ちょっとしたご報告と、どの企業の参考にもならないTHE MOLTSの組織の考え方

こんにちは、デジタルマーケティングカンパニー・THE MOLTSの寺倉です。

私事ではございますが、2024年9月20日を持ちまして、THE MOLTSの代表取締役を退任し、バチバチのプレイヤー、いち従業員になりました。

後任には、コーポレート責任者であった海老澤 里沙が就任しています。

会長とか、顧問とか、引退の香りがするような人事ではなく、バチバチ、いえ、バッチバチのプレイヤーです。

弊社の仕組みはやや複雑なので、より正確にお伝えすると、

・親会社:MOLTS(経営にほぼ関与しない投資・資産管理のための法人)
・子会社:THE MOLTS(主となる経営母体)

という関係がありまして、これまで私はその両方の代表を務めていました。

このうち、ほぼ活動していない、表に出していないMOLTSにはそのまま代表として残りますが、経営母体のTHE MOLTSからは退任するという流れです。これは、私から提案させてもらい、コアメンバーの承認を経た意思決定になります。

「(実質)自分が経営してきた会社のいち従業員になる」という選択はちょっと一般的ではないと思いますが、私のことを以前から知ってくださっている方にとっては、「やっぱりね」と思ってもらえるかもしれません。

というのも、私はどう考えても会社の代表に向いていないから。根っからのプレイヤー気質の自分が、むしろ2016年から約8年、よくここまでやってきたなと、正直、思います。

そのため、自分としては「ようやくこの時が来た!」という感覚なのですが、私のことを以前から知らない世の中の大多数の方にとっては、正直ピンと来ないことだとも思います。

一方で、会社としては、まったく理解が得られないというのも弊害がありますし、責任放棄になってしまうようにも感じます。

そこで、もしかしたら、THE MOLTSの組織の考え方を解説すると、20%くらいは理解してもらえるんじゃないか……という淡い期待を持って、少しだけ紹介させてもらえるとうれしいです。

「美味い、酒を飲む。」とだけ決めて走り出した会社

今でこそ「デジタルマーケティングカンパニー」と名乗ってますが、実は2016年の創業タイミングでは、事業として何をするか、決めてなかったんです。

前職にまず「退職する」と伝えてから、「今後のキャリアをどうしようか」と考えたときに、「みんなで何か大きなことを成し遂げたときの高揚感を味わい続けたい」と思いまして。

学生時代は野球、社会人になってからは事業で、何度も何度も味わったあの感覚、「生きてる」って感じするじゃないですか。

で、そういうとき、大人だったらみんなで集まって、酒を飲んで、「俺たち最高だな!」みたいに騒ぎますよね。

そういう体験を一緒にした奴らとは、1年、3年、5年、10年経っても、またそのときの体験を酒のアテにまた集まることができるーー。

藍染師からコンテンツ業界に飛び込むという訳のわからないキャリアの自分でも、気づけばそういう人たちが増えていたし、これからもそういう関係性が続いたらいいなと思って「美味い、酒を飲む。」という理念だけを作ってスタートしたのが、THE MOLTSができる前は事業の主体だった、MOLTSという会社でした。

こんな経緯なので、最初は「やば、何するか決めてなかった」みたいな感じで、SNSのクリエイティブを制作したり、採用やオウンドメディアのコンサルをしたりと、かなり手広くやっていました。

そこからデジタルマーケティングに軸足を置いたのも、自分の周りに集まってきてくれた奴らにデジタルマーケティング関係が多かったので、役員の松尾が「(メイン事業は)デジタルマーケティングでいいんじゃない?」と言ったから。「それでいこうか」みたいなノリで、3期目くらいに名乗り始めた次第です。

軽いノリでも、成果に対してはバチバチに全力。それは、私にとって美味い酒を飲む相手はメンバーだけでなく、同じプロジェクトに関わるクライアント、パートナーも含むものだから。それに、思いっきりすごい成果を出した結果、飲む酒は美味いから。

実際、どうなったかというと、1年半前に振り返りをしたときに、起業してから7年半の期間で、会社として500以上のクライアント、約750のプロジェクト、累計4000億以上の売上創出に関わっていたことがわかりました。これは、こんな成り立ちの会社からすると、当時は「なかなかやれたんじゃないか?」と思える成果でした。

