Webメディアの立ち上げ方法|必要なものや構築ステップ

この記事でわかること

  • Webメディアの作り方(準備~運用までの全体像)
  • 立ち上げの際にプロが考えること
  • 失敗しないためのポイント

本記事の筆者は、現在デジタルマーケティングの中でもオウンドメディア領域を中心としたマーケティング支援を行うプランナーです。これまで、オウンドメディアを事業課題を解決するための一手段として位置付け、多くのクライアントと共にメディア運営を行ってきました。

運営についてのご相談を多くいただく中で、最近特に多いのがメディアの立ち上げに関するお悩みです。そもそもどのようにメディア運用を進めて良いかが分からない…といった課題を抱えている方が多くいらっしゃることが分かりました。

今回は私が実案件でメディアを立ち上げる際にこれだけはおさえておいて欲しいというポイントを、2つに絞って話していきたいと思います。

ぜひ、今後のメディア運営でご活用ください。

オウンドメディアの立ち上げや運用にお困りではないですか?

オウンドメディアは、適切な戦略設計に基づき正しく運用することで、事業成長を加速させられる可能性があります。

  • オウンドメディアを立ち上げ、インバウンドでの顧客獲得を行いたい
  • すでに運用しているものの、思うような成果が得られていない
  • 社内にリソースがなく、最適な運用ができていない

このようなお悩みは、数々のオウンドメディアマーケティングの支援で成果をあげてきたTHE MOLTSにご相談ください。業界歴10年のプロフェッショナルが、戦略設計や実行支援、組織構築など、貴社の事業成長に必要なご提案をいたします。

Webメディアの立ち上げ方

まずはWebメディアの立ち上げ手順を知っておきましょう。

  1. 運用目的・ミッションを決める
  2. フェーズごとのリソース配分を決める
  3. タッチポイントを設計する
  4. メディアの制作準備・公開を行う
  5. モニタリング環境を構築する
  6. 運用を行う

オウンドメディアの立ち上げは、おおまかに「計画」「準備」「運用」の3つの段階に分かれ、各段階ごとに以下の要素の準備が必要になります。

段落要素
計画段階運用目的やミッション
成果指標や目標予算やそれに適した運用体制(人員など)
ターゲット設定・リサーチオウンドメディア設計
準備段階予算の確保(構築費、運用費など)
人材の確保(オウンドメディア責任者、ディレクター、ライター、デザイナーなど)
サイト構築(ドメイン、サーバー、コーディング、各種ツールなど)
運用段階コンテンツ制作(自社で作成するか、外注するか)
効果測定・分析(SEOや分析に関するスキルが必要)
改善施策の立案・実施

オウンドメディアはよく「競合も立ち上げたから我々も立ち上げよう」といった動機で始まりますが、オウンドメディア運営で本来やるべき作業は膨大で、かける時間やリソースも相当なものになります。

オウンドメディアの立ち上げでは、明確な運営目的に基づき、予算設計やリソース配分、効果測定など、さまざまな作業を実行する必要があるため、実際に運用までこぎつけ、成果を出すのは簡単なことではありません。

各段階で多くの意志決定が必要になるほか、社外の人材とのやり取りも必要になり業務が複雑化していくため、自社でリソースが確保できない場合は早めにコンサルティング会社に相談することをおすすめします。

STEP1:運用目的・ミッションを決める

まずは、なぜオウンドメディアを行うのか、その目的を明確にするところからはじめましょう。

何を当たり前のようなことを…と思われる方も多くいらっしゃることでしょう。しかし、オウンドメディアの運営に関するご相談をいただく多くの企業の共通課題として挙げられるのが、そもそもの目的がない中でただ施策だけが走っている、という現状です。

その原因について深く掘り下げてみると、

  • なんとなく流行りに乗ってみた
  • 運営する当初は目的があった気がするが、記事を書くことやPVを追ううちにミッションが分からなくなってしまった
  • 一生懸命運営しているのになぜか成果が出ない

