3分でわかるリスティング広告の品質スコアとは?3つのポイントを解説

リスティング広告を運用している担当者の中には、品質スコアを気にされている方も多いのではないでしょうか。
実際に「品質スコア」をGoogleで検索してみると、多くのサイトで品質スコアの改善方法について解説されている記事を多く見かけます。
しかし、リスティング広告の投資対効果を最適化していく上で、品質スコアには多くの誤解があるように思われます。結論から述べると、品質スコアは一つの目安にすぎず、担当者は品質スコアを高めること自体に注力すべきではありません。
リスティング広告の担当者が本当に注力すべきことは、指標の一つに過ぎない「品質スコア」を高めるのではなく、「広告の品質」そのものを高めることなのです。
本記事では、リスティング広告における品質スコアとは何なのかといった基本情報や、どのように品質スコアを捉え、向き合っていけば良いのかといった点について解説していきます。
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サービスページを見るリスティング広告の品質スコアとは?

品質スコア(※)とは、GoogleもしくはYahoo!のリスティング広告において、広告グループに登録されているキーワードと完全に一致する検索がされた時の、広告の全般的な「品質」を10段階(1〜10)で表した数値のことを指します。
ここで注意したいのは、品質スコアは「キーワード単位」で評価がされます。同じ広告でも、ユーザーが検索するキーワードが異なれば、広告に対する品質スコアの評価も変わってきます。
後ほど、詳しく解説しますが品質スコアは、あくまでも広告の品質を示す一つの目安に過ぎません。品質スコアが低い=広告の品質が低いことを示す訳ではないことを頭に入れておきましょう。
※Googleでは品質スコア、Yahoo!では品質インデックスと呼称が異なるが意味は同様です。
品質スコアを決定する3つの要因
品質スコアを決定する具体的な要因は、以下の3つです。
- 推定クリック率
- 広告の関連性
- ランディングページの利便性
1. 推定クリック率
推定クリック率とは、指定したキーワードで広告が表示された時に、ユーザーにクリックされる可能性のことです。広告の掲載順位をもとに、キーワードの過去の検索結果を考慮して判定されます。
推定クリック率のステータスは、アカウントの管理画面に「平均より上」「平均値」「平均より下」の3種類で表示されます。ただし、推定クリック率はあくまでも予測であり、実際のクリック率とは異なります。
2. 広告の関連性
指定したキーワードと表示される広告との関連性を表します。ユーザーの探している情報と、広告内のメッセージが合致しているかを示します。
推定クリック率と同様に、アカウントの管理画面に「平均より上」「平均値」「平均より下」の3種類で表示されます。
3. ランディングページの利便性
広告をクリックしたユーザーにとって、ランディングページがどれくらい有益であったかを示す指標です。アカウントの管理画面に「平均より上」「平均値」「平均より下」の3種類で表示されます。
ランディングページの内容がユーザーの検索意図に沿ったものになっているか、またページのデザインやボタンやフォームの設置箇所が適切かなどを判断する基準になります。
品質スコアを確認する方法
Google 広告の品質スコアは、下記の4ステップにしたがって、管理画面から確認できます。
- Google 広告の管理画面を開く
- 「キャンペーン」→「キーワード」をクリック
- 「表示項目」→「品質スコア」をクリック
- 「品質スコア」「品質スコア(履歴)」「推定クリック率」「推定クリック率(履歴)」「ランディングページの利便性」「ランディングページの利便性(履歴)」「広告の関連性」「広告の関連性(履歴)」から見たい情報にチェックボタンをつける
品質スコアを理解する上で、重要な3つのポイント

