「会社で一番仕事ができない私」がとるべき生存戦略

私は今、会社で一番仕事ができない人間だと思う。これは自虐でも謙遜でもなく、客観的な事実として受け止めている。

弊社は未経験者は少なく、プロフェッショナルとしての得意分野を持って入社してくる人たちが多い。そんななか、私は何のスキルもないまま「やる気だけ」で入社させてもらった。

最近、新しいプロジェクトを任せてもらったが、1ヶ月経っても本当にボロボロすぎて何も進んでいない。改めて自分の無力さに気がついている。

でも、そんな私にも「会社で生き残るための戦略」があることに気づいた。

それは、自分の無力さを受け入れた上で、とにかく守破離の「守」を徹底することだった。

ボロボロすぎる1ヶ月の顛末

プロジェクトを受けた時点で、私はその分野について何も知らなかった。それでも「やってやろう」という気持ちだけは人一倍あった。

周りには経験豊富な先輩たちがたくさんいたので、きっと何とかなると思っていたのだ。しかし、その楽観的な見通しが、まず間違いだった。今思えば、その時点で「全く分からないので教えてください」と言えばよかった。

でも実際には、毎日パソコンに向かって一人で作業を続けていた。何をどう進めればいいのか分からないまま、時間だけが過ぎていく。上司からは定期的にフィードバックをもらっていたが、そのアドバイスをこなすことだけに意識が向いてしまっていた。

1週間、2週間、3週間と時間が経つにつれて、焦りばかりが募った。でも焦れば焦るほど、余計に人に聞きづらくなってしまう。そんな悪循環にはまり込んでいた。この状況が続いたまま、気がつけば1ヶ月が経っていた。

3つのフェーズで見えた私の反省点

このプロジェクト進行の失敗を振り返ると、3つの段階すべてで致命的な問題があったことがわかった。

①取り組む前:背景文脈の理解不

最も大きなミスは、目的やゴールを理解できていなかったことだった。会社全体としての動きや、マーケティングという大枠の中での施策の立ち位置が全く理解できていなかったのだ。また、なぜこのミッションを上司が私に与えたのか、その文脈や背景を全然理解していなかった。

そして何より、その確認を上司に取らなかった。上司を含め、周りにはその分野のプロフェッショナルがたくさんいる環境だ。それなのに、初心者の私は「ミッションを自分で達成しなきゃ」と思い込んでしまい、素直に教えてもらうとか、たくさん聞くということができていなかった。

今振り返れば、最初の時点で「私、全く分からないので教えてください」と言えばよかったと思う。

②進行中:確認不足による判断ミス

実際に取り組み始めてからも、とにかく確認が少なかった。自分の理解が正しいのか、方向性は合っているのかを、定期的にすり合わせながら進めるべきだった。しかし私は自分の判断だけで進めていたのだ。

そのせいで、進め方も効率がめちゃくちゃ悪かった。例えば、本当はターゲットキーワードの選定が最優先だったのに、なんとなく書きやすそうな記事から手をつけていた。

ゴール達成から逆算して進めるのではなく、今の自分ができることばかりに手をつけてしまっていたのだ。

③振り返り:フィードバックの咀嚼不足

上司からフィードバックをもらった時も、その内容を実行することだけに集中してしまい、なぜそのフィードバックをもらったのかという背景まで理解しようとしなかった。なぜそういうフィードバックをされたのかという振り返りと、起きた事柄を言語化すること、そして抽象化して構造的に理解することができていなかったのだ。

結果として、同じような間違いを繰り返していた。失敗を失敗のまま終わらせてしまい、次に活かせる学びとして昇華できていなかった。

一番自分に足りていないのは、認識を合わせることだ。そのための手段として、具体と抽象の構造化スキルを高めることが必要なんだと気づいた。

これからの生存戦略

この失敗体験を通じて、まずは愚直に上司や先輩との認識を合わせられるように行動し続けることが大切だと思った。そこで、2つの戦略で進めていこうと思う。

戦略1:プライドを捨てて「分からない」を武器にする

恥ずかしいとか、できない自分を見せたくないとか、そういう気持ちは不利に働く。「分からないことがある」という状況を隠すのではなく、積極的に開示して周りの力を借りる。周りにプロがたくさんいる環境なら、その知識と経験を最大限活用しない手はない。

戦略2:「認識のすり合わせ」を徹底する

上司や先輩、一緒に仕事を進めている同僚などと、認識を合わせることを徹底する。そのためには、プロジェクトや相手のことをもっと知る必要がある。少しでも分からないことがあれば、しっかりと確認して自分の認識と合っているのかを揃えながら仕事を進めていく。

私は、まだボロボロの状態だ。でも、この状態から少しでも成長できるように、まずは基本的なことから愚直に取り組んでいこうと思う。確認すること、聞くこと、相談すること。当たり前のことを当たり前にできるようになることから始めたい。

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