リテンションマーケティングとは?具体的な手法や活用事例を解説

武田 大

Marketing Director / Consultant

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リテンションマーケティングとは?具体的な手法や活用事例を解説

リテンションマーケティングとは、既存顧客のリピート化や長期契約など、顧客と継続的な関係を築くことを目的したマーケティング施策のことです。リテンション(Retention)は、日本語で「維持」や「保持」を意味します。

そもそも顧客との関わりにおけるマーケティングの目的は、「新規顧客獲得」と「既存顧客との関係構築」という2つの切り口に大きく分けることができます。

リテンションマーケティングは特に後者に該当し、人口減少社会に直面する日本において国内の新規顧客獲得が従来より難しくなったことや、サブスクリプションやSaaSモデルの誕生により消費者の行動が利用・体験型へとシフトしたことから改めて注目が集まっています。

本記事では、リテンションマーケティングを一から理解するために、その重要性や具体的な手法、成功に導くためのポイントについて解説します。


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リテンションマーケティングは企業にとってなぜ重要か

まずは、企業にとってなぜリテンションマーケティングが重要で、予算を投下すべきなのかについて解説します。

リテンションマーケティングは、主に「LTVの向上」「費用対効果の良さ」「休眠・離反顧客の掘り起こし」「顧客ロイヤリティ向上による新規顧客の獲得」といった4つの観点から企業成長に貢献することができます。

既存顧客のLTVの向上に繋がる

LTV(Life Time Value)とは、「顧客生涯価値」と呼ばれ、顧客が製品やサービスを使う間にもたらす利益のことを指します。LTVは、以下の公式で求められます。

LTV = APRU(1ユーザーあたりの平均単価)× 粗利率 × チャーンレート(解約率)

リテンションマーケティングを用いる一つ目のメリットは、この「APRU」や「チャーンレート」の変数を高められることです

例えば、ECサイト等で特定の商品を見ている時に、「この商品と一緒に購入されている商品」「この商品を見た後に買っているのは?」「この商品と類似した商品」といったレコメンドを目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

これは、合わせ買い(クロスセル)や購入を検討中のしている商品より高価格機能な商品を継続購入(アップセル)してもらう紹介することにより、LTVを高めようとするリテンションマーケティング方法の一つです。

Amazonにおけるクロスセルとアップセル

購買頻度を高めるためには、キャンペーン情報の定期的な配信や、会員限定のクーポンの配布、継続購買期間を長くするためには、カスタマーサポートの充実といった施策も有効でしょう。

新規顧客獲得と比較した際の費用対効果の良さ

リテンションマーケティングは、一般的に新規顧客獲得と比較すると費用対効果(ROI)が良い施策と言うことができます。マーケティングの考え方の一つに、「1:5の法則」があります。これは、新規の顧客を獲得するためには、既存顧客の5倍のコストが発生するという法則です。

新規顧客を獲得するためには、自社の製品やサービスを知ってもらうことから始まり、興味や関心を高めるためのナーチャリング活動など、最終的に受注に到るまでに長いフローを必要とし、一般的に多くのコストが発生します。

対する既存顧客は、既に自社の商品・サービスを利用したことがあるか、過去に一定の興味関心を抱いていることが前提となります。そのため、再購入や契約の継続を促すために、新規顧客獲得ほどの多くのコストを必要としません。

もちろん新規顧客を獲得することも経営戦略において非常に重要なことですが、同じコスト・工数の条件でマーケティング施策を打つのであれば、新規顧客よりも既存顧客にアプローチする方が、費用対効果を得やすい側面があります。

休眠顧客の掘り起こしができる

「休眠顧客(離反顧客)」とは、過去に製品購入やサービス利用があったものの、その後一定期間以上、購入や利用がない顧客を指します。

休眠顧客は過去に自社の製品・やサービスに興味や関心を抱き、購入の意思決定を下した顧客です。そのため、なぜ利用を辞めてしまったのか、そのボトルネックとなる原因を探り解決策を提案することで、将来的に優良顧客になる可能性を秘めています。

例えば、業務効率化ツールの導入を決めたものの、使い方がよく分からず利用を辞めてしまった法人顧客に対して、機能面や使い方について丁寧にサポートする、活用事例をコンテンツ化して配信するといった施策を用いることで、再度利用意欲を高めることができます。

