の精度が高まるアイデアをいただけるのは、非常にありがたく思っています。

そしてゼロイチで進めていくフェーズではMOLTSが責任を持ってつくっていきながら、今後拡大フェーズを迎えたときに、MEの知見やオペレーティングが必要だと思っていて。1を10にするまでにMOLTSだけなら10年かかるところを、3年で済む可能性があるのが、MEとMOLTSが手を組む意義だと考えています。

とにかく、いまはMOLTSが早くMEの得意領域までミナオシを成長させていくということがミッションです。

小林:世の中ではいまDXが叫ばれていて、Saasも増えていたりと、マーケットとしては勝機のあるマーケット。そこに優秀なそめひこさんが入ることはとても楽しみですし、最適化商社と掲げているMEにとっても、toB向けの最適な解を提供するというのは非常に意義があることだと思っています。

そしてMEとしてできることは、たとえばカスタマーサポートをどうするのかなど、サービスを拡大していく上で必要な仕組みづくりであったり、経営まわりや会計まわりなど、これまで事業会社として培ってきた仕組み、知見を提供していくことだと捉えています。

―― あらためて、ミナオシの今後の展望を教えて下さい。

小林:現在日本には個人事業含めて事業会社が410万社、うち法人企業は約170万社あると言われており(間をとって350万社あると言われることも)、企業の事業フェーズや事業領域によって、様々な課題が生まれてきます

たとえば法人企業であれば、会計、人事などのバックオフィス領域をどうするかといったことから、どういった通信を契約すべきか、どの法人カードを契約すべきかなど、フェーズごとに新しい課題が生まれてくるわけです。

私自身、社員が増えたり、拠点が増えていったときに、どのようにバックオフィス領域やインフラまわりを整えるべきか知見がなく、先輩経営者に相談したり、一つひとつ契約内容を見直したりと、とても苦労したのを覚えています。

そうした会社を経営していく上でブラックボックス化していたことがオープンになっていったら最高ですし、ミナオシはそうした知見が溜まっていく場所を目指しています。

そして企業の事業課題解決を大切にしているMOLTSと一緒に進めるからこそ、すぐにマネタイズに走るのではなく、日本にある約350万社の様々なパターンの課題を解決するサービスを目指していければと考えています。

そめひこ:小林さんの言う通り、会社経営をしているとブラックボックス化した課題に直面することが多々あります。そのため、ミナオシはむしろ自分自身が欲しかったサービスをつくっているという気持ちも強くあります。

そして僕自身も会社経営含め、後輩に当る人たちからアドバイスを求められる機会も増えてきたのですが、そうしたときにリンクひとつ共有してアドバイスが完結するようなサービスがあったら嬉しいですし、そういったサービスをつくっていきたいと思っています。

とはいえ、短期決戦でなく、しっかりとつくり込んでいく必要性があると思いますので、ロングランを覚悟して、しっかりと前に進め、最後には小林さんはじめ、MEの方々と美味い酒を飲みたいですね!

著者情報

TAISHI TERAKURA

寺倉 大史

Media Consultant / Business Producer

業界歴9年以上。事業開発、オウンドメディア、コンテンツマーケティングを担当。藍染職人、株式会社LIGを経て、メディアコンサルタントへ。

担当領域の
サービス

  • コミュニケーションプランニング
  • BtoBマーケティング
  • コンテンツマーケティング
  • オウンドメディア
  • SEO
  • アクセス解析
  • WEBサイト制作

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