営業のクロージング率を高めるには|ポイントを顧客目線で解説

武田 大

Marketing Director / Consultant

記事をシェア

営業のクロージング率を高めるには|ポイントを顧客目線で解説

クロージングとは、商談の最終段階で、見込み客に「成約(購入や登録)」してもらうための最終プロセスを指します。

見込み客の意思を確認し成約に向けて決断を促すための手段ではありますが、お客さまの行動様式が多様化し、オフライン・オンライン含めさまざまな媒体から情報を選択できるようになった今、「買ってくれさえすれば良い」といった企業目線のクロージングは通用しなくなりつつあります。

ただでさえ比較材料が多岐にわたる中で、闇雲に自社の製品・サービスを売り込んでいるだけで商談を成功させることは到底できません

そこで本記事では、営業活動におけるクロージングの意味と重要性をお伝えした上で、具体的なテクニックや注意点を顧客目線で解説します。

別記事「5分でわかる「BtoBマーケティング」とは|手法や成功事例を解説」では、累計50社以上の事業成長に貢献してきた弊社の知見を活かして、BtoBマーケティングとはそもそも何か?といった基礎知識から、具体的な手法論や成功事例について解説しています。ぜひ合わせてご覧ください。

クロージングとは

クロージングとは、商談の最終段階で、成約を決めてもらうステップのことを指します。英語のクローズ(Close)に由来した用語で、日本語では「終了や「完結」、「締結」などの意味があります。

BtoBの営業フロー
BtoBの営業フロー

商談を終える前に「いかがでしょうか?」と見込み客の成約意欲を確認するわけですが、注意したいのは、商談の過程がどれほどスムーズでも、クロージング率が低ければ最終的な成果に繋がらないということです。

そこで次章では、クロージングの具体策を見る前に、その重要性を確認しましょう。

営業におけるクロージングの重要性

本記事をお読みの皆さんの中には、企業の営業活動になんらかの形で関わり、成約率向上を目標に置かれている方もいらっしゃるでしょう。実際に弊社でも、成約率を上げることで最終的な経常利益を最大化させたい、顧客獲得単価(CPA)を下げたい、といったご相談を受けることが多くあります。

そうしたときに、広告を回したりオウンドメディアに記事コンテンツを発信したりと、マーケティングの枠組みの中でもリード獲得を重要視されている企業さんも多くいらっしゃるのですが、まずお伝えしているのは、闇雲に見込み客の母数を増やすだけでなく、彼らと最初に接点を持ってから成約までの一連のコミュニケーションを考えなければ成果は出せないということです。

特に営業活動においては、数多くの見込み客にアプローチし続けるのではなく、クロージング率を正しく評価・改善することを怠ってはなりません。なぜなら、集客よりもクロージング率に注力した方が売上UPに貢献することが大いに考えられるからです。

ここで一つ、具体例を見てみましょう。

例えばクロージング力の異なる2人(Aさん・Bさん)がいたとして、彼らがそれぞれ5件の成約を獲得するまでに必要なリード数はどれくらい違うか考えてみてください。

クロージング率

顧客獲得単価(CPA)が10,000円で2人成約を目標とする場合、AさんとBさんの必要リード数の差は6人、つまり集客の段階でBさんの方が60,000円多く予算を必要としていることがわかります。成約目標数が5人の場合は15人差、つまり150,000円の損益の違いとなり、その差は成約目標数が増えるにしたがって顕著になります。

このように、顧客獲得単価をベースとしてどれくらい損をしてしまうのかと考えれば、クロージングの重要性がおのずと明確になるのではないでしょうか。

クロージング率の平均はどれくらい?

