SEO対策とは?成果の出る取り組み方や注意点を具体的に解説

この記事でわかること

  • SEO対策のメリットや注意点
  • SEO対策の代表的な施策・やり方
  • SEO対策のコツや、やってはいけないこと

SEO対策とは、「ユーザーが検索エンジンで何かを検索した際に、自社サイトのページを検索結果の上位に表示させるための施策」のことです。

SEO対策を行うことで、広告費をかけずに、かつ継続的に集客ができる可能性があります。しかし一方で、明確な成果が出るまでに時間がかかる・成果を維持するための体制やリソースが必要などの注意点も理解しておかなければなりません。

また、SEO対策はやり方を間違えると、検索結果に表示されない・順位が下落するなどのリスクがあるため、正しい知識を持って取り組みましょう。

本記事では、SEOについて知っておくべき知識を、網羅的に解説していきます。SEO対策では何をするのか・検索順位を決定する仕組み(アルゴリズム)・実施するうえでの注意点などを詳しくお伝えします。

「自社でもSEO対策をやるべきだろうか(できるだろうか)」「SEO対策を行って成果を出せるだろうか」という方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

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目次 非表示

SEO(検索エンジン最適化)とは?

SEOとは、Search Engine Optimizationの略で、日本語では「検索エンジン最適化」と訳されます

ユーザーがGoogleやYahoo!などの検索エンジンを活用して何か調べ物をした際に、自社のページを上位に表示させることができれば、多くのアクセスを集められる可能性を高められます。

そのため、Webサイトをビジネスに活用している人、もしくは企業は、検索順位1位を獲得するために、さまざまな工夫を行なっています。

Google「福利厚生 ユニーク」で検索した場合
※引用:Google検索より

SEOとは、このようにユーザーが検索したキーワードに対して、自社のWebサイトを上位に表示させることで、多くのユーザーの集客を見込むための「あらゆる施策」を指します。

SEO対策の例
  • 検索エンジンに評価してもらうため、ユーザーのためになるコンテンツを作り込む
  • ユーザーや検索エンジンに「信頼できるドメインだ」と思ってもらうために、リンク(他社からの引用)を獲得する施策を行う
  • 検索エンジンが正しくWebサイトを評価できるように、URLの構造などを整える

もう少し詳しく説明すると、SEO対策は以下の2つに分けることができます。

コミュニケーション領域

良質なコンテンツをユーザーに届け、その結果検索上位を目指すための施策

テクニカル領域

ページやWebサイトの情報を検索エンジンに正しく伝え、適切な評価をしてもらうための施策

SEO対策

それぞれのSEO対策について、もう少し詳しく見ていきましょう。

1.コミュニケーション領域

コミュニケーション領域は、良質なコンテンツをユーザーに届け、その結果検索上位を目指すための施策のことを指します。

コミュニケーション領域施策の例
  • 検索エンジンに評価してもらうため、ユーザーのためになるコンテンツを作り込む
  • ユーザーがストレスなくページを閲覧できるようにするため、表示速度の改善などを行う
  • ユーザーが疑問や悩みを解消できるよう、サイト内のリンクを整理して適切な導線を設定する
  • ユーザーや検索エンジンに「信頼できるドメインだ」と思ってもらうために、リンク(他社からの引用)を獲得する施策を行う など

詳しくは後述しますが、Googleを主とする検索エンジンは、最終的に「ユーザーにとって最も利便性が高い検索結果を提供すること」を目指しています。

そのため、検索上位を獲得するにはこの思想にならい、小手先のテクニックではなく「いかにユーザーのためになるか」といった観点で考えることが重要です。

より具体的なコミュニケーション施策については、記事後半で解説するのでぜひ参考にしてください。

なお、SEO対策とイコールで使われがちな言葉の一つに、コンテンツSEOがあります。SEO対策は上記でもご説明した通り、テクニカルとコミュニケーションの2つの対策に分けて考えられ、コンテンツSEOは後者を意味する言葉です。

