レスポンシブ検索広告とは?メリットやデメリット、活用ポイントを解説

菊池 真也

Marketing Strategist / Consultant

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レスポンシブ検索広告とは?メリットやデメリット、活用ポイントを解説

検索広告(リスティング広告)では、検索クエリに広告を配信できますが、どんな見出しや説明文を設定すれば効果的にユーザーに訴求できるか、悩まれる方も多いのではないでしょうか。

そんな時に活用したいのが、「レスポンシブ検索広告(RSA)」と呼ばれる配信方法(配信メニュー)です。複数パターンの広告見出しや説明文を、媒体側が機械学習に基づき自動でテストを行い、ユーザーの反応が優れているものを配信してくれます。

通常の拡張テキスト広告よりも、時間をかけずにテスト検証を行える・広告の表示回数を増せるといったメリットがある一方で、デメリットも存在します。本記事では、レスポンシブ検索広告とは何か、そのメリットやデメリット、活用のポイントについて解説します。

Result Driven.

レスポンシブ検索広告とは

レスポンシブ検索広告(RSA:Responsive Search Ads)とは、リスティング広告の1種で、あらかじめ設定した複数の「広告見出し」「説明文」を、自動で組み合わせて配信できる広告タイプのことです。

レスポンシブ広告の表示一例
レスポンシブ検索広告では、より豊富なテキストを使って、ユーザーに関連性の高いメッセージを表示する広告を作成できます。レスポンシブ検索広告の作成時に複数の広告見出しと説明文を入力しておくと、その後 Google 広告によってさまざまな組み合わせが自動的にテストされ、掲載結果が最も高い組み合わせが使用されます。レスポンシブ検索広告では、広告のコンテンツと見込み顧客の検索語句との関連性が高まるように調整されるため、キャンペーンの掲載結果の向上を見込めます。
引用:レスポンシブ検索広告について – Google 広告 ヘルプ

機械学習によって、様々な組み合わせが自動でテストされ、最も成果が出ると判断された組み合わせが使用されるため、広告効果を高めやすいというメリットがあります。また、ユーザーの使用デバイスに応じて、表示する文字数を適切な量に自動で調整してくれるといった利点もあります。

レスポンシブ検索広告は、以前はGoogleの検索広告のみに対応していましたが、2021年5月よりYahoo!の検索広告でも新たな広告タイプとして使用が可能になりました。

参考:【検索広告】レスポンシブ検索広告提供開始のお知らせ – Yahoo!広告

レスポンシブ検索広告と拡張テキスト広告の違い

レスポンシブ検索広告と比較されるのが、従来の配信タイプである「拡張テキスト広告」です。

拡張テキスト広告とは、広告見出しや説明文を自動で組み合わせるレスポンシブ検索広告とは違い、あらかじめ設定した広告見出しや説明文を決め打ちで配信する方法です。

広告の種類見出し広告文
拡張テキスト広告半角30文字(全角15文字)×2個半角80文字(全角40文字)×1個
レスポンシブ検索広告半角30文字(全角15文字)×15個
表示されるのは最大3個
半角90文字(全角45文字)×4個
表示されるのは最大3個

レスポンシブ検索広告のメリット

レスポンシブ検索広告の主なメリットは、以下の3点です。

  • デバイスごとの視認性が向上する
  • 関連性の高い見出しや説明文を自動で組み合わせてくれる
  • オークションの機会が増える

それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。

1.  デバイスごとの視認性が向上する

レスポンシブ検索広告では、ユーザーの使用デバイスに応じて最適な幅の広告が作成されるため、視認性が高まります。つまり、デバイスの幅によって、自動で広告見出しや説明文のテキスト量が調節され、ユーザーが最も見やすい形で広告が表示されることが予想されます。

デバイスの幅に適応した柔軟な広告が作成されるため、さらに広いスペースを使って見込み顧客にメッセージを伝えられます。
引用:レスポンシブ検索広告について – Google 広告 ヘルプ

2. 関連性の高い見出しや説明文を自動で組み合わせてくれる

レスポンシブ検索広告では、最大で15個の広告見出し、最大4個の広告文を設定できます。

この設定した広告見出しと広告文の中から、検索クエリとの関連性が最も高いと判断された組み合わせを媒体側で自動で見つけ出し、広告配信が行われます。

従来の拡張テキスト広告(テキスト広告)では、広告ごとに「見出し」と「説明文」を一つずつ考え、広告同士を比較することで、それぞれの効果検証を行う必要がありました。

しかし、レスポンシブ検索広告を活用することで、この工程を自動化できます。そのため、担当者の負担を減らし、効率よく成果を出していくのに有効と言えるでしょう。

3. オークションの機会が増える

検索クエリと関連性の高い見出しや説明文が表示されるため、リスティング広告における「広告ランク」を高め、参加できるオークションを増やすことができます。

  • 広告ランク=上限クリック単価 × 広告の品質 + 広告表示オプション + 広告フォーマット

リスティング広告の運用経験者であればお分かりだと思いますが、配信した広告が検索結果の画面に表示されるか、また何位に掲載されるかは、入札単価に加え、広告の品質・広告表示オプション・広告フォーマットが関連してきます。

