分析業務は半日から1時間に。でも、「どれだけ成果でたの?」に答えられなかった

運用型広告の仕事を15年以上続けてきました。その中でずっと重かった毎週の分析業務を、この数ヶ月でAIを使って半自動化しています。手動なら半日かかっていた仕事が、いまは長くて1時間のチェックで済むようになりました。

……先日あった社内の勉強会では、この仕組みと実際の分析結果を紹介しました。

これはその場で返ってきた質問に、私が答えられなかった話です。

毎週の分析業務を、半自動化した

広告運用の仕事は、数字を測り、原因を分析し、打ち手を考えて実行し、また検証する。この繰り返しです。

このうち、毎週もっとも時間を食っていた分析まわりを半自動化しました。

毎週のレポートと、施策の前後で数字がどう変わったかの比較を、自動で出せるように。検索された言葉が「うちを名指しで探している人」なのか「情報収集の途中の人」なのかも、自動で仕分けます。何をテストして、次に何をするか。その記録も勝手にたまっていきます。

出力の初期は、的外れな分析や、原因と結果の取り違えがありました。だから自分の目で「この分析は妥当か、この提案は妥当か」を採用・却下で判定し、却下した理由を書いて学習に戻すことで精度を上げてきました。

結果、手動で半日かかっていた分析が、出力の妥当性チェック1時間で済むようになりました

「で、成果へのインパクトは?」に、答えられなかった

発表後、最初に飛んできたのは「で、クライアントの成果に対するインパクトは?」という質問でした。

答えは「まだこれから」。事実、そうでした。私の作業時間は劇的に減ったものの、クライアントの数字にどれだけ効いたかは、正直、まだわかりません。

そして上司からは、こう言われました。「作られたもの自体に意味はない。従来よりAIでどれぐらいパフォーマンスを上げられたか、その差分にしか価値がない」

半日が1時間になった、という差分は出せていました。ただそれは、私の作業時間の差分であって、クライアントの数字の差分ではありません。証拠のつもりで持ち込んだ分析結果が、急に途中経過に見えてきました。

仕組みの完成度が、ゴールの代わりになっていた

なぜ答えられなかったのかを、あとから考えました。

ダッシュボードが増える。仕分けの精度が上がる。チェックの時間が減る。どれも「前に進んでいる」という実感があります。なのに「で、クライアントの数字は?」と聞かれると、答えがない。仕組みを作ること自体が、いつのまにかゴールの代わりになっていたんです。

私はどちらかというと完璧主義で、まず手元の仕組みをある程度の形にしてから、次へ進みたくなるタイプです。作り込むこと自体は、悪いことではない。ただその性分が、成果に向かうスピードを遅らせていた面は、たしかにあります。

うちの会社で繰り返し言われているのは、施策を実行して満足するな、成果をゴールに置け、ということ。分かっていたつもりで、自分はその罠にはまっていました。

「半日が1時間に」の先へ

仕組みの完成度に満足しかけたら、「その差分は、クライアントの数字のどこに出たか」を自分に問い直す。いまの私が意識すべきは、まずここです。

答えられなかった「で、成果へのインパクトは?」に数字で答えられたとき、はじめて成果と呼べるはず。次の成果発表の場では、「半日が1時間に」の先にある数字を持って迎えたいと思います。

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