【2023年】SFAツールおすすめ25選を比較|各ツールのプラン・費用の一覧表を公開

この記事でわかること

  • SFA(営業支援)ツールとは何か、基本機能やCRMとの関係性
  • 現場が使いやすいおすすめのSFAツール6選【レビュー付き】
  • 失敗しないSFAツールの選び方と運用のポイント

「顧客ごとの営業情報を把握して、成約率を向上させたい」「顧客情報を社内で共有できる仕組みが欲しい」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

そのような時に活用したいのが、SFAツールです。SFAツールは顧客・スケジュール管理だけではなく、営業活動の効率化や成約率の向上が期待できるツールです。

SFAツールの機能

SFAツールを活用して案件すべてを一元管理・共有することで、個々で抱える案件や進捗状況をチーム全体で把握することが可能になります。さらに、SFAツールに蓄積されたデータを分析することで、成約に結びつきやすい顧客属性の把握や、成約に結びつかなかった案件の行動傾向の把握が可能になります。

本記事では、SFAツールとはどのようなツールなのか、基本的な機能やツール選びのポイントを紹介します。

優秀で使いやすいおすすめのSFAツールを知りたい方は、「3.ひと目で分かるSFAツールの比較表」からお読みください。各製品について特徴や機能性、料金プラン、実際に利用した人のレビューをまとめています。

プラン初期費用月額費用ユーザー
上限
1ユーザー追加
Mazrica SalesStarter0円27,500円~5人5,500円
Growth110,000円~10人11,000円
Enterprise330,000円~20人16,500円
Ecrea0円1,000円~1人1,000円~
cyzen問い合わせ1,000円~1人問い合わせ
JUST.SFA問い合わせ
Sales Force Assistantクラウド50,000円3500円~1人3500円~
オンプレミス200,000円~5人200,000円
(5人毎)~
BizMagicクラウド版58,000円2,000円問い合わせ
オンプレミス版問い合わせ25,000円
ハッスルモンスター問い合わせ10,000円1人10人まで10,000円
11人以上1,000円/人
GRIDY SFAグループウエア0円10,000円無制限
SFAスタンダード50,000円
SFAプロフェッショナル80,000円
UPWARDESSENTIAL100,000円3,800円1人3,800円
STANDARD7,800円7,800円
ENTERPRISE12,800円12,800円
intra-mart DPS for Salesクラウド0円3,000円~1人3,000円~
プライベートクラウド問い合わせ2,000円~2,000円~
オンプレミス30,000円~30,000円~
WaWaFrontier問い合わせ4,500円~1人2,000円
ようかん30,000円~14,000円1人7,000円
PharMart SFA問い合わせ
LaXiTeraクラウド版300,000円500円~1人500円~
オンプレミス版1,500,000円~問い合わせ
Sales HubStarter問い合わせ2,160円~1人2,160円~
Professional96,000円~96,000円~
Enterprise432,000円~432,000円~
eセールスマネージャーRemix Cloudスケジュールシェア問い合わせ3,000円1人3,000円
ナレッジシェア6,000円6,000円
スタンダード11,000円11,000円
GENIEE SFA/CRMスタンダード問い合わせ29,800円10人2,980円
プロ49,800円4,980円
エンタープライズ98,000円9,800円
SAP Sales Cloud問い合わせ
Dynamics 365 SalesProfessional問い合わせ8,125円1人8,125円
Enterprise11,875円11,875円
Premium16,875円16,875円
ネクストSFA0円50,000円10人4,000円
Oracle Sales Cloud問い合わせ
InfAjast インフアジャスト220,000円~1,980円~1人1,980円~
グルーフォース9802ユーザーまで0円0円2人
3ユーザー以降980円3人980円
Nice営業物語Smart30円
Action CockpitBASIC版11,000円~2,000円~1人2,000円~
案件Premium版300円~300円~
目次 非表示

1.SFA(営業支援)ツールとは

SFAとは「Sales Force Automation」の略称で、営業支援ツールを指します。ツールを導入することで、以下のような情報を一元管理できます。

  • 顧客情報
  • 商談情報
  • 案件進捗
  • 営業履歴

また、営業活動のプロセスをデータ化して分析することで、マネージャーから営業担当者へのアドバイスや、戦略の立案をする際にも役立ちます

情報を一元管理できることで、入力工数を減らして営業担当者の負担を軽減することができ、共有された情報や分析結果をもとに、タイムリーな営業戦略を立てられるようになります

