内向的な人が職場で孤立しないための「静かな存在感」の作り方
こんにちは、THE MOLTSのコンサルタントの東山です。
弊社は、社員一人ひとりが自分の売上目標を立てて管理する「個人事業主のような働き方」を採用しています。社外からの案件獲得はもちろん、社内の他部署から仕事を紹介してもらったり、協力してもらったりすることで成果を上げていく環境です。
このような「個人の成果が重視される環境」では、積極的に周りを巻き込んで進められるタイプが成功しやすいと感じることがあります。
一方、私は性格的に内向的なタイプです。たとえば、
- 大勢の前で話すのが苦手
- 自分から積極的に声をかけるのに抵抗がある
- 一人で集中して作業する方が得意
- 深く考えてから行動したい
このような特性を持つ人を、心理学では「内向型」と呼びます。
成果を作ることが求められる職場で働くなかで、「周りに頼れないタイプはそのまま埋もれてしまう」という現実を目の当たりにしてきました。
今回は、内向的な人が個人の実力が問われる環境で孤立せずに成功するために、私が実際に試行錯誤して見つけた「静かな存在感」の作り方についてお話しします。
個人成果が重視される職場で内向的な人が陥りがちな「孤立パターン」
個人で成果を作る環境では、他部署や先輩から仕事の依頼をもらうことが重要です。紹介案件、引き継ぎ案件、部署間の協力案件など、「周りからの協力」が成功の鍵を握ります。
しかし、内向的な人はここで大きな心理的ハードルに直面します。
「こんなこと聞いていいのかな?」 「忙しい時間をもらっちゃうの申し訳ないな」 「断られたらどうしよう」
こうした不安から積極的な声掛けができず、周りに頼れない状況に陥ります。結果として、自分で成果を出すことができず、評価が下がったり、転職を余儀なくされるケースも少なくありません。
私が「内向型の孤立パターン」と呼ぶこの失敗例は、以下の流れで起こります。
- 積極的な声掛けができない → 他部署や先輩からの仕事依頼がもらえない
- 周りに頼ることができない → 個人で成果を出せない
- 成果が出ない → 評価されない、自信を失う
- 転職や挫折 → その環境から離れることになる
このパターンに陥った内向的な人を、私は何人も見てきました。
しかし、同じ内向的な性格でありながら、個人成果が重視される環境で結果を出し続けている人もいることに気づきました。
内向的な人の「静かな存在感」戦略
成功している内向的な人を観察してみると、ある共通点がありました。
それは、「この人を助けてあげたい」と思われる存在になっていることです。
「まじめに頑張っているから手伝ってあげよう」 「なんか良い人だから、情報を教えてあげよう」
こうした印象を持ってもらうことで、周りから自然とサポートしてもらえる関係を築いているのです。
私が「信頼構築サイクル」と呼ぶこの成功パターンは、以下の流れです。
- 観察力で相手を気遣う → 同僚の変化に気づく、体調や気持ちの変化を察する
- 言われたことを素直に実行 → 約束を守る、アドバイスを実践する
- 信頼できる人を1人作る → 心を開ける同僚を見つける
- その人が他の人に伝えてくれる → 「あの人は信頼できる」と広まる
- 信頼→実績→仕事の依頼 → 信頼関係から実績が生まれ、新しい仕事が来る
この戦略の特徴は、「積極的なアピール」ではなく「受動的な信頼構築」ということ。内向的な人が無理をせずに、自然体でいられる方法です。
最初は「これで本当に上手くいくのか……?」と懐疑的でしたが、実際に3〜6ヶ月ほど続けてみると、確実に周りからの協力を得られるようになりました。
「静かな存在感」をつくる3つの具体的方法
では、どのようにして「静かな存在感」を作っていけばいいのでしょうか。私が実践してきた方法を、3つに分けてお話しします。
1. 相手の変化に気づいて声をかける
成功している内向的な人は、人の変化に敏感です。
普段は元気な同僚が疲れて見えたとき、「お疲れさまです。今日はなんだか大変そうですね」と自然に声をかけます。
これは特別な技術ではありません。その人のことをいつも気にかけていれば、自然に話しかけられるようになります。
ほかにも例として、以下のように声をかけています。
- いつもより表情が暗い → 「今日は疲れてますか?」
- 髪型が変わった → 「髪型変えましたね、似合ってます」
- 遅い時間まで残業している → 「お疲れさまです、何かお手伝いできることありますか?」
重要なのは、相手を観察して変化に気づくこと。そして、そのことを素直に伝えることです。
2. 相手の興味や趣味を聞く
関係を築くために、仕事以外の話題で相手の興味を引き出します。
基本的な質問例:
- 趣味は何ですか?
