MOLTSは2020年3月を持って、5期目を迎えました。5期目に入るにあたり、これまで以上により”MOLTSがMOLTSらしくある”ために、クリエイティブスタジオ 株式会社UNIEL と共に以下を制作しました。

  • ミッションの明文化
  • ロゴマークの一新
  • 名刺の一新
  • ステートメントページの制作

弊社代表の5期目記事では簡単に触れさせいただきましたが、本記事ではそれぞれの明文化、一新、制作を行なった背景を詳細にまとめています。

プロジェクトの背景:グループがチームに変わりゆくことを感じて

MOLTSでは、デジタルマーケティングに精通する様々なスペシャリストの中でも「本当は一人でも生きていける奴ら」を採用ポリシーとして、少しずつメンバー数を増やしています。そして、独立しても成果をあげて活躍していける、または半年間は歯を食いしばって頑張れるメンバーにとっては、居心地の良い制度が構築されています。

▼MOLTSの制度一例

  • 個人独立採算制度:メンバー全員がそれぞれ個人単位で収支、売上総利益を管理する
  • 社内売買:プロジェクト単位で必要な各人それぞれのスペシャリティを売買できる
  • コミット&インセンティブ40%:固定給与額面を40%として、100%をコミットライン(当たり前に達成するライン)へ、100%を超えた額の40%をインセンティブとして付与する
  • インベスターインセンティブ:各メンバーが稼いだ額を用いて投資を行い、投資事業がある一定成果が出た場合に別途インセンティブが支給される

などです。詳しくは、「3年以上続けている「全員が独立採算で成り立つ会社」の仕組み|MOLTS」を参照ください。

一人でも生きていける奴らが集まり始めた1〜2期目は、どこか個人商店の集まり(グループ)でした。しかしながら3〜4期目を経て、社内売買が週に何度も発生し活性化したり、会社が目指す場所を話したり、MOLTSの子会社間で相互にコミュニケーションを取る時間が増えたり、徐々に「グループから、チームに移り変わる」ことを感じる機会が増えてきました。

そのため、MOLTSという名のチームがさらに強固になっていくために、共通の目標である“ミッション”の明文化など、5期目を入るタイミングで必要だと感じた事柄を整えました。

ミッションの明文化:プロジェクトがどこを目指しているのかを明確化する

MOLTSの理念は「美味い、酒を飲む。」です。何かを成し遂げたときに仲間(クライアント、パートナーを含む)と飲む酒は美味く、様々なプロジェクトを通して、成功体験を積み続ける(美味い酒を飲み続ける)ために存在しています。

また、今いるメンバー間では口頭にて幾度か話されてきたことですが、MOLTSははじめから「2030年で解散する」という、“高校の部活動”のように終わりが決まっている会社です。

これらは創業間もないときから決まっていることであり、経営者だけでなく、MOLTSに集う全メンバーが「最高に美味い酒を飲む瞬間」をめがけて走れるよう、ずっと続くことを前提にするのではなく、終わりを決めてそこまで戦い抜くことを前提にしています。

高校球児のように、監督だけでなく、プレイヤー全員が本気で戦う姿勢を作り上げられるのは様々な要因があるからだと思いますが、「3年間」という期間設定があることもひとつ重要な要素だと考えています。全員が本気で甲子園を目指し、限りある期間の中で最大限頑張る高校球児ですが、「終わりが決まっていなければ、全員で甲子園を本気で目指し続けられるのか」という問いに対する我々の答えが期間設定でした。

今回のミッションの明文化では、「2030年(15年)で解散する」ことを前提として「何を成し遂げたら最高に美味い酒が飲めるのか」を役員 及び コピーライターととことん話し合いました。その結果、作られたMOLTSのステートメントは以下になります。

そして、ミッションは以下です。

「頂」とは、我々が定めた既存市場のトップ、あるいは、新しい文化や世界が一変するような何かを成し遂げたときに出来上がる新しい市場のトップを指します。まだ、どこのトップを指すかは明文化していません。しかしながら、「頂」の景色を見ながら、解散しようと考えています。

我々は「2030年、頂の景色を見ながら、解散する。」をミッションとして掲げ、いくつものフェーズに分かれた15年の、MOLTSという名のプロジェクトを成し遂げます。

ロゴマーク:法人の証を、ミッションに合わせる

ミッションが明確化され、次に行ったのがロゴマークの一新でした。ロゴマークは、どういう会社なのかが表現された証であり、もっとも見たり使ったりする機会の多い存在です。そのため、ミッションが明確になった際に、対社外よりも、対社内をより一層共通の目標をもって走れるチームにするため、これまでのロゴマークを一新することにしました。

MOLTSがUNIELにオーダーしたことは「ミッションとロゴが直結していること」です。そして、完成したロゴマークが以下になります。

幾度かのヒアリングとアウトプットを経て、「存在意義・また目指す場所が一貫している」「弱い人はついていけない」「個人の力に依存することを良しとしている」などの理由から、「威風堂々」「威風凛然」などで使われる「威」が組織のパーソナリティとして定義。その結果、様々な色でオシャレにデザインされたロゴではなく「力強くしなやか」なロゴにすることを決めました。

また、それに加えて、

  1. 個性を表現するために、一つのフォントを使うのではなく、様々なフォントを削り同じフォントに見せる
  2. Mを少し傾け、Oとくっつけることで解散する年の20”30”年を表現する
  3. ビールを一番美味しく注ぐためにグラスを傾ける角度 = 45度から、Mの傾きを45度にし、最高に美味い酒を飲むことを表現する