2.テクニカル領域

テクニカル領域のSEO対策とは、ページやWebサイトの情報を検索エンジンに正しく伝え、適切な評価をしてもらうための施策のことを指します。

前提として、検索エンジンに評価してもらうためには、「クローラー」と呼ばれるロボットに、Webサイトやページの情報を適切に読み取ってもらう必要があります。クローラーが正しくページの情報を理解することができなければ、検索結果に表示してもらうことができません。

そのためテクニカル領域のSEO対策では、以下のような施策を行います。

テクニカル領域施策の例
  • クローラー(ページやWebサイトを巡回し評価するロボット)が巡回しやすいサイト構造を作る
  • 検索エンジンにサイト構造を伝えるためのサイトマップを送信する
  • クローラーにページ内の情報を適切に理解してもらうための「構造化マークアップ」を行う など

ただしテクニカル領域は、専門的な知識なども必要になることが多く、初心者にとっては難易度が高いと言えます。

そのためまずは、「ページやWebサイトの情報を検索エンジンに正しく伝える土台を作る」という観点で最低限必要なことを行い、その後はコミュニケーション領域の施策に力を入れましょう。

実際に、業界の中でも信頼性が高く、SEOツールを提供している「MOZ」という企業が、SEO対策における重要度を表したピラミッドを提唱しています。

下層にある施策が土台となり、徐々に上層の施策へと着手していくことを推奨した図です。

最下層では「クロールができるかどうか(ページを検索結果に登録してもらうことができるか)」が最も重要とされ、その次に「説得力のあるコンテンツの制作(検索ユーザーの知りたいことに適切に回答できているか)」が重要とされています。

これからSEOに力を入れていきたい企業は、まずは1段目と2段目の内容をクリアすることからスタートするのがおすすめです

SEO対策を行うメリット

SEO対策を行うことで得られるメリットは以下の2つです。

  • 検索エンジンからの集客が見込める
  • 上位表示できれば、コストを抑えて中長期的な集客が見込める

順番に説明していきます。

検索エンジンからの集客が見込める

SEOを行うと、検索エンジンからの流入を期待できます。

例えば弊社MOLTSの「GA4(Googleアナリティクス4)とは|UAとの違い、導入方法を図解で解説」の記事を例に挙げると、1か月間で約4,400人が検索エンジン経由で流入しています。

※引用:Googleサーチコンソールより

設定しているキーワードや戦略にもよりますが、顧客獲得にもつながる可能性もあり、事業成果に大きな影響をもたらすこともあるでしょう。

Webサイトを活用して検索エンジンから集客したいのであれば、SEO対策はマストで行うべき施策だと言えます。

上位表示できれば、コストを抑えて中長期的な集客が見込める

SEO対策を目的に作成したコンテンツはWebサイトに残るため、時間が経過しても価値が失われにくいストック型コンテンツになります。

検索上位を獲得できると安定して集客を行えるので、短期的にプッシュアプローチをする広告施策とは異なり、中長期的に活用することができます。

例えば、検索エンジンからの流入だと「リスティング広告(有料検索)」もありますが、クリックごとに費用が発生するため、流入数に応じて広告費がかかってしまいます。継続的に獲得を狙う場合は、広告費をかけ続ける必要があります。

一方で、SEOであれば、クリックごとに費用は発生しないので、流入数がどれだけ増えたとしても費用がかかりません。上位表示している限りは広告費をかけることなく、集客を継続的に行えるのです。

そのため、CPA(獲得コスト)を抑えて新規顧客を獲得できる可能性があります。

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SEOの順位が決まる仕組みやアルゴリズム

ここからは、具体的にSEO対策でどのようなことを行うのかを解説します。

まずは、SEOに取り組むうえで必ず理解しておくべきアルゴリズム(検索順位の決まり方)について見ていきましょう。

前提として、SEOを行ったページが検索結果に表示されるまでは以下のような流れになります。

検索順位が決まる仕組み

クロールとは「検索エンジンを巡回するロボットのようなもの」に、ページを見に来てもらうことを指します。クロールによって、検索エンジンにページの存在を認識してもらうことができます。

次にインデックスとは、記事がクロールされた結果、検索結果画面に登録されることを意味します。Webページを公開しただけでは検索エンジンに登録されません。検索エンジンのロボットにクロールされ、最低限の基準を満たしたページのみがインデックス(検索エンジンに登録)されるのです。

