効果的なサイト改善とは|4ステップで成果最大化する実践手順
この記事でわかること
サイト改善とは、一言でいうと「Webサイトの目的を達成するために、Webサイトの品質・効果を高めること」です。
ただし、Webサイトといっても、以下のようにさまざまなものがあり、運用目的や取り組んでいる施策によって、改善すべきポイントは異なります。
| Webサイトの種類 | コンバージョン内容(例) | 改善施策(例) |
|---|---|---|
ECサイト | 商品購入 | 商品検索からカートに入れて決済するまでの導線の改善 |
コラム(狭義のオウンドメディア) | 資料ダウンロードや問い合わせ獲得 | 検索からページ遷移・リード獲得までの流れの改善 |
ホームページ/コーポレートサイト | 訪問数、回遊率 | 自社の伝えたいことが適切に伝わるようコンテンツの改善 |
そのため、適切な手順を理解して、目的ごとに適した方向性で改善をしていくことが大切です。
本記事では、サイト改善でおこなうことや基本となる実施手順、プロによるサイト改善の進め方を紹介しています。また、具体的な成功事例も紹介してますので、ぜひ最後までお読みください。
そもそもサイト改善とは何か
前提として、「サイト」と一口に言っても、その種類は以下のように多岐にわたります。
▼「サイト」の種類例
- ブランドサイト、コーポレートサイト
- ECサイト
- オウンドメディア(リード獲得用、採用などブランディング用など)
サイト改善では、サイトの種類や運用目的に合わせて、以下のような取り組みを行います。
| Webサイトの目的 | 改善内容の例 |
|---|---|
| 商品購入 | 商品検索からカートに入れて決済するまでの導線線の改善 |
| お問い合わせの獲得 | 検索からページ遷移、お問い合わせまでの流れの改善 |
| ブランディング | 自社の伝えたいことが適切に伝わるような改善 |
ここでは、サイト改善では具体的に何を行うのかを解説していきます。
1.サイト戦略の見直しをすること
サイト戦略の見直しとは、Webサイトの運用目的に対して、以下のような項目が適切に設計できているかを見直すことです。
- コミュニケーション設計
- KPI設計
- コンテンツ設計
では、より詳しく見ていきましょう。
1-1.コミュニケーション設計
コミュニケーション設計とは、目的の達成のため、どのようなターゲットに、どのようなコンテンツを提供し、どう成果に繋げるかを設計することを指します。
「今のサイトをブラッシュアップする」のではなく、そもそもサイトの戦略そのものが適切に設計されているかを見直すのです。
既存サイトのコミュニケーション設計を見直す際は、以下の項目を改めて書き出します。
- ターゲット
- 入口(流入経路)
- コンテンツ
- 導線(記事の流れやCTAなど)
- 出口(コンバージョンポイントや得たい成果)
書き出したシートを基に、得たい成果に対して記事の流れは適切か、CTAは正しく設置されているか、コンバージョンポイントはターゲットの状態に対するコミュニケーションとしてマッチしているかなどを見直します。
この観点でサイト設計がなされていないと、いくらユーザーを集客できたとしても、成果に結びつかない可能性があるため、その点を重点的に見直す必要があります。
例えば「Web広告のコンサルティングに関する問い合わせを獲得したい」という目的があるにも関わらず、「Web広告とは」「Facebook広告 自社運用」のようなキーワードでばかり集客を行っていたらどうでしょうか。
これらのキーワードで検索するユーザーはコンサルティングに関する問い合わせをするとは考えにくいので、いくらページを改善しても成果には繋がらない可能性があります。
そのためサイト改善を行う際は、まずコミュニケーション設計が理想の形になっているかどうかを改めて確認する必要があります。
1-2.KPIの見直し・設計
KPI設計とは、KGI(最終目標)を達成するために必要なKPI(各要素)を決めることです。サイト改善を行う際は、目的に対してKPIが適切かどうかを確認することも重要です。
例えば「コンバージョン数を増やしたい」という目的(KGI)に対し、「ページビュー数(PV数)をとにかく増やす」がKPIになっていたとします。オウンドメディアの立ち上げ当初で集客数が足りない場合などにはPV数を増やすことも重要ですが、ある程度集客できている状態では、PV数だけを追い求めてもコンバージョンに直結しづらいでしょう。
