リスティング広告のやり方|広告グループの設定、予算配分の決め方
この記事でわかること
- そもそもリスティング広告とは何か、2つの特徴
- リスティング広告が向いている企業、向いていない企業の特徴
- リスティング広告の出稿手順と成果を出すために出稿前にやるべきこと
事業の売上拡大や新規顧客の開拓のために「我が社でも、リスティング広告を始めてみたい」と考えている企業も多いのではないでしょうか。リスティング広告は、言葉だけを聞くと何やら難しそうに思えますが、掲載を開始すること自体はそれほどハードルの高いことではありません。
なお、初心者の方は勘違いしてしまいがちなのですが、リスティング広告は出稿すること自体が目的ではありません。リスティング広告の本質や、どのような考えで出稿を行えば良いのかをしっかりと頭に入れて、求めている成果を出していきましょう。
本記事では、リスティング広告をイチから始める方に向けて、アカウント開設〜広告出稿までの手順を分かりやすく解説するとともに、基礎知識である予算や費用の考え方、リスティング広告で成果を出すために覚えておくべきポイントについて解説します。
また、リスティング広告を出稿した後の運用の指標や改善方法を知りたい方は、以下記事をご覧ください。
リスティング広告の運用にお困りではないですか?
- リスティング広告の成果が上がらず、何からはじめれば良いかが分からない
- 代理店に任せっきりで社内にノウハウがなく、今が最適な状態なのかわからない
- インハウスでの運用を検討している
現在、上記のようなお困りごとがありましたら、ぜひとも私たちMOLTSへご相談ください。リスティング広告に精通したプロフェッショナルが、御社に最適なプランをご提案させていただきます。まずはサービスページをご覧ください。
まず知っておくべきリスティング広告の特徴
リスティング広告とは、主にGoogleやYahoo!JAPANといった検索エンジンでユーザーが検索したキーワード(検索語句)を元に、検索結果画面に掲載されるテキスト形式の広告のことです。ユーザーの検索キーワードに連動して掲載されるため、「検索連動型広告」とも呼ばれています。
Web広告には、ディスプレイ広告(バナー広告)やSNS広告など様々なものがありますが、リスティング広告を出稿するメリットや他の手法との代表的な違いには、以下のようなものがあります。
- キーワードに対して広告を出稿する
- 購買意欲の高いユーザーに対して広告を届けられる
- 低予算で開始できる
- SEOよりも即効性と柔軟性が高い
この中で、特に重要なのが「①キーワードに対して広告を出稿する」「②購買意欲の高いユーザーに対して広告を届けられる」の2点です。
キーワードに対して広告を出稿する
リスティング広告では、特定のキーワードで検索したユーザーに対して広告を表示します。例えば、化粧品メーカーであれば、「化粧品 おすすめ」と検索しているユーザーに対して、ピンポイントで広告を掲載できるのが特徴です。
配信するキーワードを細かく設定することができるため、自社で売りたい商品やサービスとの親和性を考慮して決めていきます。また、キーワード毎にいくらで入札するかを自由に設定でき、予算に応じて柔軟に運用できるのがリスティング広告のメリットと言えるでしょう。
購買意欲の高いユーザーに対して広告を届けられる
購買意欲の高いユーザーにアプローチできる点も、リスティング広告の魅力です。そもそも検索(行動)とは、ユーザー自身が何かを買いたい・知りたい・行動を起こしたいと考えているときに起きるものです。
例えば、引越しの予定が全くないのにも関わらず、「賃貸マンション」「都内 賃貸 安い」といったキーワードで検索することはありませんよね。これらのキーワードは直近または近い将来に引っ越しを検討しているから検索されるものです。同様に、旅行の予定が無いにも関わらず、「国内旅行」「箱根 ホテル」といったキーワードで検索しませんよね。
このように、ターゲットとなるユーザーが検索するであろうキーワードに的確に広告を表示することで、ニーズを抱えているユーザーを効率よく集客し、売上の拡大へと繋げることができます。
リスティング広告のその他の特徴や覚えておくべき用語について知りたい方は、以下記事をご覧ください。
リスティング広告の費用ってどうやって決まる?
リスティング広告の費用を考えるのにあたり、まず頭に入れておくべきことは、リスティング広告の代表的な媒体であるGoogle広告・そしてYahoo!広告ともに、クリック課金制(PPC:Pay per Click)を採用していることです。
クリック課金制とは、文字通りユーザーが広告をクリックする度に費用が発生する仕組みです。つまり、ユーザーの検索結果画面に広告が表示されても、クリックがされなければ費用が発生しないことになります。
リスティング広告を出稿する際には、特定のキーワードに対して、最高でいくらまで支払うといった「入札単価」を設定します。