このうち、広告の品質を評価する基準の一つに、「広告の関連性」があります。

広告の関連性とは、ユーザーが探している情報と広告の内容がどれだけ一致しているのかを測る指標です。レスポンシブ検索広告では、関連性の高い見出しや説明文が表示されるため、「広告の関連性」が高まる傾向があります。

結果的に広告ランクが高まり、オークションの入札数が増えるため、広告の表示回数を増やすことができます。加えて、オークションでの競争力が高まり、既存の拡張テキスト広告では獲得できなかったクリックやコンバージョンの獲得も期待できます。

レスポンシブ検索広告のデメリット・注意点

ここまで、レスポンシブ検索広告のメリットについて解説しましたが、その優位性を見ると、拡張テキスト広告はもはや不要のように感じるかもしれません。しかしながら、レスポンシブ検索広告には、以下のようなデメリットが存在します。

  • 意図しない広告文が表示される可能性がある
  • 表示回数以外の指標取得ができない

1. 意図しない広告文が表示される可能性がある

レスポンシブ検索広告は、あくまでも自動で組み合わせが決定するため、意図しないメッセージがユーザーに伝わってしまう可能性があります。

Googleの公式ページには、以下のような注意書きがされています。

アセットは順序不同で表示されるため、それぞれのアセットが単体でも組み合わされても意味を成すようにして、Google 広告のポリシーや地域の法律に違反しないようにしてください。
引用:レスポンシブ検索広告について – Google 広告 ヘルプ

アセットとは、設定する複数の広告見出しと説明文のことです。アセットは順番を問わずに自動で組み合わせがテストされるため、どの組み合わせになっても、意図しているメッセージが伝わるように設計しなければいけません。

また、アセットに同じ意味合いのコピーや単語を複数含めないことも大切です。組み合わせによっては、文言が異なるだけで全く意味合いが同じの広告文が連続して表示されてしまう可能性があります。

例)「化粧品通販は、○○。新規購入は50%オフ。会員登録で半額」

なお、必ず表示させたいコピーに関しては「ピン留め(固定表示)」の機能を利用することができます。ただし、レスポンシブ検索広告は大量のアセットを自動でテストできることが強みです。

ピン留めを利用すると、テストできるアセットのパターンが大幅に少なくなりますので、レスポンシブ検索広告の利点を最大限に活かせなくなってしまいます。

固定した広告見出しや説明文は、その特定の位置にのみ表示されるようになり、他の広告見出しや説明文はその場所に表示されなくなります。広告見出しと説明文の固定により、見込み顧客の検索に一致する広告見出しと説明文の総数が減るため、ほとんどの場合推奨されません。
引用:レスポンシブ検索広告について – Google 広告 ヘルプ

2. 表示回数以外の指標取得ができない

レスポンシブ検索広告を利用すると、成果の確認ができる指標が表示回数(imp数)のみになります。アセット単体や組み合わせのクリック率やCVRは確認できません。そのため、どの組み合わせの成果が高かったのかを判断しづらいというデメリットがあります。

解決策として、表示回数が多かった組み合わせは、検索クエリとの関連性が高かったのではという仮説をもとに、テキスト広告に同様の文言を設定し、効果検証を行うという方法があります。

レスポンシブ検索広告の基本的な設定方法

レスポンシブ検索広告の入稿仕様は、以下の通りです。

アセット最大入稿数必須入稿数文字数
広告見出し15個3個30文字以内
説明見出し4個2個90文字以内
表示URL2個15文字以内

続いて、入稿方法を見ていきましょう。入稿手順は以下のようになります。

  1. [広告と広告表示オプション]を選択
  2. [レスポンシブ検索広告] を選択
  3. 最終ページ URL と表示 URL のパスのテキストを入力
  4. 広告見出しを入力
  5. 説明文を入力

効果を最大化するレスポンシブ検索広告の活用ポイント

レスポンシブ検索広告は、しっかりとした意図を持って設定を行わなければ、拡張テキスト広告よりも成果が悪くなってしまうケースが往々にしてあります。ここでは、レスポンシブ検索広告を活用する際に注意すべき4つのポイントについて解説します。