メディアで一定の集客ができており、コンバージョン数を増やしたい場合には、次のようなKPIが適切になります。
- 問い合わせ数
- 資料ダウンロード数
- 無料体験申し込み数
※弊社にはよく「アクセスがあるのにコンバージョンが生まれない」という相談をよくいただきます。このケースでは、KPI設計を見直してみると、「アクセス数(PV数)」をKPIにしており、CVRという観点が抜けていることが非常に多いので注意が必要です。
1-3.コンテンツ設計
ブランディング系サイト(ホームページやコーポレートサイトなど)では、コンテンツ設計も重要です。コンテンツ設計とは、企業がユーザーに伝えたいブランドメッセージが適切に伝えられているかを考え、伝えるべき内容を基にコンテンツを設計していくことです。
この場合は、コンバージョンの獲得ではなく、発信内容がユーザーに正しく伝わることが重要となります。
なお、ブランディング系サイトではなく、獲得を目的としたWebサイトの場合は、コンバージョンの獲得数が最重要になります。そのため、獲得数を上げるためにコンテンツを見直す、作り直すなどの施策を考えていく必要があります。
▼「サイト戦略の見直し」のまとめ
サイト戦略の見直しについてまとめると、以下のようになります。
| コミュニケーション設計 | 目的達成のためにどのような情報やコンテンツを提供すれば、ターゲットユーザーを動かせるのかを考え、施策に落とし込む |
|---|---|
| KPI設計 | 目的に対してKPIが適切かどうかを確認・再設計する |
| コンテンツ設計 | 企業がユーザーに伝えたいことが適切に伝えられているかを考え、伝えるべき内容を基にコンテンツを設計していく |
このように、サイト改善をおこなう際には、戦略や設計自体を見直さなくてはならないケースもあるのです。
2.データ分析と意思決定を行うこと
サイト改善の目的と戦略が明確になったら、現在目的を達成できていない原因となるボトルネックはどこなのかを分析する必要があります。分析によってボトルネックを明確にすることで、それに対してどのように改善すべきかという適切な意思決定ができるようになります。
前段でお伝えしたKPIのうち、どのポイントに課題があるのか、改善余地があるのかという視点で見ていきます。
ただし、そもそも各KPI(データ)を正しく計測するために必要な環境が構築されていないといったケースもあります。
▼データ計測に関してよくある問題
- 流入経路ごとのセッション数・コンバージョン数などを計測できない
- 流入からコンバージョンに至るまでの導線のどの地点で、ユーザーが離脱しているのかが分からない(ボトルネックが特定できない)
- 成果に貢献しているページ、貢献していないページを特定できない
こうしたケースでは、正しい数値が計測できず、分析や意思決定が適切におこなえなくなります。そのため、サイト改善においては、課題や改善余地を見つける前に、まずは必要なデータを収集する環境を整えること(データ基盤を構築すること)ができていることは大前提といえるでしょう。
3.流入数の増加/CVRの改善に取り組むこと
コンバージョン数を増やしたい場合は、Webサイトへの流入数の増加やコンバージョン率(CVR)の改善をおこなうケースもあります。コンバージョン数は「流入数(セッション数)×CVR=コンバージョン数」で算出できるため、この2つを改善することでコンバージョン数を増やせるからです。
CVを2倍にしたい場合、単純にセッション数だけでこの目標を成し遂げようとすれば10,000ss→20,000ssまでアクセスを増やさなければなりません。一方で、フォームの入力完了率を1%→2%に改善できれば、セッション数はそのままでもCV2倍が達成できます。
CVR改善の具体的な施策としては、例えば、流入数が少ないのであれば、以下のような改善を行います。
- より検索流入を増やすため、新規SEO記事の制作・メンテナンス
- 広告流入を増やすため、キーワードの調整 など
一方で、CVRに課題があるのであれば、以下のような改善が考えられるでしょう。
- コンバージョンページへ遷移させるためのCTAの設置や改修
- サイトの離脱率を防ぐためのUI・UX改善
- フォーム入力完了率を高めるためのEFO(フォーム最適化) など
データから、流入数とCVRにおいてどこに改善余地があるかを把握し、仮説を立てて改善策を講じます。
サイト改善を実施するための4ステップ
サイト改善をおこなう場合、以下の手順で実施しましょう。