など、全ての課題は少しずつ異なるように聞こえるかもしれませんが、全ては「目的がない」ことに集約されると考えます。

そのため、まずは「なぜオウンドメディアを立ち上げるのか」その目的を明らかにし、プロジェクトを進めましょう。

考え方としては、以下の通りです。

1、現在の事業課題は何か

2、それを解決するための手段としてオウンドメディアが適正なのかどうか

の順で考えると良いと思います。オウンドメディアに限らずデジタルマーケティング全般に言えることですが、全ては事業課題の解決に帰結していきます。

例えば、

「すぐに問い合わせを獲得して売上を立てたい…」

「とにかく集客をしたくて…」

前者であれば、問い合わせが欲しい時期が「いつか」、また、問い合わせを獲得したところでそもそもの営業体制が社内に整っているのか、など前提条件をいくつかヒアリングで詰めていかなければなりません。

仮に営業体制が整っており、「問い合わせ獲得」という成果を出したいタイミングが直近数ヶ月での話であれば、オウンドメディアを立ち上げる前に、広告運用、場合によってはアウトバウンドの強化や営業代行など、他の手段を優先して考えて動くべきでしょう。

後者はここ最近実際にあったお話で、「新規事業の一環としてメディアを立ち上げたいと思っています」、というご相談をいただきました。

求職者と会社をつなぐ転職のマッチングサービスを事業として発足し、そのための手段として集客用のメディアを立ち上げたい、というご相談内容でした。

しかし、ヒアリングを繰り返していくうちに、そもそもの集客ができたとしても、その先の求職者が受けられる求人がほとんどないことが分かりました。理由を尋ねると、立ち上がったばかりのサービスという事でまだまだ営業が求人の開拓をしている段階とのこと。

立ち上げることは簡単ですが、求職者からしてみればオウンドメディアでコンテンツを読み、転職に対するモチベーションが高くそのサービスへ移動したにも関わらず、自分が期待したものがそこにないというのは、大きな機会損失になります。

そのため、まずは営業を中心に求人の開拓を急ピッチで進めることに選択と集中をする。その目処が立ち次第、逆算して集客チャネルとしてのメディア立ち上げの検討をする、とお伝えしました。(その中でもちろんオウンドメディアだけが手段ではないため、その状況で何が最適なのかを考えるべきではあります。)

このように、メディアの立ち上げの検討をはじめても、必ずしも今のフェーズでオウンドメディアが必要なのか?また、手段の最適解がオウンドメディアなのか?が考え抜かれてないケースが非常に多いように感じます。

まずは事業課題と照らし合わせた上で、その目的を明確にしましょう。

オウンドメディアの運用・構築にお困りではないですか?

  • オウンドメディアを新規で立ち上げたい
  • メディアを立ち上げ、運用を続けているものの、一向に成果が出ない
  • 外部のパートナーに任せっきりで社内にノウハウがなく、運用をインハウス化していきたい
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STEP2:フェーズごとのリソース配分を決める

目指すべきゴールを定義できたら、続いてその達成に向けたストーリーを描いていきます。

戦略の設計においてはリソースをどこに投下するかが大切です。「やる」と決めたことに振り切るためにも、同時に「やらないこと、諦めること」も明確に定めましょう。例えば、検索エンジン対策も、SNSも、などとさまざまな流入経路からの集客に着手すると、かえって中途半端になってしまいます。

もしBtoB向けオウンドメディアにおいて、「リード獲得」を目的としてメディア上の「サービス資料ダウンロード数(CV数)」を成果指標とするのであれば、CV数獲得に向けた戦略を設計していきます。

例外もありますが、比較検討系のキーワードで検索結果の上位獲得をすることで継続的な流入、継続的なCVを獲得できる「コンテンツSEO」を用いた戦略が相性が良いです。

▼比較検討キーワードの例

  • 「リスティング広告 コンサルティング会社」
  • 「勤怠管理システム 比較」
  • 「Wi-Fi 選び方」

この場合は、「コンテンツSEOのみに集中する」「その中でも成果に繋がりやすいキーワードに集中する」「立ち上げから1年は基盤づくりに注力する」など、リソース配分を決めることが重要です。