またMAツールなどを活用し、一定期間サービスへのログインや商品の購入がない顧客をセグメントし、ステップメールを配信することで利用復帰を促すといったリテンション施策が取られることもあります。

顧客のロイヤルティ向上により新規顧客獲得がしやすくなる

迅速なサポート体勢の充実やサービス自体の利便性を高めることでも、顧客ロイヤリティの向上が見込めます。顧客ロイヤリティとは、特定のブランドやサービスに顧客が抱く信頼度や愛着のことです。

顧客ロイヤリティの向上は、顧客の「購入頻度」や「購入単価」を引き上げるだけでなく、新規顧客獲得にも寄与します。その代表的な例が、ポジティブな口コミの発生です。

Emotion Tech(エモーションテック)社が実施した「顧客ロイヤリティに関する調査」によると、ロイヤリティの高い顧客の多くが、周囲にブランドやサービスを推奨することが分かりました。とあるスポーツメーカーでは、顧客ロイヤリティの高い85%の顧客が、周囲にスポーツメーカーをおすすめしているという結果も出ています。

また、読者の方の中にはAmazonや楽天をはじめとするECサイトで、商品の口コミやレビューを書いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。これらの口コミやレビューの内容がよければ、新規顧客に良い印象を与えるのは間違いないでしょう。

このようにリテンション施策を通じて、顧客の満足度やロイヤリティを高めることで、既存顧客だけでなく新規顧客獲得にも大きく貢献します。

リテンションの成果指標として何をみるべきか

ここからは、リテンションマーケティングにおいて成果指標として見ていくべきいくつかの要素を解説します。

リテンションレート(既存顧客維持率)

リテンション施策の成果を測る指標として「リテンションレート(既存顧客維持率)」が挙げられます。リテンションレートは以下の公式で求められます。

リテンションレート(%)=継続顧客数 ÷ 新規顧客数 × 100

 例えば、先月に新規顧客を100人獲得し、今月そのうちの30人がサービスの利用を継続した場合、リテンションレートは、30%(=30÷100×100)になります。同様に解約率(チャーンレート)という指標もありますが、こちらは解約側に焦点を当てた指標で、上記の例で言えば、解約率は70%(=70÷100×100)になります。

リテンションレートは、業種や業態・ビジネス形態によってまちまちです。まずはリテンションレートをしっかりと認識すること、そしてリテンション施策によって、どのような変化が表れたのかをモニタリングしましょう。

ユニットエコノミクス

仮にリテンションレートが向上したとしても、顧客単価が安くなったり、購入頻度が落ちてしまえば、ビジネスの健全性を保つことはできません。

その際に重要な指標が「LTV(顧客生涯価値)」と「CAC(顧客獲得単価)」を組み合わせたユニットエコノミクスという指標です。LTVとCACはそれぞれ、顧客一人がどれだけ利益を生み出すか、顧客一人を獲得するためにはどれだけコストがかかるかを表す指標です。

ユニットエコノミクスの算出方法は、以下の通りです。

ユニットエコノミクス = LTV ÷ CAC

例えば、ECサイトにおいて一人の会員が生み出す利益(LTV)が10万円、一人の会員を獲得するコスト(CAC)が3万円だったとします。このような場合、ユニットエコノミクスは、約3.3と算出することができます。

当たり前の話ですが、LTVよりもCACが上回った場合(ユニットエコノミクスが1を下回る場合)は、長期的にビジネスを維持することはできませんし、仮にLTVがCACを上回ったとしても、その数値が低ければ、こちらも同様にビジネスの拡大は見込めません。

ビジネスを健全に運営していくためには、

  • LTV > CAC × 3
  • CACの回収期間が12ヶ月以内

の上記の2点をクリアしていることが望ましいと言えます。

ユニットエコノミクスを把握することで、新規顧客を獲得するためのマーケティン費用の妥当性や、どこまで赤字を許容できるかなどの判断基準となります。

リテンションマーケティングの具体的な9の手法

ここからはリテンションマーケティングを行うためには、具体的にどのような手法があるのかを見ていきましょう。

1. メルマガ配信

既存顧客に対して、メール配信を用いて、リテンションを図る手法です。製品やサービスの機能や使い方に関する情報や、割引クーポンやキャンペーン情報などを顧客に届けることによって、既存顧客の製品やサービスへの理解度の促進や、リピート購入を期待できます。