サイトの目的とKPIを再確認
目的に対する現状把握・ボトルネックの発見
仮説立案
効果検証
では、手順について詳しく解説します。
1.サイトの目的とKPIを再確認
はじめに、Webサイトで達成したい目的(ゴール)を明確にします。前述したとおり、目的によってアクセス解析で分析すべき箇所は異なり、改善施策も変わるからです。
| Webサイトの目的 | 改善内容の例 |
|---|---|
| 商品購入 | 商品検索からカートに入れて決済するまでの導線の改善 |
| お問い合わせの獲得 | 検索からページ遷移、お問い合わせまでの流れの改善 |
| ブランディング | 自社の伝えたいことが適切に伝わるような改善 |
目的が明確でないと、アクセス数はあるものの肝心のコンバージョンに繋がらないなど、施策を誤ってしまう可能性があるため、目的を再確認してください。
それに合わせKPI設計が適切かどうかも確認しておきましょう。
例えば、資料請求や問い合わせなどの「獲得(コンバージョン)」を目的としているのであれば、追うべき指標はコンバージョン数でしょう。KPIツリーの形にすると、「流入数×CVR=コンバージョン数」となります。
2.目的に対する現状把握・ボトルネックの発見
目的を明確にしたら、Webサイトの現状把握をおこないます。
先ほど作成したKPIツリーやユーザーのサイト内での行動などのデータを参照し、ボトルネックとなっている箇所を発見しましょう。例えば、フォームでの離脱率が高ければ、フォームの項目や設問内容に問題があり、ボトルネックとなっている可能性があります。
また、サイト改善をおこなうために必要なデータが取得できているかも確認しましょう。
3.仮説立案
施策を実行する前準備として、その施策によってどのような効果が期待できるのかという仮説を立てましょう。たとえば「ここがユーザーにとってストレスとなっているため離脱が起こっているのではないか」「このページがよく見られているため、○○というユーザーニーズがあるのではないか」という仮説に基づいてA/Bテストをおこなうなどです。仮説を立てることで、サイト改善におけるPDCAの質を高められます。
4.実行と効果検証
施策を実行したら、必ず効果検証をおこないましょう。
効果検証の結果を基に、次はどのようなアクションを取るべきかを明確にすることが大切です。施策が成功した場合も失敗した場合も、その結果を踏まえて次の一手を考える必要があります。
例えば、施策が失敗した場合は、
- 同じ施策を改善して実行するのか
- 別の施策を考えるのか
- これ以上の施策は無意味だと判断するのか
といったことを考え、判断します。いずれにしても、「この結果を受けて、次はこうする」というネクストアクションを明確にすることが重要です。
【ケース別】プロはサイト改善をどう進めるのか
サイト改善の基本的な手順を解説しましたが、プロは目的に合わせてサイト改善を進めていきます。
では、具体的にプロはどのようにサイト改善をおこなうのかについて、以下の2つのケースを見てみましょう。
- コンバージョンを増やすためのCVR改善を目的にした場合
- コンテンツSEOによる流入数改善を目的にした場合
では、詳しく解説していきます。
コンバージョンを増やすためのCVR改善を目的にした場合
弊社によくいただく相談の一つである、「コンバージョンポイントがはっきりしていて、そこから成果を増やしていきたい」というオーダーを受けた場合、プロがどのようなポイントに注目してサイト改善を進めていくのかを説明していきます。
目的とKPIを確認する
導線の最初と最後に着目し、ボトルネックを特定する
企画シートを用いて、分析・実行・仮説検証を漏れなく行う
検証シートを用いて、効果検証とネクストアクションを決める
同様の課題に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
1.目的とKPIを確認する
まずは、目的とKPIを確認します。
- そもそも成果とは何かを定義できているか(何が達成すれば事業貢献するのか)
- それを測るためには、どんな指標を見るのか
- 指標を見るためのデータ環境が構築されているか(GA4の設定やダッシュボード構築など)
上記の確認を通じてクライアントが分析したいものが過不足なく取れているかどうか、課題がどこにあるかを把握します。
2.導線の最初と最後に着目し、ボトルネックを特定する
成果(コンバージョン)を改善するという観点でアクセス解析をする場合には、まずは導線の「最初」と「最後」に着目すると、効率良く進められます。