品質スコアは、広告アカウントの管理画面から簡単に確認できるため、ついつい品質スコアの最適化に注力をしてしまいがちです。
しかし、品質スコアばかりを追い求めると、成果に繋がらない大きな落とし穴にはまってしまう可能性があります。
ここからは、なぜ品質スコアのみに注力することが危険なのか、その重要な3つのポイントを解説していきます。
1. 広告の「品質」と「品質スコア」は分けて考える
広告の「品質」と「品質スコア」は、非常によく似たものですが、全くの別物になります。
- 品質:オークション時に毎回算出されて、実際の広告の掲載順位に関わる評価
- 品質スコア:キーワードと完全一致の検索がされた場合の、推定の評価。実際のオークション時には使用されない。
広告の品質とは、キーワードや広告テキスト・過去の配信結果など様々な要素によって、広告オークション時に実際に使用される評価基準になります。
一方の品質ランクは、実際のオークションで使用される評価基準ではありません。これはGoogle 広告のヘルプにも明記されています。
まずはこの両者の違いを理解しないと、誤った施策を招いてしまうことがあります。
なお品質スコアは、あくまで品質改善が必要な広告を特定する手掛かりとして提供されている診断用の数値であり、広告オークションにおける評価材料にはなっていません。品質スコアの数値(1~10)そのものを最適化しようとするのではなく、品質の低い広告を診断するための情報としてご活用ください。
つまり、品質スコアを改善したとしても、必ずしも実際のオークション時に有利に働くとは限りません。
なお、品質スコアが誤解されてしまう原因には、「広告ランク」にまつわる誤った方程式があります。
【誤った方程式】
広告ランク=上限クリック × 品質スコア × 広告オプション × 広告フォーマット
広告ランクは、リスティング広告の掲載順位を決定する大きな要因ですが、上記の方程式を鵜呑みにすると、品質スコアを改善することが広告ランクを高めることに直結するように考えてしまいがちです。
しかし、上記でも述べたように品質スコアは、実際のオークションには使用されません。広告ランクを高めることと、品質スコアを改善することには直接的な関係はありません。
そのため、正しい方程式は、以下のようになります。
広告ランク=上限クリック単価 × 広告の品質 + 広告表示オプション + 広告フォーマット
ただし、広告の品質は広告アカウントの管理画面から確認することはできませんし、競合の状況やユーザーの検索状況などによって左右されます。
2. 品質スコアはあくまでも「結果論」として捉える
では、リスティング広告の運用をしていく上で、品質スコアはどのように捉えれば良いのでしょうか。
よく広告の「品質スコア」を上げるためにするべき改善施策が議論されることがありますが、品質スコアを上げること、それ自体は本質的でないように思われます。
品質スコアとは、広告の品質を高めた「結果」として表れる評価の一つに過ぎません。
品質スコアの役割は、自動車のエンジン警告灯のように、広告やキーワードの状態を知らせることです。アカウント管理の軸となる詳細な指標として使うものではない点に注意しましょう。
あくまでもリスティング広告において注力すべきことは、品質スコアではなく、広告の品質そのものを高めることです。
これを履き違えてしまい、品質スコアを高めるために、キーワード・広告テキストの変更やランディングページの改善を行うと、結果的に意図した広告効果を得られないことがあります。
特に「広告の関連性」を高めるために、ランディングページ内に特定のキーワードを詰め込むといった対策をしてしまうケースがありますが、かえってユーザーエクスペリエンスを阻害し、広告効果の悪化に繋がります。
3. 品質スコアは「キーワードの完全一致」が大前提
品質スコアは、指定したキーワードと完全一致の検索がなされた場合の推定の評価になります。そのため、ユーザーが検索するキーワードが異なれば、品質スコアは正しい評価になりません。
品質スコアは改善に注力すべき指標ではない

品質スコアを改善し、キーワードに対して高い評価を受けたとしても、ユーザーのコンバージョンを達成することができなければ、広告の投資対効果を高めることができません。
リスティング広告はクリック課金制なので、ランディングページへの集客はできても、CPAが高騰してしまうというケースも考えられます。
繰り返しになりますが、リスティング広告の運用担当者が努めるべきは、品質スコアを高めることではなく、広告の配信目的に応じて、投資対効果を高めることです。
例えば、ユーザーの検索キーワードとランディングページの内容に多少乖離があっても、目的としているコンバージョンにユーザーを誘導できる内容であれば、CPA(顧客獲得単価)を下げることが可能です。
ただし、品質スコアも広告の最適化において、一つの目安にすることはできます。例えば、品質スコア自体はオークションに使用されませんが、品質スコアを決定する要因である「推定クリック率」「広告の関連性」「ランディングページの利便性」は、実際のオークションに使用されます。
広告品質の「3 大要素(関連性、推定クリック率、ランディング ページの利便性)」に注目する(中略)これらの要素はリアルタイムで広告オークションに使用されます(品質スコアは使用されません)。各要素に問題がある場合は、対応策を講じる必要があります。
品質スコアの低いキーワードを抜粋し、「推定クリック率」「広告の関連性」「ランディングページの利便性」を確認してみましょう。これらの項目が「平均より下」の評価を受けている場合には、広告テキストの変更やランディングページの内容の変更など対策を講じてみると良いでしょう。
品質スコアを高めることを目的とするのではなく、広告の品質を高める一つの診断ツールとして利用するのが、品質スコアとの正しい向き合い方だと言えるでしょう。
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