他部署から「ズルい」と言われる。BtoBテレアポ文化がインバウンド自走にシフトした半年間の軌跡

武田 大

Marketing Director / Consultant

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他部署から「ズルい」と言われる。BtoBテレアポ文化がインバウンド自走にシフトした半年間の軌跡

BtoC向け通信サービス等のライフライン事業や、店舗向けの集客支援を行うデジタルマーケティング事業など複数事業を展開している株式会社トリニアス

もともとはアウトバウンド営業を中心としていた同社でしたが、新規顧客開拓に課題を感じ、インバウンド組織を立ち上げることに。そこでMOLTSでは2020年6月より、インバウンドマーケティングのインハウス化支援をさせていただきました。

そこで今回、トリニアスの細井さま、荒居さま、芳賀さま、そして広告運用からコンテンツSEO、そしてカスタマーサクセスに至るまでのインハウス化支援プロジェクトを担当した武田大が、これまでのお取り組みを振り返りました。

現場で伴走して成果を追求することが介在価値。密にコミュニケーションを取って進めたインハウス化

武田:今回、インバウンド組織の立ち上げをゼロからご支援させていただきましたが、あらためてご相談いただいた当時の課題感、またMOLTSを選んでいただいた理由を教えていただけますか?

細井:もともと弊社ではアウトバウンド営業のテレアポが中心で、インバウンドマーケティングでリード獲得をしていくような取り組みは行っていませんでした。しかし、アウトバウンド営業で獲得できる層は限られているため、今後顧客層を広げていくためにも「インバウンドマーケティングを始めないといけない」とは思っていたんですね。

トリニアス 細井さま

ただ、社内にはインバウンドマーケティングを進めていくためのリソースもノウハウもなく、一方でどこかに外注する形で進めても自分たちのノウハウにはならないと思い、インハウス化支援を行ってくれるパートナーを探していました。

そこで、お取引のある広告代理店にパートナー企業候補をいくつか出してもらったのですが、MOLTSさんが一番インハウス化ができるイメージが沸いたんです。というのも、インハウス化を進めるためには、現場と一緒になってくれるかどうかが大事だと思っていて。武田さんと最初にお打ち合わせさせていただいたときに、インハウス化のご実績があるのはもちろん、現場と一緒になって、密にコミュニケーションを取って進めていただける方だと感じたので、最終的にMOLTSさんに依頼させていただきました。

武田:やはりゼロからのインバウンド組織立ち上げとなると、週1程度の定例だけではコミュニケーションに限界がありますよね。

MOLTSは成果にこだわることを大切にしており、現場の方々に伴走して成果を追求することが私たちの介在価値だと思っています。もちろん中長期的なお付き合いは大切ですが、3年先や5年先も私が伴走し続けている状態ではインハウス化とは言えませんから、仮に半年後に私が離れたとしてもみなさんが自走できる状態を目指していきました

ちなみに今回、プロジェクトを進めるにあたって不安に感じられていたことは何かありましたか?

MOLTS 武田

細井:僕はプロジェクトにおいて弊社側の全体を見るマネージャー的な立ち位置に合ったのですが、自分たちのリソースやスキルで、本当にインハウス化を実現できるのだろうかとは思っていました。広告運用のスキルはありませんでしたし、自社で運営しているオウンドメディアのコンテンツマーケティングまわりも、SEO領域での戦いだったためすぐに成果が出にくいとはわかっていました。いつ成果が生まれるのか辛抱強く待つのは簡単ではなかったですね。実際にトラフィックが生まれるまでは「本当にいまのアクションが正しいのだろうか」と行動していても結果が出ない状況に不安を感じていました

また、評価指標もわかっていなかったため、はじめは記事を何本執筆するか、リライトを何本やるかといった行動量でしか判断できなくて。そこで検索順位やCTRをKPIとした場合に、どういった数値感が適切なのかを武田さんに相談しながら決めてさせていただきました。

武田:リソース状況などに合わせた適切な目標設定、そして評価指標を持つことはとても重要。特にはじめてのインバウンド組織立ち上げるとなると、追うべきでない指標を追いかけてしまい、組織が疲弊するということは往々にして起こりえますからね。

知識ゼロからスタートし、約半年後には広告運用・コンテンツ企画含めて自走できる状態へ成長

武田:今回、成果を出しながらいかにインハウス化を実現するかという視点で、まずはCRMの情報をもらい、トリニアスの事業はどういったターゲットに何を訴求すべきか情報整理し、リード獲得を目的とした広告運用からスタートしました。

はじめに私のほうで一定の成果がでる状態をつくった後に、運用をお任せするという流れで進めていきました。そしてFacebook広告で月間100万円の予算を目標に、受注に繋がったら少しずつ予算を上げていくという形で取り組んでいきましたね。

今回、広告運用まわりは荒居さんが担当されましたが、担当になった当時を振り返ってみていかがですか?