営業活動は属人化してしまいがちですが、SFAツールを用いることで顧客情報や営業活動の内容を共有し、部門間の連携を向上させる効果も期待できます。

CRMツールとの違い

SFAツールと混同しやすいのが、CRMツール(顧客管理ツール)です。どちらも営業に関係するツールですが、CRMツールはその名の通り「顧客管理」に重点を置いています。

SFAツールは上記の図の通り、商談から受注までを担います。CRMツールは、顧客分析やカスタマーサポートといった顧客ロイヤルティを向上させるための機能があるため、受注後に顧客満足度を向上させる施策を立案したり、蓄積したデータを次の営業活動に活かすことができます。つまり、ツールを利用するシーンもそれぞれ異なるということです。

CRMツールについてより詳しく知りたい方は以下の記事もぜひお読みください。

2.押さえておくべきSFAツールの主な機能一覧

SFAツールの主な機能には、以下のようなものがあります。

SFAツールの種類によって機能は異なるので、それぞれの機能でどのようなことができるのかを理解し、自社に必要な機能は何かを検討しましょう。

1.案件管理

SFAツールでは、案件に関するさまざまな情報をまとめて管理することができるため、業務の属人化を防ぐことができます

例えば、SFAツールでは以下のような案件情報を管理することができます。

  • 取引企業
  • 提案内容
  • 商談スケジュール
  • 進捗状況

情報を共有できない体制で管理を行うと、誰がどのような案件を進めているのか、進捗状況はどうなっているのかが管理しにくいというデメリットがあります。しかし、案件すべてを一元管理して共有することで、個々で抱える案件や進捗状況をチーム全体で把握することが可能になります

そうすることで、担当者に問題が生じた場合の対応をスムーズにすることができ、ノウハウも蓄積されていくのです。

こんな場面で役に立つ!
  • 営業業務が属人化してしまっている
  • 誰がどのような案件を抱えているのか把握できていない
  • 担当者が不在だと、顧客からの問い合わせに対応できない

2.顧客情報の管理

SFAツールでは、以下のような顧客情報を管理できます。

  • 社名や所在地などの基本情報
  • 担当者名
  • 担当者の役職
  • アプローチ履歴
  • 顧客に紐づく案件の履歴

これらをまとめて管理・共有することで、担当者が不在の際に問い合わせがあった場合の対応もスムーズに行えるようになります。

また、担当者の変更がある場合にも引き継ぎしやすく、引き継ぎ漏れにより顧客にストレスをかけたり、トラブルになるようなリスクを避けれます。

こんな場面で役に立つ!
  • 担当者と連絡が取れず、顧客の問い合わせに即時対応できないことがある
  • 担当者が変更になるたびに、引き継ぎに時間がかかる
  • 充分な引き継ぎができておらず、顧客に迷惑をかけることがある

3.商談内容や結果の管理

商談の管理は営業担当者任せになることが多く、特に属人化しやすい業務です。また、商談内容や結果をリアルタイムで管理することは難しいケースが多いでしょう。

SFAツールはスマホやタブレットで利用できるものも多く、商談後すぐに報告書を作成・共有することが可能なため、マネージャーはリアルタイムで進捗状況や商談内容の管理ができるようになります。

営業担当者にとっても、帰社して報告書作成の時間を作る必要がなくなり、時間を効率的に使えるようになります。

この報告書もノウハウの共有に役立ち、営業チーム全体の底上げや、営業担当者の育成にも利用することが可能です。

こんな場面で役に立つ!
  • どの商談がどこまで進んでいるのか事後報告でしか把握できない
  • 報告書作成のためにわざわざ帰社しなければならない
  • 商談内容が正確にわからず、的確なアドバイスができない

4.営業計画の管理

営業担当者が取引先にどれだけ訪問しているか、どの程度の頻度でアプローチを行うのかなどをすべて把握するのは困難です。しかし、SFAツールを活用することで、過去の履歴から今後の予定まで確認できるようになります。

一定期間に訪問していない顧客だけを抽出することも可能であるため、顧客へのアプローチ方法を見直すことも可能です

こんな場面で役に立つ!
  • 営業担当者がどのくらいの頻度で営業や商談をしているのか把握できていない
  • 顧客ごとにどのくらい訪問していない期間があるのか管理できていない
  • アプローチのタイミングが遅れて失注してしまうことがある

