マーケティングファネルとは|3つの種類と問題発見手法を解説
この記事でわかること
- マーケティングファネルの種類と活用方法
- マーケティングファネルが「もう古い」と言われている理由
- マーケティングファネルに代わる新しいマーケティングのフレームワーク
マーケティングファネルとは、見込み客が製品・サービスの成約・購買に至る行動過程を段階的に分けたフレームワークの一つです。
マーケティングファネルを活用することで、消費者の一連の購買プロセスの中での、どこに問題があるのかを浮き彫りにし、適切な施策を打てるようになります。

マーケティング活動で得られた成果を、実際にマーケティングファネルに当てはめることによって、見込み客の増減を把握できます。それにより、どの段階の施策が正しかったのか、また間違っていたのかを認識し、改善に役立てることができるのです。
本記事では、マーケティングファネルとは何かといった基礎知識から、マーケティング担当者が知っておくべき自社での活用方法をわかりやすく解説します。
また、新たなマーケティングのフレームワークも紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。
マーケティングファネルとは?
マーケティングファネルとは、顧客が商品・サービスを認知してから、実際に購入するまでの一連の流れを図で表したものです。ファネル(英:Funnel)とは、日本語で「漏斗(じょうご)」を意味する言葉で、逆三角形の形をしているのが特徴です。
もともとは、1920年代にアメリカのサミュエル・ローランド・ホールが提唱した広告宣伝における消費者の心理プロセスを示した「AIDMA(アイドマ)」の発展形として登場したと言われています。
Attention(注意)
Interest(関心)
Desire(欲求)
Memory(記憶)
Action(行動)
認知〜購買までの消費者の購買行動を捉えるためのフレームワークとして、しばしばマーケティング施策の中で活用されます。
実際の購入プロセスに当てはめて考えてみる
実際に、家電を購入するシーンを例に、消費者が購買するまでの一連のプロセスがどのようにマーケティングファネルに当てはまるのかを見ていきましょう。
(※次章で詳しく解説しますが、以下の例はあくまでも一般的な購入プロセスで、消費者全ての購買行動に当てはまる訳ではありません。)
例えば、自宅の冷蔵庫が壊れてしまい、新しい冷蔵庫の購入を検討していたとします。

「日立」や「東芝」「シャープ」「三菱」といった代表的なメーカーは、特に調べずとも頭に浮かんでくる人は多いかもしれません。
しかし消耗品とは異なり家電の購入には慎重になりがちなあなたは、自分の選択がベストなのかを判断するために、ネットで検索する・家電量販店に足を運ぶ・家電に詳しい知人から話を聞くなどをして、冷蔵庫に関する情報収集を始めます。
ここでもしかしたら「アクア」や「ハイアール」といった新興メーカーも知ることになるでしょう。これが「認知」の段階(ファネルの最上部)です。

そこから、それぞれのメーカーや商品の価格帯やデザイン・機能・容量といった情報を調べ、自宅の冷蔵庫として適しているのかについて検討していきます。この段階で、特定のメーカーや商品に対して強い関心や興味を抱きます(ファネルの2段目)。

候補が絞られた時点で、実際にどの冷蔵庫を購入するのか、改めて予算やサイズ・機能面を総合的に見比べるとともに口コミを参考に、商品を比較していきます(ファネルの3段目)。

そして最終的に、最も購入に適していると消費者が考えた冷蔵庫が選ばれます(ファネルの最下部)。
このように一般的な購入プロセスにおいて、認知から購入に至るまでに、段階ごとにどんどん人が絞り込まれるので、逆三角形の図になります。
なぜ、マーケティングファネルが重要なのか?
マーケティングファネルを活用する最大の利点は、冒頭でもお伝えしたように、消費者の一連の購買プロセスの中で、どこに問題があるのかを浮き彫りにし、適切な施策を打てるようになることです。
メーカーや商品について認知したばかりの消費者に対して、すぐに購入を促すようなアプローチをかけても、良い結果には繋がりません。そのため、ファネルのフェーズ(タッチポイント)によって消費者に対するアプローチを適切なものに変えていく必要があります。
マーケティング活動で得られた成果を、実際にマーケティングファネルに当てはめることによって、どの段階の施策が正しかったのか、また間違っていたのかを認識し、改善に役立てることができるのです。
マーケティングファネルの種類
マーケティングファネルには、大きく分けて3つの種類があります。
- パーチェスファネル
- インフルエンスファネル
- ダブルファネル
マーケティングファネルとして、よく知られているのは「パーチェスファネル」と呼ばれるものですが、最近では購入後のフェーズも加味した「インフルエンスファネル」や「ダブルファネル」も頻繁に用いられます。ここからは、それぞれの違いについて見ていきましょう。
パーチェスファネル