私たちにとって、デジタルマーケティングはあくまで手段。会社として、その先にある事業成長を提供するという価値観が、「美味い、酒を飲む。」という理念には詰まっています。

「決算書見てなかったら業績落ちた」と笑ってる自分に

そんな私が、創業期から8年間、守り続けているルールがいくつかあります。

例えば、自分を「社長」って呼ばせないこと、自分たちを指して「ベンチャー企業」って言葉を使わないこと、業績目標を掲げないことなど。

<それがおまえらの考えるチームワークってやつかよ。/どーりでオレ一人浮いてると思ったよ。/群れて馴れ合うのがチームワークだと思ってる甘ったれ共といっしょじゃ勝てるもんも勝てやしねーぜ。>

これは、野球漫画『MAJOR』茂野吾郎の名言なのですが、「チームってこうあるべきだよな」っていう私の価値観がまさにこれです。

逆に言うと、吾郎はバチバチのプレイヤーなので、「経営者がこのチーム観ってヤバくね?」と言う話でもあります。というのも、経営者は時に、全体を見ながらバランスを取る、プレイング以上にやるべきことが多く、野球でいう監督にならないといけないことがあるから。私はめっぽうそれが苦手というか、意欲が湧かないんですね。

美味い酒を飲むために、互いにパフォーマンスを高め合うチームの中で、私自身が皆と一緒に在りたい。引き続き野球でたとえるなら、監督ではなく、吾郎のように時に自分勝手にも振る舞うバッチバチのプレイヤーが、自分のなりたい姿です。

だから、監督感が出てしまう社長という言葉で線を引かれたくない。他にも、ベンチャー企業という言葉は、美味い酒を飲む=すごい成果を出してクライアントに事業成長を提供するのではなく、自分たちの企業自体の成長を自己目的化してしまうニュアンスを私自身が勝手に感じてしまっていて、使いたくない(使っている会社を否定しているわけでは一切ないです)。

あと、業績目標を掲げると「数字に縛られて本来の目標にするべき価値=クライアントに(以下同)」が失われてしまうことが怖かった。こうした理由で、いわゆる経営者然とした振る舞いやバランスを取るべきことから、徹底的に逃げてきました。

それでも集まってきた仲間たちがパフォーマンスを発揮し、美味い酒を飲み、6期目のタイミングで会社は「従業員20人前後」「売上高約7.5億」「経常利益約2億」「平均年収1000万円超」みたいな感じになりました。

これがすごいのかどうかもわからず、先輩経営者に聞いたら「大したもんだ」と言われたので、欲が出て「ちょっと伸ばそうかな」と思ってしまったことがあったんですね。

数字を見てしまうと追いかけたくなる。そうなると、目の前の成果よりも、会社としての成果に目が入ってしまい、必然的に美味い酒を飲める体験が、2年後、3年後、もしかしたら減るかもしれないと思って。

業績、数字を追おうとすると、美味い酒を飲めないような仕事が増えるんじゃないか、経営者と従業員という関係性が強まってしまうんじゃないか、そんなことないかもしれないのにビビってしまい……。

それは、求めているものとは違う。なので、「決算書を見るの止めよう」と思って1年半くらい全体の業績をあえて把握しないようにしていたら、綺麗に落ちてました。追わなくても、見るのは大事ですね。

ひとまず一人で爆笑したんですが、THE MOLTSらしいなと思う一方、「こんな奴が経営者やってたらダメだろ」と思いました。

「従業員が幸せそうでうれしい」と思えないからこそ

もう一つ、記憶に残っているエピソードがあります。まだ創業して数年という時期に、実は、超有名国内ファッションブランドから指名で相談をもらったんですね。

そのブランドさんは「オウンドメディアをやりたい」というのが希望だったのですが、私はヒアリングをさせてもらって「このブランドの課題解決につながるのはオウンドメディアじゃない」と思ってしまいました。

クライアントの事業成長のためには、今となっては弊社でできることなのですが、当時はできなかった別の方法が望ましいのはデータを見れば明らかで、こちらからそうお伝えし、もちろんオウンドメディアの話はなくなりました。

このときに「自社のメリットを見ず、すべてはクライアントの事業成長のために」という覚悟が決まったものの、相手は超有名ブランドです。その名前をコーポレートサイトに掲載できるだけで、企業としての信頼度は増し、中長期的に経営も安定する。正直、経営者としては、違う決断もあり得たと思います。

