運用4ヶ月目で1日1CVを獲得する福利厚生のオウンドメディア「BOWGL」の裏側

“企業と従業員の幸せな関係を築くメディア”を掲げる「BOWGL(ボーグル)」は、2017年6月にスタートしました。メディア名は“BenefitOne Working and Good LIfe”の頭文字を取ったもの。

官公庁や企業への福利厚生の導入や代行をサポートするベネフィット・ワンが運営しています。

MOLTSは、メディアの立ち上げからコミット。サイト構造の策定をはじめ、グロースや事業構築にもタッチし、立ち上げからわずか4ヶ月、オーガニックの検索が9割以上で現在は月間PV17万に伸長。

また、サイトローンチから3ヶ月、計45記事で営業日ベース1日1CVの獲得ができるようになり、現在も着実に伸ばし続けています。

BOWGL

今回は運営元の株式会社ベネフィット・ワンで、BOWGL編集長を務める佐々木駿氏と、MOLTSのプランニングディレクターである永田さおりが成長の裏側を語り合います。

「CPAが高騰しすぎ問題」と「SEOの弱さ」がきっかけに

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永田さおり(左)佐々木駿氏(右)

永田さおり(以下、永田):佐々木さんからお声がけいただいたのは、私がMOLTSに入社したての頃だったんですよ。

佐々木駿氏(以下、佐々木氏):そうだったんですね。オウンドメディアを立ち上げようとリサーチしているときに、友人から永田さんを紹介されたのがきっかけでした。

永田:なぜオウンドメディアを立ち上げようと?

佐々木氏:課題は2つありました。ひとつはウェブ広告費の高騰です。潜在層への広告施策を検討していましたが、CPAが大幅に上がりそうな予兆がありました。獲得単価1.5万円で済んでいたものが6万円から8万円にもなっていて、我々にはそこまで割ける予算も、1件にそこまでかける覚悟はありませんでした。もうひとつは、ベネフィット・ワンが運営する福利厚生サービスサイトの「ベネフィット・ステーション」のドメイン構成が上手に機能しているとは言い難く、SEOの観点からの弱さを感じていました。いちばんに獲りたい「福利厚生」というワードでの検索順位も低かったんです。

永田:そこでコンテンツSEOをフックに、リード顧客の獲得を狙ったわけですね。

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佐々木氏:もっとも、僕自信は各種のセミナーでも説かれている通り、「オウンドメディアはブランディングのためにやるもの」という話も腑に落ちてはいました。ただ、それでも僕はCVを狙いにいきたかった。そんなときに永田さんから「CV取れます!」と言われて、正直確たる根拠も自信もなかったけれど「メディアでCV獲ります!」と進めるに至ったわけです。永田さんの経験と自信に乗っかってみようと。

永田:佐々木さんからお話を聞いた際には、予算の大きさゆえでもありましたが、(MOTLS代表取締役の寺倉)そめひこと打ち合わせを繰り返しました。MOLTSとしては成果にどれだけコミットできるか、私としても前職のコンテンツマーケティングのコンサルティングで得た経験をどれだけ再現できるかの挑戦でしたね。

佐々木氏:永田さんとは最初にFacebookでコミュニケーションとっていたんですけど、ご相談をしてから早い段階で「CVいけます!」と返事をもらったんですよね(笑)。僕が「ブランディング狙いでもいいですよ」と言うと、「いいえ、CVいきましょう!」という感じで。

永田:そめひこと話して、「これはいける」と手応えを得ていたのもありますが、私たちも前のめりだったので(笑)。とはいえ、お取り組み前に「1〜2ヶ月では成果は出にくく、中長期的に見ていければCVも獲得できるのではないか」とご理解いただけたのは大きかったですね。結果としては、ローンチ3ヶ月を過ぎたところからCVが取れ始め、私の予想よりも早いスピードで軌道に乗っています。

デザイナーですら「最もスピーディーな仕事だった」と語る

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佐々木氏:いま振り返ると、開設まで僕らにはそれほどタスクはなかったんですよね。MOLTSさんに概要をお伝えしたら、1週間くらいでSEOキーワードの一覧が挙がってきて、それをブラッシュアップするくらい。あとはロゴの候補から「これ!」と決めた(笑)。

永田:MOLTSではサイト構造から関わるのは珍しいケースですが、本来はそこから入らせてもらった方が設計が特にスムーズ。オウンドメディア立ち上げ前に「とにかく無駄なキーワードは書かない」という方針を掲げられたのは大きかったです。。競合を洗い出して、キーワードのプライオリティも決めやすかったですし。ちなみに今回はウェブデザイナーもアサインしたのですが、「自分史上、最もスピーディーな仕事だった」と言っていました(笑)。

佐々木氏:僕としては、メディアとしてデザインなどのディテールを深めるよりもスピーディーにやりたかったんですよ。そのために担当者同士で物事を決められるくらいの社内調整も済ませていましたから。メディアって早く作ったほうがGoogleにも人にも認知されますし、作ったコンテンツは財産にもなると思っています。広告に1千万投資して一時的なCVを100件獲るより、3年から5年にわたって成果を得ていくようにできれば、コンテンツという社内資産も増えていいんじゃないかと。