▼ポイント

メルマガを配信している企業にありがちなのが、メールをただ送りっぱなしになっていることです。しっかりと成果につなげるなら、メール配信の目的・目標を定義し、メール送付後のデータ(開封率・クリック率など)を計測・分析することで改善し続けることが欠かせません。

具体的な運用方法のコツについては、別記事「企業の売上に繋がるインサイドセールスを、プロはどう実践しているか #MOLTS潜入録」で触れていますので、ぜひ合わせてご覧ください。

2. レコメンド

レコメンドとは、ECサイト等で購買履歴や閲覧履歴、属性などをもとに、顧客のニーズを把握し、おすすめの商品やサービスを紹介する手法です。購入単価や顧客単価を上げるアップセルやクロスセルに活用されます。

3. SNS

リテンションマーケティングにSNSが活用されるケースもあります。例えば、NTTドコモでは、Twitterで公式アカウント「ドコモ公式サポート」を2013年に開設。ドコモユーザーに向けて、新商品の紹介や、スマートフォンの使い方をTwitter上で解説している他、メンテナンスや災害時のアナウンスをいち早く投稿しています。

このように継続的にSNSで顧客への情報発信をすることで、顧客満足度の向上や、商品やサービスへの興味・関心度の維持に繋がります。

4. プッシュ通知

スマホアプリの休眠顧客に有効的なのが「プッシュ通知」です。プッシュ通知とは、スマホ画面に、クーポン情報や、キャンペーン情報など任意のメッセージを表示する機能のことです。

スマホアプリは気軽にインストールができる反面、継続して利用するユーザーは限られてきます。モバイル広告効果の計測やアドフラウド防止のソリューションを提供する独企業「Adjust社」が実施した調査では、アプリをインストールしたユーザーの継続率は7日後には21%まで低下します。

アプリはインストールしているものの、離脱してしまった休眠顧客に対して、プッシュ通知を行うことによって、再度アプリ利用への復帰を期待できます。メールソフトをわざわざ開く必要があるメルマガ配信と比較すると、一般的に開封率が高いのもプッシュ通知の特徴です。

5. リテンション広告

リテンション広告もアプリのユーザーに対して、休眠顧客の復帰や既存顧客の利用促進のために実施されることが多い施策です。広告効果計測ツールを活用し、SDKをアプリ内に実装することで、ユーザーデータを計測、アプリのユーザーに対して広告出稿ができます。

例えば、30日以内にアプリの起動がないユーザーに対して、新しいイベントやキャンペーン情報等を広告配信することで、アプリ復帰を促します。

6. カスタマーサポート(お客様窓口)

カスタマーサポートとは、顧客からの問い合わせに対応する業務や組織のことを指します。リピート購入やサービスの継続利用を促すためには、契約後のアフターフォローが欠かせません。電話やメールの他、最近ではチャットやLINEをで問い合わせに対応するケースも増えています。

顧客が抱えている疑問点や不明点を解消することで、顧客満足度の向上に繋がるだけでなく、顧客の「生の声(VOC)」を収集することにも役立ちます。収集したVOCを開発部門とマーケティング部門と連携することで、商品やサービスの質の向上や、マーケティング施策に活用できます。

7. カスタマーサクセス

カスタマーサポートが、顧客らの問い合わせに受動的に対応する側面があるのに対して、カスタマーサクセスは、顧客の事業成長や成功を目的とし能動的に顧客支援を実施します。

そのため、顧客のサービス利用率や利用状況といったデータをもとに、パフォーマンス向上のためにアドバイスを行います。

8. 各種ツールの導入

CRMツール

CRM(Customer Relationship Management)ツールとは、顧客関係管理ツールと訳され、顧客の属性や購入履歴といった顧客データを効率よく管理できる他、メール配信や問い合わせ管理、分析といった機能を有しています。

顧客の情報を一元で管理することで、顧客のニーズの正確な把握や一人ひとりに合わせた最適な提案を実現します。

DMP

DMPとは、「データマネジメントプラットフォーム(Data Management Platform)」の略で、インターネット上に蓄積される様々なデータを、一元管理するためのプラットフォームのことです。