見出し・説明文のバリエーションは豊かにする

同じ意味合いの見出しや説明文をなるべく減らし、アセットをバリエーション豊かなものにしましょう。商材やサービスの魅力や訴求ポイント・価格・キャンペーン・地域・年齢など様々な角度からユーザーに刺さるアセットを構成することが大切です。

また、レスポンシブ検索広告はユーザーの使用デバイスによっても配信を最適化してくれます。それぞれのデバイスに最適な幅で広告を表示するためにも、見出し・タイトルのテキスト量にもバリエーションを持たすことを推奨します。

独自性のある広告見出しを5つ以上指定する

同様の理由で、同じフレーズや類似性の高いフレーズを極力減らし、独自性のある5つ以上の広告見出しを設定しましょう。

独自性のある広告見出しを、できるだけ多く指定するようにしてください。広告見出しが多ければ多いほど、Google 広告でメッセージを関連性の高い広告にまとめる選択肢が増え、掲載結果の向上につながります。
引用:レスポンシブ検索広告について – Google 広告 ヘルプ

広告グループごとに1つのレスポンシブ検索広告を設定する

一つの広告グループに複数のレスポンシブ検索広告を設定すると、効果検証に時間がかかってしまうというデメリットがあります。そのため、最適化するために時間がかかる・予算が分散してしまうなど、レスポンシブ検索広告を活用する利点が薄れてしまいます。

Google広告では、一つの広告グループに、1つのレスポンシブ検索広告と2つの拡張テキスト広告を設定することを推奨しています。これは、レスポンシブ検索広告のみでは関連性が低くなってしまう検索クエリが発生するのを防ぐためです。

レスポンシブ検索広告で効果が高かった見出しや説明文を、拡張テキスト広告に設定。他に試したいフレーズをレスポンシブ検索広告でテストするといった循環を作るのがおすすめです。

評価を見誤らない

広告文の評価といえばABテストの「別の広告文や拡張テキスト広告のCTRと比較する」というのを思い浮かべるのが一般的です。

しかし、前述のとおりレスポンシブ広告の場合、キーワードの構成やマッチタイプによRU最適な組み合わせの結果、オークションの機会が増えるため、同じグループ同士であっても別の検索語句に表示されてる可能性が高いです。

そのため、比較する場合は広告単位の比較ではなく、レスポンシブ広告を導入してグループ単位の評価がどうなったかを評価をしましょう。

具体的には下記のようなポイントに着目するといいでしょう。

  • レスポンシブ広告を導入して、全体のインプレッションが上がったのか
  • レスポンシブ広告を導入して、検索語句が増えたのか
  • レスポンシブ広告を導入して、検索語句ごとのCTRはどう変化したのか

運用成果が出ないときに見直すべきポイント

ここまでレスポンシブ検索広告の具体的な活用方法について解説しました。独自性のある広告見出しを設定することや、拡張テキスト広告と併用することは、レスポンシブ検索広告を活用して成果を出すためには、非常に重要です。

しかし、前提論として、広告を配信するターゲットの理解や市場のニーズへの理解を抜きにして、継続的な成果を挙げることは困難です。闇雲に見出しや説明文を追加しても、ユーザーに刺さるフレーズでなければ、クリックやコンバージョンにつながる事はないでしょう。

「成果が出ないので、広告文を変えよう!」と考える前に、

  • そもそも商材・サービスに市場ニーズはあるのか
  • ターゲットは合っているか
  • ターゲットとのコミュニケーション方法は合っているのか

といった点を十分に考慮するようにしましょう。

また、リスティング広告で本質的な成果を出すためには、事業課題やボトルネックはどこなのか、事業が今後より成長していくために適切な広告運用とは何かといったマーケティング全体の戦略設計やKPIの組み立てが欠かせません。

インハウスで広告運用を行うケースでは、このような戦略設計が置き去りにされ、ただ運用しているといった状態になりがちです。運用経験者が自社にいない場合には、伴走型のコンサルティングも含めて検討していく必要があるでしょう。

▼関連記事
リスティング広告の運用をしているが、なかなか思うような成果が出ない・代理店に外注すべきか悩んでいるという方は、別記事「インハウス支援|伴走型どちらがいいの?広告のプロが徹底解説」で判断基準を解説していますので、そちらも合わせて参考にしてください。

広告運用で成果を上げるための仕組化

近年また、運用型広告の体制を内製化(インハウス化)する企業が増えてきています。インハウス化によってコストの削減自社での広告運用レベルや施策スピードの向上が見込めますが、インハウス化だけが正解ということでもありません。弊社では推奨・否定どちらの明確なポジションを持たない、というスタンスを取っております。