- 最初:LPや記事など、集客の入口
- 最後:LPや記事のCTA、トップページ、入力フォームなど(ユーザーが必ず通るところ)
ユーザーはWebサイトのさまざまなページを回遊することが考えられますが、最初と最後の地点は必ず経由するため、改善インパクトが大きいのです。一方で回遊途中のページは、ユーザーによってどのページをどのような順番で経由するかが異なるため、改善インパクトが小さい傾向にあります。
最初と最後に注目することで、例えば「成果に繋がっていない集客経路がある場合は、そのチャネルへの投資をやめて別チャネルに投資しよう」「入力フォーム地点で離脱が多く起こっているため、フォーム改善をしよう」などの施策が考えられます。
ボトルネックを特定するデータの一例としてユーザー行動分析があります。ユーザーがサイト内でどのように行動し、どこで離脱しているのかを詳細に理解することで、より正確にボトルネックを特定できます。
この分析では、「マクロ解析」と「ミクロ解析」を組み合わせるのが理想的です。
マクロ解析ではGoogleアナリティクスを活用してサイト全体のトラフィックやページ間の遷移を分析し、ミクロ解析ではヒートマップツールを使ってページ内のどの部分が熟読されているか、どこで離脱が起きているかを視覚的に把握します。たとえば、フォームでの離脱率が高い場合、ヒートマップ分析によって具体的にどの設問で躊躇しているのかまで特定できるのです。
さらに、動画分析ツールを活用すれば、ユーザーのクリックやスクロールといった行動を録画して詳細に観察することも可能です。これにより「このコンテンツは読まれているが行動につながっていない」「このCTAボタンが見落とされている」といった具体的な課題が明らかになります。
数値データだけでは把握しきれないユーザーの行動パターンを可視化することで、改善すべき箇所の優先順位付けが容易になり、より効果的なサイト改善につなげることができるでしょう。
3.企画シートを用いて、分析・実行・仮説検証を漏れなく行う
ボトルネックを発見したら、何を・どのように改善していくかを、以下のような企画シートを用いて企画していきます。
▼企画シートの例

「現在の課題」「その施策による狙い」「改善施策の内容」「勝利条件(どの指標がどの程度向上していたら、成功したと言えるのか)」などの情報をシートにまとめ、立案・施策実行・効果検証・ネクストアクションの策定を行っていきます。
施策を実行する際は、その施策の背景にある課題や狙いを明確にすることが重要です。漠然と施策を行うのではなく、なぜその施策を行うのか、何を達成するために行うのかを明確に提起する必要があります。
また施策を行う前準備として、その施策によってどのような効果が期待できるのかという仮説を立てておくことが非常に重要です。例えば「ユーザーは○○というニーズがあるのではないか」という仮説に基づいてA/Bテストを行えば、その結果をチームや社内に蓄積しターゲット理解を深める・ターゲットに対する共通認識を持つ、といったことも可能になります。
そして施策の進捗を判定するため、KPIや勝利基準を設定することも重要です。特にA/Bテストを行う場合は、どのような結果が得られれば成功と言えるのかを明確にしておきましょう。例えば「資料ダウンロード率は上がったけど、お問い合わせ率は下がった」といった場合、どちらを重視するかによって施策の評価が変わってきます。そのため、施策の課題や狙いを基準に「この施策ではこの数字が上がれば成功」というように、事前にKPIや勝利基準を決めておく必要があるのです。
4.検証シートを用いて、効果検証とネクストアクションを決める
企画シートを用いて仮説を立てて施策を実施した後には、以下のようなシートを用いて実施結果を整理します。

他社では、A/Bテストなどの施策を実施したものの効果検証をしないケースもありますが、弊社では「仮説→効果検証」を徹底して行っています。仮説を立てずに施策に着手すると、施策の狙いが不明確になり、効果検証の際に学びを得られません。
一方、仮説を立てて検証することで、自身の仮説が正しかったのかを判断でき、前述のようにターゲット理解にもつながります。企画シートを用いて仮説検証型のPDCAサイクルを回していく手法は手間がかかる分、ユーザーインサイトを深く理解でき、マーケティングの精度を高められます。結果、マーケティングチームへの共有などもできるようになり、成果に向けたアクセス解析を実現しやすくなるのです。
