「働き方改革」や「福利厚生」、「健康経営」、「人手不足」など様々な主要キーワードで検索上位を獲得し続ける『ボーグル』は、官公庁や企業への福利厚生の導入や代行をサポートする株式会社ベネフィット・ワンが運営するオウンドメディアです。

“企業と従業員の幸せな関係を築くメディア”をコンセプトに掲げ、2017年6月から運営を開始しました。その後、一社でも多くの企業が「従業員の幸せな関係作り」を実践してもらうことを目標に、サイトコンセプトやデザインを一新。2019年12月に、“企業の働き方は「分かる」から「やってみる」へ”をコンセプトに、サイトのフルリニューアルを決行しました。

MOLTSの子会社でもある、オウンドメディアマーケティング専門のKRAFTでは、2017年4月から本プロジェクトに携わらせていただき、立ち上げから現在に至るまでのコンサルティング、コンテンツ制作や運用までを一貫してお手伝いさせていただいています。

前回は初代編集長の佐々木氏との対談コンテンツを公開いたしましたが、運営開始から約3年が経った今、今回は2代目編集長の藤代氏と、KRAFTにて代表取締役兼CSOを務める永田さおりが、ボーグル成長の裏側について語り合いました。

常にユーザーの視点に立って物事を考える。一つひとつを丁寧に積み重ねることで着実に成果を上げていった

ボーグル 編集長

ボーグル編集長 藤代氏

永田:初代編集長の佐々木さんからボーグルの運営を任されたときの心境をあらためて教えていただけますか?

藤代:実は引き継いだ当初の記憶が全くないんです(笑)。というのも、私自身はもともとマーケティング的なことは一切やっていなくて。本当に右も左もわからない状態で引き継ぐことになったので、とにかく「やばい、どうしよう」と日々プレッシャーとの戦いでした。

しかも、もともと自分が担当していた業務を引き継ぐ先もすぐには決まらず、ボーグルの運営と兼務をする形でスタートしました。

特に私が引き継いだタイミングではすでに、 「働き方改革」 のキーワードで検索順位1位を獲得し、右肩上がりで成果が出始めていて。そのため、私が担当するようになって検索順位が落ちてしまったらどうしよう、これまで積み上げてきたボーグルの成果を台無しにしてしまったらどうしようと、本当にプレッシャーでしかなくて。あのときは本当にツラかったなと。

永田:とりあえず、飲みに行きましたもんね(笑)。そして前任の佐々木さんとボーグルを始めたときと同じように、まずはオウンドメディアをどうやって運用していくのか、コンテンツの書き方など、メディア運営に必要なベースの部分からコンサルティングをさせていただきました。

藤代:相談できるのは、永田さんしかいませんでした(笑)。今でも覚えているのは、はじめて自分で記事を書いたとき。どう書けばいいのかわからず、書いては永田さんに戻しを受けるというのを何度も繰り返していただいて。

大変だったんですけど、永田さんに「中学生でもわかる文章にしましょう」と言われ続けたことを、いまでも大切にしています。

やはりボーグルが扱う人事課題のテーマって、しょうがないことだと思うのですが、難しい言葉が多発しがちです。働き方改革について知ろうと情報を探し読んでみたとしても、なかなか理解するのが難しいんですよね。だからこそユーザーがボーグルのコンテンツを読んで「そういうことね」とわかるようにしなければならない。

そのため、しっかりとユーザー視点に立ってわかりやすく書くということは、当たり前なんですけど常に心がけるようにしています。

永田:ボーグルの運用を始めて1年目はコンテンツ制作が施策のメインでメディアの運営基盤を整えるというフェーズでしたが、2年目に突入してからはいかに売上に繋がる質の高いリードを獲得していくことが課題でした。

そのため、新規コンテンツをどんどんつくっていくというよりも、細かく分析した結果に基づき既存コンテンツのリライトやCTAの文言、CVポイントの見直しなど「改善」を主に施策を進めてきましたね。

藤代:施策を進める中で永田さんからいただく客観的な意見にたくさんの発見がありました。

中でも、コンテンツ制作については、「ああ、こういう見方もあったんだ」「こうするとたしかに良いよね」と、自分たちでも気付かなかったことに気付かされることが多かったように思えます。

私たちは当然ですが、仕事柄、福利厚生に関する知識を多く持っています。しかし、この知識ばかりが先行した記事の内容になり、福利厚生を知っている人に有益な情報を書けても福利厚生を知らない人が、何を考え何を求めているのか、フラットな目線でコンテンツを作ることにとても苦労しました。

また、世の中のニーズが変わっていくため、読者が知りたいことに合わせて内容のアップデートを定期的に行うことの大切さも同時に学びました。

ユーザー視点に立って、新規はもちろん既存のコンテンツやCTAの見直し改善を、一つひとつ丁寧に着実に行うことで、結果的に「働き方改革」以外にも、「福利厚生」や「健康経営」、「ワークライフバランス」「人材不足」といった主要キーワードで検索順位1位を獲得できましたし、永田さんがいなかったらできていなかったこともたくさんあったなと感じています。

サイトのフルリニューアルによりトラフィックは30%増、資料ダウンロード数は2倍に。より温度感の高いリード獲得ができるようになった

永田:藤代さんが担当されてきたこの2年間で、一番大変だったことは何かありますか?