パーチェスファネルとは、最も基本的なマーケティングファネルです。ユーザーの購買決定プロセスを説明する有名なフレームワークである「AIDMA(アイドマ)」の考えを基本として作られたモデルです。
特徴は、「認知」→「興味・関心」→「比較・検討」→「購入」と、段階を経るにあたって人数が少なくなっている点です。実際のマーケティング施策で得られるデータを当てはめていくことで、ファネルのどこに対する施策がうまくいっていないのか、またうまくいっているのかを明確にできます。
インフルエンスファネル

パーチェスファネルが、認知〜購入までを表しているのに対し、インフルエンスファネルは、購入後の購入者の行動を表した図になっています。サブスクリプションやSaaS・ECサイトなど、利用者の継続利用が重要なビジネスモデルで使われるファネルです。
このようなモデルが生まれた背景には、SNSでの評判や知人・友人からの口コミ、比較サイトでの評価が、新規の顧客の購買行動に対して大きな影響を与えていることが分かったことにあります。
総合マーケティングの会社であるトランスコスモス社が実施した「コミュニケーション実態調査2022-2023」では、購入・利用時にSNSの評判を気にする人は61%、SNS上の声に対応している企業を積極的に選ぶ人が49%という結果が出ました。
また、やや古いデータになりますが2013年にニールセン社が実施した調査では、「どの宣伝媒体や情報ソースを信頼していますか?」というアンケートに対して、「知人からの推奨(84%)」と回答した人が最も多くなっています。
このように、消費者はその商品やサービスについて満足度が高ければ、周囲の人やSNS上に良い評価を口コミし、一方で満足できなければ悪い評価を伝えることが明らかになりました。
そのためマーケティングにおいて、企業は消費者を購入へと導くと同時に、商品やサービスの満足度を高め、いかに口コミを生むかが重要になったのです。
インフルエンスファネルを用いれば、購入後に顧客が「紹介」や「発信」をするための施策や仕組みが整っているのかを検証できます。
ダブルファネル

ダブルファネルは、パーチェスファネルとインフルエンスファネルの2つを組み合わせたものです。消費者の認知段階から購入、そして発信までの分析に役立ちます。
従来のマーケティング戦略では、新規顧客獲得や既存顧客の囲い込みと、顧客獲得後のCRM戦略などが、各フェーズごとに統一感なくマーケティング施策が実行されることが往々にしてありました。
ダブルファネルを活用することで、認知〜購入、そして顧客の継続利用〜発信までをフェーズごとに分けつつ、一気通貫で見ていくことができます。
このような包括的なマーケティングアプローチを実現する代表的な手法が「インバウンドマーケティング」です。
企業から顧客への一方的な売り込みではなく、顧客が求める価値あるコンテンツを提供することで、自発的に企業に興味・関心を持ってもらい、最終的に顧客やファンになってもらう考え方です。
特に重要なのは、単に購入に導くだけでなく、購入後の顧客満足度を高めて継続利用や口コミ拡散につなげる点で、まさにダブルファネルが描く「購入→継続→発信」の流れと一致しています。
自社でマーケティングファネルを活用する方法
自社でマーケティングファネルを活用する場合、以下の方法で適切に問題点を絞り込み、状況に合わせた施策を講じることが大切です。
ファネルの形状から、どこに課題があるかを明確にする
KPIツリーで詳細な改善箇所をつきとめる
カスタマージャーニーをもとに、最適なコミュニケーションを考える
では、マーケティングファネルを活用し、改善を行う方法について解説していきます。
ファネルの形状から、どこに課題があるかを明確にする
消費者がファネルのどの段階にいるかによって、企業が取るべきコミュニケーションは異なります。それは、認知段階にいる消費者と、今まさに購入を検討している消費者では、考えていることや心理状態が変わってくるためです。
例えば、認知フェーズの消費者には、まず興味を持ってもらえるような情報(コンテンツ)が必要です。そして、興味関心フェーズの消費者は、比較検討材料となる情報(コンテンツ)を求めています。
このように消費者がどの段階にいるのかを整理し、どのような情報を提供すれば次のフェーズに進んでもらえるのかを考えるための枠組みが、マーケティングファネルと言えるでしょう。
またマーケティングファネルを活用し、定量的な分析を行い、どこのフェーズの施策に注力すべきかを見つけることも大切です。
例えば、認知フェーズの総数が多いのに対して、極端に購入の件数が少ない場合(ラッパ型)は、「興味・関心」「比較・検討」の段階で多くのユーザーがファネルから離脱してしまっていることが予想されます。
このケースでは、現段階で該当のフェーズで行っているナーチャリングの施策を見直すことが求められるでしょう。