- 好きな食べ物はありますか?
- 出身はどちらですか?
- 休日は何をしていますか?
音楽、映画、お酒、スポーツなど、話が広がりそうな話題を選びます。
話を広げるコツ:
- お酒の話なら → 好きな種類、よく行くお店
- 映画の話なら → 好きなジャンル、最近見た作品
- 音楽の話なら → 好きなアーティスト、ライブ経験
自分がわからない分野でも、「詳しくないんですが、どんなところが面白いんですか?」と素直に聞けば、相手は喜んで教えてくれます。
私はこの方法で同僚と共通の趣味を見つけ、そこから仕事以外の話もできるようになりました。すると、自然と仕事の相談もしやすくなったんです。
3. 困っている人をサポートする
内向的な人の強みは、「この作業、手伝えます」といったスポット的な支援です。
私の場合、近い領域の人が苦手な作業があったとき、「それでしたら私が対応できます」と申し出たことがあります。
具体的には、
- 資料作成が苦手な人 → PowerPointやExcelでの資料作成をサポート
- データ分析が苦手な人 → 数字の整理や分析をお手伝い
- 文章作成が苦手な人 → メール文面や提案書の作成をサポート
このような支援により、相手の生産性が向上し、プロジェクト全体の成果も上がります。「縁の下の力持ち」としての価値を提供することで、自然と信頼を構築できるのです。
実際に、この支援をきっかけに「東山さんって頼りになるよね」という評判が広まり、別の案件でも声をかけてもらえるようになりました。
わからないことを相談するときのコツ
個人で成果を作る環境では、技術的な相談も避けて通れません。しかし、内向的な人はここでも心理的ハードルを感じます。
「こんなこともわからないのかと思われないか」 「忙しい時間を取らせて申し訳ない」
こうした不安から、質問を躊躇してしまうことがあります。
しかし、成功している内向的な人は、「聞かぬは一生の恥」という考え方で対応しています。
相談の仕方
私は普段、以下を意識して相談をしています。
- 事前に時間を確保してもらう :「〇〇についてアドバイスをいただきたいのですが、15分ほどお時間をいただけますか?」
- 具体的な質問を準備する :「今こういう状況で、こんな課題があります。どうすればいいでしょうか?」
- 教えてもらった内容をメモに残す: 同じ質問を繰り返さないために、フィードバック内容をテキストファイルなどにまとめる
私の場合、広告運用の分析方法や戦略について相談することが多いのですが、上記を意識することでより具体的なアドバイスをもらえています。
また、表面的にしか捉えられていなかったことも、本質から教えてもらうことが増えました。
たとえば、「広告は手段だが、成果を追うなら手段は広告だけでなく、別の方法もあるはず」といった本質的なアドバイスをもらえることがあります。
重要なのは、「聞こうか悩んでいる時間が無駄」だということです。考えてもわからないなら、素直に聞くべきです。
そして、同じ質問をしないよう、頭に入るまで読み返すことで、効率的にスキルアップを図ることができます。
時間をかけて信頼関係を築く
個人の成果が重視される環境で内向的な人が成功するためには、「静かな存在感」を作ることが重要だと思います。
積極的なアピールや派手な人付き合いを無理に頑張るのではなく、内向的な特性を活かした戦略的なアプローチを取ることが、長期的な成功につながります。
上手くいくまでに、3〜6ヶ月はかかるかもしれません。それまでは、自分を理解してくれる人に知ってもらう期間として捉え、行動することが大切だと思います。
焦らずに時間をかけて関係を築き、信頼できる人を作ることで、自然と仕事の依頼も増えていきます。
「苦手なことを無理に克服するのではなく、良い部分を伸ばす」ということが大切です。
たとえば、内向的な人が持つ特性として、以下が挙げられます。
- 相手をよく観察する力
- 物事を深く考える力
- 言われたことを着実に実行する力
- 集中して作業に取り組む力
これらを活かすことで、個人の実力が問われる環境でも十分に成果を出すことができます。
さいごに
私自身、この戦略を実践することで、個人の成果が求められる職場で結果を出すことができました。
内向的な性格は決して弱みではありません。 むしろ、その特性を理解して適切に活かせば、強力な武器になります。
「積極的に話しかけるのが苦手」 「大勢の前で発言するのが苦手」「派手なアピールができない」
そんな悩みを持つ方に、この記事が少しでも参考になれば幸いです。
自分らしい方法で、着実に信頼関係を築いていきましょう。
著者情報
HIROYUKI HIGASHIYAMA
Marketing Director / Consultant
業界歴14年以上。ダイレクト案件中心にリスティング・ディスプレイ広告・SNS広告運用型広告の実行、コンサルティングなどマーケティング支援を担当。
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