そして検索結果に表示される際は、アルゴリズムというルールに従って検索順位が決定されています。

アルゴリズムはどのページを上位表示させるかを決めたルールのようなものです。アルゴリズムによってGoogleからの評価を高く得ることができれば、検索順位が上がる可能性が高くなり、逆に低く評価されれば上位表示されない可能性が高くなります。

そのため、アルゴリズムに合致するWebサイトやコンテンツを作る必要があります

Google(検索エンジン)のアルゴリズムとは

では、アルゴリズムとは具体的にはどのようなものでしょうか。ルールは200以上あると言われていますが、詳細は非公開です。しかし、Googleは以下のように言及しています。

世界には入手可能な情報が膨大に存在するため、情報分類のサポートがなければ必要な情報を見つけるのはほぼ不可能です。Google のランキング システムはそのために設計されています。検索インデックスに登録されている膨大な数のウェブページとその他のコンテンツを分類し、最も関連性の高い有用な結果を瞬時に提示します。

※引用:ランキングの結果 – Google 検索の仕組み

つまり、アルゴリズムは「ユーザーにとって最も関連性が高く有益なページを提供するためのルールのようなもの」だと考えられます。そのためSEOによってページを上位表示させるには、この思想にならって、「ページがユーザーにとって有益かどうか」を考え抜く必要があります。

例えば、SEO対策としてよく行われることの一つに「キーワードをページに含める」というものがあります。それを行うのは、ユーザーが自分に関連性が高いページを見つけやすくするためです。

もし自分が検索したものと同じ単語がページに含まれていたら、そのページには自分の知りたいことが書かれていると判断できるでしょう。

また、「他社からのリンク」が重要だと言われるのは、リンクをたくさん集めているWebサイトは、多くの方から有益なサイト(ページ)であるとみなされていると考えられるためです。そのようなWebサイトを上位表示させたらユーザーのためになると考えるのは自然なことでしょう。

このようにSEOでは、「いかにユーザーにとって有益なWebサイトやページを作ることができるか」を考えることが何より重要だと、弊社では考えてます。

検索エンジンのアルゴリズムを理解しSEOを行うには、検索エンジン対策としてのテクニック論ではなく、「その施策がユーザーにとってどう良いのか」というユーザー目線を追及していく必要があることを覚えておいてください。

一度、Googleがどのようなページを高く評価するのか(正確には、Googleが採用した外部評価者が検索結果をどのように評価するのか)を明文化した「検索品質評価ガイドライン」を読むことをおすすめします。※検索品質評価ガイドライン(公式)は、現在英語版でしか公開されていませんが、日本語訳されたサイトも存在します(例:検索品質評価ガイドライン アイレップ私訳版)。

コミュニケーション領域のSEO対策で行う、代表的な施策を3つ紹介

コミュニケーション領域のSEO対策で行う施策を紹介します。

コミュニケーション領域のSEO対策
  1. ユーザーに焦点を絞ったページの作成
  2. 被リンクの獲得
  3. E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の強化

1. ユーザーに焦点を絞ったページの作成

繰り返しお伝えしている通り、SEO対策は大前提として「ユーザーにとって有益であるかどうか」を考える必要があります。

実際にGoogleは以下のように表明しています。

ウェブサイトは利用者の便宜のために構築するべきであり、すべての最適化はユーザー エクスペリエンス向上のための調整である必要があります。

※引用:検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド

Google 検索で上位に表示されるようにするには、検索エンジンでの掲載順位を引き上げることを主な目的として検索エンジンを第一に考えて作成されコンテンツではなく、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成に注力することをおすすめします。

※引用:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル | ドキュメント

Googleは、ユーザーが検索をした時に、ユーザーが「便利だった」と感じる検索エンジンになることを目指しています。そのため、必然的に検索結果に上位表示されるページも、ユーザーの検索ニーズを満たすものになるので

