ヒートマップとは?分析のポイントや活用事例・代表的なツールを解説

MOLTS編集部

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ヒートマップとは?分析のポイントや活用事例・代表的なツールを解説

「サイトのコンテンツを改善しようにも、どこを改善したら良いか分からない」とお悩みのWeb担当者も多いのではないでしょうか。

そんな時にヒートマップを活用すれば、ページ上のユーザー行動を色の濃淡によって可視化し、直感的に課題題がある箇所を見つけてサイトやページのパフォーマンス改善につなげることができます。

本記事では、ヒートマップとは何かという基礎情報から基本的な使い方、分析を行う際のポイント、そして初心者でも導入できるおすすめツールを紹介します。

ヒートマップとは

ヒートマップ(Heatmap)とは、サイト上のコンテンツでユーザーがどのように行動したかを、色の濃淡によって表したグラフです。

ユーザーのマウスの動きやクリック箇所から、コンテンツのどの部分に注目しているのか、また注目していないかといった関心度を直感的に分析することができます。

Googleアナリティクスをはじめとするアクセス解析ツールは、サイト全体もしくは個々のページのPV数やユーザー数・流入経路といったマクロな視点でサイトを分析できますが、個別のコンテンツの見られ方の分析には適していません。

そこでヒートマップを併せて活用することで、アクセス解析だけでは見えなかったユーザーのインサイトや、サイト改善に向けての課題を発見することが可能になります。

ヒートマップの分析ポイントと考え方

ヒートマップは、導入するツールによって若干機能が異なりますが、ほぼ全てのツールで以下3つの分析が可能です。

  1. 熟読エリア
  2. 終了エリア
  3. クリックエリア

1. 「熟読エリア」の分析ポイント

熟読エリアとは、ユーザーのマウスの動きや滞在時間から、コンテンツの中でよく読まれている箇所を可視化するヒートマップです。

よく読まれている段落や文章は「赤色」で表示され、反対に読まれていない箇所は「黄色」や「緑色」で表示されます。

読まれている箇所・読まれていない箇所が、色別に表示されることで、ユーザーのニーズを詳細に把握するのに役立ちます。

読まれているレベルヒートマップの色
黄色
緑・青

コンテンツ内で注目して欲しい箇所にもかかわらず、想定していた以上にユーザーの注目を集めていない」といった課題を発見することができ、コンテンツの改善に繋げることができます

2. 「終了エリア」の分析ポイント

終了エリアは、ページのどの部分まで読まれたかを可視化するヒートマップです。ユーザーがコンテンツから離脱する箇所を分析することができます。

効果的な分析の仕方の一つは、熟読エリアのヒートマップと見比べることです。例えば、熟読されているはずのコンテンツが終了エリア10%や20%のラインにある場合は、「興味がある情報なはずなのに、スクロール前に離脱してしまい気づかれていない」と、非常にもったいない状態が考えられます。

そうした場合は、熟読されているがページ下部にある要素を上部に持っていった方が、パフォーマンスが改善される可能性があります。

ページの要素を組み替えたあと、一定期間を経たうえで、再度ヒートマップツールでユーザーの行動を分析し、施策が正しく機能しているか判断しましょう。

3. 「クリックエリア」の分析ポイント

クリックエリアでは、ユーザーが画面上のどこをクリックしているかを分析できます

「会員登録」や「お問い合わせ」「資料請求」など、コンテンツの目的を達成するために配置しているボタンが、しっかりとクリックされているかを確認しましょう。

また、グローバルナビゲーションや画像・ページ送りのボタンなど、よく利用されているUIを確認するのも有用です。

クリックエリアの分析をすると、リンク先がないテキストやイメージがクリックされているケースがあります。その場合は、ユーザーが「クリックできる」と認識を持っている、あるいはイメージが小さすぎて文字が読めないなど、何らかの課題が考えられます。

新たにリンクを設置する、イメージの説明文を追記するなど対策を取り、サイト上の機会損失を防ぐ必要があります。

スマートフォンのヒートマップ分析から見るユーザーの特徴

同じコンテンツでも、PCで閲覧しているユーザーとスマホで閲覧しているユーザーでは、描かれるヒートマップが異なってきます。これは、画面の大きさや閲覧されるシチュエーションがPCとスマホで変わってくることが原因です。