一方で、ファネルの上部に位置する認知から購入まで、総数があまり変わらずに筒状になっている場合は、ナーチャリング施策がうまく機能しているため、認知拡大の施策に注力すべきと言えます。

このように、実際のマーケティング施策の成果をファネルに当てはめることによって、現状の問題点や今後の注力すべき点について浮き彫りにできるのです。
また、ラッパ型だけでなく、マーケティングファネルの形状がいびつになる場合も改善が必要です。
下図の右側のファネルのように、多くの顧客が離脱するポイントは急に幅が狭まり、形がいびつになります。

大きく離脱されているポイントは、ファネルの形状を見れば一目瞭然です。筒状にするにはどのポイントで改善が必要なのかを形状から見極めましょう。
ファネル改善において最も効果的な解決策の一つが、各段階に適したコンテンツの戦略的な作成・配信です。
認知段階では興味を引くコンテンツ、比較・検討段階では詳細な情報提供コンテンツなど、フェーズごとにユーザーのニーズを満たすコンテンツを用意することで、段階的な態度変容を促し、ファネルでの離脱を防げます。
重要なのは、企業が伝えたい情報を一方的に発信するのではなく、ユーザーが本当に求めている価値ある情報をコンテンツとして提供することです。
KPIツリーで詳細な改善箇所をつきとめる
マーケティングファネルのフェーズで大きな離脱がある箇所を特定したら、KPIツリーを用いてそのフェーズ内のどこに問題があるのかを明確にしましょう。
例えば、「商品の認知〜問い合わせ、購買」という流れをKPIツリーで見ると、以下のようなツリーができます。

マーケティングファネルに落とし込んだ際に、「問い合わせ」に問題があることがわかった場合、
- 自然検索
- 広告
- SNS
これらの中で、どこを経由した問い合わせ数を改善すべきなのかがわかりません。
しかし、上図のようなKPIツリーを作成し、適切にKPIを設定しておけば、どのチャネルからの問い合わせ数が目標に達していないのかが明確になるため、注力すべき箇所が詳細に把握できます。
KPIツリーの詳しい作成方法については、以下の記事を併せてご覧ください。
カスタマージャーニーをもとに、最適なコミュニケーションを考える
改善すべきポイントはわかったものの、そもそもどのような施策を打つべきかわからないという方もいらっしゃるかと思います。そんな時には、「カスタマージャーニーマップ」を用いると良いでしょう。
カスタマージャーニーマップとは、直訳すると「顧客の旅の地図」を意味します。企業と見込み客が出会い、商品やサービスを購入、そして最終的に優良顧客になるまでの一連のプロセスを一枚の絵にまとめたものです。
▼アパレルショップのカスタマージャーニーマップ例