この入札単価は広告主が自由に設定することができますが、各社がこぞって出稿したい競合性の高いキーワードであればあるほど、広告表示に必要な入札単価は高騰します。このようなキーワードに対して、入札単価を低く設定しすぎてしまうと、ターゲットに広告を表示する機会を失ってしまうことになります。
リスティング広告の掲載の有無や掲載順位は、入札単価の高低のみで決まるものではなく、広告の品質や広告フォーマットなどの要素が関わってきます。
リスティング広告は、数百円から始められるため「低予算である」と言われますが、求めている成果を出すためには、キーワードの競合性や媒体ごとの相場感などを正しく理解し、適切な入札価格を設定することが欠かせないことを覚えておきましょう。
リスティング広告の掲載順位の仕組みについて詳しく知りたい方は、以下記事をご覧ください。
日や月ごとに予算の上限設定が可能
リスティング広告がクリック課金制であることを解説しましたが、想定していた以上に広告がクリックされ、予算をオーバーしないか心配と考える方もいるでしょう。
リスティング広告は「1日あたりの予算」や「月間予算」を自由に設定することが可能です。つまり、クリックが多く予算がオーバーしそうな時には、日単位もしくは月単位で広告の表示を媒体側でコントロールし、基本的に設定した予算がオーバーしないように抑えることが可能です。
リスティング広告の予算はどうやって決める?
リスティング広告を始めるにあたり、どれくらいの予算を投下すべきは非常に悩むところです。「リスティング広告の費用ってどうやって決まる?」の章でも解説しましたが、予算は広告主が自由に設定できるため、最低でもこれくらい必要といった正解がある訳ではありません。
とは言っても、多くの企業では、リスティング広告の開始時にはあらかじめ予算を確保しておく必要があります。この際に役立つ予算の決め方が、リスティング広告の成果目標から逆算する方法です。
- 目標CPA × 目標CV数 = 必要予算
CPA(Cost per Acquisition)とは、コンバージョンを1件獲得するために必要な費用のことを指します。また、目標CPAとは、利益を出しつつ、1件の成果を出すために目標とする単価のことです。
仮に目標CPAを3,000円と設定し、月間で獲得したいコンバージョン数を100件とした場合、必要な予算は300,000円(3,000円×100件)となります。
なお目標CPAの算出方法は、商材の原価や利益率から決めていきます。例えば、ひとつ10,000円の化粧品(原価5,000円)の広告をリスティング広告で出稿するとします。CPAを5,000円に設定してしまうと、商品が売れても利益率は0%になってしまいます。
これを目標CPAを3,000円に設定することで、リスティング広告で化粧品が売れる度に、単純計算で2,000円の利益を得られることになります。目標CPAの決め方は、ビジネスモデルや商材によって大きく異なります。同じ化粧品でも定期購入(継続購入)が見込めるのであれば、仮に目標CPAを5,000円に設定しても長期的に投資に見合うリターンを得られる可能性があります。
自社のビジネスモデルや商材、またリスティング広告の目的を意識した上で、目標CPA並びに広告予算を決めていきましょう。
目標CPAをはじめとするリスティング広告予算の決め方について知りたい方は、以下記事をご覧ください。
- リスティング広告の成果が上がらず、何からはじめれば良いかが分からない
- 代理店に任せっきりで社内にノウハウがなく、今が最適な状態なのかわからない
- インハウスでの運用を検討している
リスティング広告が向いている企業、向いていない企業
リスティング広告はキーワードに対して入札するため、検索が行われてさえいれば広告出稿の機会がある一方で、広告費を使用するため利益を出すという観点では企業・業種・商材によって向き不向きがあります。
リスティング広告が向いている企業
リスティング広告が向いている企業の特徴は、「検索ニーズが多く、粗利額も大きい」商材・サービスを扱っていることです。例えば、下記のものが考えられます。
- 客単価が高く、粗利も高いもの(不動産、リフォームなど)
- 客単価は低くても、リピートが見込めるもの(健康食品、化粧品など)
- 競合の商品と比べ、明らかに商品の優位性を持っているもの(安い、知名度が高い)
- ネガティブ・コンプレックス系商材(カードローン、育毛剤など)
- 期間限定だが一時的にニーズが高まる商材(おせち、お中元など)
上記に該当している場合、リスティング広告実施で成果が出せる可能性が高いです。しかし、既に他社もリスティング広告を実施しているので、競合性が高くなりがちです。競合調査を事前にしっかりと行い、リスティング広告を開始しましょう。
リスティング広告が向いていない企業
リスティング広告が向いていない企業の特徴は、「検索ニーズが少なく、粗利額が小さい」商材・サービスでしょう。
- 低単価かつリピート性の低いもの(100円ショップや文房具)
- 類似商材が市場に溢れており、優位性が低いもの(どこの店舗にもある書籍やCD)
- 極端に認知が低く、検索自体が行われにくいもの(用途が極めて限定的なネジ)
