ETLツール比較おすすめ13選|機能や選び方を解説【レビュー付】

ETLツールとは、社内外に散在するデータを抽出(Extract)し、それぞれのデータを用途に応じて変換・加工(Transform)したうえで、その先の格納先に書き出す(Load)するツールです。必要なデータを業務アプリケーションやクラウドサービスから抽出して、部門や業務を横断するデータ連携基盤を構築することができます。

ETLツールの位置づけ(出典:ETLツールとは|データ連携ツール Waha! Transformer

ひとくちにデータ連携と言っても、その用途やソリューションは幅広く、数多くリリースされているETLツールもまたそれぞれできること・できないことがあるため、データ連携の目的に沿ったツールを探し出さなければなりません。

しかしながら、ETLツールは、一般的な基幹システムに比べて専門性の高いニッチなITツールです。また、実際にデータ分析や集計・レポーティングなどで使われているのは、加工処理を施したあとのデータであり、ETLツールのようなビジネスの現場からは見えないプログラムはなかなか活用イメージが湧きづらいのも無理はありません。

情報収集を進めるほど未知の用語や疑問が増え、またETLツールと類似した機能を持つツールがあることに気づいた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで本記事では、データ連携の基盤構築を担うETLツールについて、その特徴や具体的な使われ方をはじめ、類似ツールとの関係性や使い分けなど、導入検討の手助けとなるデータ連携の基本知識を徹底解説します。

おすすめのETLツールを知りたい方は、「ETLツールのおすすめ比較表」からお読みください。各製品について特徴や機能性、料金プラン、実際に利用した人のレビューをまとめています。

データ基盤の構築やツール選定で困ったら?

  • データの加工処理やデータ連携の基盤構築をどうすべきかが分からない
  • 種類が多くて、どのツールを選ぶべきか分からない
  • データを有効活用する方法がわからず、行き詰まっている

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目次 非表示

ETLツールとは

ETLツールとは、社内外に散在するさまざまなデータを抽出し、それぞれのデータを用途に応じて扱いやすいように変換・加工処理するツールです。下記のような、データ統合処理の各工程の頭文字を取ってETLと称されます。

ETL処理とは?
  1. Extract(引き抜く)=データ抽出
  2. Transform(姿・形・性質を変える)=データ変換
  3. Load(載せる、積み込む)=データの書き出し(データローディング)

データソースによって異なる形式のデータでも、ETLツールによるデータの加工処理を通すことで、

  • CRMと販売管理システムのデータを統合したレポーティング
  • 複数広告の配信結果データを集約して取得
  • Excelに入力したデータをSalesforceに反映

といったシステムを越えた包括的なデータ活用が可能となるのです。

ETLツールが生まれた背景

事業成長とともにデータが増えていくほど、データの保管場所も分散していくものです。社内に点在するデータを有効活用するには、まず必要なデータを一つの場所に集約しなければなりません。そこで先に生まれたのがDWH(データウェアハウス)というデータの集積場所です。

しかし、データ収集元となる業務システム/アプリケーションによってデータ形式や文字コードが異なっていたり、各部門で作成・更新されるファイルの種類やデータ入力形式が不揃いであったりと、用途に応じて加工を行わなければならず、せっかく集めたデータをそのまま活用できないという課題がありました。

この結果、データを収集すると同時に、活用しやすい形にデータを変換・加工してから、DWHに格納するETL処理が必要になったのです。社内のデータフロー全体図から見て、ETL処理の位置付けは下図のようになります。

ETLツールの位置づけ(出典:ETLツールとは|データ連携ツール Waha! Transformer

本来、ETL処理のシステム設計は非常に複雑で、構築にデータ統合の高度な知識とプログラミング技術が要求され、加えて莫大な開発工数と費用がかかります。

また、個別開発のシステムに付きまとう運用時の課題がデータ処理性能です。取り扱うデータ量に処理速度が追いつかなければ、業務にも支障をきたすでしょう。

さらに、データソースやデータ形式が増えるたびに、データフローの変更や修正に時間を要するのもETLの運用課題でした。そもそも組織のデータ統合に取り組む目的は、各所でのデータ活用やデータドリブン経営であるはずですが、手前のインフラシステムの構築に足を取られていたのです。