荒居:いまでこそ広告運用はほぼ任せてもらっていて、MAツールも自分で使えるようになり、メール配信なども担当していますが、当時は何も知識がない状態からのスタートであったため、はじめは会話についていくのでも必死でした。

しかし、武田さんと密にコミュニケーションを取らせていただき、いろいろアドバイスをいただけたことで、徐々に武田さんの話す内容を一度咀嚼して自分で考えるといったことができるようになっていったなと。

トリニアス 荒居さま

武田:コンテンツマーケティングまわりは芳賀さんが担当でしたが、広告運用のように成果が出た状態で引き継ぐといったことができないため、基本的なことからスタートしましたね。

芳賀:私も荒居と同じく、はじめは何も知識がなくて。記事の書き方もわからなかったですし、サーチコンソールの見方であったり、WordPressの使い方など、本当にすべてわからない状態からのスタートでした。

そのため、武田さんとの打ち合わせでもわからない言葉だらけで、その場ですぐに聞いた単語を調べるといった形で、とにかく必死でした。

そこで武田さんと週次で振り返りと次のアクションプランを決めていき、チャットでも都度どう改善していくべきかなどをコミュニケーションとって進めさせていただいたおかげで、いまではキーワード設計からコンテンツ企画までをすべて自分ひとりでできるようになりました

そして記事を書くスピードも上がりましたし、ユーザーニーズを汲み取れるようになっていったことは大きな収穫だと感じています。

アポ獲得率は60%以上に。今後はインバウンドマーケティングを全社での取り組みとして展開へ

武田:お取り組みをはじめてから、広告運用まわりおよびコンテンツマーケティングまわりで、どういった成果が出ているか教えていただけますか?

荒居:広告運用ですと、すでに月に200件以上のリードが創出できていて、CPAも3,000円以下を目標にして運用・改善を進めてきましたが、先月はCPA2,200円を実現できるようになりました。アポ獲得率も60%以上で、受注率も15%以上と安定的に受注創出ができています。

芳賀:コンテンツマーケティングでの成果というのはまだ出ていませんが、取り組み開始4ヶ月後には検索表示1位になるコンテンツが生まれるようになりました。それまでは、ひたすら記事を書く日々が続いていたため、心が折れそうになることもあったのですが、1番上に自分が担当したコンテンツが表示されたのを見たときは、本当に嬉しかったです。

トリニアス 芳賀さま

武田:プロジェクトの途中からはカスタマーサクセスにも取り組み、LTVの改善も見られるようになりましたね。そうした様々な結果は、社内にも何かしら影響を与えていたりしますか?

細井:デジタルマーケティング部門全体の空気感や雰囲気というのは、明らかに変わりましたね。荒居の影響で、他のマーケティング担当者も自分たちで考える力がついていますし、芳賀がもともと担当していた商品運用部門のメンバーも、芳賀の姿を見て「私たちも新しいことにチャレンジしたい」といったマインドになっていたりしています。

荒居:私たちのチームはリード獲得によってすでに見込み顧客のリストがある状態ですから、自分たちで営業リストをつくらないといけないアウトバウンド営業を担当している部門からは「ズルい」と言われたりもしていて(笑)

インバウンドマーケティングの取り組みによって、営業効率が高まっていることが社内でも認知されるようになっていったことは良かったなと。

芳賀:コンテンツマーケティングの取り組みも、いまは何をすればどう成果が出るのかがわかったことで、他事業部に展開できるようになりました。実際に社外広報をスタートさせたりと、会社としてできることの幅が広がったなと感じています

武田:それは本当によかったです。まだプロジェクト自体は続いていきますが、あらためて今までのインハウス化プロジェクトを振り返ってみて、いかがですか?

荒居:はじめは成果がでるまでにもっと時間がかかると思っていました。しかし、広告予算20万円からスタートして、約半年で目標としていた100万円に近い予算をいまは運用できるようになり、しかも受注創出に繋がる運用がちゃんとできているというスピード感に驚いています。

また個人的に仮設を立てて考えるといったことが苦手だったのですが、いまでは仮設を立ててPDCAを回していくような思考ができるようになったり、知識、経験が積み重なっていくことで、リード獲得のためのアイデアを自ら企画できるようになったりと、自らの成長を実感しています。

細井:私にとって、今回のプロジェクトによる一番の変化は、メンバー1人ひとりが自走して動けるようになったことです。それまでは、事業立案から管理、またPDCAを回していくといったことをすべて私が見ていないといけない状況でした。

しかし武田さんがご支援くださったことで、メンバー自身が主体性を持って動くようになり、また自ら課題解決のために考えるようになっていったなと。社内の管理者以上に、メンバーに時間を割いていただいた武田さんには本当に感謝しています。

武田:もちろん今回のプロジェクトを通じて、みなさんのできることというのは増えていったと思うのですが、もともと正しいインプットがあれば自走できる方々だと感じていました。そのため、私は伝えるべきことを伝えるだけでよかったという感覚で、実際にそれが実を結んだのだと思っています。

最後に、今後のMOLTSに期待することがあれば教えて下さい。

細井:今後は荒居や芳賀の下にメンバーを増やしていったり、他事業部に展開していったりと、インバウンドマーケティングをもっと会社全体の取り組みとして拡大していきたいと考えています。

そのためにも、これからも武田さんには一緒に伴走していただき、トリニアスでのインバウンドマーケティング文化をつくっていけたらと思っています。

武田:はい、楽しみですね。本日はありがとうございました!

この記事を書いたメンバー

DAI TAKEDA

武田 大

Marketing Director / Consultant

1986年生まれ。リクルートでの法人営業、中小企業向けのマーケティング会社で勤務した後、2019年4月にMOLTSに参画し、2020年3月より子会社KASCADEに所属。延べ30社以上のBtoBマーケティングを支援。リードジェネレーション、インサイドセールス立ち上げ/改善、MA活用、CSなどのインバウンドマーケティングの戦略立案、改善/実行支援やABM戦略の立案/改善/実行、インハウスでの戦略設計、施策実行のオンボード支援など、一気通貫してBtoBマーケティングを支援する。2020年9月より同社執行役員に就任。

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