そこで、自社の広告運用にあった方法を選択できるために、代理店依頼とインハウス化のメリットやポイントなどをお伝えします。

代理店に依頼するメリットと成功のポイント

広告を外注する場合、代理店が請け負ってくれる業務範囲は、それぞれの代理店との契約内容によって異なります。多くの場合、広告アカウントの開設〜入札調整(入札単価・広告文・キーワード・リンク先の選定など)までを広告代理店が担当し、週次や月次のレポートにて成果が報告されるのが一般的です。

代理店に依頼するメリットは2つあります。

  1. 社内のリソースを必要としない
  2. 広告運用に関する最新の情報が集まる

代理店選びの際に最も重要視したいのが、「事業側と同じ目線で事業成長を見据えてくれる代理店か」という点です。また、自社の事業や業界に対して、どれくらい理解があるのかを見極める必要があるでしょう。

言われたことをやってくれるだけでなく、より成果をあげるために施策の提案や、そもそもの広告の目的や戦略まで、一緒になって考えてくれるパートナーとしての代理店を見つけることをおすすめします。

▼関連記事
広告運用を代理店に依頼するメリットや、代理店を選ぶ際のポイントについては、別記事「リスティング広告運用の代理店はどう選ぶ?費用やメリット・デメリットも解説」をご覧ください。

インハウス化するメリットと成功のポイント

広告をインハウスで運用することによって、代理店に依頼していた時には実現しなかった「スピード感のある運用」や「社内へのノウハウの蓄積」など、様々なメリットを享受できます。

しかし、短期的なコスト削減のためにインハウス化を進めてしまうと、担当者が突然辞めてしまった、代理店に依頼していた時よりもパフォーマンスが落ちてしまうなど、結果的に失敗してしまうケースも少なくありません。

インハウス化には4つのメリットがあります。

  1. ビジネスや業界への十分な理解がある上で、運用ができる
  2. 運用のノウハウが社内に蓄積する
  3. スピード感のある広告運用ができる
  4. 代理店に支払う手数料がかからない

インハウス化を考えた時に、いきなり全てを自社で運用するのではなく、伴走型のコンサルティングを付けるのもおすすめです。

未経験者が一から運用を始めるとなると、どうしても成果が出るまでに時間がかかってしまいます。また、そもそものKPI・KGIなど目標設定が正しくなされていなければ、成果が出ているのかの適切な判断すらできません。

そこで、運用自体は自社で行いつつも、伴走型のコンサルティングを付けることで、メンバーの教育や組織づくり・目標設定をサポートしてもらうことができます。

▼関連記事
広告運用のインハウス化のすすめ方やメリットについては、別記事「リスティング広告運用をインハウス化するメリットや成功のコツを解説」をご覧ください。

まとめ|短期間で成果を判断せず、中長期的にレスポンシブ検索広告を最適化しよう

本記事では、レスポンシブ検索広告とは何かという基礎知識から、設定方法・活用のポイントまで解説しました。

レスポンシブ検索広告は、複数パターンの広告見出しと広告文を、媒体の機械学習に基づき、最適化していく方法です。以前のように人的にテストを行う手間が省けるとともに、入札オークションで有利に働くといったメリットがあります。

しかしながら、あくまでも自動的に処理されるために、設定するフレーズに独自性を持たせるなど、成果を出すためには留意すべきポイントがあります。加えて、レスポンシブ検索広告の成果判断は、十分な配信量がなければ、正しく行われません。

様々なパターンを機械的に試していくため、短期的には拡張テキスト広告よりも成果が出にくくなるケースも考えられます。短期的にレスポンシブ検索広告の効果を判断するのではなく、拡張テキスト広告と併用しつつ最適な見出しや広告文を模索していくといった体制が欠かせません。

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この記事を書いたメンバー

SHINYA KIKUCHI

菊池 真也

Marketing Strategist / Consultant

1982年生まれ。広告代理店で100社以上のリスティング広告を運用し、株式会社アイレップにて総合通販、大手人材会社の運用型広告コンサルタントを経験。中小から大規模の広告運用を経験したのち、GMOペイメントゲートウェイ株式会社にてEC企業の集客支援を行う組織を構築。2018年3月にMOLTSへ参画し、子会社STAUTに所属。業界問わず、また大手企業からスタートアップまで幅広く事業成果の獲得を軸とした運用型広告のコンサルティング、インハウス支援を行う。2020年3月よりSTAUTの代表取締役に就任。

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