5.売上実績や売上予測の管理

SFAツールに蓄積されたデータは、自動分析することができます。自動分析をすることで、営業担当者の売上予測や過去の実績が自動で作成されます。

分析によって視覚化すれば効果的にPDCAサイクルを回せるようになり、業務改善に繋げることが可能です。

PDCAサイクルは短期間で効果が現れないことが多く、長期的にデータを収集し続ける必要があります。SFAツールを利用してPDCAサイクル回すことで、将来的に営業活動を効率化させることができるのです。

こんな場面で役に立つ!
  • 過去の実績を計算するのに手間がかかる
  • 担当者ごとの売上予測を確認したい

6.営業担当者の行動管理

営業担当者のスケジュールを把握することは難しいことではありませんが、外出中の営業担当者の行動をリアルタイムで把握するのは難しいものです。商談の日時変更があるなど、事前に記された予定通りに行動できるとは限らないからです。

SFAツールでは、地図をタップするだけで活動報告をできるツールもあり、営業担当者の勤務状況や他のメンバーの状況を把握しやすくなります。また、GPSを利用して自動で訪問ログや滞在時間を記録できるものもあります。

こんな場面で役に立つ!
  • 担当者が予定通りに帰社するのかが知りたい
  • 日ごとにどのような営業活動をしているのか把握したい

7.名刺の管理

営業活動に欠かせないのが名刺ですが、受け取った名刺の管理をしきれていないという人も多いのではないでしょうか。最近ではデータ管理することも増えてきましたが、データ化したものを活用できなければ意味がありません。

SFAツールにも名刺管理機能がありますが、ただデータ化するだけではありません。案件に紐づけることができるため、名刺の相手とどのような商談をしたのかなどを確認しやすくなります。
名刺管理機能を利用することで、社内で名刺情報の共有もできるようになり、どのような人脈があるのかも把握できます。そうすることで、さまざまな場面で名刺情報を有効活用することができるようになり、自社の利益にも繋がるでしょう。

こんな場面で役に立つ!
  • 古い名刺と新しい名刺の情報が混ざってしまう
  • 名刺の相手とどのようなやり取りをしたのかわからなくなる
  • 社内にはどのような人脈があるのか把握したい

8.分析・レポート作成

SFAツールを利用する最終的な目的はデータを活用することです。SFAツールは分析機能に優れており、蓄積したデータを自動で分析してレポートを作成してくれます。

SFAツールに蓄積されたデータを分析することで、営業活動でどのようなことを行ったのかが視覚化されます。そうすることで、成約に結びつきやすい顧客属性の把握や、成約に結びつかなかった案件の行動傾向の把握が可能になります。

その情報を業務プロセスに反映させることで、業務効率や成約率を改善できるでしょう。

こんな場面で役に立つ!
  • 顧客情報などのデータを最大限活用したい
  • 成約に繋がりやすいパターンや失注しやすい傾向を把握したい
  • 成約率を向上させたい

3.ひと目で分かるSFAツールの比較表

SFAツールの主要サービスについて、初期費用、月額、ユーザー数上限を一覧でわかる比較表でまとめています。

プラン初期費用月額費用ユーザー
上限
1ユーザー追加
Mazrica SalesStarter0円27,500円~5人5,500円
Growth110,000円~10人11,000円
Enterprise330,000円~20人16,500円
Ecrea0円1,000円~1人1,000円~
cyzen問い合わせ1,000円~1人問い合わせ
JUST.SFA問い合わせ
Sales Force Assistantクラウド50,000円3500円~1人3500円~
オンプレミス200,000円~5人200,000円
(5人毎)~
BizMagicクラウド版58,000円2,000円問い合わせ
オンプレミス版問い合わせ25,000円
ハッスルモンスター問い合わせ10,000円1人10人まで10,000円
11人以上1,000円/人
GRIDY SFAグループウエア0円10,000円無制限
SFAスタンダード50,000円
SFAプロフェッショナル80,000円
UPWARDESSENTIAL100,000円3,800円1人3,800円
STANDARD7,800円7,800円
ENTERPRISE12,800円12,800円
intra-mart DPS for Salesクラウド0円3,000円~1人3,000円~
プライベートクラウド問い合わせ2,000円~2,000円~
オンプレミス30,000円~30,000円~
WaWaFrontier問い合わせ4,500円~1人2,000円
ようかん30,000円~14,000円1人7,000円
PharMart SFA問い合わせ
LaXiTeraクラウド版300,000円500円~1人500円~
オンプレミス版1,500,000円~問い合わせ
Sales HubStarter問い合わせ2,160円~1人2,160円~
Professional96,000円~96,000円~
Enterprise432,000円~432,000円~
eセールスマネージャーRemix Cloudスケジュールシェア問い合わせ3,000円1人3,000円
ナレッジシェア6,000円6,000円
スタンダード11,000円11,000円
GENIEE SFA/CRMスタンダード問い合わせ29,800円10人2,980円
プロ49,800円4,980円
エンタープライズ98,000円9,800円
SAP Sales Cloud問い合わせ
Dynamics 365 SalesProfessional問い合わせ8,125円1人8,125円
Enterprise11,875円11,875円
Premium16,875円16,875円
ネクストSFA0円50,000円10人4,000円
Oracle Sales Cloud問い合わせ
InfAjast インフアジャスト220,000円~1,980円~1人1,980円~
グルーフォース9802ユーザーまで0円0円2人
3ユーザー以降980円3人980円
Nice営業物語Smart30円
Action CockpitBASIC版11,000円~2,000円~1人2,000円~
案件Premium版300円~300円~