最近では、ユーザーの大半がスマホで利用しているというサイトも多く、スマホユーザーがコンテンツをどのように見ているかを分析することは欠かせません。

スマホの画面は、PCと比べて可視領域が少ないので、コンテンツ自体が縦に長くなってしまう傾向があります。

そのため、素早く求めている情報にたどり着くために、コンテンツの「目次」や「ハンバーガーメニュー」が、ユーザーにタップされやすいという特徴があります。「目次」や「ハンバーガーメニュー」が分かりやすい内容になっていないと、ユーザーの離脱を招いてしまいますので、注意が必要です。

また、スマホはPCと比べて、さくさくとスクロールされるため、コンテンツが読み飛ばされやすいという傾向もあります。そのため、ユーザーの手を止めるような魅力的な写真やイラスト・キャッチコピーを挿入することも大切です。

ヒートマップツールによっては、モバイルの分析機能が充実しており、テキストやイラストを大きく表示するための「ピンチイン(ピンチアウト)」という操作を計測できるツールもあります。

挿入した写真やイラストが意図した通り、ユーザーの興味を惹いているかを確認するのに、有効な機能だと言えるでしょう。

事例で解説!ヒートマップ分析の実践テクニック

ここからは、ヒートマップを活用し、Webサイトやランディングページ(LP)のパフォーマンス改善に成功した2つの事例について見ていきます。

セグメントに切り分けて、ヒートマップ分析を実施。読了率・離脱率を大幅に改善

中小・ベンチャー企業を対象にデジタルマーケティング支援・HR支援を行う「株式会社ソウルドアウト」は、記事型LPが「どういう読まれ方をしているのか分からない」という課題感があったため、ヒートマップツールを導入しました。

記事型LPをきっかけにユーザーの興味を喚起したいという目的があったため、ヒートマップを活用し、段落ごとでの離脱率をチェックし、コンテンツの改善へと繋げました。

ユーザーの共感を得るために入れていた冒頭の文言が、意外と読み飛ばされている事実を発見。読まれていない部分を削り、コンテンツで分かることのまとめを冒頭に挿入した結果、冒頭の離脱率を10%以上改善することに成功しました。

また、「レコメンドウィジェット型広告」「リターゲティング広告」など流入経路別にセグメント分析を行なった結果、ユーザーが注意深く見ている箇所が異なることが分かり、それぞれでコンテンツを改善した結果、読了率と離脱率が大幅に改善しました。

LPの改善にヒートマップ分析を活用し、申込数を約1.83倍に向上

九州地方を中心に、マンツーマンの短期集中ダイエットジムの運営をする「株式会社RITA-STYLE(リタスタイル)」では、ヒートマップツールを活用し、LPの改善に着手しました。

従来はGoogleアナリティクスを使用し、無料カウンセリングへのコンバージョン率を基準に、LPのABテストを実施していました。しかし、ユーザーがコンバージョンに到るまでに、LP上でどのような行動をしているかが不明瞭で、効果的な改善に繋がらないという課題がありました。

そこで、ヒートマップツール「MIERUCA HEATMAP(ミエルカヒートマップ)」を導入し、熟読エリアの分析を実施。

LPの下部に配置していた料金に関するコンテンツが、ユーザーによく読まれていることを発見し、料金コンテンツの下にCTAを新たに設置したところ、申込数が大きく改善。その他の施策と併せて、ヒートマップツール導入前の約1.83倍の申込を獲得することに成功しました。

無料・有料で使えるヒートマップツール4

ヒートマップツールは、分析したいページのPV数やユーザー数によって、価格が異なってきます。月間30万PV程度であれば、無料のヒートマップツールでも対応できますが、それ以上の大規模なサイトだと有料版のツールの導入が必須になります。

また、有料版のヒートマップツールは、ABテストをサポートする機能や、ユーザーの属性を分析できる機能を備えています。ヒートマップだけでなく、他の視点からもサイト分析をしたいという場合は、有料版の導入がおすすめです。