いずれにせよ、このように、肩書きにも、業績にも、ひいては経営自体に興味がないのが私です。株式も実は……というほどですが、それはまた、おいおい。

もちろん、美味い酒を飲むために「どうあるべきか」を考えて、一つひとつ作ってきた仕組みが機能し、カルチャーが醸成され、すごい成果を出せて、美味い酒が飲めるような体験を皆がしているようなとき、「経営者もいいな」と思うこともありました。

ただ、致命的なのは、そういう姿を見ても「従業員が幸せそうでうれしい」と思うことはあまりないのです。そうではなくて、「最高だな! 俺も負けてらんねえ!」と、心に火をつけられ続けている、というのが本音です。

創業期から一貫して「本当は一人でも生きていける奴らが、それでもTHE MOLTSにいる理由は何か」を考え、そういう企業でありたいと言い続けてきました。

もちろん、未経験者にそのような関係性を求めてしまうのは、相手の可能性を潰してしまうこともあってよくない。じゃあ、同じくらいの実力があって、一人でも生きていけるような強い個が集まっているとしたら?

THE MOLTSにいる理由は、ここでなら「一人では辿り着けない場所に行ける」ことかなと。

だから、そういう人、そうなれるであろう人を採用しようとしてきたつもりです。そういう奴らが30人前後いて、企業としてのコアがしっかりしてきたのが今のTHE MOLTSです。

私は、従業員、つまり従ってくれる人を求めているんじゃなくて、どこまで行っても自分を高めてくれる仲間に、相手にも自分を高められるような刺激を与え、何か大きなことを成し遂げていく……という過程を含めた成果を求めているんだと思います。

そして、それができる仲間が集まった今、自分は経営者ではなく、プレイヤーに戻れるのではないか、と考えた次第です。

次のステージに進むための「ベストな選択」とは何か

実家に帰ったとき、近所のおばちゃんと話していて「マーケティング支援会社ってどこか知ってるところある?」と聞いたら、「マーケティングって何?」と聞き返されました。

でも、質問を変えて「USJの業績を立て直した人って知ってる?」と聞くと、名前はわからないけれども、そりゃ知ってるよ、となりました。テレビで見たそうです。テレビってすごい。

私たちTHE MOLTSはこれまでに、数多くの実績を生み出してきました。そこには自負もあります。でも、実家の近所のおばちゃんはそれを知らない。そして、世の中のほとんどの人はそれを知らない。

そう考えると、マーケティング支援会社は、言わずと知れた森岡毅さんの「刀」か「それ以外か」みたいな認識が、悔しいけど世の中では一般的だよなと。

でも、最高に美味い酒を飲みたいなら? やっぱり、実家の近所のおばちゃんに知ってもらえるような大きなことを成し遂げたいなと、素直に思ってしまったんですよね。今いるメンバーや、チャンスをくれるクライアントたちと。

ここからがジレンマで、そうなるためには、やっぱり今の事業規模じゃダメなんです。USJのV字回復は私たちに任せてもらえない。会社はもっと拡大する必要がある。できることの幅は、人が増えれば増えていくから。でも、自分は経営者に向いてない。

むしろ、会社を拡大させたいなら、自分をバッチバチのプレイヤーに据えて、勝手にどんどんやらせた方が、結果的に理想に近づきやすいんじゃないか、という結論になりました。

私は、究極的には、全員が一人でも生きていけるような強い個で構成されている組織なのであれば、経営者は持ち回りで決めたっていいと思っています。例えば、経営のフェーズによって、もっとフレキシブルに代表や役員を交代するなど。

後任になる海老澤は、人一倍、責任が強く、全体を誰よりも把握しているコーポレート、新規事業・開発のメンバーです。現場のバチバチのプレイヤーたちがTHE MOLTSを分散して伸ばし、その中央として各人が発展するようフォローするという関係が我々らしく、かつ今のフェーズとしてはいいと思い、私から彼女に提案し、引き受けてくれた次第です。