ここまでお話すると、クロージング率(商談後の成約率)はどのくらい高ければ良いのか?といった質問をよく受けます。

先に結論をお伝えすると、そもそもの営業手法がアウトバンドなのか、インバウンドなのか、またBtoB/ BtoCといった業態・業種によって異なりますので、一概に「●%あれば良い」と言い切ることはできません

ただし傾向として、テレアポや飛び込み営業のようなアウトバンド手法よりは、コーポレートサイトへのお問い合わせなどのインバウンド施策で接点を持つことができたユーザーへのクロージング率の方が高くなります。目安として、前者であれば10〜30%、後者ならば商材次第ですが50〜70%を目指すことができれば理想と考えていただければと思います。

またクロージングで成果を得るためには、マーケティングの戦略や手法を熟知しているだけでなく、担当者のコミュニケーションが重要です。見込み客のニーズを十分に把握し、購買意欲を高め、ベストなタイミングで背中を押す必要があるからです。反対にクロージングの判断を誤ってしまったり、コミュニケーションで齟齬があったりすると、相手側が決断するタイミングを逃してしまい、自社の機会損失につながりかねません。この具体策については、本記事の後半で解説します。

成約率を上げるには、まず顧客態度を把握する

ここからは、より具体的にクロージング率をあげていく方法を見ていきましょう。

前提として、クロージングが成功しない原因は、顧客の「態度」の変化を見逃している場合がほとんどと考えられます。

「態度」とは、見込み客が自社の製品・サービスを知らない状態から、成約までの心理プロセスを段階的に表したものです。

「認知」から「購入」までの顧客の態度変容

例えば上図では、「認知」よりも「検討」段階のリードにクロージングをした方が、既に「ほしい」といった意思が明確になっているため、商談成立の可能性が高くなります。

ただしこの「認知」から「検討」までの態度は、見込み客が日々多くの情報にさらされていたり、アプローチのタイミングを逃してしまったりすると、途中で途切れてしまうかもしれません。

この変化を把握せず、営業担当者の視点だけで商談の局面を判断してしまうと、いったい何が起こるでしょうか。場合によっては、購入が先延ばしになるだけでなく、せっかく一度は興味を持ったお客様が、営業が原因で購入しない結果になってしまうことも考えられます。

BtoBの場合はクロージング前に「BANT情報」の把握はマスト

クロージングで納得感が得られる提案をするためにも、見込み客が今どのようなことを考えているのかを都度把握しておくことが大切だということがわかりました。そのために自社担当者でおさえておくべきポイントの一つが、「BANT情報」です。

BANTとは、B:予算、A:決定者・決済者、N:ニーズ、T:タイミング・導入時期、といった4つの要素で構成される顧客情報のことを言います。見込み客や既存顧客に対して最適な提案とアプローチを実施するために、クロージング前に必ず把握しておくべき要素です。

例えば、50万円を予算(B)としている相手に、100万円のリフォーム工事を提案したとします。この場合、どんなにサービスが魅力的だったとしても、予算を大幅に上回るため、検討の対象外になってしまいます。

また、決裁権(A)のない相手にどんなにアプローチしても、最終的に決裁者が必要性を感じなければ、すぐの成約にはつながりません。クロージングで成果を得るためには、そもそも決裁者が商談に同席してくれる流れをつくることも重要と言えるでしょう。

さらに、明確なニーズ(N)を顧客が感じなければ、商品やサービスの価値は十分に伝わりません。ニーズの詳細を把握するためには、どのような目的を達成したいか、そのためにはどのような製品やサービスが必要かを詳しくはヒアリングする必要があります。あとは導入時期を確認し、ベストなタイミング(T)でアプローチを行えば、効率的なやり取りが実現できるでしょう。

BANTの活用はこのように、営業の効率化と成約率向上に有効なフレームワークです。クロージングに備え、これらの情報をしっかりと抑えたうえで、商談を進めたいものです。

▼関連記事
BtoB商材を扱っている場合は、リードタイムが長く意思決定者が複数人にわたるといった理由から、BANT情報を把握するだけでなく、チームで共有・蓄積していくことが重要です。BtoBマーケティングで成功するためのヒントについては、別記事「5分でわかる「BtoBマーケティング」とは|手法や成功事例を解説」をぜひ合わせてお読みください。