STEP3:タッチポイントを設計する

成果までのストーリーを描いたら、オウンドメディアにおけるユーザーとのタッチポイントを設計していきましょう。タッチポイントとは顧客との接点や接触する場所を指すもので、ユーザーに情報を届けるために考えておくべき重要な設計箇所です。オンラインではWeb広告の媒体やオウンドメディアなど、オフラインでは店舗スタッフや商品そのものなどがあります。

例えば自社サービスのターゲットが、Google検索によって情報収集を行い、サービスの利用に至ることが分かったのであれば、タッチポイントは「検索エンジン」が有効だと判断できます。

このとき、設定したペルソナのカスタマージャーニーから考えると設計しやすくなります。

A.I.S.A.S

カスタマージャーニーを考えるフレームワークのひとつであるAISASをベースに、認知獲得〜興味関心〜比較検討〜アクションといったフェーズに分けて考えた場合、

  • どのような状況で、どのような課題を抱え、どのようなアクションを起こすか(情報ニーズの整理)
  • そのとき、ユーザーとどのようなタッチポイントを築けるか(チャネル、メディア)
  • どのような情報を提供すべきか(コンテンツ企画、コンセプト設計)
  • どのような態度変容を起こすか(コンテンツのゴール)
  • なにをもって成否を測るか(KPI設計)

などといった情報を整理していきます。

カスタマージャーニーマップ例

上記はヒアリングに基づき作成した、スキンケア商品を購入した女性のカスタマージャーニーマップの例です。上記のカスタマージャーニーマップでは「美容液に関する情報収集」の段階にいるユーザーが、Google検索で美容液を探したり、美容インフルエンサーが紹介した商品を参考にしたりすることが分かりました。そのタッチポイントに合わせて「Googleリスティング広告」「コンテンツSEO」「SNSマーケティング」といった施策を検討することが考えられます。

検索エンジン(オウンドメディア)がタッチポイントとなり得ることがわかれば、コンテンツマーケティングの文脈に落とし込んで考えることができます。

「アンチエイジングのために日常的にやるべきケアは何か」といったユーザーが求める情報ニーズに併せてコンテンツを企画・設計し、未認知から認知へ、認知から興味関心へ、興味関心から比較/検討へと次のフェーズに態度変容を起こす仕掛けを用意しましょう。

それらをカスタマージャーニーとして整理したうえで、オウンドメディア全体で成果獲得までの流れを設計します。成果獲得までの流れについては、サイトマップやコンテンツマップで整理していくと良いでしょう。まさに「設計図」のようなイメージです。

「だれに、いつ、どこで、どのような情報を届け、どのように成果を得るか、なにを以て達成とするか」が分かるように整理しましょう。

コンテンツ設計の一例:MOLTS

各コンテンツにそれぞれの役割を持たせ、オウンドメディア全体で成果を獲得していくことこそが、オウンドメディアマーケティングの肝です。ターゲットユーザーとのタッチポイントを整理し、成果獲得のためのオウンドメディアのあるべき形を組み立てていきましょう。

【タッチポイント設計の一例】
  • サービス検討ユーザーにフォーカスして、検索流入を主軸にしコンテンツを設計
  • サービス未認知層に向けてInstagramを主軸に設計し、そこで発生する検索行動に対してオウンドメディアを設計
  • 未認知〜サービス検討に至るまでを自然検索を中心に設計、接触機会を増やし指名検索で流入する仕組みを設計

STEP4:メディアの制作準備~公開を行う

タッチポイントを設計し、成果獲得に必要なコンテンツを導き出したら、制作の準備に移りましょう。

まずは、ワイヤーフレームを作成し、費用な機能や各ページの要件定義をおこないます。ワイヤーフレームとは、ページレイアウトの設計図で「どのようなコンテンツを配置するか」「ファーストビューで何をアピールするか」などページの構成や要素を決めます。さらにサイト内検索や問い合わせページ、会員登録ページなど、必要機能やページを定めていきます。外注する際は、制作会社と一緒に進めていきます。