そういった背景から、データの変換や加工処理に特化した「ETLツール」が生まれました。よく使われる関数や変数から適切なものをマウスで選択するだけでデータ処理を設定できたり、処理テンプレートを組み合わせて複雑な加工処理を簡単に定義できたり、中には、データフローの構築に「プログラミングやSQLの専門知識は一切不要」とするノーコードツールもあります。

ETLと周辺ツールとの違いや使い分け

ETLツールは、業務システムやアプリケーションのデータベース、またExcelをはじめとするファイルデータを連携・統合できるツールですが、類似機能を持ち合わせた周辺ツールがいくつか存在します。

各ツールが異なる役割を持っているものの、重複する機能もあり、「結局のところ、どのツールを導入すればいいのか」「それぞれどのような業務に向いているのか」など困惑するケースも多いようです。

以下、データマネジメントの観点から、ETLツールと周辺ツールの特徴をまとめます。すべてのツールに共通する点は、「とある目的のために、事前に入力・生成されたデータを加工したり、流用したりするツールであること」です。

ETLツールEAIDWH・BIツールRPA
目的データ集約データ連携データ分析データ出力
分類ミドルウェアミドルウェア業務アプリミドルウェア
処理頻度定常随時随時定常・随時
選定ポイントデータ処理性能データ連携範囲ダッシュボード
分析手法
自動化範囲

※上記は、各ツールの一般的な特徴・役割を俯瞰的に分類したものです。製品・サービスによっては、上記の枠を越えてカバーする機能を持ち合わせたツールや、さらに細かい比較項目・相違点もあるかもしれませんがご容赦ください。

1. ETLツールとEAIの違い

EAI(Enterprise Application Integrator)とは、組織内のアプリケーションのデータやプロセスを統合する技術です。あらゆるシステム群の中心に存在するハブの役割を持ち、システム間のデータ連携やデータ授受を行います。

90年代後半に企業導入が進んだ数々の業務アプリケーション/システムは、互いのデータ連携を前提とせず、それぞれの導入先である部門や業務に最適化されて設計されました。のちのち「複数のアプリケーション/システムを横断したデータの管理・活用ができない」という課題を解決するために生まれたのがEAIです。

バッチ指向のデータ処理を得意とするETLツールに対し、EAIは、対象アプリケーションの中からその時に必要なデータだけを抜き出して連携するイベント指向(リアルタイム指向)のデータ処理を行います。

EAIとETLツールのデータ処理性能のイメージ(出典:EAIとETL、その違いってそもそもなんでしょう?|アシスト

ETLツールのバッチ指向処理に適した業務

バッチ指向のデータ処理とは、一定量のデータを一度にまとめて処理するデータ処理方法です。ある程度のデータ量が集まってから一括処理を行うという性質上、データ連携頻度が低く、一度に処理するデータ量は多くなる傾向があります。

バッチ指向処理に適した業務
  • 定時的なデータ処理:日次の収益レポート、請求書の月末締め処理、連結決算データの統合など
  • 定常的なデータ処理:各基幹システムからデータウェアハウスへのデータ統合、数分ごとに更新が必要なシステム間のデータ連携など

EAIのイベント指向処理に適した業務

イベント指向は、一括処理を意味するバッチ指向の対義語として、今まさに目の前で起こっている事象(イベント)をトリガーとすることを意味します。秒単位レベルのリアルタイム性が求められることもあるため、必然的に一度に処理するデータ量はあまり多くありません。

イベント指向処理に適した業務
  • 受注業務における在庫の即時引当
  • Excelでのマクロ処理の置き換え
  • システム間のマスター連携

ETLとEAIの両機能を持ち合わせたデータ連携ツールもある

バッチ指向とイベント指向は互いの欠点を補い合う性質を持っていますが、昨今ではETLツールのバッチ処理とEAIのイベント処理を融合したデータ連携ツールも出てきています。