上記のアパレルショップのカスタマージャーニーの例では、顧客は認知フェーズでは「かわいい!」「欲しい!」といった漠然とした感情を抱いています。
しかし、購入に近づくに連れて「サイズ感は大丈夫だろうか?」「自分でも着こなせるだろうか?」「商品は残っているだろうか?」といったように、より具体的な感情や課題感へと変化しています。
カスタマージャーニーマップは、認知や情報収集など各フェーズごとに切り分けて、顧客行動や接点・思考・課題感を言語化することによって、フェーズごとで最適なコミュニケーション施策を考えるために役立ちます。
ペルソナ設定でカスタマージャーニーの精度を高める
効果的なカスタマージャーニーマップを作成するためには、対象となる顧客を具体的にイメージすることが重要です。「30代男性会社員」といった曖昧なターゲット設定では、各フェーズでの顧客の心理状態や行動パターンを正確に把握できません。
そこで重要になるのが「ペルソナ設定」です。ペルソナとは、自社製品・サービスのターゲットとなる架空の人物像を、具体的なイメージに落とし込んだものです。
年齢や職業などのデモグラフィック情報だけでなく、価値観・性格・ライフスタイルといったサイコグラフィック情報や、抱えている悩み・情報収集方法まで詳細に設定することで、マーケティングファネルの各段階における顧客の思考や行動をより正確に予測できるようになります。
ペルソナを設定することで、ファネル各段階での顧客の心理状態や行動パターンをより具体的に把握でき、チーム全体で共通のユーザーイメージを持って一貫性のあるマーケティング施策を実行できるようになります。
コミュニケーション設計の重要性
コミュニケーション施策は、マーケティングを行ううえで欠かせません。
顧客が認知から購買に至るまで、どのような行動を起こし、何を考えているのかを理解して施策を検討しなければ、的外れな施策を実施してしまう可能性が高いからです。ユーザーを理解し、適切な施策を考えるためにカスタマージャーニーマップが必要になります。
思い付きで実施するマーケティング施策では、ユーザーの気持ちを無視したものとなるため、効果的に成果を得られません。
どのような成果を上げたいのか、目的に合わせて最適な施策を検討するためにも、カスタマージャーニーマップを活用してコミュニケーション設計を行いましょう。
マーケティングファネルが「もう古い」と言われている理由
ここまでマーケティングファネルとは何か、そしてその種類や活用方法について解説してきましたが、最近では「マーケティングファネルはもう古い」といった意見も多く聞かれるようになりました。このような意見が出る理由は、大きく分けて2つあります。
- 消費者の購買行動が多様化し、認知〜購入まで直線的に進むものでなくなったから
- 購入体験そのものや、購入後の体験について認識できないから
1. 消費者の購買行動が多様化し、直線的に進むものでなくなったから
マーケティングファネルでは、消費者の購買行動が認知のフェーズから購入フェーズまで、直線的に進むことが前提に考えられています。
しかしながら、マーケティングファネルは人々の行動を一般化したフレームに過ぎないので、モバイル端末の発達やSNSの普及などにより複雑化した消費者の購買行動を表すには十分ではありません。
自動車の購入を考えた時、実際にディーラーに足を運び、興味のある車種を確認し、最終的に購買に至る。
このように、かつては直線的な購買プロセスを踏むのが一般的でした。
しかし、検索エンジンやSNS・YouTubeなど、インターネット上で多くの情報を得ることができる現代では、決して認知〜購買まで一直線ではないプロセスを取る消費者が増えています。
インターネットで調べては飽きたらやめ、また興味が出た段階で今度は雑誌やSNSなど違う媒体で情報収集を開始する。
このように、購買行動が多様化した現代において、全ての消費行動を無理にマーケティングファネルに当てはめようとすると、消費者について正しく捉えることが難しくなってしまいます。
2. 購入体験そのものや、購入後の体験について認識できないから
消費者の購買行動だけでなく、ビジネスモデル自体も多様化しています。例えば、「所有から利用・体験」「モノ消費からコト消費」などの言葉に代表されるように、サブスクリプションモデルやSaaSといったサービスが広く一般的になりました。
このようなビジネスモデルの変化に伴い、企業は消費者をいかに購入に導くかだけでなく、購入体験そのものや購入後に顧客をどれだけ継続的に満足させられるかが、マーケティング活動において非常に重要になっています。
一方の従来のマーケティングファネルでは、「購入」や「発信」がゴールに設定されており、ゴール達成後の消費行動について追うことはできません。
例えば「一度買った人が同じ商品をもう一回買う」といった繰り返しが見過ごされてしまうのです。これが、「マーケティングファネルは古い」と呼ばれる一つの要因です。
マーケティングファネルに代わる新しいマーケティングのフレームワーク
消費者の購買行動の変化を受けて、マーケティングファネルに取って代わる新しいマーケティングのフレームワークが近年注目されています。これらは直線的なプロセスを取るマーケティングファネルとは違い、循環型プロセスを重要視しているのが特徴です。
4つのフェーズを経る「消費者の意思決定の旅」

一つ目は2009年にアメリカのコンサルティング会社であるマッキンゼーが提唱する、4つのフェーズを経る「消費者の意思決定の旅」です。意思決定の旅を構成する要素は、以下の4つです。
- 初期段階(Initial-consideration set)
- 積極的な評価(Active evaluation)
- 購入の瞬間(Moment of purchase)
- 購入後の体験(Postpurchase experience)
マーケティングファネルとの最大の違いは、認知〜購入にかけて、必ずしも消費者の数が経るとは限らない点です。初期段階でブランドが認知されなくても、積極的な評価、つまり購入候補品を調査するプロセスで新たなブランドが追加されることが加味されています。
実際にマッキンゼーの調査では、パソコンの購入を検討しているユーザーは初期段階では平均1.7つのメーカーが候補だったものの、積極的な評価の段階では新たに1.0のメーカーが候補に追加。また自動車の購入においては、3.8つのメーカーの候補に2.2.のメーカーが追加されることが明らかになっています。
また、購入の瞬間が企業のマーケティング活動の終わりではなく、購入後の顧客体験がロイヤリティを高め、更なる購入に導く(Loyallty loop)ことが示されてます。
循環型のフレームワーク「フライホール」