4.優秀で使いやすい!特におすすめなSFAツール6選

数多くあるSFAツールの中から、特におすすめなツールを6つ紹介します。ぜひ参考にしてください。

1.Mazrica Sales

※引用:Mazrica Sales

Mazrica Salesは、取引先情報や案件情報、名刺情報などを一括で管理することで、営業情報の可視化や売上予測の精度向上などを図る、AIが搭載されたSFAツールです。

既存のメールシステムやチャットツール、業務支援システムと連携し、自動的に情報が更新されます。営業担当者と社内のコミュニケーションも円滑になり、ヒューマンエラーの削減や、マーケティング部門・インサイドセールス部門との顧客情報連携に役立ちます。

Mazrica Salesの費用・料金プラン

料金プラン内容
Starter
27,500円~/月

ユーザー数5名まで。小規模企業向けのミニマムプランです。

Growth
110,000円~/月

ユーザー数10名まで。基本的な機能を備えたプランです。

Enterprise
330,000円~/月

ユーザー数20名まで。AI機能が利用可能、カスタマイズ性の高いプランです。

Mazrica Salesを実際に利用したユーザーの口コミ

2.Ecrea

※引用:Ecrea

Ecreaは、業務に必要な機能だけを選定して利用することができるコーディネート型営業支援システムです。自社の営業課題解決に必要な機能のみを自由に選択選んだ分だけの費用となるため、コストパフォーマンスの面で見て導入がしやすいといえます。

さらに1年以上使うと月額料金の割引が発生し、1年ごとに3%づつ増加、最大15%まで割引があり、使えば使うほどお得になる画期的なサービスです。

Ecreaの費用・料金プラン

料金プラン内容
ベース機能
1,000円~/月

ベースの顧客管理機能が使えます。

トッピング機能
各500円/月

案件管理やメール配信機能をカスタマイズできます。ユーザーごとの選択も可能です。

3.cyzen

※引用:cyzen

cyzenは、外回りに出る営業マンがその場で入力しやすいよう、スマホのUIを強化したSFAツールです。パソコンでの閲覧はもちろん、スマホアプリから営業状況の入力ができます。

顧客マップ作成機能、GPS位置情報表示機能といった地図上での営業情報の表示のほか、写真を添付できる報告書、社内チャット機能を有し、チームの営業力も向上します。

cyzenの費用・料金プラン

料金プラン内容
1,000円~/月

詳細は御見積です。

cyzenを実際に利用したユーザーの口コミ

4.JUST.SFA

※引用:JUST.SFA

JUST.SFAは、データの蓄積、指標の分析、現場での改善の3つのサイクルすべてを支援できるSFAツールです。カスタマイズ性が高いにもかかわらず、ノーコードで構築できるので、プログラミング担当者がいなくても自社に合わせた機能構築ができます。

JUST.SFAの費用・料金プラン

価格表についてはお問い合わせ、または資料ダウンロードをご利用ください。

JUST.SFAを実際に利用したユーザーの口コミ

5.Sales Force Assistant

Sales Force Assistantは、専属の「AI秘書」をつけることで、営業社員の業務負荷の軽減と目標達成意欲を保持しつつ、システム運用の定着や活用度向上が図れるをコンセプトにしたSFAツールです。カスタマーシート、コンタクトマップなどの3つの分析機能により、顧客・パーソン間の人的つながりと営業活動を可視化することも可能です。