しかし、多くのベンダーからヒートマップツールが提供されており、どのツールを選べば良いか迷ってしまう方も多いと思います。

そこで本章では、弊社がおすすめする無料・有料で使える代表的なヒートマップツールを4つ紹介します。

1. MIERUCA HEATMAP(ミエルカ ヒートマップ)|無料・有料版あり

株式会社Faber Companyが提供する「MIERUCA HEATMAP(ミエルカヒートマップ)」は、1万サイト以上への導入実績があるヒートマップツールです。

無料版が用意されており、月間10,000PV以内のサイトであれば、「スクロールヒートマップ」「クリックヒートマップ」「アテンションヒートマップ」を無料で利用できます。(※1ドメイン、1URLのみ)

また、月額9,800円〜の有料プランに切り替えることで、タグ設置のサポートやメールでのサポートを受けることが可能。ページを訪問するユーザーニーズをひと目で可視化できる「集客改善キーワード提案」や、ABテストの結果を分かりやすく分析する「コンテンツABテスト」といった機能が利用できるようになります。

2. User Heat(ユーザーヒート)|〜30万PVまで無料

株式会社ユーザーローカルが提供する「User Heat(ユーザーヒート)」は、1サイトあたり月間30万PVまで無料で使用できるヒートマップツールです。

「熟読エリア」「終了エリア」「クリックエリア」「マウスムーヴ」「離脱エリア」の5種類のヒートマップが用意され、ボタン一つでPCとスマホのヒートマップを切り替えることが可能です。

ホームページより会社名や担当者名を入力し、ユーザー登録を完了。解析タグが発行されますので、分析したいページにタグを埋め込むだけで即日で利用が開始できます

3. Ptengine(ピーティーエンジン)|無料・有料版あり

株式会社Ptmindが提供する「Ptengine(ピーティーエンジン)」は、ヒートマップ機能を搭載したアクセス解析ツールです。無料プランも用意されていますが、計測上限は月間3,000PVとなっていますので、実質有料プランの導入が前提となっています。

Ptengine(ピーティーエンジン)の最大の特徴は、セグメント機能を備えていることです

例えば、「新規ユーザーとリピートユーザー」「コンバージョンに至ったユーザーと至らなかったユーザー」「検索流入のユーザーと広告流入のユーザー」など、属性やコンバージョンの有無・流入経路ごとにヒートマップ分析が可能になっています。

有料プランは、月額14,800円〜(年間一括契約)利用が可能。プランによっては、電話サポートや専属の担当者が運用サポートや分析のアドバイスを行なってくれます。

4. User Insight(ユーザーインサイト)|有料

User Insight(ユーザーインサイト)」は、上記でご紹介した「User Heat」と同じく株式会社ユーザーローカルが提供するヒートマップ機能を搭載したアクセス解析ツールです。

「熟読エリア」「終了エリア」「クリックエリア」「マウスムーヴ」「離脱エリア」の5種類のヒートマップに加えて、「EFO分析」や「ユーザー属性分析」「広告効果測定」といった機能を備える多機能なツールになっています。

1アカウントで複数のユーザーアカウントを設定できるので、複数人でサイトを管理する時に適しています。月額50,000円〜(別途、初期費用が必要)で利用が可能、タグの埋め込みや運用のサポートにも対応してくれます。

まとめ|まずは無料プランを活用して、サイト改善へと繋げよう

本記事では、Webサイトの改善におけるヒートマップとは何か、また具体的にヒートマップ分析のポイントについて解説しました。

ヒートマップは、Googleアナリティクスをはじめとする他の解析ツールでは分析しづらいページの見られ方を把握することができ、コンテンツの改善へと役立てることができます。

最近では無料で利用できるヒートマップツールも多く提供されていますので、まずは有料プランではなく、無料プランを活用しながら、自社にあったツールを選んでいくのもおすすめです。

ヒートマップツールを活用し、コンテンツ改善のためのPDCAサイクルを回していくことで、サイトのユーザビリティの向上に寄与します。「導入の必要性は感じているが、活用方法がわからない」「どのツールを選べば良いかわからない」という悩みを持っているご担当者様は、ぜひお気軽に相談してください。

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