検索ニーズを満たすページを作るには、既に上位表示されているページや検索キーワードなどをもとに、ユーザーの悩みや求めているコンテンツを考え抜かなくてはなりません。

弊社では記事を作成する際には必ず「骨格シート」という記事の骨組みを作成し、以下のようなことを洗い出した上でコンテンツ制作に着手します。

  • 上位表示されているページの要素
  • ユーザーの検索背景
  • 顕在ニーズ
  • 潜在ニーズ
  • ユーザーにとっての最高のゴール など

詳細は、以下の記事をご覧ください。

2.被リンクの獲得

Googleは、良いページかどうかの判断基準の一つとして、「外部からリンクが設置されているか」を考慮しています。

システムは、関連性のあるコンテンツを特定した後、最も役立ちそうなコンテンツを優先しようとします。そのために、どのコンテンツが専門性、権威性、信頼性を示しているか判定するために役立つシグナルを特定します。

たとえば、その判定を支援するために使用している要因の 1 つに、そのコンテンツへのリンクまたは言及が他の著名なウェブサイトに含まれているか把握するということがあります。含まれていれば、多くの場合、その情報の信頼性が高いことを示す十分なしるしとなります。

※引用:ランキング結果 – Google 検索の仕組み

あくまで上記を参考にして考えてみると、「良質なリンクをたくさん集めているWebサイトは、多くの方から有益なサイト(ページ)だとみなされている」と考えられるため、Googleも外部からのリンクを重要視しているのだと推測できます。

ただし、しかしここで注意したいのは、被リンクは量ではなく、質を重視すべきだということです。被リンクの獲得が重要だからと言って、「とにかく闇雲に大量のリンクを集める」行為は避けましょう。

あくまでユーザーに対して良いコンテンツを作ることが主目的であり、リンクをもらえるのは多くのユーザーからそのコンテンツが指示された結果論であることを忘れてはいけません。さらには、場合によってはGoogleからスパムとしてマイナスの評価を受ける可能性さえあります。

3. E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の強化

E-E-A-Tとは以下の内容を表す言葉です。

  • Experience(経験)
  • Expertise(専門性)
  • Authoritativeness(権威性)
  • Trustworthiness(信頼性)

つまりGoogleは、「そのコンテンツは経験や実体験に基づいたものか」「コンテンツの制作者がトピックに精通しているか」「権威性があるか」「コンテンツや運営者が信頼できるか」といった点も考慮されて検索順位が決まることがある、と考えられています。

Google の自動システムは、さまざまな要因に基づいて優れたコンテンツをランク付けするように設計されています。関連するコンテンツを特定した後、最も役に立つと判断されたコンテンツに高い優先順位を付けます。そのために、どのコンテンツが、エクスペリエンス(Experience)、高い専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trustworthiness)、すなわち E-E-A-T の面で優れているかを判断するための要素の組み合わせを特定します。

※引用:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル | ドキュメント

例えば、資産運用に関するトピックに関して、資産・法・税金に精通しない個人や組織がコンテンツを制作して上位表示され、間違った情報をユーザーに与えてしまったらどうでしょうか。これはGoogleが大切にしている「ユーザーの利便性を第一に考える」という思想に反します。

実際に「資産運用」というキーワードで検索していただくと分かりますが、検索上位には日本証券業協会や金融庁といった専門性・権威性・信頼性の高いサイトが占めています。

Google
※引用:Google検索より

E-E-A-Tは、メインコンテンツの質や量・Webサイトに関する情報・Webサイトの評判などによって、判断されます。

医学・薬学情報に関する高品質な情報は、十分な専門性と認定資格を持った個人・組織による情報であること。
医学・薬学に関する高品質な助言はプロによって記載・作成され、編集・校閲を受け、定期的に更新されていること。
資産・法・税金に関する高品質な情報は専門的な情報源によるものであり、適切に維持・更新されていること。
家のリフォーム(数十万円はかかる)や育児(家庭の幸福に関わる)等の情報も、ユーザーが信頼できる「専門家」によるものであること。
写真・ギターなどの趣味に関するページでも、高品質なものには専門性・熟練度が必要。