業務を効率化する4つのスマホアプリを使えば、パソコンを使えない環境でも最新情報をキャッチアップできます。

Sales Force Assistantの費用・料金プラン

料金プラン内容
クラウド
3500円~/月

ユーザー数1名の料金です。

オンプレミス
200,000円~

ユーザー数5名の料金です。ユーザー追加5人毎で200,000円~

6.BizMagic

※引用:BizMagic

顧客管理や接点記録、日報、メール機能などが使用できるベースシステムに、必要な機能だけを選定して利用することができる機能セレクト型のSFAです。追加機能には社内の情報共有の基盤となるグループウェア機能、クレームや要望を一元管理する要望管理、見積書作成、カスタマーサポート履歴などがあります。

BizMagicの費用・料金プラン

料金プラン内容
クラウド版
2,000円/月

初期費用が別途58,000円かかります。

オンプレミス版
25,000円/月

導入費用は見積もりです。

5.ツール選びはここをチェック!SFAツールの選定方法

おすすめのSFAツールを見ても決めきれない、どのような基準で選べばいいのかわからないという人は、次のポイントを基準にして選定してみましょう。

SFAツールの選定ポイント
  • 営業担当者が使いやすいか
  • スマホやタブレットで利用できるか
  • 他のシステムと連携可能か
  • 費用対効果が高いか
  • サポートは充実しているか

では、これらの選定方法について解説します。

1.営業担当者が使いやすいか

SFAツールをもっとも使用するのは営業担当者です。営業担当者が「使い勝手が悪い」「手間がかかる」と感じるツールでは、SFAの利用が定着しなくなる可能性があります。

例えば、毎日入力する項目が多くて負担になってしまったり、操作が直感的ではなく分かりにくかったりすると、必要な情報が入力されておらず正しい情報の確認・分析ができないというようなことが起こり得ます。すると、蓄積したデータも正しいものではなくなるため、データの活用もできなくなるのです。

SFAツールを選ぶ際には無料トライアルなどを利用して、必ず営業担当者に使ってもらうことが大切です。

2.スマホやタブレットで利用できるか

SFAツールは、スマホやタブレットで利用できるマルチデバイス対応のものを選ぶことで、インターネットが利用できれば外出先でも入力や閲覧ができるようになります。すると、営業の合間に報告書を作成したり、日報を作成するためだけに帰社したりする必要がなくなるため、業務効率化に繋がります

また、リアルタイムで勤務状況を報告するためには外出先での入力が必須になるため、スマホやタブレットで利用できる必要があります。

社外で利用する可能性がある場合は、スマホやタブレットで使用できるツールを選びましょう。

3.他のシステムと連携が可能か

SFAツールは商談から成約までを担うツールであると前述しましたが、見込み顧客の獲得においてはSFAツールの範囲外です。見込み顧客を獲得したいと考えた場合に導入を検討すべきなのはMAツール(マーケティングオートメーションツール)ですが、MAツールとSFAツールを連携させることができれば、MAツールを活用して獲得した見込み顧客の情報をそのままSFAツールで管理・活用できます。

その他にも、名刺管理機能がないSFAツールに名刺管理ツールを連携させたり、受発注システムと連携させたりするなど、既存システムと連携することでデータ収集の幅が広がり、厚みのある情報リソースとなるのです。

4.費用対効果が高いか

SFAツールを導入する際に、コストだけを見て導入すると自社に合わないツールを選んでしまう可能性があります。自社の課題に対して、SFAツールを導入することでどのように解決できるのかを明らかにし、費用対効果を検討した上で予算に合うツールを選びましょう

SFAツールの利用にかかるコストには、以下のようなものがあります。

  • 初期費用
  • ライセンス利用料金
  • 導入コンサルティング費
  • カスタマイズ費

これらのコストが必ずかかるというわけではありません。初期費用はかからないツールも多くあります。また、導入コンサルティング費はコンサルティング会社に導入の手助けを依頼した場合に必要になります。

初期費用からランニングコストまで全体でどの程度のコストがかかるのかを確認しましょう

5.サポートは充実しているか

SFAツールの運用を定着させるためには、SFAツールを提供するベンダーのサポートが必要になる場面もあるでしょう。SFAツールを定着させるにはサポートの手厚さが重要になるので、事前にどこまでサポートをしてくれるのか、対応範囲を確認しておきましょう