- Web上で成果が完結しにくいもの(店舗誘導を成果とするレストラン)
上記に該当している場合、一度自社サービスと関連性の高いキーワードで実際に検索を行い、リスティング広告が掲載されているかどうか確認してみることを推奨します。
仮に表示がされなかった場合でも、もちろんリスティング広告をやってはいけない訳ではなく、実施前に自社の商品・サービスの特性を理解し、戦略を練った上であれば一定の成果を上げられる可能性が高まります。
実施有無に際しては、広告代理店等に解決策がないか相談してみることも視野に入れるといいでしょう。
リスティング広告で成果を出すために出稿する前にやるべきこと
記事の冒頭でも触れましたが、リスティング広告の目的は、広告を出稿することではありません。出稿してもクリックをされなければ意味がありませんし、クリックされてもコンバージョンに繋がらなければ、施策として成功してるとは言えないでしょう。
特に初めてリスティング広告を出稿してみるという方は、出稿の手順だけに目がいきがちですが、リスティング広告を成功に導くためには、今いちど広告を出稿する目的とそのゴールやターゲットの明確化、競合調査が欠かせません。
ここでは、リスティング広告を出稿する前にやるべきことについて見ていきます。
広告を出稿する目的とゴールを考える
まず考えるべきことは、「何のためにリスティング広告を配信するのか」、その目的を明確にすることです。リスティング広告の運用目的は、事業内容や事業フェーズによって、様々です。
例えば、コンバージョン数の最大化を目的とした場合、売上拡大を目的とした場合、利益率の最大化を目的とした場合、それぞれ似たような目的のように感じますが、実際の戦略構築や運用の方法は異なってきます。
仮にコンバージョンの最大化を目的としたケースでは、多少の利益率の減少を覚悟し、(目標)CPAを高く設定しつつ、手広くキーワードを網羅し、コンバージョンを最大限に獲得していくといった運用の仕方ができます。
逆に利益率の最大化を求めるケースでは、利益率の高いキーワードに配信を絞るといった運用ができます。
このようにリスティング広告の配信の目的によって、いわゆる「攻め方」が変わってきます。ただ闇雲に配信するのではなく、しっかりと目的を定義し、それに沿った運用が必要です。
また、リスティング広告を運用した結果、目的を達成することができたのかを判断するゴール(KPI)を設定することも忘れてはいけません。広告費は、企業にとっての「投資」です。投資をした結果、この数値を達成することができれば、施策が成功しているといった基準を作らなければいけません。
例えば、月100万円でリスティング広告を運用し、月に10件のコンバージョンを獲得したとします。この結果は、成功と言えるでしょうか、はたまた失敗でしょうか。もちろん、この質問の答えは、扱っている商材の単価や利益率、そして運用の目的によります。
運用の目的に応じて、月に〇〇件のコンバージョンを獲得できれば成功、◯◯万円の売上を越えれば成功といったKPIを定義しましょう。
リスティング広告の費用対効果やKPIの定め方について知りたい方は、以下記事をご覧ください。
ターゲットを明確にする
目的やゴールの定義ができたら、次にリスティング広告のターゲットを明確にしましょう。
リスティング広告だけでなくWeb広告またWebマーケティング施策の全ては、ユーザーと企業のコミュニケーションに過ぎません。入札額や運用方法に目を向ける前に、「誰に(Whom)」「何を伝えるのか(How)」を決めていくことが大切です。
例えば、BtoBの商材であれば、決裁権者に向けたコミュニケーションと現場レベルの担当者に向けたコミュニケーションの取り方は異なり、ターゲットに応じてクリエイティブや広告文・キーワードなどの調整が必要です。
競合やマーケットの状況を分析する
最後に、競合やマーケットの状況を分析することも忘れてはいけません。競合がどのようなキーワードで広告を配信しているのか、またタイトルや広告文でどのような内容を訴求しているのか、ランディングページ(遷移先ページ)はどのように構成されているのかなどをチェックしましょう。
例えば、競合が「初回購入無料」といったキャンペーンを打ち出していた場合、自社で「初回10%OFF」のキャンペーンを訴求しても、その効果は薄れてしまいます。特定のキーワードで配信をした時に、ユーザーの目にどのように映るのか、また結果的にどのようなアクションを喚起することができるのかも含めて分析することが大切です。
- リスティング広告の成果が上がらず、何からはじめれば良いかが分からない
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- インハウスでの運用を検討している
広告アカウントの構造を理解しよう
リスティング広告の出稿手順では、「キャンペーン」「広告グループ」といった聞き慣れない単語が出てきます。具体的な手順を見る前に、まずは広告アカウントの大枠を簡単に理解しておきましょう。