同様にアメリカのマーケティング会社であるHubspotからも、循環型のフレームワーク「フライホール」が提唱されています。フライホールとは、日本語で「弾み車」を意味し、回転運動のエネルギーを効率的に伝えるもので、自動車等に利用されている機構(部品)です。
同社では、顧客を獲得しても、その顧客が自社の成長を後押しする存在にならない点をマーケティングファネルの問題点として指摘、一連のマーケティングプロセスを一種のエネルギーとして捉えるフレームワークを考えました。
フライホイールでは、ビジネスの成長を持続させるためにエネルギーを活用できます。しかも、フライホイールはエネルギーを蓄積できるので、さらにエネルギーを加えて回転速度を引き上げれば、ビジネス全体が拡大していくようになります。
※引用:HubSpot
フライホールでは、回転速度・摩擦の大きさ・サイズの3つが(企業の成長を後押しする)エネルギー量に大きく左右するとされています。
- 回転速度:①Attract(惹きつける)・②Engage(信頼関係を築く)・③Delight(満足させる)を素早く回すこと
- 摩擦の大きさ:摩擦(顧客との誤ったコミュニケーション・部門間の情報共有の不足)を生まないこと
- サイズ:顧客の数
マーケティングファネルと比べるとやや抽象的なフレームワークで、定量的に分析する際にはややハードルが高いですが、消費者の新しい購買行動を捉えたフレームワークと言えるでしょう。
まとめ|ファネルを理解することで、マーケティング施策の問題点を発見しよう
本記事では、マーケティングファネルとは何かといった基礎知識から、その重要性、活用のポイントを解説しました。
マーケティングファネルには、以下のような種類があります。
| パーチェスファネル | 認知~購入までを表した図 |
| インフルエンスファネル | 購入後の購入者の行動を表した図 |
| ダブルファネル | 上記2つを組み合わせた図 |
それぞれフェーズが異なるため、目的に合うマーケティングファネルを用いましょう。
マーケティングファネルを活用し、その形状から問題点を把握したら、以下のようなに改善を行いましょう。
- KPIツリーでフェーズ内のどこに問題があるかを詳細に把握する
- カスタマージャーニーマップを作成し、コミュニケーション設計を行う
効果的に改善するためには、KPIツリーの作成やコミュニケーション設計を適切に行いましょう。
よくある質問とその回答
デジタルマーケティングで成果を上げるためには、ターゲットの明確化、目標・KPI設定、運用、改善を繰り返し進めていく必要があります。
そのためには、デジタルマーケティングで目指すべき成果を見据えながら、改善を繰り返し、長期に渡って継続できる運用体制が必要です。
デジタルマーケティングを新たに取り組みたい、今実施しているマーケティングの成果をより上げていきたいという担当者様に、MOLTSでは成果にこだわったデジタルマーケティング支援を提案しております。
まずは一度「デジタルマーケティングの支援内容」をご覧ください。
例えば、認知フェーズの総数が多いのに対して、極端に購入の件数が少ない場合は、「興味・関心」「比較・検討」の段階で多くのユーザーがファネルから離脱してしまっていることが予想されます。ナーチャリングの施策を見直すことが求められるでしょう。
一方で、ファネルの上部に位置する認知から購入まで、総数があまり変わらずに筒状になっている場合は、ナーチャリング施策がうまく機能しているため、認知拡大の施策に注力すべきと言えるでしょう。
このように、実際のマーケティング施策の成果をファネルに当てはめることによって、現状の問題点や今後の注力すべき点について浮き彫りにできます。
詳しくは「自社でマーケティングファネルを活用する方法」をご覧ください。
マーケティングファネルを活用する最大の利点は、消費者の一連の購買プロセスの中の、どこに問題があるのかを浮き彫りにし、適切な施策を打てるようになることです。
マーケティング活動で得られた成果を、実際にマーケティングファネルに当てはめることによって、どの段階の施策が正しかったのか、また間違っていたのかを認識し、改善に役立てることができます。
詳しくは「なぜ、マーケティングファネルが重要なのか?」をご覧ください。
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