また一からオウンドメディアを立ち上げる場合は、ドメインやサーバー、サイトの運営や管理をおこなうCMSなどを準備しなければいけません。

ドメイン名は企業名やサービス名、サイト名から決めるのが無難です。ユーザーにとってわかりやすいドメインを選びましょう。

サーバーは「自社専用のサーバーを準備するか」「クラウド型のサーバーを使用するか」など、運用方法を選定します。たとえば、自社専用のサーバーはセキュリティ面での安全性が高いものの、運用費用が高額になりやすいというデメリットがあります。それぞれメリット・デメリットがあるため、予算や運用方法にあわせて検討しましょう。

コンテンツの管理や編集などをおこなうCMSは、WordPressを利用するのが主流です。CMSによっては、HTMLやCSSなどの専門知識がなくてもオウンドメディアを構築できます。ただし、ランニングコストが掛かる場合もあるため、予算や運用体制など費用対効果を出した上で選びましょう。

オウンドメディアの構築ができたら、Webサイト設計の仕様に沿ってコーディングをおこないます。要件定義から実装までは、制作会社に依頼するケースが多いです。

テスト環境で各デバイスでのデザインの崩れや画面遷移、リンク設定に問題がないかを確認しましょう。問題がなければ、本番環境に実装すればオウンドメディアの立ち上げが完了です。

STEP5:モニタリング環境を構築する

成果指標を定め、達成までのストーリーを描き、そのためのオウンドメディアを設計し、実装できたら、あとは実行あるのみです。まずは定めた戦略に沿って行動量を積み重ねていきましょう。

その際に大切になってくることは、検証・振り返りのステップです。つまり、やったことの結果が良かったのか、悪かったのか、それがどの程度良い/悪いものなのか、を把握し、改善へとつなげることが大切です。

数々のオウンドメディア運用に携わってきたなかで、やはり重要なのは、可能性を広げ続け、成長し続けることだと考えます。そのためには、継続的かつ戦略的な運用が必要です。検証・振り返りは、再現性を以てオウンドメディアを運用するために欠かせないステップなのです。

検証・振り返りを行ううえでは、定量的にモニタリングできる環境を構築しておくと便利です。「お問い合わせ数」「キーワードの検索順位」「指名検索数」「コンテンツ制作本数」など、見るべき指標はフェーズによってさまざまですが、いずれも数値で把握ができ、施策の結果が反映されるものが望ましいです。

データレポートの一例。検索クエリ×ページごとに流入状況を把握している:Googleアナリティクス

GoogleでもデータポータルのようなBIツールを無料で提供しており、かんたんに数値状況を一覧で把握することができます。ただ、ツールを使用すること自体が目的にならないよう注意したいところです。便利で高機能な分、多くの指標を見ることができますが、指標が多すぎるのは得策ではありません。

戦略設計と同じく、指標設計も見るべきもの、見なくてよいものを振り分けるようにしましょう。

STEP6:運用を行う(コンテンツ制作など)

オウンドメディアの運用で成果を上げるには、成果指標に対して達成度合いを見て、適切な運用を行うことが重要です。

たとえば、検索エンジンをタッチポイントにする場合は、検索上位を目指す必要があります。検索1位を取るために、SEO対策を考慮したコンテンツの作成や、メンテナンスを徹底することが必要です。

検索したユーザーがどのような課題を解決したいのか、検索した意図やニーズを満たせるようにコンテンツを充実させましょう。

たとえばコンテンツSEO(検索エンジンをタッチポイントにする)の場合、キーワード設計およびコンテンツ設計が戦略のカギを握るといっても過言ではありません。キーワード設計がコンテンツSEOの戦略設計であり、コンテンツ設計がその成否を左右します。