リスティング広告のアカウントは、「キャンペーン」「広告グループ」、そして「キーワード」と「広告」の4つの要素で構成されています。
- アカウント:アカウントとは、広告運用における最上位の管理単位です。メールアドレスやパスワード・会社名・支払い情報などはアカウントに紐づきます。
- キャンペーン:アカウントの下の階層が「キャンペーン」と呼ばれる単位です。1日の予算の設定や、広告の掲載先(検索・ディスプレイなど)、配信デバイス・入札方法などを決定します。
- 広告グループ:実際に配信するキーワードや広告を取りまとめる単位です。広告グループやキーワードごとの入札単価などを設定します。
- キーワード / 広告:キーワードのマッチタイプ(配信条件)、広告のタイトル・説明文・URLなどを設定します。
リスティング広告の出稿手順
ここからは、具体的にリスティング広告の出稿手順について解説します。Google広告を例に説明していきますが、大まかな手順はYahoo!広告でも変わりません。
実際にリスティング広告を掲載〜運用するまでの一連の流れは、以下のイラストのようになります。
Google広告・Yahoo!広告のリスティングには配信機能やターゲティング方法に若干の違いがあります。それぞれの特徴について知りたい方は、以下記事をご覧ください。
STEP1:広告アカウントの作成

リスティング広告を始めるためには、まず広告アカウントが必要になります。Google広告の公式ページから「今すぐ開始」のボタンをクリックし、アカウントを開設しましょう。
なお、アカウントを開設する際に、ビジネス用のメールアドレスとウェブサイト(URL)が必要になります。
▶︎Yahoo!広告の場合は、こちらのページから広告を始めることができます。
STEP2:キャンペーンの作成
アカウントを作成すると、キャンペーン作成ページに遷移します。

