コンテンツの主題になる「主語の大きさ」にこだわる理由

コンテンツ制作を担当している私は、よく主語について指摘されることがあります。

「その主語、主題に対して大きすぎない?」「主題と主語があってなくない?」「そもそも大前提として、この主題に対して適切な主語ってなに?」

コンテンツの初稿を提出するたびに、主語について、まるで国語の授業のような時間が繰り広げられるのです…。

最初は、「主語の大きさ」と言われても、正直ピンときませんでした。

主語は主語。

それが大きいとか小さいとは、どういうことなのだろう?

 

でも、対話を重ねるうちに、その重要性が少しずつ理解できるようになってきました。

今回は、THE MOLTSの編集部で学んだ「主語の大きさ」へのこだわりと、その背景にある考え方について、私なりにまとめてみます。

主語が大きいと、誤解が生まれる

社内でいつも言われるのが、コンテンツで用いる主語が大きいと、誤解を招く方向に捉えられるケースが多々あるということです。

主語が大きいとは、例えば、「オウンドメディアは終焉した」や「SEOは死んだ」のように、多様なパターンや可能性があるものを、「オウンドメディア」や「SEO」といった1つの大きな言葉で一括りにしてしまうことです。

考えてみれば、日常会話でもこういうことはあります。

主語が大きすぎると、伝えようと思っていたことと、受け手が理解することの間に、ズレが生まれる。そして、そのズレが誤解を招く

 

実際、そうした誤解が生まれる瞬間を何度も目にしてきたという話を聞きました。だからこそ、コンテンツを作成する際には、主語の大きさに細心の注意を払う必要があると感じるようになったのだと。

それでは、具体的にどんなケースがあるのか。教えてもらったいくつかの例の中から、わかりやすかった1つを紹介します。

オウンドメディアは終焉した…のか

先輩は、これまで10数年マーケティングに取り組む中で、オウンドメディアを15パターンに分類しているそうです。

PRするためのメディアなのか、コンバージョンを取るためのメディアなのか、マネタイズを加えるものなのか、あらゆるものをハイブリッドで組み立てていくのか。まだまだ挙げられますが、オウンドメディアは目的や役割に応じて、全く違う顔を見せていくものであり、様々な可能性があると聞きました。

2013年頃からオウンドメディアが国内の中小企業に浸透し始め、すでに10数年が経つ中で、業界で話題になっている大企業が展開していたオウンドメディアが、いくつか同時に閉じたタイミングがあったそうです。その時、「オウンドメディアは終焉した」という話題が広がっているのを目にしたと言います。

その時に感じたのは、「本当にそうか?」という疑問だったそうです。

オウンドメディアは分類しようと思えばかなり分類することができるし、様々なパターンがあります。それなのに、その中のたった1つのパターンが閉じただけで「終焉」と言えるのだろうか。むしろ、目立っていないだけでグロースしているケースは山ほどある。

これは「主語が大きすぎる」ことから生まれた誤解ではないかと感じたそうです。

この話を聞いて、私自身もハッとしました。

「オウンドメディア」という大きな主語で語られたために、見る人によっていろんな疑問点が生まれたり、誤解が生まれたり、本来オウンドメディアが持っている自由で多様な可能性が見えなくなってしまう。

そして、誤解だけではありません。他のパターンの可能性を知らないまま、「オウンドメディアは終焉した」と捉えてしまう人が出てくる怖さもあります。

また、伝え手が意図していない「ポジショントーク」として捉えられてしまうこともあります。

本来その言葉を使った人たちが伝えたかったことと、実際に受け手が受け取ったこととの間に、大きなズレが生じてしまっていたのではないでしょうか。

誤解を生まない、可能性を狭めない

この事例から、私は主語を適切に扱うことの重要性を実感しました。

主語が大きすぎると、大きく2つの問題が生まれます。

1つ目は、誤解が生まれること。

伝えたいと思っていたことと、読み手が受け取ることの間に、大きなズレが生じてしまいます。そして、そのズレから、本来必要のない議論や対立が生まれてしまうこともあります。

2つ目は、可能性を狭めてしまうこと。

本来、様々なパターンや角度があるものを、「終焉した」という大きな主語で一括りにしてしまうと、他の可能性が見えなくなってしまいます。それを見た人も、「もう終わったんだ」と思い込んでしまう怖さがあります。

振り返ってみれば、先輩自身も「主語を適切に扱うことの重要性」を最初からわかっていたわけではなかったと言っていました。

しかし、クライアントの成果を追求する中で、1つとして同じやり方でうまくいくことはないことを知り、Aというやり方もあれば、Bというやり方も、Cというやり方もある、経験が積み重なるたびに、さらにいろんな角度があることが見えるようになったそうです。

そうした経験を通して、「オウンドメディアの終焉」というように、主語が大きいまま定義してしまうことは、本当にもったいないと感じるようになったと言います。成果につながる可能性を、自ら狭めてしまうことになるからです。

あくまで一例に過ぎませんし、もちろん、さまざまな解釈があっていいと思っています。ただし、THE MOLTSでの情報発信としては、この点にできる限りこだわりたい。

対面で顔を合わせて話すとき、私たちは相手の表情や理解度を探りながら言葉を選びます。不特定多数の人に向けたコンテンツであっても、それは同じです。読み手の立場を想像して、誤解を生まない言葉を選ぶ。可能性を狭めない表現を心がける。

読み手にできる限り誤解なく届けられる状態まで、丁寧に言葉を選び、文章を紡ぐ。主語を適切に扱うということは、そういうことなのだと思いました。

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