仮説検証したい場合はテストクロージングを検討

自社商品やサービスに対する認知度や理解、購買意欲の高さなどによっても、成約率は大きく変わります。成約率を上げたいからといって闇雲にアプローチするのは、あまり現実的とはいえません。見込み顧客が多数にのぼる場合、自社製品に興味を持ち始めたばかりの層と、購入するかどうかを検討している層とでは、後者のほうが成約へ至りやすいと考えられます。

前者の場合、「商品やサービスの内容がまだわからない」「導入するメリットはどのようなものか」といったように、さまざまな考えをめぐらせている段階です。そのような状況で突然成約を迫っても、うまくいかないのは目に見えています。相手が比較検討に入っているかどうかを確かめるには、テストクロージングを行います。

テストクロージングとは、クロージングに入ってもいいタイミングかを見極めることです。もし条件が整えばという仮定を置いた上で、率直にお客様に購入意向を確かめます。テストクロージングをした結果顧客の心理状態にまだ不安が残っているようならば、再び前の段階に戻ってヒアリングと提案を実施します。このような準備を行えば、適切なタイミングでクロージングに踏み切れるのです。

▼関連記事
クロージングの重要性については、「企業の売上に繋がるインサイドセールスを、プロはどう実践しているか #MOLTS潜入録」でも紹介しています。こちらも合わせて参考にしてください。

4つのクロージングテクニック【事前準備編】

ここまででお伝えしたように、成約を獲得するクロージングに入るのは、見込み客が比較検討の段階にあるということが大前提です。まだその段階に達していない時期にクロージングを実行しても、圧迫感を与える結果となり、期待する成果は得られないでしょう。

そこでここからはまず、相手が比較検討の段階にあることを前提に、クロージング前に営業チームが共通しておさえておくべきポイントを解説します。

1. 必ず課題の本質を確認する

まずは自社製品・サービスに興味関心を持ってくれている見込み客のニーズを深く掘り下げ、課題の本質を把握しておきましょう。マーケティングやインサイドセールス部門から顧客リストがトスアップされる場合も同様に、見込み客がどういった経緯で商談に参加してくれているのか把握しておきます。

もっともやってはいけないことは、例えば見込み客が自社ツールの導入を最後になってから迷ってしまったとき、十分な理由を聞かずに「そうなのですね、それでも、これがおすすめで…」と、一方的に話を進めてしまうことです。

そこで相手の求めているものが、「業務の効率化」なのか、「経費の削減」なのかなど、ツールを必要としている背景を事前に十分に知っておき、商談本番でベストな提案ができるようにしましょう。

2. 成約しない理由に見当をつけておく

営業を受ける者の前提心理として、「もっと安いものがあるかもしれない」「この会社を選ぶ理由は何か」といった疑問や迷いがあるのは皆さんも顧客の立場から経験したことがあるでしょう。最小の投資で最大ふのリターンを得たいと考えるのは当然のことですから、無理もありません。

そこで成約に繋げるために必要なのが、成約への最終的なボトルネックになりそうな要素にあらかじめ見当をつけ、シナリオを描いておくことです。これは、競合と比較検討する際に、自社を選んでもらうためのクロージングテクニックでもあります。比較検討段階でお客様から引き出した相手の疑問・不安は、最終的な意思決定における重要な判断基準になるため、インサイドセールス部門があれば、トスアップの際にしっかりとおさえておきたいポイントでもあります。

特に価格面で大切なのは、顧客の予算以外に相場観を確認することです。他社より安く提供できるサービスの場合は、その安さが強みですが、価格に見合った機能が備わっているなど、機能面に価値を感じてもらえるようなアプローチ方法もあります。