なぜ、私が「自分が経営してきた会社のいち従業員になる」のか、ここまでお付き合いいただいた方には、多少はご理解いただけたのではないでしょうか。

業界に対して思うことを個人として自由に表現したい

私はこの数年間、ずっと思っていたことがあります。

一つ目は、私が前職時代からお世話になってきたオウンドメディアというものが「このままでいいのか?」ということ。

2013年頃、オウンドメディアが一つのブームになりました。あの時代は、型がなかった。白いキャンバスに自由に絵を描く面白さがあった。

私が事業部長を務めていた前職では、オウンドメディアはブランディングやマーケティングにより事業を成長させる手段でありながらも、それ自体でのマネタイズもできて、かつ新規事業を展開するときのテストをしたりハブになったり、会社の給与水準を上げたり、などさまざまな成果を出していました。

今は「ブランディングのためのオウンドメディアはこうあるべき」「マーケティングのための(以下略)」と、変に型化されてしまって、あらかじめ枠が決められた塗り絵をしているような感覚があります。

「終焉した」と言う人もいれば、「進化した」と言う人もいる。でも、今の時代に最適な形の媒体や、かつパッとした成果を出せるそのプレイヤーは少ない。

もちろん、その時、もっとも美味い酒を飲めると信じた手段を用いることが重要だからこそ、この波にしっかりと乗っていたり、作ってきたりしている媒体もあります。そして、私たち自身、数多くの事業成長を実現させてきた実績もあります。

それが悪いという意味でなく、むしろポジティブに「もっとできることはあるのではないか?」と思っているからこそ、今の状況に自分としてはモヤモヤしている、というのが正直なところです。

二つ目は、BtoBマーケティングのゴールデンスタンダードになりつつあるThe Modelについての違和感です。もちろん、その考え方はすばらしいもの。ただ、本来はそれに適さない企業も流行りに乗って取り入れてしまい、ムダが生じてしまっている企業が増え続けているように見えることが気になっています。

The Modelでは営業体制をマーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスに細分化していきます。しかし、これは言わずもがなセールスフォース社で実践されてきた分業モデルなので、適さない企業もあるのかなと。

例えば我々のようなコンサルティング会社であれば、クライアントからのメール一本、電話一本で「発注するから準備しといて」となるゼロタイムリードみたいなことも結構あったり、「誰々さんに頼みたい」とセールスの起点が売り物だけでなく人になったりすることが多くあります。

事例を見渡すと、「MAを使いこなせない企業が多い」のではなく「MAが最適じゃないから使う必要がない(のに使うから使えない)」のでは、と思われてならないケースも。The Modelにこだわることで、逆にロスが生まれていたり、もっとシンプルであるべきなのに複雑化して時間がかかっていたりするケースが多いと感じます。

BtoBマーケティングという広い言葉を細分化し、企業に合わせて最適解を模索していく必要があるのではと感じています。

三つ目は、これは少し前ですが、マーケティング業界の同業者の方とのソーシャル上でのやりとりに、未だに引っかかる部分があること。

前提として、きっかけは私の認識不足による落ち度で、その部分(A)については私が完全に悪い。ただ、それに乗っかるように、別の部分(B)について、私と意見が合わないことを、「Aの流れに乗って、Bも悪いよね」というように話の流れを誘導し、見かけた人を煽ったように感じられたことです。

そして、「Bも悪い」に関しては私は的外れだと考えており、「Aが悪い」ゆえに正面から議論がなされないまま「Bも悪い」という、私からすると誤解が広がっていく様子を、歯痒く感じながら眺めていました。

私は、悪いと思ったことは反省します。逆に、違うと思ったことは、とことん議論したいです。誰だろうと。

もちろん、その議論の先には、マーケティング業界のさらなる発展があると信じています。

「そう見える」が罪になる時代の、経営者の振る舞い

しかし、経営者でいることで、それができなかった。

THE MOLTSは、BtoCもBtoBも、オウンドメディアも広告もデータもあれもこれも、あらゆる領域で活躍してきたメンバーが集まっています。一つ目のオウンドメディアへの意見も、二つ目のBtoBマーケティングへの意見も、会社が偏って捉えられてしまう可能性があったため、極力、控えていました。

ましてや直接のレスバトルに発展してしまいそうな三つ目の議論は、私が主張すると、当然、経営するTHE MOLTSがそう意見し、議論していることになってしまう。

自分の主張が会社の主張として色濃く写ってしまうことに違和感があり、経営者として発言にブレーキをかけることで、自分の中の矛盾が日々、大きくなっていました。何度も主張をブログやSNSに書いては、公開するボタンを押すのを止めました。

