広告CPAが、2週間で3分の1に。効いたのは「自作の動画」だった

数ヶ月前、「コンバージョンが急落した」とクライアントから相談がきました。数字を見てみると、広告からフォームへの到達までは変わっていないのに、そこから先の登録がほぼゼロ。落ち始めてから、すでに2週間が経っていました。

従来の私なら、ここで「LPの改善は制作会社へ」「動画は制作チームへ」と発注先を探し始めていたはずです。この業界で20年近く、そうやって仕事を回してきました。ですが今回はそれをやめて、AIを活用してLPも動画も自分で作りました。

通常なら1ヶ月半から2ヶ月かかる改修を2週間で回し切り、CPAは3分の1まで下げられました。

原因は、フォームにたどり着けないLPだった

まず着手したのは、数字がどこで詰まっているかの特定です。

ヒートマップで既存LPの行動データを見ると、ページの下部がほとんど見られていませんでした。CTAのボタンを押しても、登録フォームではなく本体サイトの一覧ページに飛ぶだけ。そもそもフォームにたどり着けない構造だったんです。事実、フォーム到達率は2%台と低めの水準でした。

ワイヤーからAIで作ったLPを、すぐに公開してもらった

構造が問題なら、直すのは早いほうがいい。

ペルソナの定義と競合分析をやり直し、CTAをファーストビューに配置。各セクションの役割をテキストファイルで定義してから、AIに渡してワイヤーフレームに起こしました。従来であれば、要件整理から制作会社とのやり取りまで含めて、LP制作だけで1ヶ月はかかる工程です。

一日でも早く広告の成果を立て直したいのは、先方も同じ。出来上がったワイヤーは、すぐに公開されました。

大きく効いたのは、Canvaで自作した数本の動画だった

次に手を入れたのは、広告のクリエイティブ側です。

従来の動画クリエイティブは、20代の会社員向けに寄せたものが中心でした。そこで改めてペルソナと訴求を組み直し、Canvaで画像を作って動画化。音声はAIで。凝った演出のない、シンプルな動画を数本作りました。

そこでようやく数字が動いてきました。CPAは3分の1に。フォーム到達率は2倍以上へ。 従来ならLP制作に1ヶ月、動画制作に3週間。合わせて2ヶ月かかっていたはずの工程が、相談から2週間で成果改善まで到達しました。

自分で動かせる守備範囲が広いほど、検証は速くなる

弊社では「AIによって職域が溶けていく」と、よく話されています。

少し前なら、全体設計者がLPや動画まで作るのは、工数的にも現実的ではなかったかもしれません。ですがAIがある今は、成果のために必要なところへ、自分から飛び込んでいける。そしてその速さが、そのまま成果の差になる。今回の2週間で、それを実感しました。

外部委託先の見積もりを待っている間も、数字は落ち続けます。だからこそ今後も、まずは自分の手で最初の1案を出すところから始めるつもりです。

著者情報

松尾 謙吾

Marketing Project Lead

松尾 謙吾

KENGO MATSUO

業界歴15年以上。デジタルマーケティング戦略設計・運用型広告(月額広告費10万円から数億円まで)を中心に支援。新規事業のテストマーケや計画設計も含め、様々なフェーズの支援を経験。

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