また成約しない理由をなくして、説得力のある提案をするためには、自社の商品とサービスを誰よりも詳しく理解しておく必要があります。導入後の成功事例についても、多くのケースを営業担当者全員が同じレベルで話せるようにしておきましょう。

3. 導入後をイメージさせる

多くの見込み顧客は、導入すればどのような問題が解決し、何が可能になるのか、という具体的なイメージが持てません。明確なビジョンが示せれば、導入の意向度が高まり、結果として成約率の向上へとつながるでしょう。

例えば、外壁のリフォームを検討している顧客がいる場合、その工事によって見た目がどのように変化するか、詳細なイメージを持つのは難しいものです。そこで、専用ソフトを用いたシミュレーション画像や合成写真、工事に使用する塗料や素材のサンプルなどのコンテンツを準備しておくことで、仕上がりのイメージが伝わりやすくなります。

ツールの導入においても、ビフォー・アフターをわかりやすく提示することが重要です。形として目に見えないサービスでも、具体的にどのような課題を解決できるのか、成功時事例と共に説明すると効果的です。また費用対効果をケーススタディや事例を用いて数値で可視化することも、クロージングでの有効なテクニックです。わかりやすく伝えるためのノウハウをしっかりと強化して、クロージングに臨みましょう。

4. 選択肢を用意しておく

クロージングでは、顧客の「損をしたくない」という気持ちを汲み、応えることが大切です。ここに関しては、複数の選択肢を用意すれば、みずからの意思で選んだという納得感が生まれやすくなります。

一方で選択肢のない状況で話を進めると、「もっと安いものはないのだろうか」と迷いや不安を抱いたときの代替案がすぐに他社になってしまいます。そのように心理が動いてしまうと、どんなに素晴らしいプレゼンを行っても、「もう少し考えてみます」という結果に陥り、その後なかなか決断に至らなくなってしまうのです。

また本質的ではありませんが、心理学のテクニックを用いて、契約してもらいたいプランに導く方法もあります。松竹梅の法則と呼ばれているテクニックで、3つのプランを顧客に提示する際には、真ん中に契約してもらいたいプランを配置すると、選ばれやすいとはいわれています。ただしあくまでも顧客のニーズを正しく汲み取れていることが前提であることは理解しておきましょう。

▼関連記事
クロージング含む営業全体の戦略の立て方については、別記事「営業戦略の立て方・フレームワークを解説|事例と成功のためのポイント」で詳しく解説しています。ぜひ合わせてご覧ください。

クロージングの際に注意すべきポイント【商談実践編】

成約率を高めるには、クロージングの際にいくつか注意すべき点があります。商談のゴールを明確に決めたうえでアプローチを実行しなければ、その場で成約を達成できず、他社に顧客を奪われてしまう可能性も出てきます。

ここからは、実際の商談時に注意しておきたい、顧客目線を重視した4つのポイントを解説します。

1. 商談のゴールは最初に認識を合わせる

営業活動においての最終的なゴールは、商品やサービスを購入してもらうことです。しかし前述の通り、1回の商談で受注に至るケースとはなかなかありません。成約につなげるためには、その商談ごとでクリアにしたい目標や、次の約束に結び付ける提案が重要なのです。

商談のゴールとは、下記の2種類を含みます。

  • その日の商談で達成したい「目的のゴール」
  • 次回にどうつなげるかの「戦略的なゴール」

商談の最初には、その日の商談で達成したい「目的のゴール」を顧客と共有しておき、商談の最後には実際に目的が達成されたかどうかを確認しましょう。そうすることで、相手と認識を合わせた上で打ち合わせを進めることができます。目的のゴールが達成されたら、「次はこのゴールに向かいましょう」と言う流れで次回の商談アポも確実に取りやすくなるでしょう。