藤代:やはり直近のサイトリニューアルが一番大変でした。ローンチも12月27日だったので、年末年始はバタバタしていました(笑)。

ただ、担当しはじめた1年目であれば気づけなかったこともこの2年間を経験してきたからこそ気づけることが多く、引き出しの幅が増えたと実感しています。そしてリニューアルを通じて、ようやく “自分のボーグルになったな” という感覚が強まりました。

永田:リニューアル以前はただ新着記事が並ぶデザインでした。ですが、メディアとして次のフェーズを見据えていたこともあり、今一番メディアとして順調だと思うこのタイミングでフルリニューアルのご提案させていただきました。

もとのサイトでも流入数・CV数も共に右肩上がりではあったものの、流入経路のほとんどが検索であることからいつどのようなタイミングで検索順位が落ちてしまうかも分からないというリスクがあったことや、指名検索で人が集まるメディアを目指す方が、ボーグルを通して実現して行きたかった世界観がより実現できるのではないかと考えました。そして、企業としてもよりマーケティング施策の幅が広がるのではないかと思い、コンセプトからワイヤーフレーム、サイト制作まで、設計全般をご提案させていただきました。

ただ、リニューアルによってどれだけ数字が伸びるかは正直わかりませんでした。ボーグルしかり全社的にリード獲得数を伸ばしたいというフェーズでもあったため、「提案したものの、数字に繋がらなかったらどうしよう」と内心焦っていました(笑)。

リニューアルした『ボーグル』新サイト

藤代:リニューアルによって、数字はめちゃくちゃ伸びていますよ。コンテンツは何も変えていないのに、PV数だけでも30%増。資料DL数も2倍近く伸びています。

永田:安心しました(笑)。

藤代:またサイトリニューアルだけでなく、LPも永田さんにご提案いただいてデザインを変えましたが、これまでページ下部にあったCTAをファーストビューに持ってきたことで、LPからの資料DL数も3倍近く伸びています。

初期は “働き方改革” のキーワードでアクセスするユーザーが多かったのですが、もう一方踏み込んだ福利厚生系のキーワードを伸ばしていったことで、弊社としてはCVに繋がる確率の高い、温度感の高いリードを獲得できていて、売上にも貢献するサイトに成長していってます。

部署の垣根を越え、会社の「新たな武器」として活かされるオウンドメディアへと成長

永田:ボーグルを担当するようになって嬉しかったことは何かありますか?

藤代:ある時、お問い合わせフォームに、記事に対するご意見をくださる方がいらっしゃいました。それは決してネガティブなものではなく、「こうするともっといい」といったご意見だったんですよね。その内容についてごもっともな意見だと思ったのでお礼を述べてすぐに修正して返信したら「時間がある度に見ているメディアなので、これからも楽しみにしています」と連絡をいただけて。

私たちが作った記事をどこかで楽しみにしてくださっている方がいることを知ることができたのは、とても嬉しく思いました。

他にも、私が編集長に着任した当初はボーグルの社内認知も「一応、知っている」くらいのレベルだったんです。しかし今は他の部署や取引先の企業さまへボーグルを紹介してくれる社員が増えてきたんです。他部署との連携など、メディアをより成長させるための動きが生まれてきたのも大きな変化ですね。

また、弊社では福利厚生サービスの『ベネフィット・ステーション』を運営してますが、有給休暇の取得促進の特集を組むときに、ボーグルへのリンクを貼ってくれていたりと、弊社の 新たな“武器” として活用してくれることが、本当に嬉しいなと感じています。

永田:それは嬉しいですね。あらためて、この2年間を振り返ってみていかがですか?

藤代:永田さんにおんぶにだっこ状態だったなと(笑)。永田さんのご提案に対して、ブラッシュアップして実行する、といったことが多くあったなと感じています。

永田:私が介在させていただく価値って「自分たちでは想像できないこと」を提供し、もっと高みを目指すために必要な「視座を上げること」だと思っています。

そして、コンサルとしてクライアントと二人三脚で伴走しつつも、社内でしっかりと自走できるようノウハウを残すことも最重要ミッションだと感じていて。

そのため、これは最近の話になりますが、これまでは私のほうでご提案させていただいていたこと、ミッションや成果、指標の設定KPIなども、いまは藤代さんやみなさんが主体となり考えていただくようになりました。

「これをやっていきましょう」というただの提案だけではなく、そのフェーズごとに適切な課題を提供し考え自走していただけるようなコミュニケーションをとることも私の重要な役割です。

それでは最後に、今後の展望を教えて下さい。

藤代:ボーグルのユーザーは人事担当者が多いのですが、その方々が抱える悩みというのは正解がないことも多くあります。当たり前のことではありますが、多くの方に見られているメディアに成長した以上、これまでよりも発信している情報が適切かどうか、正しい情報かどうかは気をつけていなければなりません。

その上で、今後はボーグルに来る理由、意味というのをもっと明確にしていき、ボーグルのファンを増やしていきたいなと思っています。

リニューアル前はサイト名もアルファベットで “BOWGL” でしたが、リニューアルでカタカナ表記の “ボーグル” に変更しました。働き方改革で気になることがあったときに、真っ先にボーグルと検索してアクセスしてもらえるようなメディアにしていきたいと考えています。

また、今後はもっと外部のスペシャリストを巻き込んで、これまで以上にユーザーに良い情報を提供できるようになりたい、そう思っています。