というポイントをもって、ミッションを含めたMOLTSを表現しています。

また、MOだけで「最高に美味い酒を30年に飲む」ことが表現されているため、MOLTSのシンボルマークとして、MOを活用。

また、子会社、本体とは別の会社でも目指す先は同じですので、MOを中心に全ての小会社のロゴも一新しています。

名刺:メンバーが法人の名前にぶら下がるような見せ方を廃止

ロゴマークを一新したことで、ロゴマークが印刷された名刺を、よりカルチャーに沿った形で一新しました。

ロゴマークと同じく「威」の組織であるパーソナリティは変えず、名刺でも「力強くしなかに」。紙質はツヤ有りの紙を使用し、印刷時にしっかりと濃度を残しつつも、その上にさらにツヤなしマット(マットPP)加工を行い、濃度が強いながらもしっとりとした大人を表現しています。

また、厚さも400kgの紙を使用、MOLTSの中の人を表現するために、薄く安っぽくさせず、しっかりとした厚みと重みを持たせています。

最大の特徴は「オモテ面」から社名を全員の名刺から外したことです。これは組織が大きくなるにつれて、会社名で勝負する人を排除する、また創業期から一貫している「本当は一人でも生きていける奴ら」が集まっていることを体現するため、オモテ面に社名は不要としました。

ステートメントページ:2030年、MOLTSが解散するまで振り返り続ける場所をつくる

人は前に進み続けると、振り返ることを忘れて、大切なものを見失ってしまうことがあります。法人に対しても、時に同じことが言えるでしょう。MOLTSは2030年で解散するまでの期間を振り返れるように、今回新しくステートメントページを制作しました。

ステートメントページでは

  • 我々が目指す場所(ミッション)、そして存在意義(理念)
  • 我々が創業期から大切にしてきて、かつ制度や経営にも反映されている考え方
  • いつどこで何があったのか、どれくらいの規模感だったのかがわかる沿革

上記を一つにまとめあげて、これまで、そしてこれからをいつでも振り返られる、また更新していける場所にしています。

ステートメント|MOLTS

ファーストビュー含め、かなりインパクトがあるページですが、

  • テキストにこだわるカルチャーがあるため、テキストがメインビジュアルになるように
  • お洒落でシンプルな綺麗にまとまったデザインではなく、MOLTSの成果の裏にある泥臭さを見せるため、左右の余白もほぼない、ある意味 “お行儀の悪さ”を表現

をポイントとして制作されています。綺麗に収まらないあたり、なんだかMOLTSっぽいです(笑)。

沿革においては、過去の出来事をテキストと必要に応じてリンクを貼り付けるようにしています。一つ一つのテキストが、懐かしさを感じさせるとともに、遠くまできたことを実感させます。

プロジェクトを振り返って

左 UNIEL 野田一輝、右 MOLTS 寺倉そめひこ

本プロジェクトを行なったUNIEL 代表取締役 野田一輝氏と、株式会社MOLTS 代表取締役 寺倉そめひこは、前職の同僚です。また、MOLTS創業時に、今回と同じく旧ロゴマークと旧名刺を制作いただいています。

改めて、本プロジェクトと、4年の歴史を振り返った感想をそれぞれに聞いております。

野田一輝氏のコメント

MOLTSの創業時にロゴと名刺を制作させていただいて4年が経ちました。お仕事を一緒にさせていただいたり、また今回のプロジェクトを通してMOLTSのメンバーにもお話を伺いましたが、全員が独立採算でありながらも、本気で会社を引っ張っていく感じは、現代において理想型の組織だなと思いますし、成長スピードの速さを感じました。

旧ロゴと名刺の紹介ページ

ミッションもそうですが、プロジェクトを開始する前にそめひこから綺麗事が一切ない、まるで裸一貫でぶつかってくるような壮大なテキストが送られてきて、僕の中では「言ったからには実現しろよ」という気持ちと「その船に乗りたい」という気持ちが合わさり、プロジェクトは熱をもって進んでいきました。

プロジェクトでは年末年始、それこそ除夜の鐘の前後もスレッドは動き続けていて、また非常にタイトなスケジュール感でしたが、 ”お互いぶつかりあって、妥協せずに”クリエイティブに落とし込めたのは非常に良かったと思います。残り11年、応援しています。

寺倉そめひこのコメント

会社としてのコアな部分をクリエイティブに落とし込むことー。我々が行うデジタルマーケティングのように、足し算引き算で成果を求める世界とは違い、本案件のような自社のクリエイティブ制作は掛け算、割り算のように、どこかのタイミングで、何かしらの形で”ドライブ”するものだと思っています。なので、「目的を明確にしたら、とにかく想いを形にしよう」ということでプロジェクトはスタートしました。

でも、それは非常に難しいこと。クリエイティブのプロではない我々の想いを、100%以上のアウトプットに落とし込むためには、想いを形にするだけでなく、両社ともにぶつかり合って進めていくことを前提として、想いを解釈して世間とのコミュニケーションを考えながら制作してくれるクリエイターが必要です。なので、野田さんに依頼しました。

何度も話し合いをし、お互いに妥協せず、最後の最後まで考え抜いて展開できたことを心より感謝しています。ステートメントページのデザイン初稿時に「少し考えさせてください」と言ったら「ひよったの?」と言われた時は死にたくなりましたが。

15期目で解散することを決めているため、今期も含めて後11年しかありません。少しずつチームとしてまとまってきたMOLTSを、今回のミッションの明文化、また各クリエイティブを通して、さらにまとめて、今期以降も頑張っていきたいと思います。