また商談の終盤では、次にどう進めるのかを提案して終えるようにしましょう。的確なタイミングで次回のアクションを提示するためには、先ほどご紹介した顧客の「BANT情報」を正確に把握しておく必要があります。例えば、具体的な予算を把握できている場合は、タイミングを見て「次回は見積もりを持参いたしますので、削れる部分があれば一緒に考えてみましょう」というように、相手にとっても有益な提案ができるようになります。

2. ゴールデンサイレンスを妨げない

打ち合わせ中にさまざまな提案を行なった際、顧客には契約するかどうかを頭の中で考える時間が必要です。この沈黙の時間は「ゴールデンサイレンス」と呼ばれています。成約を勝ち取るには、このゴールデンサイレンスをさえぎらないように、相手の回答や疑問点をうまく引き出すことが大切です。

ひと通りの提案を終えたあとで、「契約してくれるだろうか」「断られたらどうしよう」と不安に陥るケースがありますが、沈黙のプレッシャーに耐えきれないからといって、このようなシーンで無理に会話をしてしまっては逆効果です。

お客様の立場になって想像してみましょう。さまざまな情報を整理し、購入するかどうか最後の決断をしようと慎重になっている重要な局面です。相手の真剣な考えをさえぎってしまえば、「決められないので、また今度にします」と、検討が延びてしまう可能性も考えられます。

ゴールデンサイレンスは、基本的には無言で待つのが望ましいです。相手から、疑問や不安に感じる点を伝えられたら、そのときだけ回答するようにしてください。クロージングスキルの高い営業マンは、例外なくゴールデンサイレンスをうまく活用しています。今まで間違った対応をしてしまっていたのなら、さっそくこのテクニックを取り入れてみましょう。

3. 商談時間を無理に引き伸ばさない

営業成績に伸び悩んでいる営業マンに目立つパターンが、商談の時間を無理に引き伸ばしているケースです。もちろん、顧客からたくさんの質問を受けた場合や、不安を解消するための説明に、時間を要する場合もあります。

しかし、顧客が得たい内容以上の情報を押し付けてしまっては、不信感を持たれてしまう恐れがあります。「どうしても今日のうちに契約させようとしているな」という威圧感を与えてしまったら相手の警戒心が強くなるのは当然です。

それまでの商談で良い関係性を築けていたのに、クロージングで焦って白紙撤回となるような事態は避けたいものです。

顧客に納得して成約に至ってもらうには、ヒアリングで収集したBANT情報を活用するなどして、事前に十分な情報収集をしておくことが大前提です。

4. ビジネスマナーを徹底する

ビジネスパーソンにとって、基本であるマナーの徹底は大切です。あらゆる営業テクニックを学ぶのと同時に、正しいビジネスマナーが身についているかどうかも再確認しておきましょう。

まずは、身だしなみの印象はどうでしょうか。2020年2月より日本でも猛威を振るいはじめた新型コロナウイルスの影響によって、最近ではオンライン会議の機会が増してきましたが、例えPCの画面上であってもシャツのシワやヘアスタイルなど、身だしなみを整えることは相手への敬意を示すことでもあります。特に相手との関係性が浅い時期には、第一印象が大きく影響します。清潔感のある身だしなみを意識して、顧客からの信頼を獲得しましょう。

また当然のことですが、約束の時間を守ることも重要です。約束した時間に遅れる担当者よりも、時間どおり訪問してくれる担当者のほうが、信頼できる印象を与えまるのは言うまでもありません。

やむを得ない理由により遅れてしまう場合は、遅れるとわかった時点で連絡しておけば、訪問先の顧客は、あいた時間を有意義に使えます。このようなビジネスマナーを徹底したうえで、身につけたクロージングテクニックを駆使すれば、良い結果を得られる可能性が高くなります。

クロージング率向上の仕組みはどう構築するのか

クロージング率を伸ばすために商談の質を上げることも重要ですが、クロージングしようとしているリードの成約確度が高いのかを見極める仕組みを構築することも大切なポイントです。