弊社がコンテンツ制作に携わる場合は執筆前の設計を重視しています。コンテンツの設計なくして成果の獲得には繋がらないと考えているからです。

コンテンツ設計は、ユーザーのニーズと向き合い、どのようなコンテンツをどんな順番で提供すれば、ユーザーを最高のゴールに導けるかを考えることを指します。例えば以下のような項目を洗い出します。

  • 検索背景
  • 検索キーワード
  • 顕在ニーズ
  • 潜在ニーズ
  • ユーザーにとっての最高のゴール
  • そのゴールに導くためのストーリー
  • 具体的な見出しや本文の内容
記事骨格シート

オウンドメディアで成果を上げるためには、このように徹底してユーザーと向き合い、運用を続けることが重要です。

オウンドメディアの運用・構築にお困りではないですか?

  • オウンドメディアを新規で立ち上げたい
  • メディアを立ち上げ、運用を続けているものの、一向に成果が出ない
  • 外部のパートナーに任せっきりで社内にノウハウがなく、運用をインハウス化していきたい
現在、上記のようなお困りごとがありましたら、ぜひとも私たちMOLTSへご相談ください。オウンドメディアに精通したプロフェッショナルが、御社に最適なプランをご提案させていただきます。まずはサービスページをご覧ください。

Webメディアの立ち上げを失敗させないコツ

ここまで紹介した通り、Webメディアの立ち上げにはさまざまな作業が必要で、かつ注意すべきポイントが多く存在します。もちろん全ての工程で守るべきポイントではありますが、Webメディアの立ち上げを失敗させないために重要なことは、Webメディア運営の目的を決め、「あれもこれも」と欲張らずにリソースを集中させることです。

そして適宜、進捗状況の確認、施策の振り返りを行いますが、常に「成果を出すために最善の行動が出来ているか」を問いましょう。プロジェクトの過程では、さまざまな遅延・トラブルが発生することもあります。しかし、その都度、チームで常に成果を出すための認識を合わせ、共通認識を持っておけば、Webメディア立ち上げのプロジェクトは過程のトラブルを乗り越え、本来の目的へとたどり着くことができます。

選択と集中する

選択と集中することは、オウンドメディアの立ち上げ時、また、実運用時においても成果を出すために非常に重要なことと言えます。

これは、どのようなプロジェクトおいても同じようなことが言えるのかもしれませんが、多くを一気にやるよりは、やることを一つに絞り、それだけを徹底して行うことで成果を最大化させることができます。

例えば、冒頭でもお話をした「半年間で「リード数10倍以上、受注率3倍増」と、爆速でBtoBベンダーのマーケ施策が成長したワケ」の事例を一例として、具体的なお話をしていきたいと思います。

「リード獲得の最大化」をミッションとして、はじまった本プロジェクト。弊社ではミッション遂行のために、施策全体のブレインとなり全体戦略の立案や、実際の施策実行までをお手伝いしています。具体的には、オウンドメディアの実運用から解析周り、サイトリニューアルを予定していたためその設計などを行いました。

リードを獲得するために、当然CVを増やすためのセッション数が重要になります。そこをチームとして担うのが、私の役割でした。

プロジェクト開始直後には、直近2ヶ月でサイト全体で5万前後のUU数を+3万UUにする(1.6倍)、というKPIが決まっていました。

これらを踏まえ、本記事をお読みの皆さんなら、どのように2ヶ月という短い期間で成果を追い求めますか?