たとえば、基幹システムやSaaSを連携するEAIを基軸としながら、データ統合基盤を構築する高機能ETLツールも提供するAsteria Warpはその一例です。またtroccoは、データ分析基盤の総合支援ツールとして、ETLやデータ転送のほか、データマート生成、データガバナンスなどの領域もカバーしています。

企業ニーズとテクノロジーの発展によって、データ連携ソリューションにおけるバッチ処理(ETL)とイベント処理(EAI)の境界は曖昧になりつつあるため、データ連携ツールの導入を検討する際には、以下のポイントを整理しながらツールの要件定義を行うことを推奨します。

  • データ連携の対象業務は何か
  • 連携対象のシステムやアプリケーションは何か
    一度の連携で処理するデータ量はどのくらいか
  • イベント処理(リアルタイム性が求められる連携)は必要か、バッチ処理でも対応できるか

社内のデータ連携対象をETLツールでカバーできるのであれば、イベント指向処理が発生する場合でも、ETLツールを選択してバッチ処理で対応する方がデータ処理性能の観点で有利です。使い分けが必要なく運用が容易になり、コスト面でも合理的と言えるでしょう。

2. ETLツールとDWH・BIツールの違い

DWH(Data Warehouse:データウェアハウス)とは、時系列に保管・管理するシステムを指します。さらに、DWHに蓄積された莫大な過去データから必要なデータを取り出し、分析やビジュアライズ化を行うのがBIツール(Business Intelligence:ビジネスインテリジェンス)です。ETLツールは、DWHに格納するデータの収集と統合の仕組み構築を行います。

DWHでデータ収集を行えるのであれば、あるいはデータの抽出機能や変換機能が付帯するBIツールであれば、ETLツールは不要にも思えますが、データの収集から加工、分析までをDWH・BIの1システムで完結させようとすると、システム全体に高負荷がかかり、肝心の分析処理や以降のデータの深掘り操作がもたつくといった事象が起こります。

企業を取り巻くデータが今後もたちまち肥大化していくことを考えると、「収集・加工」~「保管・整理」~「分析・表示」といったプロセスを個別最適化しておくことが、強固なデータ分析基盤を構築する上で重要となってくるでしょう。

3. ETLツールとRPAの違い

RPA(Robotic Process Automation)とは、処理動作のルールプログラムや人工知能によって業務プロセスを自動化するソフトウェアロボットです。人が行うPC上(デスクトップ上)の操作をRPAに学習させることでその作業を自動化します。

ETLツールでデータ収集を行うには、データベース(データが存在するシステム)に直接アクセスしてデータ抽出できる状態でなければなりません。たとえば、「基幹システムやWebサービスの操作画面上で条件指定を行なってデータのダウンロードを行う」といった、ETLツールがデータベースに直接アクセスできないような場合にRPAが活躍します。

ETLとRPAを組み合わせて利用するケースとしては、データを取得して特定フォルダに格納されるところまでをRPAで自動化し、そのタイミングでETLツールのタスクが実行されて、データの連携や加工を行うといったデータフローが考えられます。

ETLツールの選び方・比較ポイント

以下、ETLツールの導入検討を行ううえで押さえておきたいポイントです。

  1. データ接続先(アダプター/コネクタ)
  2. データの処理性能
  3. 操作性・メンテナンス性

1. データ接続先(アダプター/コネクタ)

ETLツールには、基幹システムやクラウドサービスとのデータ連携先(アダプター/コネクタ)があらかじめ準備されています。たとえば、「Asteria」では、kintoneやOffice365などのグループウェアのほか、Salesforce、Googleアナリティクス、Tableau、Twitter、Slackなど、さまざまな領域のアダプターを揃えており、続々と新規アダプターも開発中です。

データベースやクラウドサービスとの連携をアダプターで対応できれば、より簡易で柔軟にデータ連携システムの構築を進められます。将来的なデータ接続先の拡張も見据えて、各製品のアダプターのラインナップを確認しておきましょう。

2. データの処理性能

ETLツールのデータ処理性能が、自社で取り扱うデータ量や処理フローに適していなければ、管理画面のインターフェースが重く業務に支障をきたしたり、データ処理が止まってしまうことがあります。