以下のような項目が対応可能か確認しておくことをおすすめします。

導入サポート

初期設定のアドバイスや機能の説明をしてくれるか

保守・運用サポート

障害やトラブルに対して24時間365日いつでも素早く対応してくれるか
必要があれば担当者を派遣してくれるか

機能変更

機能の追加や変更に対応してくれるか

専門サポート

専門スタッフによる相談窓口はあるか

サポートには費用がかかる場合もあるので、費用に関しても質問しておきましょう。

また、サポートが充実していても、利用しやすくなければ意味がありません。サポートは電話対応のみなのか、どのようなプロセスでサポートを利用できるのかなどを確認しておくことをおすすめします。

6.SFAツールを導入する5つのメリット

「自社でまだSFAツールの導入を検討している段階だけど、SFAツールを導入するとどんなメリットがあるの?」

SFAツールの導入がまだ検討段階の人のために、メリットをまとめてみました。SFAツールを導入することで得られるメリットには、以下のようなものがあります。

SFAツールを導入する5つのメリット
  • 業務を効率化できる
  • 営業マネージャーと営業担当者の連携が密になる
  • データやノウハウを活用できる
  • 最適な営業戦略を立てられる
  • データ分析ができる

自社の課題がSFAツールで解消できるのかを判断するためにも、メリットを理解しておきましょう。

1.業務を効率化できる

顧客情報や案件情報など、営業活動に必要な情報を別々に管理していると、同じ情報を何度も入力しなくてはならないことが多くなります。SFAツールを導入すれば情報を一元管理できるようになるため、入力工数を減らすことが可能です。

また、ツールによっては資料や日報などの入力作業を自動化できるものもあります。入力作業にかかる時間を減らすことで、他の重要な仕事に時間を割くことができるようになります。

2.営業マネージャーと営業担当者の連携が密になる

営業担当者がSFAツールに入力した情報は、常に営業マネージャーと共有できます。営業マネージャーは情報を確認することで、営業担当者にアドバイスやフォローをすることができます。

アドバイスやフォローは成約率の向上の手助けにもなりますが、営業担当者と営業マネージャーとのコミュニケーションにも繋がり、一体感を持って営業活動が進められるようになるでしょう。

3.データやノウハウを活用できる

営業活動を集約してデータ化することで、今までは営業担当者の記憶の中に留められていた営業プロセスを共有できるようになります。

どのような営業方法を行うことで成約率が上げられるのかといった「勝ちパターン」をデータから導き出すこともでき、反対にどのような営業方法では成約率が下がるのかもわかります。

それを共有することでチーム全体の営業力強化や成約率向上に繋がるでしょう

4.最適な営業戦略を立てられる

SFAツールで営業活動が視覚化されることで、営業マネージャーは顧客情報や日々の営業活動をリアルタイムで把握できます。見込み顧客の情報やどのようにアプローチしているのか、どのような提案をしたのかをチェックすることで、営業担当者に対して的確なアドバイスやフォローができるようになります。

また、個人やチーム単位で売上状況や売上予測を確認し、チーム編成や提案商材の優先順位などを臨機応変に変えることで、目標達成に向けて戦略的な営業活動が可能になるでしょう

より精度の高い営業戦略の立て方や成功の秘訣を知りたい、という方は以下の記事もぜひお読みください。

5.データ分析ができる

SFAツールを利用し、データが蓄積されることでさまざまな角度からデータ分析できるようになります。営業担当者別・チーム別・案件別など必要なデータだけを抽出でき、グラフや表などで表示させることができるため、比較や分析がしやすいのが特徴です。

データ分析を行うことで、タイムリーな営業判断が的確にできるようになります。

また、分析結果からレポートを作成して、個人・チーム・営業部門に対してフィードバックも可能になります。

7.導入前に知っておくべきSFAツールの2つのデメリット

SFAツールを導入する前に、以下のデメリットも理解した上で検討しましょう。

  • コストがかかる
  • 入力する手間がかかる

これらのデメリットについて、詳しく解説します。

1.コストがかかる

SFAツールの多くが月額料金を支払い続ける必要があるため、利用している間は毎月コストがかかります。月額料金はツールやプランによって異なり、1アカウントごとに月額料金がかかるツールや、月額料金の中で複数のアカウントが利用できるツールなどさまざまです。