上記のようなページが表示されます。こちらは「スマートアシストキャンペーン」と呼ばれるもので、広告の目標や1日の予算などを入力するだけで、簡単に広告配信を開始できるものです。こちらのキャンペーンガイドに従うことで、誰でも簡単にリスティング広告の配信を始められ、運用もGoogleの機会学習が自動で行ってくれます。
初めての配信におすすめですが、キーワード選定を自社で行うことや、細かいチューニングができません。今回は、より狙いを持った配信を行うために手動で設定する手順を解説します。
「エキスパートモードに切り替える」をクリックすると、以下のような画面が表れます。

ここで、キャンペーンで達成したい目標を選択します。該当の目標を選ぶことで、その目標達成に役立つ機能が表示され、何をどのように設定するべきか判断しやすくなります。
Google広告における、それぞれの目標の用途や詳細は、こちらのページで詳しく解説されていますので、迷われた方は参考にしてください。
今回は、「販売促進」を選択してみます。続いて、キャンペーンタイプを選択する画面が表示されます。

キャンペーンタイプでは、広告の掲載先や利用できる設定を決めます。今回は、リスティング広告を配信するので「検索」を選択し、「続行」のボタンをクリックしてください。

ターゲティングとオーディエンスを選択します。今回は、国内での配信を想定して、地域は「日本」、言語は「日本語」を選びます。なお、地域を細かく設定することにより、その地域に住んでいる人や頻繁に訪れる人にのみ配信することも可能になります。
オーディエンスとは、特定の興味や関心、意図、ユーザー属性を持つと Google が推定したユーザーのグループです。子供の有無や配偶者の有無、住宅所有の有無など特定のオーディエンスのみに配信が可能になります。後から設定できるため、ここでは飛ばしておきます。

続いて、予算と入札単価を設定していきます。予算には、1日あたりの平均費用を入力します。あくまでも平均費用なので、トラフィックの変動や広告の投資収益率が高くなると予測される場合は、1日に消化する費用が入力した額を超える可能性はあります。
ただし、月の請求額は、1日の平均費用×30.4日を超える額になることはありません。(※詳しくは、Google広告の「1 日の費用が 1 日の平均予算を超える場合がある理由」をご覧ください。)
入札単価では、広告キャンペーンで重点をおきたい指標を選び、それに応じた最適化を目指す単価設定を行います。仮に「クリック数」を選択した場合、クリック数が最大になるような入札戦略が行われるという意味になります。
選択できる種類は、主に「コンバージョン」「コンバージョン値」「クリック数」「インプレッションシェア」の4つになります。(※コンバージョン・コンバージョン値を選ぶ場合は、別途コンバージョントラッキングの設定が必要になります。)
ここでは、最も一般的な入札戦略である「クリック数」を選択します。

広告表示オプションとは、広告文の他に追加のテキストやリンク・電話番号などを表示できる機能です。興味喚起できるキャッチコピーや、アプリへの誘導、商品の詳細情報(価格やレビュー)を上手に広告に盛り込むことができると、画面占有率も上がり、クリック率も向上しやすくなります。

選択できる広告表示オプションは、Google広告とYahoo!広告で若干の違いがありますので、事前に確認しておきましょう。
▶︎Google広告の広告表示オプションの詳細は、こちら
▶︎Yahoo!広告の広告表示オプションの詳細は、こちら
広告表示オプションが選択できたら、「保存して次へ」をクリックしてください。
STEP3:広告グループの設定 / キーワード選定

次のステップでは、キャンペーンの下の階層にあたる「広告グループ」の設定を行っていきます。
まず決めるのが、広告グループの種類です。
- 標準
- 動的広告
「標準」を選択すると、指定したキーワードに基づいて配信が行われます。一方の「動的広告」を選択すると、指定したウェブサイトのコンテンツ内容と関連性の高いキーワードをGoogleが抽出し、自動で広告文を作成し配信します。
動的広告は、キーワードの選定や登録・広告文の作成といった業務を代替してくれるので、運用担当者の負担を減らすことができます。ただし、自動で作成するため日本語的におかしな表現で配信される可能性や、本来出稿したくないキーワードで、配信される可能性があることを覚えておきましょう。
今回は、「標準」を選択して、次に進みます。
キーワードには、ターゲットとなるユーザーが検索するであろう単語を入力していきます。検索ボリューム(月間でユーザーが検索する回数)や、キーワードごとのユーザーのモチベーションを加味しながらキーワードを選定しましょう。
この際には、Googleが提供するツール「キーワードプランナー」や、無料で使えるキーワードリサーチツールである「ラッコキーワード」などを参考にキーワード選定を進めるのがおすすめです。
- 軸となるキーワードを決める(例:化粧品)
- ツールを活用し掛け合わせのキーワードを抽出(例:「化粧品おすすめ」「 化粧品 美白」 )
- キーワードの精査をする(例:「化粧品 捨て方」「化粧品 古い」などは目的に沿わないため除外)
登録したキーワードに対してどれくらい「検索語句」が一致している場合に広告を表示するかを決める「マッチタイプ」という考え方があります。マッチタイプについて知りたい方は、以下記事をご覧ください。
STEP4:広告を作成
実際に、検索結果画面に表示される広告を作成します。
入力する主な項目は、以下の通りです。
- 最終ページURL:広告をクリックした結果、ユーザーが遷移するページ
- 広告見出し:広告のタイトルにあたる部分。30文字まで入力可能。
- 説明文:見出し下に表示されるテキスト。
以前は、Google広告とYahoo!広告で、見出し・説明文に入力できる最大文字数に違いがありましたが、現在では統一されています。