新規記事の制作や短期的に広告を活用するなど成果のために取れる方法はいくつもあったことでしょう。また、ありとあらゆる施策に少しずつ手を出し成果の最大化をはかる、といった手段も取れたでしょう。

しかし、あえて今回は既存記事のリライト一本に施策を絞りました。その理由は以下の通りです。

1、期間が短い上にありとあらゆる施策に少しずつ手を出し全てを中途半端にさせるよりは、明確にこれだけをやる、と「選択と集中」することで成果の最大化をはかることにした

2、この目標が達成されたところで本来のミッションはリード獲得の最大化であり、ただ目先の成果にこだるのではなく、本来のミッションありきでセッションを増やべきだと考えた

また、数百という膨大な記事がある中で、記事として伸びているものもあれば伸びていないものもあると伺っていたことや、着手する前に現状のサイト分析を行い、まずはTOP10に入っているが伸びきってないものを中心に検索順位を直近のKPIとし、ひたすらリライト作業を行いました。時間のない中で成果を出さないと行けなかったこともあり、本数としては120〜130コンテンツのリライトを、そして新規コンテンツの制作を進めていきました。

とにかく行動量をしっかりと取ること。これが私が考えた成果を出すための「選択と集中」でした。

結果として目標は達成し、+α本来のミッションである「リード獲得」にも拍車をかけてくれた良い施策だったと思っています。

あくまでこれは個人的な見解ですが、全ての勝敗は「選択と集中」したことに全てがあると考えており、もしもこれがいくつか分散して中途半端に施策を実行していたららまず目標数値には到底届かなかったことでしょう。

何か施策に迷った、また、どれもやらないと行けない…どうすれば上手くいくんだとお考えのかたはまずはシンプルに選択と集中して考えてみてください。

メディア立ち上げ時は特に様々なやるべきことがある中で施策の実行に迷うことでしょう。迷ったら必ずミッションに立ち返り、何をすべきかを考えてみましょう。自ずと道は切り開けるはずです。

全ては成果を出すために

オウンドメディアの立ち上げ時にやるべきことはたくさんあります。メディアを作ること、運営をするためのチーム体制を整えること、コンテンツを作ること、など運営を開始するためのタスクは多岐に渡ります。

何もないところから一から作りあげていくため、それらを一つ一つやるには当然時間はかかります。しかし、個人的には準備に時間をかけすぎてもいけないと思っています。

その理由は、運営すること、が目的ではなく、成果を出すこと、が目的だからです。準備を入念に行うことももちろん大切ですが、アウトプットを出さなければ施策は前に進まないのです。

いくら良い記事を作ることに時間をかけても、記事を公開しなければ、その記事を改善すべきかどうかなどの判断がつきません。特にこの「進まない問題」は立ち上げ時もそうですが、初期フェーズでもよくあることです。

また、なぜ進まないのか、確認フローが多すぎる、記事のゴールが見えずに立ち止まるなど。そもそもこれらは大前提として、Webの特性を分かっているようで分かっていない、その問題が大きいように思えます。

皆さんがご存知のとおり、Webは何度でも何度でも更新ができます。紙と違い「作り直し」がききます。つまりWebの場合、施策の実行と改善は必ずセットであると考えると良いでしょう。出して終わり、ではなく、出してからが勝負なのです。なぜこの当たり前のような特性を上手く使わないのでしょうか。

もちろん、コンプライアンス的に、など様々な理由があると思いますので、一概に正しい考えであるとは言えませんが、全ては成果を出すために、成果から逆算して何をどうすべきなのか、全てがこの考えに帰結していくと考えます。

とあるプロジェクトでも完璧にこだわるがゆえに、なかなか施策が進まない、そのような状況がありました。その案件にはコンサルタントとしてプロジェクトにジョインし、ミッションを掲げ、目的を遂行するために週1回の打ち合わせを毎週行っています。

打ち合わせでは必ずプロジェクトメンバーに宿題を出し、当日に進捗を確認。その中で出てきた課題を全員でブレストし次のアクションを決めて実行と検証を繰り返し、進行していきます。

しかし施策を進める中で、とあるメンバーのコンテンツパートで進捗が遅れることがありました。この状況が何度か続き、これでは他の施策に影響が出てしまう…そのような中で進まない要因を話し合いすぐに改善策を施す、それでも進まないのであれば進めるための方法を考える。

その時は進捗が遅れる要因を「時間が取れないため」と結論づけていました。しかし、改善策を施す中で、コンテンツが進まない根本的な要因は、時間の確保ではなく、作り方をよく理解していないことにありました。その場で再度レクチャーを実施することでコンテンツパートの進捗も回復していきました。