大量データを定常的に処理することを得意とするETLツールですが、それでも取り扱えるデータ規模には性能差があり、価格帯もまちまちです。Waha! Transformerでは、機能単位で最大1000億件のベンチマークテストを実施しており、導入事例でも高評価のポイントとして「100万件以上のデータもストレスなく利用できる」大量データの高速処理能力が挙げられています。

3. 操作性・メンテナンス性

ノンプログラミングでデータ連携フローを構築できるものが多いですが、中でもデータを活用する現場の担当者が取り扱いやすいものが好ましいです。

変更が発生しやすいデータ連携処理において、都度エンジニアを間に挟まずに自力で処理を完了させることができれば、メンテナンス工数が削減され、データ連携処理のブラックボックス化を防ぐことができます。

補足:ETLツールの導入・設定はプロに頼むべきか、自力でやるべきか

自力でETLツールの導入・設定をした方から「とりあえず設定したけれど、きちんと連携できているか不安」といった相談をいただきます。独学で設定することもできますが、以下に該当する方はプロに相談するのがおすすめです。

  • 自分で設定するのが難しく時間が掛かる
  • 正しく設定・連携できているか不安
  • そもそも選んだツールが適しているかが分からない

正しく設定できていなければ、うまく接続できておらず、データの集約がうまくいかないといった問題が起きてしまいます。

独学で一から導入・設定を学ぶと時間を要してしまい、工数も掛かるので結果的にプロに頼んだ方が安く済むこともあるでしょう。プロに依頼した場合は、データ基盤の構築やデータ戦略の見直しもできます。

導入・設定に不安があるときは、プロに依頼すると安心です。

自力でのETLツールの選定や導入・運用に限界を感じたら?

もし今後、以下のような壁にぶつかったら、その道のプロに相談するという選択肢を検討してみませんか?

  • 種類が多くて、どのツールを選べば良いか分からない
  • ツール導入後の設定や運用に不安がある
  • データ基盤の構築から見直したい

マーケティング×データを強みとする、歴15年以上のプロフェッショナルが相談に乗ります。
困った時にいつでも相談できるよう、まずは実績や提供内容が分かる資料をご覧ください。

ETLツールの導入で、やってしまいがちなよくある失敗

弊社THE MOLTSにはデータ分析のプロフェッショナルが在籍しており、ETLツールに関するご相談もいただきます。

その中でよく見られる、ETLツールの導入でよくやってしまいがちな失敗例を紹介します。

  1. そもそも目的に適したETLツールを選定できていない
  2. ツールを導入したが、うまく設定・活用できていない

プロに依頼した場合の違いも含めて解説するので、参考にしてください。

よくある失敗1.そもそも目的に適したETLツールを選定できていない

ETLツールを導入する際に起こりがちなのが、目的に適しているのか判断できないまま選んでしまうことです。

ETLツールは、主にデータの集約や変換・加工を担います。しかし、EAIなど類似機能を持つツールもあるため、周辺ツールとの違いや使い分けを理解していないと目的にあったツールを選ぶことが難しい点が課題となります。

そのため、「そもそもETLツールの必要性が分からない」「どのツールを選ぶべきか分からない」「どんな機能が必要なのか分からない」といったように困惑してしまうケースも多く、ツール選びに悩んだり、導入に失敗したりしてしまうことも少なくありません。

プロに頼めば、これまでさまざまな企業のデータ戦略やデータ基盤構築などを行ってきた知見をもとに、ETLツールだけではなく、データドリブン経営やコンテンツマーケティング戦略の一環として総合的に提案をしてもらえるでしょう。

よくある失敗2.ツールを導入したが、うまく設定・活用できていない

ETLツールに関する相談で多いのが、導入したものの「連携がうまくいかない」「設定するリソースがない」「うまく運用できない」といった内容です。

ETLツールを使ってファイルデータを連携・統合できますが、そもそもデータ基盤の構築や設定が正しくできていないとうまく活用することが難しいでしょう。

導入後に運用でつまづいてしまった場合は、プロに頼むという選択肢もあります。

プロに依頼すると、データの基盤構築から設定の見直し、その後のデータ活用まで一気通貫で提案してもらえます。自力でデータ構築や設定に時間をかけるよりも効率的です。

ETLツールのおすすめ比較表

ETLツール、およびETL機能を持つデータ連携ツールを「国内製」と「海外製」に分類し、各公式サイトの記載に基づいて基本情報をまとめました。データ連携の用途や規模に応じて複数プランが準備されていることが多く、オンプレミス型は価格帯も含めてカスタマイズも要相談となっています。