導入しても使いこなせず、かかるコストほどの効果を得られないといった失敗もあるため、費用対効果の見極めは重要です。

月額料金の他にも、導入コンサルティング費用や保守サポート費用などの導入費用が必要になる場合もあるので、費用に関しては事前にしっかりと確認しましょう。

2.入力する手間が発生する

SFAツールは入力作業の工数削減ができることがメリットであるとお伝えしましたが、そもそもあまり情報の入力などを行っておらず、自己流で管理していた営業担当者がいた場合、SFAツールであっても「手間がかかる」と感じる可能性があります。

また、普段からしっかり入力作業をしている人であっても、使い慣れたツールから新しいツールに変更すれば慣れるまで時間はかかってしまうでしょう

また、ツール選びを失敗してしまい、入力項目が多いものや自動入力機能がないもの、操作性が良くないものなどを選んでしまった場合も、入力を負担に感じてしまう原因になります。

8.SFAツールを導入する際の3つの注意点

SFAツールを導入しても、定着せず失敗してしまうケースもあります。

導入に失敗するリスクを避けるためにも、次の注意点を理解しておきましょう。

SFAツールを導入する際の3つの注意点
  • 営業担当者にとっての使い勝手が最重要
  • SFAツールを導入したら定期的なPDCAサイクルが必須
  • 営業担当者にSFAツールの必要性を理解してもらう必要がある

では、これらの注意点がなぜ重要なのかについて解説していきます。

1.営業担当者にとっての使い勝手が最重要

SFAツールを定着させるためには、営業担当者に「使いやすい」と思ってもらうことが最重要です。頻繁に使用することになるツールが使いにくければ、使用しない営業担当者がいたり、項目によって入力率が悪かったりといったことが起こり、SFAツールが意味を為さなくなります。

例えば、ITツールへの抵抗感がない人がSFAツールの選定をした場合、その人にとっては使いやすいツールでも、ITツールに慣れていない営業担当者は操作が難しいと感じる可能性があります。特に今までアナログ的な手法で営業を行ってきた担当者は、受け入れにくいと感じてしまうでしょう。

導入後の研修や勉強会なども大切ですが、まずSFAツールのインターフェースが優れているかを確認しましょう。直感的な操作が可能なツールであれば、ITツールに苦手意識のある人でも操作しやすいでしょう。

前述した通り、選定の段階で営業担当者自身に試してもらうことも大切です。操作性に優れたツールを選び、実際に使用して確認しましょう。

2.営業担当者にSFAツールの必要性を理解してもらう必要がある

営業担当者がSFAツールを顧客情報管理のためのツールだと考えていると、定着せずに失敗してしまうリスクが高まります。従来の方法で顧客管理をしながら営業ができていたのに、なぜ別のツールを利用して顧客管理をしなければならないのかと感じてしまう可能性があるからです。

新しいツールを使いこなすまでの時間や労力を考えると、その分営業に時間を割きたいと考える営業担当者もいるでしょう。

SFAツールは顧客管理ができるだけでなく、情報を分析することで効果的な営業活動ができたり、成約率が向上したりする効果が期待できるため、営業担当者にとって有益なツールであることを理解してもらう必要があります

導入前の説明会などを行うのはもちろんですが、導入後も定着が進んでいないように感じるのであれば繰り返し説明をするようにしましょう。

3.SFAツールを導入したら定期的なPDCAサイクルが必須

SFAツールを導入すれば、勝手に営業活動が効率化して売上が向上するわけではありません。日々の入力作業も大切ですが、データを分析して改善点を洗い出し、営業活動をアップデートしていく必要があります。

そのためにも継続的なPDCAサイクルが重要で、続けていくことで徐々に営業活動が効率的に行えるようになり、成約率も向上していくでしょう。

9.この通りに進めればOK!SFAツール導入までの流れ

SFAツールの導入で失敗しないためには、事前の計画や準備が大切です。

SFAツールの検討から導入までは、以下のような流れで進めましょう。

では、導入までの流れについて、ひとつずつ詳しく解説していきます。

1.目的の明確化

SFAツールを導入することでどのような課題を解決したいのかといった具体的な目的や、目的の達成に必要な機能を検討しましょう。目的を明確にしないままSFAツールの導入を検討しても、必要な機能・導入スケジュール・予算が決められません。

まず、部門内の課題を洗い出して目的を明確化させるところから始めてください。

2.SFAの選定

SFA導入の目的などが決定したら、複数のベンダーを比較して自社に最適なツールを選定します。前述した選定ポイントを参考にして、ツールごとの情報をまとめてみましょう。