全ては「成果」を起点に考えることが重要であり、そのためのメディア運営であり、コンテンツ制作です。進まないなら進めるための方法を考える。成果から逆算しあらゆる物事を考えるようにしましょう。

まとめ|事業課題から逆算してなぜオウンドメディアを運営するのか、を考える

今回は、筆者自身がオウンドメディアの立ち上げ時にかならず考える3つのことを話してきました。押さえておくべきポイントは以下の通りです。

1、運営する目的を明確にする(ミッションを定める)

2、選択と集中する

3、全ては成果を出すために

これはオウンドメディアの運用に関わらず、採用や新規事業の立ち上げ、または別のデジタルマーケティング施策など、ありとあらゆることに言えることだと考えます。ぜひこれからメディアを立ち上げる、また運営に行き詰まっている、とお悩みの方は一つひとつ自分ごと化して考えてみてください。

また今回の記事を読んでいただき、「こういう課題はどうすれば」などオウンドメディア全般のお悩みがありましたら、ぜひ筆者までお問い合わせください。

よくある質問とその回答

オウンドメディアで成果を上げたいのですが、どのようにすれば良いですか?

オウンドメディアで成果を上げるためには、目的・KPIの明確化、戦略設計、運用、改善を繰り返していく必要があり、短くても成果が出始めるまでに半年〜1年程度はかかってきます。

オウンドメディアで目指すべき成果を見据えながら、改善を繰り返し、長期に渡って継続できる運用体制が必要です。

オウンドメディアを新たに立ち上げたい、今あるメディアを成長させたいという担当者様に、MOLTSでは成果にこだわったオウンドメディア支援を提案しております。

まずは一度「オウンドメディアの支援内容」をご覧ください。

どのようにして、オウンドメディアを立ち上げていくとよいですか?

  1. なぜオウンドメディアを行うのか、その目的を明確にする
  2. 目的を達成するために、施策や行動量に「選択と集中」をする
  3. 成果を出すために、成果から逆算して何をどうすべきなのか

立ち上げ時期にはこれらのポイントを抑えることで、オウンドメディアで成果を追求できるでしょう。

本記事では、オウンドメディアを立ち上げる際にこれだけはおさえておいて欲しいというポイントを解説しています。「オウンドメディアのコンサルタントがWebサイト立ち上げ時に考える3つのこと」をご覧ください。

オウンドメディアの戦略設計や運用は、プロにご相談ください

オウンドメディアの可能性は非常に大きく、リード獲得や認知拡大、採用への貢献など、企業が持つさまざまな課題解決に貢献する可能性を秘めています。しかし、できることが多いがゆえに、ノウハウやリソースが不足し、適切な設計や運用に課題を抱える企業も少なくないでしょう。

事業成長やマーケティング成果のためのオウンドメディア運用を検討されている方は、ぜひTHE MOLTSにご相談ください。オウンドメディア運用を通じた数々のプロジェクトで成果を上げてきたプロフェッショナルが、貴社の事業成長を支援いたします。

  • 月数件のリード獲得が約2年の運用を経て年5,000件へ成長
  • 片手間で運用していたオウンドメディアが、直接売上約6億を稼ぐ事業へと変革
  • 広告CPAの高騰をきっかけに始まったオウンドメディアが、4ヶ月で売上140%アップ

まずは貴社のお取り組み状況についてお聞かせください。オウンドメディアマーケティングのプロが、事業成長の観点から成果を出すための最適なご提案をいたします。

著者情報

SAORI NAGATA

永田 さおり

Media Planner

業界歴7年。オウンドメディア、コンテンツマーケティングを担当。得意領域はコンテンツSEO。これまで100社以上のクライアント支援を経験。

担当領域の
サービス

  • コミュニケーションプランニング
  • BtoBマーケティング
  • コンテンツマーケティング
  • オウンドメディア
  • SEO

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