データ形式や文字コードは、利用される国によって要件が大きく異なることがあり、また海外製のETLツールは、日本ではメジャーなクラウドサービスが連携対象に入ってないこともあるので注意しましょう。

国内製ETLツール比較表

提供形態初期費用料金無料期間
ASTERIA Warpクラウド
オンプレミス
0円月額制
3万円~
5日間_クラウド版
30日間_インストール版
krewDataクラウド0円月額1.2万~
年額12万円~
30日間
DataSpiderクラウド
オンプレミス
60万円月額制
12万円~
30日間
Qanat2.0クラウド要問合せ要問合せ90日間
Waha! Transformerクラウド
オンプレミス
オンプレミス型
450万円
月額制
13.5万円~
30日間
troccoクラウド0円月額制
10万円~
14日間
Reckonerクラウド0円月額制
5万円~
14日間
※2023年9月時点

海外製ETLツール比較表

提供形態初期費用料金無料期間
Talendクラウド
オンプレミス
0円月額制
100ドル~
90日間
Stitchクラウド0円月額制
100ドル~
14日間
AWS Glueクラウド0円時間課金制
0.44ドル/秒~
1年間
Informatica PowerCenteクラウド
オンプレミス
要問合せ要問合せ30日間
IBM InfoSphere DataStagクラウド
オンプレミス
要問合せ月額制
6,800ドル~
要問合せ
Talend Open Studioオープンソース無料無料無料
※2023年9月時点

ETLツールのおすすめ(国内製)

まず国産の主要なETLツールをご紹介します。

国産の主要なETLツール
  • ASTERIA Warp|15年連続市場シェアNo.1のデータ連携ツール
  • krewData|kintoneアプリのさまざまな集計処理を自動実行
  • DataSpider|プログラム開発と遜色ない本格的な連携処理を簡単操作で
  • Qanat2.0|豊富なアイコン群が直感的なデータ連携をサポート

国内製ツールの利点は、日本特有の商流や組織体制に合わせて設計されていること、初期設定や操作レクチャーなどの導入サポートを手厚く受けられることなどがあります。

1. ASTERIA Warp|15年連続市場シェアNo.1のデータ連携ツール

ASTERIA Warpは、社内に散在するあらゆるデータや各種システム、クラウドサービス上のデータをノーコード開発で連携するツールです。9,500社以上の導入実績を誇り、国内企業データ連携ソフト市場で15年連続市場シェアNo.1※を達成しています。

※テクノ・システム・リサーチ「2021年ソフトウェアマーケティング総覧 EAI/ESB 市場編」より(参考

高性能なETL機能を持つEAIであり、RPAやExcel連携のほか、Microsoft Azure、AWSなど100種類以上のサービスと連携でき、ニーズに合わせて機能を追加可能です。またWeb APIが、複数のサーバーで構築されるシステム環境での監視・管理をサポートし、安定性のあるシステムを構築できます。

2. krewData|kintoneアプリのさまざまな集計処理を自動実行

※引用:krewData公式HP

krewDataは、kintoneを企業の情報共有基盤として活用するためのkintoneプラグインです。外部SaaSや基幹システム、Excel業務で発生するデータを連携し、在庫管理や予実管理、請求管理、工数集計など複数のkintoneアプリにまたがるデータを自動で集計・加工できるため、kintoneを利用した業務の幅が広がります。

設定した日時になったら集計処理が開始されるスケジュール実行、もしくはアプリ上での操作やアクション(レコード追加・更新時など)に応答するリアルタイム実行を選択でき、業務シーンにあわせたさまざまなタイミングで集計処理を自動実行できます。(※スケジュール実行とリアルタイム実行は異なるプランです。)