施策の結果を得たら、次にどのようなアクションを取るべきかを明確にしましょう。施策が成功した場合も失敗した場合も、その結果を踏まえて次の一手を考える必要があります。例えば、施策が失敗した場合は、もう一度トライするのか、別の施策を考えるのか、あるいはこれ以上の施策は無意味だと判断するのかを考えます。
いずれにしても、「この結果を受けて、次はこうする」というネクストアクションを明確にすることが重要です。
このような流れでサイト改善を実施していくことで、成果の創出につなげています。
コンテンツSEOによる流入数改善を目的にした場合
コンテンツSEOで流入数を改善したい場合、記事を検索結果の上位に表示させる必要があります。
上位表示を達成するためには、以下の手順で分析・改善をおこないましょう。
どのキーワードを上位表示させたいのかを明確にする
現状の順位を把握する
上位表示を実現するために、どのような課題やギャップがあるのかを洗い出す
それを埋めるための施策を考え実行する
効果検証をする(2に戻る)
では、弊社の例を交えながら、詳しく解説していきます。
1.どのキーワードを上位表示させたいのかを明確にする
まず、どのキーワードを上位表示させたいのか、目標を明確にしましょう。
リード獲得や認知拡大といった、サイト運営の目的に直結するマストキーワード(絶対に1位を獲得しなければならないキーワード)から取り組むのがおすすめです。
例えば、リード獲得が目的であれば、検索ユーザーの購入意欲が高いキーワードが、マストキーワードとなります。「ポケットWifi」の例でいうと、「ポケットWifi 即日 おすすめ」「ポケットWifi 大容量」など具体的な条件がキーワードに含まれることが多いです。
また、オウンドメディアの認知の獲得が目的であれば、ボリューム数が多く、認知を取りたいターゲットと親和性の高いキーワードを選ぶ必要があります。この場合は、「ポケットWifiとは」「ポケットWifi 仕組み」など、特定の製品検討には至っていないが、そもそもポケットWifiという手段を考えている人向けのキーワードになります。
このように、自社のサイト改善の目的と照らし合わせつつ、どのキーワードを上位表示させたいのかを明確にしましょう。
2.現状の順位を把握する
上位表示させたいキーワードを明確にしたら、以下のことを確認しましょう。
- どのページでそのキーワードの上位表示を狙っているか
- そのページは現在何位なのか
- そのページは現在どのようなキーワードで評価されているのか
なぜこのような確認が必要なのかというと、現状によって以下のようにすべきことが異なるからです。
| 状況例 | 考えられる対策 |
|---|---|
すでに1位を獲得しており、CTRも高い | メンテナンスせずに様子見をする |
すでに1位を獲得しており、CTRは低い | タイトル改修をおこなう |
2~30位付近で表示されている | コンテンツのメンテナンスをおこなう(ページ単位で、なぜ現在1位を取れていないのかを考える) |
30位以下、もしくは狙ってないはずのページでランクインしてしまっている | 構成から作り直す |
※対策はあくまでも一例です
適切な施策を検討するためにも現状をしっかりと把握しましょう。
3.上位表示を実現するために、どのような課題やギャップがあるのかを洗い出す
現状を把握できたら、なぜその順位なのか、順位を上げるためには何が必要なのかを考え、課題を洗い出します。課題を基に、仮説を立てて取るべきアクションを決めましょう。
課題を洗い出す具体的な方法を、弊社の公開中の記事を例としてご紹介します。
▼例①:「サイト改善」で上位表示をしたい
| 対象ページ | アクセス解析でWebサイトを改善!ツールや手順、注意点をプロが解説 |
|---|---|
| 現状の順位 | 88位(2024年2月時点) |
| 仮説 | 「サイト改善」で上位を狙っているものの、記事の内容がアクセス解析の話が中心となっており、検索ユーザーの疑問に答えられる記事になっていないのではないか? |
| 取るべきアクション | 検索ニーズから見直し、根本から記事を改修する |
▼例②:「SEO対策」で上位表示をしたい
| 対象ページ | SEO対策とは?成果の出る取り組み方や注意点を具体的に解説 |
|---|---|
| 現状の順位 | 4位(2024年2月時点)※これまで何度かメンテナンスを実施 |