自社で保有する「顧客情報」や、サイトへの「アクセスログ」、「広告配信」などのデータをDMPで管理することで、客一人ひとりに合わせた最適な提案を実現します。CRMやMAツール、広告配信ツール、POSデータなどと同期させて、リテンションマーケティングに活用されることが多くなっています。

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DMPについて詳しく知りたい方は、別記事「DMPとは?データ解析のプロが種類や活用事例を分かりやすく解説」で解説していますので、そちらも参考にしてください。

9. オフラインイベントの開催

直近ではコロナウイルスの感染拡大の影響で、下火になっていますが、オフラインイベントもリテンションマーケティングの有効な手段の一つです。イベントの形態は様々ですが、ユーザー同士の交流会や新商品の体験会、ワークショップなどが挙げられます。

ユーザー同士の交流会(通称、ユーザー会)では、ユーザー同士で課題を解決することや、交流を深めることによって、顧客ロイヤリティを高めることに寄与します。

リテンションマーケティングを成功に導くためのポイント

続いて、リテンションマーケティングを成功に導くにあたり、担当者が頭に入れておくべきポイントについて解説します。

データを集め、顧客を深く知る

リテンションマーケティングを成功に導く最初のステップは、顧客について深く知ることです。顧客がどんな属性で、過去にどんな商品を購入しているのか、利用状況はどのような状態なのか、などをデータを元に分析していきます。

しかし、よくあるケースが顧客データそのものを収集していないケースや、収集しているものの分析に活用できないケースです。例えば、カスタマーサポートや営業がCRMに顧客情報を入力していない、入力はしているもののデータに欠損がある、データが部署ごとに分断され全社的に活用できないといったケースが考えられます。

人的に管理できる顧客数なのであればエクセルなどに顧客情報をしっかりと入力する、膨大な顧客を抱えているのであれば、CRMツールやMAツールを導入するなど、効率よく顧客データを収集できる体制を整えましょう。

成果指標を明確にする

リテンションマーケティングの施策は様々ですが、いづれの施策を実施するにせよ、成果指標は明確化すべきです。本記事内で解説した「リテンションレート」や「ユニットエコノミクス」という指標を用いることによりビジネスの健全性を可視化できます。

例えば、サブスクリプション型のビジネスでは、新規の会員獲得のために無料キャンペーン等を実施するケースが往々にしてあります。ただしキャンペーンの結果、新規会員を獲得できたとしても、ビジネスとして成長性・拡大性があるかどうかは別の問題です。

獲得した顧客のLTVやリテンションレートを把握し、ユニットエコノミクスと掛け合わせて見ることが大切です。同時にリテンション施策を実施したら、どのようにこれらの指標に変化があったのかを見ていきましょう。

顧客をセグメントし、One to Oneマーケティングを実現する

リテンションマーケティングの具体的な施策を実行する前に、顧客をセグメント(分類)して、それぞれの顧客に対して最適なコミュニケーションを図る必要があります

セグメントによく用いられるのが、「RFM分析」です。

  • R(Recency):直近の購入日
  • F(Frequency):購入頻度
  • M(Monetary):累計購入金額

これらの指標を分析することで、「優良顧客」や「休眠顧客」、「新規顧客」などを見つけ出し、それぞれのセグメントに対して、最適な施策を打つことができます。

この他にも、顧客の年齢や性別・居住地・趣味や嗜好など様々なセグメント方法がありますが、いづれにせよ顧客一人ひとりに刺さるコミュニケーション戦略を考えてからマーケティング施策を展開しなければ、成果には繋がりません。

例えば、優良顧客に対してクロスセルやアップセルを目的として配信するメールと、休眠顧客に対してサービスの利用復帰を目的としたメールでは、それぞれタイトルや文面などが異なってくるはずです。それぞれの顧客が何を求めているかを見極めて、セグメントごとに施策を打つ必要があるでしょう。

リテンションマーケティングの活用事例

最後にリテンションマーケティングが、企業でどのように活用されているのか、具体的な事例についてみていきます。

事例1:ユーザーの視聴データを分析し、LTV向上に寄与

リテンションマーケティングの代表的な事例として、「Netflix」や「Amazon Prime」などのサブスクリプション型の動画配信サービスが挙げられます。

これらの動画配信サービスは、初回登録時に1ヶ月程度の無料配信キャンペーンを実施しています。また、新規会員を獲得するための販促費や、映画やドラマのストリーミング権を取得するための費用がかかっているため、顧客が長期契約をしなければビジネスを拡大することができません。