3. DataSpider|プログラム開発と遜色ない本格的な連携処理を簡単操作で

DataSpiderは、多種多様なシステム間のデータやアプリケーションを繋ぐデータ連携ツールです。複雑な処理でも専門的な知識やコーディングを必要とせず、Javaでの開発と遜色のない本格的な連携処理を実現します。

データの入出力から変換、加工まで、処理フローの作成は13個のアイコンを並べて繋ぐだけ。さらに、主要なデータベースやアプリケーション、大手クラウドサービスなど50種類以上の連携先に対応した接続アダプターが用意されています。

4. Qanat2.0|豊富なアイコン群が直感的なデータ連携をサポート

※引用:Qanat2.0公式HP

Qanat2.0は、企業内外に存在するシステムのデータを抽出・加工・変換し、他のシステムへ柔軟につなぐデータ連携ツールです。関数を知らなくとも直感的に操作できる豊富なアイコン群を用い、データの入力側と出力側をアイコンと線で結ぶだけで簡単にデータ変換を設計できます。

基本機能のDB連携とXML、CSVの連携アダプターのほか、Salesforceやkintone、@Tovasといった主要な社外クラウドの連携アダプター、電子メールやPDFなどの社内システムの連携アダプターが用意されており、柔軟な連携が可能です。

5. Waha! Transformer|大量データを高速処理する高性能ETLツール

Waha! Transformerは、1999年リリース以来20年以上・2,300ライセンスの運用実績を誇る純国産ETLツールです。ERP・基幹系システムの再構築から、各種業務アプリケーション間のデータ連携基盤、部門ごとに仕様の異なるExcel更新作業の効率化、RPAやAI-OCR連携など、業種・業態を問わずデータ連携に関するさまざまな業務課題を解決します。

大量データを高速実行する高度な処理性能を有しながら、わずか1日で使い方をマスターできるシンプルで直感的な操作性も高く評価されており、複雑で高度な処理を誰でも簡単に設定可能です。純国産ならではの手厚いサポートも強みとし、製品選定から導入後のフォロー、利用範囲の拡張まで一貫してサポートします。

6. trocco|ETL機能を含むデータ分析基盤の総合支援ツール

※引用:trocco公式HP

troccoは、ETL機能を含むデータ分析基盤構築のための総合支援ツールです。各種クラウドアプリやWeb広告をはじめ、データベースやファイルストレージ、DWHなど約100種の連携先に対応するコネクタが用意されています。

また、よくあるベーシックなETL処理はノーコードで簡単に設定し、複雑な処理が必要な場合はプログラミング言語による独自実装を行うことも可能です。ニーズやリテラシーに応じて、データ整備・平準化を負担なく行うことができます。

7. Reckoner|圧倒的な使いやすさを追求したノーコード型ETL

※引用:Reckoner公式HP

Reckonerは、直感的なインターフェースのノーコード型ETLツールです。データの読み込みは、広告・SFA/MA・CRMなどさまざまなデータソース一覧からサービスを選択し、必要情報を入力するだけ。利用開始後すぐにデータ分析を実施できます。

また、画面上にリアルデータで変換や結合のプレビューを表示でき、常に、結果を確かめながらの操作が可能です。ワークフローの作成という直感的な操作でデータを変換/分析できます。

ETLツールのおすすめ(海外製)

8. Talend

9. Stitch

10. AWS Glue

11. Informatica PowerCente

12. IBM InfoSphere DataStag

無料で使えるオープンソースのETLツール

13. Talend Open Studio

導入事例で見るETLツールの活用方法

ETLツールが実現するソリューションをもう少し具体的にイメージしやすいよう、実際の導入事例をいくつか見てみましょう。

データの加工処理やデータ連携基盤の開発を行うETLツールですが、その導入目的は、DWH・BI連携によるデータ活用、ERP移行、帳票作成、Excel業務自動化、連結決算、ダウンサイジングなど、業種や部門、経営課題などによって異なります。