特にBtoB領域の場合は、見込み客とのリレーションの先に高いクロージング率を達成すようとするならば、下記のプロセス大枠に沿って、「クロージングすべきリードは誰か」を認識しておく必要があります。

STEP1:見込み客を作り出す

STEP2:見込み客を育てる

STEP3:見込み客を選別する

さらにリードに対して最適なアプローチを行うために、スコアリングという手法もあります。最初に認知してからナーチャリングで関係を築いていくプロセスにおいて、企業と接点を持ってくれたポイントや回数を定量的に管理し、成約に向けた適切なタイミングやコミュニケーションを測るものです。

スコアリングの例

BtoBマーケティングの戦略立案や個別施策についての詳細は、企業によって課題感が異なるために本記事では詳しく解説いたしません。もし自社の営業成果でお困りの場合は、弊社サービスサイトをご覧いただき、お気軽にご相談ください。

営業業務の効率化も重要な戦略

クロージングには顧客情報の十分なヒアリングを理解が必要なことはすでにお伝えした通りですが、そもそも日々の業務に追われてしっかりと顧客に向き合えていない場合は、組織体制そのものから見直す必要があるかもしれません。

Sales Force Researchが2018年に公開した「全世界2,900人以上を対象にしたセールスの動向に関する調査結果」では、営業担当者は平均して全体の約34%しか本来の営業業務にあてることができていないといった調査結果も出されています。

これはデータ入力や資料作成など、顧客との直接的なコミュニケーションではない業務が発生・蓄積していることが原因であると伺えます。

ここに関しては、営業実績のレポート作成、顧客情報管理の工数を削減するために営業支援ツール(SFA)やマーケティングオートメーション(MA)ツールの導入も見当してみましょう。もちろん目的や予算をしっかりと見定めた上で導入可否の判断をする必要がありますが、少しでも業務を効率化することができれば、より本来のクロージング戦略に注力できるようになるでしょう。

▼ポイント
ツール選びの際は、サービス機能や予算だけでなく、導入目的や人件費、費用対効果を十分に考えた上で導入判断をしましょう。
MAについては別記事「マーケティングオートメーション(MA)とは?機能や導入のポイントを解説」でも解説していますので、ご参考なさってください。

まとめ|クロージングの決め手は、顧客目線に立つこと

以上、営業担当者なら知っておきたいクロージングの重要性や具体手法について解説してきました。

繰り返しになりますが、商談を成約に繋げるには、顧客の視点を第一に考えることがもっとも大切です。どれほど高度な営業テクニックを身につけたとしても、顧客の視点がわからないままの状態で、成約に結び付けるのは困難だからです。

営業担当者に求められるのは、顧客視点を忘れないことや、商品・サービスに精通しているからこそできる、プロフェッショナルな提案力です。

もし、そもそもの営業組織全体の戦略を見直したいとお考えの方は、営業戦略と具体的な戦術について説明している「営業戦略の立て方・フレームワークを解説|事例と成功のためのポイント」も合わせてご覧ください。

本記事が顧客の視点で課題を明確にし、適切な提案を行う一助となれれば幸いです。

この記事を書いたメンバー

DAI TAKEDA

武田 大

Marketing Director / Consultant

1986年生まれ。リクルートでの法人営業、中小企業向けのマーケティング会社で勤務した後、2019年4月にMOLTSに参画し、2020年3月より子会社KASCADEに所属。延べ30社以上のBtoBマーケティングを支援。リードジェネレーション、インサイドセールス立ち上げ/改善、MA活用、CSなどのインバウンドマーケティングの戦略立案、改善/実行支援やABM戦略の立案/改善/実行、インハウスでの戦略設計、施策実行のオンボード支援など、一気通貫してBtoBマーケティングを支援する。2020年9月より同社執行役員に就任。

  1. MOLTS
  2. BtoBマーケティング戦略
  3. 営業のクロージング率を高めるには|ポイントを顧客目線で解説