「そう見える」が罪になる時代には、経営者なのだからこうあるべき、という振る舞いを強いる力がどうしても働きます。こういうことにうんざりしてしまう以上、繰り返しになりますが、私は経営者に向いていない、それだけのことでもあります。

でも、自分たちが大事にしたい文脈を、どうでもいいことだとして、他の人に踏みにじられ、そのままにしておくことは、私にはどうしてもできないのです。

前述したように、私がプレイヤーとして活躍するのが、もっともTHE MOLTSが伸びる選択なのでは、という攻めの理由がまずあります。前職ではいきなりマネージャー職になってしまったので、純度100%のプレイヤーって、そういえばこの10年、体験してこなかったなと。

逆に言えば、そのような体制を整備するまでの、MOLTS、THE MOLTSの8年間だった、ということもできます。

一方で、業界に対しての主張のように、企業としてのリスク管理をしながら個人として言いたいことを言いたいという守りの理由もあります。そういうさまざまなことを加味して、自分が経営するより、他のメンバーが経営した方がいいんじゃないか、と考えた次第です。

メンバーに意見を求めたら、ハレーションも流石にありました。渋々の奴も、「いいじゃんやってみようよ」っていう奴もいて、最終的にはとことん話し合って、プレイヤーをさせてもらえるようになりました。

冒頭にもお伝えしたとおり、すでに新代表の体制で走り出していて、いろいろありながらもTHE MOLTSは前進しています。

自分の中の矛盾と向き合いながらプレイヤーを楽しむ

もともと「うちはうち、よそはよそ」の考え方なので、これまではあまり「業界に対して」といったことを意識的に主張しないようにしていました。それが、経営者の交代という決断に影響を与えるようになったのは、私のこの8年の結果なのかもしれません。

最近、よく思い出すのが、ウェブのコンテンツ業界を長年リードし続けているバーグハンバーグバーグ社創業者のシモダテツヤさんと、10年以上前にお話させていただいたときのことです。

シモダさんからは、前職のコンテンツに、非常に真っ当なお叱りを受けました。当時、私自身も関わったコンテンツが、良く言えばバーグさんのインスパイア、悪く言えばパクリと思われて仕方ないものだったからです。

その中で「パクリを許すと業界が廃れる」という厳しい言葉がありました。当時の私にはまだ今より解像度が高く見えていませんでしたが、シモダさんは業界全体を見ていたんですね。

あの時は憧れるだけでしたが、今、特定の業界全体を見るという、そういう在り方を自分がしてもいいのでは、と思える状態になってきていることを感じます。

経営者を何年も続けてみたことで、経営者を辞めることにし、一方で業界に対して主張したいことができるというのは、なんとも矛盾していると感じるかもしれません。

ただ、もとより「私の会社」ではなく、「仲間たちと作っている箱」のようなイメージなので、私と会社をイコールにしたくない。この箱をみんなで育てていきたいという感覚を持つ私からすると、この意思決定によりすっきりする面もあります。

準備していること、そろそろ公開できそうなこともたくさんあります。大それたことを言うようですが、もっと前に進みたい。THE MOLTSがさらに前進するために、もっと美味い酒を飲むために、肩書や立場を捨てることが最適解だと思うなら、躊躇なくその選択を取れる自分であり続けたい。

その選択を取ったからといって、うろたえるような弱いチームではない。

なんであれ、役割としてはすでに、登記上は9月に、私はいち従業員に。現時点でバッチバチかはともかく、プレイヤーになっています。どうやって楽しもうかはもう決めているので、あとは少なくとも、バッチバチに楽しむだけです。

大きく変化することはなく、大事にしてきた思いはそのままに。THE MOLTSがよりすごい価値提供をするためのステップです。

引き続き、THE MOLTSを何卒よろしくお願いいたします。

THE MOLTS バッチバチの従業員 寺倉大史

著者情報

著者の写真

TAISHI TERAKURA

寺倉 大史

Marketing Planner

業界歴10年以上。事業開発、オウンドメディア、コンテンツマーケティング支援を展開し、延べ100以上のプロジェクトを経験。藍染職人、株式会社LIGを経て、マーケティングプランナーへ。

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