| 仮説 | 検索結果の1ページ目に入っているため、ユーザーニーズはある程度捉えられており、大きくはずれていない。またこれまで何度もメンテナンスを行ってきたため、同じことを繰り返しても順位はこれ以上上がらない可能性がある。 |
| 取るべきアクション | SEOに関する新規記事の制作や被リンクの獲得など |
目標と現状のギャップには、さまざまなパターンが存在します。なぜなら、コンテンツの内容に課題がある場合もあれば、ドメインパワー・被リンク・サイト構造などが影響するケースもあるからです。
そのため、「これをやれば確実に成果が出る」といったやり方はありません。
4.ギャップを埋めるための施策を考え実行する
なぜ上位表示できていないのか、どうすれば改善できそうかを定めたら、施策を実行していきます。
ステップ3で記載した例の「取るべきアクション」を愚直にこなしていくフェーズです。
例えば、前述の「サイト改善」で上位表示をしたいケース(例①)であれば、上位記事や関連キーワードなどを分析し、そのキーワードで検索するユーザーのニーズを見直すところからはじめます。「SEO対策」で上位表示をしたいケース(例➁)であれば、SEOに関連するKWの選定からおこなう必要があるでしょう。
5.効果検証をする(2に戻る)
施策を実行したら、効果検証も必ずおこないましょう。目標を達成できていない場合は、2に戻ってPDCAを回してください。
サイト改善の成功事例
サイト改善のイメージをより深めてもらうため、弊社THE MOLTSの支援実績を事例としてご紹介します。
CTAの見直しでCVR改善・受注数増加

株式会社SAKIYOMIは、Instagramの運用代行やコンサルティング・運用支援ツールなどを提供をする会社です。同社はもともとオウンドメディアのコンテンツを100記事ほど制作しており、ある程度検索順位も取れていました。
しかし、そこからコンバージョンを思うように獲得できないという課題を抱えていました。
原因を分析した結果、「コンテンツからフォームに誘導するための導線がない」という問題が判明したため、CTAの作成と設置をメインに実施。
結果として、初月でCV数が月10件から80件に増加し、その後も施策を継続することで、月500件程度のCVを安定して担保できるようになりました。
オウンドメディアから月5件ずつの受注を獲得し、取り組み前と比べて受注数は3倍に増加しました。
セッション数最大化を目的としたコンテンツSEOでリード件数が10倍以上に増加

株式会社ブイキューブは、テレワークに関する様々なソリューションを提供する会社です。
同社は、オウンドメディア「テレワークナビ(現:ブイキューブのはたらく研究部)」を含む複数のサービスサイトを運用していましたが、リードを最大化するためのノウハウが不足しているという課題を抱えていました。
そこで、弊社にご相談をいただき、「オウンドメディアを含めた保有WebサイトのCV最大化」をミッションとしてプロジェクトに参画。月間のリード獲得数を、1年で3倍にあたる1,500件まで伸ばすという目標を設定しました。
プロジェクト開始時は、CVのポイントが数百あったため、正確なCV数を把握できていない状態でした。そのため、まずはGoogleアナリティクスの整理からスタートし、複数サイトのCVを正確に計測できる体制を構築しました。
また、並行してセッション数の最大化に向けたコンテンツSEO施策を実施。短期間でのグロースが必要だったため、行動量の増加を徹底して2ヶ月間で120〜130記事のリライトと、新規コンテンツの制作を進めていきました。
その結果、半年後には35のキーワードで検索順位1位を獲得、上位10位以内に入っているキーワードも106ワードと、対策した検索キーワードで軒並み上位表示を達成。
セッション数も前年比で7倍、リード件数も10倍以上となりました。それに伴い、案件化率は30%増え、受注率も前年同月比で3倍になり、事業成長に大きく貢献しました。
フォーム改善によってフォームの離脱率減少・CVR改善
A社では、「フォーム(導線の最後)での離脱率が高い」という課題があったため、EFOツールを活用してフォーム内のどこでユーザーが離脱しているのかを調査しました。
その結果、専門的な言葉が多く使われている記述式の設問で離脱率が著しく高いことが判明。そこで、以下のような仮説を立てました。
- 設問の入力に専門知識が必要で、ユーザーは正確な内容を記入するのが困難なのではないか?
- その設問の回答形式を記述式から選択式に変更して入力負担を軽減すれば、その部分での離脱率を下げられるのではないか?