各社のWebサイトやパンフレットなどで詳細を比較できますが、セミナーを開催しているベンダーもあるので参加してみるのもおすすめです。

無料トライアル期間があるツールであれば、事前に使用感を試すことができます。

3.運用前の準備

SFAツールを選定したら、実際に利用する担当者も含めて次のような運用方法を検討します。

  • SFAツールの運用ルールやマネジメント手法
  • SFAツールで収集すべき情報はなにか

SFAツール導入の目的を再確認し、目的の達成のために必要なことは何かを考えながら検討してください。

4.導入・運用

準備が完了したら、SFAツールを導入して運用を開始します。

導入直後にツール利用者全員が参加する研修を開催しましょう。そうすることで、全員が操作に関して同じ説明を受けられるだけでなく、導入目的やKPIを共有できます。

はじめは当然ながらSFAツールに何も情報がない状態です。運用ルールに沿って、顧客情報や名刺データなどの情報登録を行いましょう。

SFAツールを導入してから定着するまで3か月ほどかかると言われています。導入から3か月経過したら効果測定を行い、3ヶ月のサイクルで継続してPDCAサイクルを回しましょう

まとめ|SFAツールを活用して営業活動の効率化や戦略立案に活かす

SFAツールとは営業支援ツールのことを指し、導入することで以下のような情報を一元管理できるようになります。

  • 顧客情報
  • 商談情報
  • 案件進捗
  • 営業履歴

また、営業活動のプロセスをデータ化して分析することも可能なため、営業活動の効率化や戦略の立案に役立ちます

SFAツールの主な機能には、次のようなものがあります。

ただし、ツールやプランによって搭載されている機能は異なるので、機能ごとに何ができるのかを理解して、自社に必要な機能は何かを把握することが重要です。

数多くのSFAツールの中でも、特におすすめのツールは以下の6つです。

プラン初期費用月額費用ユーザー
上限
1ユーザー追加
Mazrica SalesStarter0円27,500円~5人5,500円
Growth110,000円~10人11,000円
Enterprise330,000円~20人16,500円
Ecrea0円1,000円~1人1,000円~
cyzen問い合わせ1,000円~1人問い合わせ
JUST.SFA問い合わせ
Sales Force Assistantクラウド50,000円3500円~1人3500円~
オンプレミス200,000円~5人200,000円
(5人毎)~
BizMagicクラウド版58,000円2,000円問い合わせ
オンプレミス版問い合わせ25,000円

SFAツールを導入することで、次のようなメリットを得られます。

SFAツールを導入する5つのメリット
  • 業務を効率化できる
  • 営業マネージャーと営業担当者の連携が密になる
  • データやノウハウを活用できる
  • 最適な営業戦略を立てられる
  • データ分析ができる

しかし、SFAツールを導入するにはコストがかかり、ツールによっては入力の手間が増えてしまうこともあるので注意しましょう。

SFAツールは営業担当者に使ってもらえなければ定着しません。なぜSFAツールが重要なのかを理解してもらい、営業担当者が使いやすいと感じるツールを選びましょう

よくある質問とその回答

おすすめのSFAツールを教えてください。

国産ツールは、日本特有の商流や営業組織に合わせて設計されていること、導入準備から安定稼働までの手厚い導入・運用サポートを受けられることなどの利点があります。

各SFAツールの特徴や価格などの詳細、および全25製品の比較表は「3.ひと目で分かるSFAツールの比較表」からご覧ください。

SFAツールの費用相場はいくらですか?

SFAツールの月額料金は幅が広く、1ユーザーあたり0~18,000円程度が相場です。

機能を絞ってリーズナブルな価格で提供されているものから、高機能で高価格なものまでさまざまな種類があります。

少人数の会社でもSFAツールは利用できますか?

個人事業主から大企業まで利用できます。企業規模によって適したツールやプランは異なるので、どのプランを選ぶべきかわからなければ、ベンダーに相談しましょう。

ツール選びは本記事の選定方法を参考にしてください。

どんな業種や業態に適していますか?

SFAツールはどのような業種・業態でも利用できます。SFAツールを利用して自社の課題が解決できるかを検討しましょう。

導入から稼働までどのくらいの時間がかかりますか?

無料トライアル期間や研修・教育の有無によって異なります。早ければ1か月ほどで稼働できますが、一般的には3か月ほどかかります。

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