(1) 海外会計ソフトとkintoneとの連携システムをエンジニア工数ゼロで開発

株式会社星野リゾートでは、リゾート運営の海外展開にあたり、グローバルなホテル会計基準(ユニフォームシステム)に対応するために米国の会計ソフトQuickBooksを導入。現地ホテルシステムおよびQuickBooksのマッピング情報をkintoneに保持し、Tableauで経営レポートの生成を行うこととしました。

そこで、それぞれのツール連携システムをETLツール「ASTERIA Warp Core」で開発。kintoneやTableauなどの各種アダプター、およびデータ処理や連携フローのテンプレートを活用することで、社内エンジニア工数を一切かけずに担当者が独力で連携システムを完成させています。

事例の詳細はASTERIA Warpの事例ページ「海外会計ソフトQuickBooksとkintone/Tableauをシームレスに連携」をご覧ください。

(2) 独自開発ETLのリプレースで、店舗別売上データの連携時間を約40%削減

EC事業「au PAY マーケット」を運営するauコマース&ライフ株式会社では、独自開発のETLツールを利用して、前日の店舗別売上データをSalesforceに連携していましたが、同ツールには、「データ連携エラーが発生しやすく、リカバリーに毎度2~3時間が必要」「少しの変更でも開発の見積りと作業工数を要する」といった運用課題がありました。

同社は、頻繁な業務の滞りの解消を図るべく、既存システムの完全リプレースを決行。投資対効果のほか、以下の要件を満たすETLツール「Reckoner」を導入します。

  • クラウド型のデータ連携ツールであること
  • 開発知識がなくても連携フローを作成できること
  • 日次スケジュールで自動データ連携ができること

毎日4時間かかっていたデータ連携処理が2時間半で済むようになり、連携時間を大幅に圧縮することに成功。Reckonerへの移行後にエラーは発生していません。

また、委託開発への見積もり~発注~開発作業で数週間かかっていた処理変更も、自社の非エンジニア担当者で即座に作業が可能となり、保守費や開発費用、エラー発生時の人件費がゼロになったことで、年間100万円ものコスト削減効果もありました。

(3) Excel業務自動化で月間120時間を要していた集計作業が15時間に

東海EC株式会社では、会計や勤怠管理をはじめとする社内の基幹業務をIT化することにより、大幅な業務効率化を達成した一方、帳票作成やデータ分析に利用する各基幹システムからの基礎データ集計業務はExcelによる手作業で行っていました。

同社は、月間約120時間ものデータ集計作業の工数削減を図るべく、ETLツール「Waha! Transformer」を導入。純国産ツールならではの献身的なサポートと直観的に操作できるインターフェースにより、短期間でのデータ集計基盤の構築に成功しました。

また、大幅な変更が生じることなく業務を遂行できるよう、データの集計・加工にはそのままExcelを利用できる(スプレッドシートアダプター for Excelオプション)ことも、製品選定の決め手の一つです。結果、集計作業は月間15時間まで削減。データの最終確認のみを目視で行い、業務の自動化・高速化を実現しています。

まとめ|ETLツールの最終目的はデータの有効活用

本記事では、ETLツールについて、その特徴や具体的な使われ方をはじめ、EAIとの関係性や使い分けなどを解説し、国内外のETLツール13サービスをご紹介いたしました。

基幹システムやファイルストレージに日々蓄積されていくデータは、企業競争に打ち勝つための武器であり企業の財産です。しかしながら、ほとんどの企業はその膨大なデータを活用しきれておらず、隔離されたデータベースや業務システム内に使われないままの有益データが多く眠っていることも珍しくありません。

ETLツールは、企業内のそういった潜在的なデータも含めて、散在したデータを整理整頓してくれます。もちろん整理すること自体が目的ではなく、その先でどのようにデータを活用するかが重要であることを頭に置いておきましょう。

自力でのETLツールの選定や導入・運用に限界を感じたら?

もし今後、以下のような壁にぶつかったら、その道のプロに相談するという選択肢を検討してみませんか?

  • 接続先や機能など、何を優先してツールを選べば良いか分からない
  • ツール導入後の設定や運用に不安がある
  • データ基盤の構築から見直したい

マーケティング×データを強みとする、歴15年以上のプロフェッショナルが相談に乗ります。
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