これらの仮説を基に、入力欄を「この中で一番近いものはどれですか?」といった選択式に変更し、いくつかのイラストからユーザーが直感的に選べるようにする改善案を実施。離脱率などを再度測定しました。
また、その他の設問についても同様に、質問の仕方や表現を工夫し、一つずつテストを実行。
その結果、フォームにおける離脱率が減少し、CVRが改善されました。
製品ページの仮説検証によりCVRが1.2倍以上に改善
B社は、BtoBサービスのリード獲得を目的としてWebサイトを運用しています。
リード獲得数をさらに増やすためにサイト全体のアクセス解析を実施。コンバージョンに至ったユーザーの傾向を分析したところ、製品ページ(サービスページ)を経由する傾向があることがわかりました。
そこで、製品ページからコンバージョンまでの経路を詳細に分析してみると、製品ページからフォームへの遷移率をさらに高める余地があることが分かったため、隔週でサービスページ改修のPDCAを回すことに。
たとえば、製品ページの「よくあるご質問」がクリックされているという傾向が分かったため、「サービスの導入をある程度検討しているものの、決め切れていないユーザーが多いのではないか」と仮説を立てました。
その仮説に基づき、製品ページの構成を一から見直し、以下のようにユーザーが欲しい情報を欲しい場所に設置する、という改修を実施。
- 問い合わせCTAだけを設置するのではなく、ハードルの低い「製品資料ダウンロード」のCTAを設け、商品特徴の下に配置
- イメージイラスト主体で構成されていたサービスページを、実際の製品デモ画面主体に変更 など
その結果、サービスページからフォームへの流入率が大きく改善し、CVRが1.2倍以上に。「Webサイトからのリード獲得」という成果に大きく貢献する取り組みとなりました。
データとコンテンツのプロが協働しアクセス数が激増
C社はポータルサイトのアクセス数を短期間で飛躍的に増加させるという課題がありました。そこで、データアナリストとコンテンツマーケターが協働し、課題解決に取り組みました。
このプロジェクトでは、単に「アクセス数を増やす」という表面的な目標ではなく、「ユーザー起点」での改善を徹底しました。検索ユーザーが求めるのは「自分にとってのベストを選べる」環境であると仮説を立て、トップページの検索順位向上に注力しながら、ニーズの高い情報を増やしていきました。
また、全チームメンバーがリアルタイムで進捗を確認できるダッシュボードを構築することで、施策効果の可視化と改善サイクルの高速化を実現。その結果、わずか5ヶ月でアクセス数が目標を大幅に上回り、クライアントの担当者は部門リーダーからマネージャーへと昇格。
プロジェクトメンバー全員が一体となって成果を追求したことが、目標達成の大きな要因となりました。
プロのサポートで効果的なサイト改善を実現するには
サイト改善を効果的に進めるには、自社の課題に合ったコンサルティング会社選びが重要です。選ぶ際のポイントは、4つあります。
- 自社の課題と会社の得意分野が一致している:BtoBやEC、メディアサイトなど、業種や課題に応じた専門性を持つ会社を選ぶ
- 企業の目標を踏まえた提案ができる:単なる改善提案ではなく、企業全体の目標達成に繋がる提案ができる会社を選ぶ
- サイト改善の過程を共有してくれる:透明性を持って進めることで、方向性のズレを防ぐ
- 施策実行までサポートしてくれる:分析だけでなく実際の改善まで一貫して依頼できる
丸投げせず状況を常に把握し、業務範囲を明確にしながら協働することで、成果に繋がるサイト改善が実現できます。
まとめ|サイト改善は目的に合わせて実施しよう
本記事では、サイト改善について解説してきました。
サイト改善は、Webサイトの運用目的によって改善方法が大きく異なります。そのため、自社がWebサイトを運用する目的を再確認し、それに合わせて改善を施していく必要があります。
また、現状を正しく把握すること、それを基に仮説を立てて改善していくことも重要です。憶測でサイト改善をおこなうのではなく、目的や状況に併せて効果的に改善を進めていきましょう。
著者情報
MASAHIRO NISHI
Marketing Strategist / Data Analyst
業界歴16年以上。データ戦略の立案、アクセス解析、 CVR改善、データ活用基盤の構築など、データドリブンなマーケティング組織の構築を支援。電通デジタルを経て2019年にTHE MOLTS参画。
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