活躍する領域が広がる人と、そうでない人の3つの違い

こんにちは、THE MOLTSのコンサルタントの岸です。

弊社には永田さおりさんという、BtoBマーケティング領域で圧倒的に成果を出し続けているコンサルタントがいます。たとえば最近も、次のような実績を社内外で発表していました。

  • BtoBマーケティングのプロジェクトにおいて、「リード数は増えたが受注につながらない」という壁に直面。受注までの全プロセスを見直したところ「営業の属人性が高い」という課題が浮き彫りに。そこで採用や組織ルールの構築まで踏み込み、プロジェクトを成功に導いた。
  • コンテンツSEOでリード数増加を目指すプロジェクトだったが、どのチャネルからどれだけ成果が生まれているのかデータがきちんと管理されておらず、さまざまな施策が錯綜していた。そこでまずは全KPIとコミュニケーションを再設計。結果、1年後に過去最高の成果を生み出した。
  • クライアントのWebメディアにおいて、Googleのコアアップデートによりトラフィックが半減、業績が急落する事態が発生。市場と競合の動き的にこれ以上リード数を伸ばすことはあまり現実的ではないことから、クロスセルを加速させ顧客単価を引き上げることで、リード減少分を補う売上を創出。収益回復を実現させた。

このとおり、マーケティング施策だけではなく戦略設計から組織づくりまで幅広く奔走しています。

しかし意外にも、約5年前まで永田さんはコンテンツSEOに特化したコンサルタントだったとのこと。どうして永田さんはコンテンツSEOに留まらず、BtoBマーケティングの上流工程までリードするコンサルタントへと成長できたのでしょうか。

私自身、「もっと自分の領域を広げていきたい」とキャリアを考えるタイミングだったこともあり、永田さんの成長の秘訣を、彼女と長年一緒に働いているメンバーに聞いてみることにしました。

その1.「施策」ではなく「事業成長」を追求する

永田さんが活躍する領域をどんどん広げられた秘訣は、大きく3つあります

一つは、「施策」ではなく「事業成長」に向き合っていること。

たとえばコンテンツSEOの場合、「検索順位が向上してトラフィックは増えたものの、なかなかコンバージョンにつながらない」という課題がよく生まれます。

このとき永田さんは、「検索順位が上がっているから、コンテンツSEOのコンサルタントとして役目は果たしている」とは一切考えません。つねに「どうすればクライアントの事業を成長させられるか」に焦点を当てて思考しています。ターゲットに訴求が刺さっていないのか、はたまたフォーム送信のハードルが高いのか。データを分析して改善策を導き出し実行する。ときにはターゲット選定の変更や、商品価格の見直しまで言及します。

「クライアントから依頼された施策を実行する」のではなく「クライアントが解決したい課題を解決する」という視点を持つこと。もっと言うと、クライアントと同じ目線に立って課題解決に向き合うこと。この視座で仕事をすれば、おのずとテコ入れ先は広がっていくはずです。

その2.自分を「カテゴリ」で括らない

二つめは、自分を特定の「カテゴリ」で括っていないこと。

永田さんはよく、「プロジェクトのミッションを達成するためなら、なんでもやります」と話します。現に彼女は「コンテンツSEOで成果を伸ばしたい」という依頼だったとしても、必要あれば「営業」や「人事」にも入り込んでいき、既存の業務範囲にとらわれることなく柔軟にミッション達成に向けて動いています。

これがもし「私はコンテンツSEOの専門家なので、それ以外のことは他の人に聞いてください」と割り切ってしまっていたとしたら、自分自身の活動領域が広がることはまずありません。

ちなみに、いま永田さんはBtoBマーケティングを主戦場としていますが、本人曰く、これも意図して領域を絞ったわけではないとのこと。たまたまクライアントにBtoBが多く、目の前のミッションに真摯に取り組んでいたら、結果として、BtoBマーケティングの知見が溜まったと話していました。

部署や個人の役割を明確に定義することが多い大手企業の場合、もしかすると自分の役割を飛び越えて動くことは難しいかもしれません。ですが、自分の中にはつねに「成果を出すために必要あらば、周りにどんどんはみ出していく精神」を持っていたいものです。

その3.とにかく素直に、愚直にやり切る

三つめは、「とにかく素直であること」「愚直にやり切ること」。

これらは永田さんの人間性の最たる特長でもあります。

マーケティングのプロフェッショナルとして「こうすると成果が出る」という意見は持ちつつも、「必ずこうすべきだ」「自分のやり方でないとイヤだ」というふうに固執はしません。周囲から「こんな施策はどうだろうか」とアイデアが出たら、まず耳を傾けて素直に受け止める姿勢を持っています。

くわえて永田さんは、どんなに小規模な案件だったとしてもミッションに愚直に向き合い、やり切って、確実に成果を残す人です。この姿勢こそが「この人になら安心して任せられる」という信頼につながり、次なるチャンスを生み出しています。

素直にやり切る。だから成果が出るし、周りからも信頼されて、次の仕事の依頼がくる。このサイクルが回り続けているからこそ、成長が加速しているのだと思います。

さいごに

「自分の領域を広げること」は、マーケターのキャリアとして正解というわけでも、成果を出すうえで必須というわけでもありません。

たとえば広告領域であれば、わずか1〜2%の改善でも億単位の成果が生まれることが多分にあるため、Web広告に特化したプロフェッショナルであるほうが事業成長に貢献しやすい、といったケースもあります。

ただあくまで私自身は、もっともっと領域を拡大させて、いろんな人のあらゆる期待に応えられるようになりたい。そのため永田さんをロールモデルに、3つのポイントをこれから自分に落とし込んでいきたいと思います。

著者情報

AKIRA KISHI

岸 晃

Marketing Director / Consultant

業界歴8年。オウンドメディア、コンテンツマーケティングを担当。SEOを軸としたメディア・サービスのグロース支援、インハウス運用支援を行う。

担当領域の
サービス

  • サイトグロース&改善
  • 組織開発・インハウス化支援
  • CTR・CVR改善
  • コンテンツSEO
  • オウンドメディア

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