永田:まさにオウンドメディアマーケティングの発想だと感じます。

佐々木氏:とはいえ今回はMOLTSさんからすれば、ほとんど丸投げに近いくらいの感覚だったかもしれないけれど(笑)。でも、たしかな実績を持っているのでやりやすいように進めてもらったほうがいいと思ったんです。

永田:たしかに、私もディテールでCVの獲得ができるとは考えていませんでしたから、そこは相性がよかったですよね。やはりイチから任せてもらえたのはありがたかったですし、スピード感も増しました。「福利厚生」のコンテンツづくりなど、ベネフィット・ワンさんが精通なさっているテーマについてはお手伝いをいただけたことで、さらに速度が上がりました。

「働き方改革」で首相官邸のページを早期で超えてしまった

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佐々木氏:ローンチしてからは「1営業日1記事」で月20本を公開していって。いまは優先して獲りたいキーワードも落ち着いてきたので、3日に1本ほどになっていますが……そういえば、ローンチ2ヶ月で1万PVから急に10万PVになったの、驚きましたよ。

永田:「働き方改革」で首相官邸のページを超えましたからね(笑)。

佐々木氏:まさか超えるとは思ってなかったですよ。せめて首相官邸の下くらいで、5位以内に入れば御の字と思っていたけど……でも、いっそ首相官邸にページを真似してほしいくらいにはわかりやすく作れていますよね。

永田:コンテンツSEOをしっかり行った成果が出ています。はよく「他社のコンテンツを真似て長文記事を作る」ことがよしとされていますが、そうじゃなくて、キーワードごとに検索される背景をしっかりと読み取り、その上でライター、ディレクターがしっかりと勉強し、記事化していくことが大事だと。

佐々木氏:繰り返し教えていただいたことで、コンテンツSEOの考え方が見についてきました。「働き方改革」のワードで上位が穫れたことも、その結果の1つかなと。

永田:その他のキーワードもいい感じです。58のキーワードの内、38ワードが検索5位以内なので、それもあって順調に数字も伸びています。「福利厚生」も4位ですし、「ワーク・ライフ・バランス」や「女性の活躍」あたりも。

佐々木氏:個人的には「福利厚生」で関連キーワードもどんどん獲っていきたいですね。なんなら1ページ目を占拠するくらいに(笑)。ビッグワードも押さえられてきていますし、いまは人材定着に課題を抱えていそうな業界を狙い撃ちで、ソリューションを探している人々に福利厚生の情報を当てていくイメージでつくっているのもハマってきました。しっかりとキーワードを獲得していくことで、BOWGLの世界観を伝えていければと思っています。

ユーザーにとってメリットあるコンテンツとは何かを探し続ける

佐々木氏:僕が永田さんにコンテンツ制作で言われたことで印象に残っているのが、常に「そのコンテンツがユーザーにとってメリットあるか」というユーザー目線の話で。

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永田:それは私も常に気をつけているんです。言い換えると、コンテンツのゴールが明示されていること。そこしかやってこなかったですよね。もちろん、営業要素を入れるときもありますが、記事はユーザービリティ第一主義。その上で、CVが発生しうる記事はベネフィット・ワンさんをまず紹介してから、ライトで読みやすいものに構成する……といったように工夫をしていくのが大事だと思っています。

佐々木氏:営業要素の入れ方って難しいんですよね。僕は今はメディアの編集長をしていますが、元は営業です。やっぱり営業の色を出していきたい気持ちはあったんですけど、メディアの公平性とかを考えると営業職は薄めたほうが良いなって。でも、永田さんから「ちゃんと理にかなってお客さんにメリットがあれば、営業要素も『載せるべき情報』になる」と教わって、目からうろこだったんです。

永田:ユーザーにとってメリットがあれば、もちろん載せるべきですよね。

佐々木氏:それを知って、自分たちの商材をより信頼した……というか、論理的に説明すればしっかり刺さる商材なんだと思えるようになりました。実は、自分たちの商材に自信を持てないときもあったんです。でも、論理的に書けば書くほど良い商品だと思えるようになって、元営業職としてはこれは営業にも生きるな、と思います。

永田:それはメディア運営の副次的効果としても良い事例ですね! そうやって佐々木さんはじめ、ベネフィット・ワンのみなさんもコンテンツ制作に携わってくれて。いまも基本は私がディレクターとしてコンテンツをまとめて送るかたちをとっていますが、コンサルタントとしては、ゆくゆくはノウハウ残して去っていくのがきれいだと思うので、そういう体制をつくっていきたいですね。

佐々木氏:運営メンバーは悲しむだろうなぁ。「記事を書きたい!」「メディアを立ち上げたい!」と部署を横断して集まった前向きな5人ですし、僕らからすれば永田さんは「メディアのことを教えてくれるお姉さん」って感じだから(笑)。