Netflixでは、ユーザーがどんなコンテンツを視聴したのか、どのくらいの速度、どんなデバイスで、1日のうちどの時間帯に観たのかなどユーザーの行動データを収集〜分析。個別のユーザーにおすすめのコンテンツをレコメンドすることや、ユーザー全体の視聴傾向を掴むことでオリジナルコンテンツの制作に活かしています。

ユーザーの行動データを施策に活かすことで、解約率(チャーンレート)を引き下げ、LTVを向上させています。

事例2:DMPを活用して、顧客一人ひとりに合わせたパーソナライズマーケティングを実現

ゴルフダイジェストオンライン(以下、GDO)は、全国のゴルフショップの情報やゴルフ場の予約、また中古ゴルフクラブ・ゴルフボール・ゴルフウェアなどの売買情報を発信するゴルフメディアです。

GDOでは、顧客が自社のWebサイト上で、どのような行動をしているのかを把握できておらず、最適なコミュニケーションを取れていないという課題を抱えていました。

そこで、インターネット上に蓄積される様々なデータを、一元で管理するプラットフォームであるDMPを導入。自社で保有する会員データやゴルフ場の予約実績、Webサイトの閲覧履歴を集約し、レコメンデーションやLP最適化といった自社サイト内でのコミュニケーション施策を実施。週末にゴルフ場の予約をしている会員に対して、プレーに必要なボールや消耗品のクーポンを配信するなどして、売上アップに貢献しました。

参考:会員DBと連動させたプッシュ通知でアクティブ率が10%向上!『GDO』の事例

事例3:ユーザー会を実施し、顧客のファン化を促進

オウンドメディアやコンテンツマーケティングに活用できるSEO分析ツール「ミエルカ」を展開する株式会社Faber Companyでは、同ツールの導入企業1,000社を対象に2ヶ月に1回ペースでユーザー会を開催しています。

ユーザー会を実施した背景には、WebマーケティングやSEOの担当者が会社内に少なく、情報共有ができないというユーザーの声があります。そこで同社が、ミエルカを導入している企業の担当者を集めてユーザー会を実施することにより、ツールの使いかやツールを活用した新しい施策など、ユーザー同士の情報共有を促すことにより、不明点や疑問点を解消し、ツールの継続利用に繋がると考えました。

結果的に、「ツール活用のコツを掴んだ」「成果が出た」「仲間ができた」といった意見が挙がり、ファン化の促進に繋がりました。また導入企業の他部門からの問合せも増え、アップセルにも寄与しています。

参考:MIERUCAのカスタマーサクセス――ファン化につながるユーザー会の作り方

まとめ|データから顧客を理解し、リテンション向上へとつなげよう

本記事では、リテンションマーケティングの重要性や具体的な手法、成功に導くためのポイントについて解説しました。

マーケティング施策は、新規のリード獲得数や受注数などに目がむきがちですが、事業の売上を見たときに、既存顧客と良好な関係を築き、継続的な購買やサービス利用に繋げるかは非常に重要な要素です。

既存顧客がどんなニーズを持っているのか、またどんな不満を抱えてサービス利用から離脱してしまったのかなどといった観点から顧客を深く知り、顧客ひとり一人に合わせて最適なリテンションマーケティングを展開しきましょう。

この記事を書いたメンバー

DAI TAKEDA

武田 大

Marketing Director / Consultant

1986年生まれ。リクルートでの法人営業、中小企業向けのマーケティング会社で勤務した後、2019年4月にMOLTSに参画し、2020年3月より子会社KASCADEに所属。延べ30社以上のBtoBマーケティングを支援。リードジェネレーション、インサイドセールス立ち上げ/改善、MA活用、CSなどのインバウンドマーケティングの戦略立案、改善/実行支援やABM戦略の立案/改善/実行、インハウスでの戦略設計、施策実行のオンボード支援など、一気通貫してBtoBマーケティングを支援する。2020年9月より同社執行役員に就任。

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