広告見出しや説明文は、クリック率を大きく左右する要素です。競合や自社の強みを意識しながら、魅力的なテキストを設定することが大切です。
STEP5:入稿 / 広告審査
上記のプロセスで、広告の入稿作業は終了です。入稿が完了すると、媒体側から広告の内容に関する審査が入ります。(広告見出し・説明文・キーワード・支払い情報など)
Google広告の場合は、1営業日以内、Yahoo!広告の場合は3営業日以内に審査が完了し、広告の内容に問題がなければ、配信が開始されます。
まとめ|ただ出稿するのではなく、成果を見据えた戦略や運用を意識する
リスティング広告は、「運用型広告」の一種です。運用型広告は文字通り、出稿して終わりではなく広告成果を計測し、入札単価やキーワードなどを柔軟に調整することができます。
今回の記事では、リスティング広告を出稿する前の準備や考え方、そして実際の出稿の手順について重点的に解説しましたが、成果を出すためには出稿後にどのようにパフォーマンスを上げていくか、日々の運用が非常に大きな意味合いを持ちます。
パフォーマンスを改善する際に気をつけたいのが、ただ「CPAを下げたい」「ROASを高めたい」といった思考に陥らないことです。本記事内でも触れましたが、広告運用の本質は企業の求めている成果を挙げることです。
CPAを下げることだけに目を向けてしまうと、配信ボリュームを拡大できず、結果的にコンバージョン数が減ってしまう・売上拡大の機会を失ってしまうといった事を招きかねません。
運用の際には、「何のためにリスティング広告を運用しているのか」、その目的やゴールを見失わないようにする事が大切です。その上で、配信結果を見ながら、キーワードや見出しの調整・キーワードの選定を行い、PDCAサイクルを素早く回すことに努めましょう。
リスティング広告の運用をインハウスで行うべきか、代理店に任せるべきか、その判断基準について知りたい方は、以下記事をご覧ください。
よくある質問とその回答
リスティング広告で成果を上げたいのですが、どのようにすれば良いですか?
リスティング広告で成果を上げるためには、ターゲットの明確化、目標・KPI設定、運用、改善を短いスパンで繰り返していく必要があります。
そのためには、リスティング広告で目指すべき成果を見据えながら、改善を繰り返し、長期に渡って継続できる運用体制が必要です。
リスティング広告を新たに取り組みたい、今実施している広告成果をより上げていきたいという担当者様に、MOLTSでは成果にこだわったリスティング広告支援を提案しております。
まずは一度「リスティング広告支援内容」をご覧ください。
リスティング広告で成果を出すには何が重要ですか?
コンバージョン数の最大化を目的とした場合、売上拡大を目的とした場合、利益率の最大化を目的とした場合、それぞれ似たような目的のように感じます。しかし、いわゆる「攻め方」が変わってくるため、ただ闇雲に配信するのではなく、目的を定義し、それに沿った運用が必要です。
詳しくは「リスティング広告で成果を出すために出稿する前にやるべきこと」をご覧ください。
そもそもどのような企業に向いている施策ですか?
リスティング広告が向いている企業の特徴は、「検索ニーズが多く、粗利額も大きい」商材・サービスを扱っていることです。例えば以下のような特徴が挙げられます。
- 客単価が高く、粗利も高いもの
- 客単価は低くても、リピートが見込めるもの
- 競合の商品と比べ、明らかに商品の優位性を持っているもの
- ネガティブ・コンプレックス系商材
- 期間限定だが一時的にニーズが高まる商材
詳しくは「リスティング広告が向いている企業、向いていない企業」をご覧ください。
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