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永田:そんなポジションなんだ(笑)。でも、佐々木さんも記事を書くのがどんどん上手くなっていて……。

佐々木氏:いやいや……(首を振る)……もともと超苦手なんですよ、文章書くの。苦手意識があるから書けるようになりたいと思っていたんですけど。毎回、永田さんからこまかな校正をもらって、ようやくひとりでも形にできるようになってきました。いまは導入事例のコンテンツもリリースし始めましたけど、取材コンテンツのレクチャーをもらったりも助かってます。

永田:SEOに必要なコンテンツであれば、組み立て方や論理性といった構成力が問われるので、文章が苦手な方でもスキルとしては得られるんですよね。「表現力」は慣れやセンスがあるとは思いますが。

BtoB向けメディアだからこそ、質の良いCVを

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佐々木氏:今ではベネフィット・ワンの営業部隊も見てくれているメディアになってきています。というのも、資料請求があったらそれに適する営業担当者をアサインしているので、獲得経路のひとつとしてみんなが認知し始めてくれていて。

永田:大事ですよね、社内認知。

佐々木氏:そう、それで、やっぱり導入事例の紹介をしていきましょう。やはり中小企業であれば事業規模が同じくらい、非正規社員が多い企業なら人員構成が似ているというように、導入する側は参考事例を求めているんですよね。ローンチ当初はインタビューや事例なんて考えてなかったんですけど、僕も営業をやっているから欲しい気持ちは理解できる。

永田:それも「いける!」と思って、先日ご提案させていただいて。よかったです!

佐々木氏:もともとBtoB向けのサービスですし、メディア経由でCVも獲れることがわかってきましたから。上司からは「なんとかバズれないか?」なんて言われていますが(笑)、今はそっちの方向性ではないな、と。

永田:バズもオウンドメディアのグロース観点からすると、ケースバイケースで必要な時もあると我々は思っています(笑)ただ、ユーザーのためになる素晴らしいコンテンツを、どの流入経路で取りに行くか次第でもありますね。

佐々木氏:コンテンツの目的や狙う流入経路に合わせて考えていかなければいけないってことですよね。そのあたりも、教えてください(笑)

永田:私もBtoBの案件は初めてに近いですし、知見にもなりますから一緒に頑張っていきたいです。BOWGLを続けていく中で手探りの部分もありましたけど、企業それぞれに合った方法を当て込んでいくのが大事なんだとあらためて思っています。事例はBOWGLにハマると思うので、「CVの質を上げていく」という次のフェーズにつながりますよね。

佐々木氏:そうですね。それに、そもそも今までも営業担当は訪問先に向けて、その都度導入事例をまとめていたんです。例えば社内で「人材派遣業界の実績ありませんか?」なんて聞き回って資料にして、収集方法はメールなどのクローズドなコミュニケーション。でも、それらをウェブ上の記事として網羅できれば、社員の工数も減りますよね。なおかつ内容がよく、校正も経ているので、営業をバックアップできるツールにもなると思うんです。

永田:オウンドメディアマーケティングを余すことなく活用できていて、私としてもとても嬉しいです!

佐々木氏:まぁ、僕としてはBOWGLでCVが獲れなかったらPRに使えばいいかと思っていて(笑)。仮に「60万PVある」といえれば、そのときに方向を変えてブランディング目的で使えるから。もちろん、PVとCVが両立しているのが当然にベストですけどね。

永田:目的がCVなので、PVは一旦見ないでも良いかもしれませんね(笑)MOLTSとしても引き続き、ご一緒できれば嬉しいです。そうだ、打ち上げしないとですね、打ち上げ。

佐々木氏:紹介してくれた人も呼んでやらないとですねぇ。たぶん「働き方改革」で検索1位を獲ったときがぴったりだった!ちょっとタイミング見失っているなぁ……じゃあ「福利厚生」で1位獲ったときにしましょうか(笑)。

永田:今、4位ですしね。

佐々木氏:「福利厚生」単体のワードでも獲ってないから、そこでもいいかも。いや、でも、さすがにこのワードは獲れないかもしれない……。

永田:いえ、獲りましょう!獲って、ビールを飲みましょう!(笑)

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永田さおり

この記事の著者

永田さおり

大手英会話学校での営業事務、楽天カード株式会社および楽天Edy株式会社での法人営業とO2Oマーケティング業務を経て、株式会社ルーシーに入社。Webコンサルタントとして、不動産、審美歯科/美容整形、転職会社など幅広い業種のメディアを担当し、コンサルタントの実績を積む。その後、当社代表・寺倉そめひことの衝撃的な出逢いから、2017年3月MOLTSへジョイン。 地元新潟で飲んだ北雪の味に感動し、2010年8月に唎酒師の資格取得。趣味は、美味しいお店の開拓と飲み歩き。将来は今まで学んできたことを活かし、食に携わる方々のWebでの支援、地元に還元できる仕事、自分の畑・カフェ経営をしたい。