※引用:検索品質評価ガイドライン アイレップ私訳版 p.18

E-E-A-Tは一朝一夕で評価されるものではありません。対策としては「本業と関連性が高いキーワードでSEO対策を行う」「良質なコンテンツを作成し、外部サイトからリンクを集める(このWebサイトは○○において専門性が高いと思ってもらう)」などが考えられます。

また前述の通り、「YMYL領域」に関してはE-E-A-Tを高めることに注力するよりも、避けたほうが良いケースが多いと弊社では考えています。

テクニカル領域のSEO対策で行う、代表的な施策を4つ紹介

テクニカル領域のSEO対策で行う施策を紹介します。

テクニカル領域のSEO対策
  1. 適切な構造でのサイト構築
  2. 構造化データのマークアップ
  3. モバイルファーストインデックス(MFI)
  4. コアウェブバイタル(Core Web Vitals)の改善

1.適切な構造でのサイト構築

検索エンジンのクローラーがWebサイトを適切に回遊できるようにして、かつ重要なページの評価が高くなるようなサイトを構築します。

サイトの構造を作っていく上で、参考にしたいのが株式会社ベイジの資料「ベイジのSEOとサイトリニューアルの成果」です。本資料のP.27から、株式会社べイジのコーポレートサイトのディレクトリ構造を見ることができます。

ここで重要なのは、メニューの配下に、「戦略」「企画設計」「制作開発」「運用」「管理」の5つのカテゴリーを設け、さらにそのカテゴリー配下に「個ページ」を配置している点です。

例えば「戦略」のカテゴリーの配下には、戦略と関連性の高い「市場調査」「ターゲット分析」「競合サイト分析」「ログ解析」といった13個のコンテンツが紐づいています。

このようなサイト構造にすることにより、一番主張したい戦略という部分に対してそれぞれのコンテンツで補足的に説明することで、一つのカテゴリー全体がリッチなコンテンツに仕上がっていきます

何としても上位を獲得したいマストキーワードのコンテンツを、カテゴリーやサービスページに設置し、そこにぶら下がるような形でサブキーワードを配置していく、という考えでサイト構造を作っていくことが重要です。

2.構造化データのマークアップ

構造化データとは、ページの構造をよりGoogleに分かりやすく伝えるために、HTMLにマークアップするコードです。

「schema.org(スキーマ)」で定義されている複数のプロパティ(属性)とバリュー(属性値)から選択し、用途に合わせてマークアップを行います。すると、クローラーがコンテンツの内容を認識しやすくなり、ページがインデックス・評価されやすくなるので、SEOの効果が見込めます。

構造化データをマークアップするには、HTMLファイルに直接専用コードをマークアップするか、「構造化データマークアップ支援ツール」や「データハイライター」などのツールを活用して行います。

構造化データをマークアップする場合は、「構造化データに関する一般的なガイドライン」を読んで理解しておきましょう。これを遵守できていないと掲載順位が下がったり、リッチリザルトに表示されなくなったりする可能性があります。

ガイドラインを遵守しているかどうかは、「リッチリザルト テスト」や 「URL 検査ツール」でテストでき、技術的なエラーを検出できます。

3. モバイルファーストインデックス(MFI)

モバイルファーストインデックス(MFI)とは、Googleのインデックス登録とランキングで、モバイル版コンテンツを優先するというものです。MFIは、2018年3月以降のGoogleのアルゴリズムに既に本格的に導入されています。

Googleの検索エンジンは、Web上のページをクローリング(探索)→インデックス(データベースに登録)→ランキング(評価)の3つのステップで検索結果に表示させます。

かつては、PCユーザーが多かったため、PCでの閲覧に最適なページをクローラー(ロボット)が優先してインデックスとランキングを行っていましたが、近年はスマホ・タブレットなどモバイルを使用するユーザーが増えたため、モバイル端末での閲覧に最適なページを優先するように変更されました。

そのため、画像やテキスト・バナー広告のサイズなどモバイル端末で閲覧した時に、ユーザビリティを損なうものになっていないかを確認する必要があります。モバイルユーザビリティは、Googleサーチコンソールから問題がないかを確認できます(拡張 > モバイルユーザビリティ)。

Googleサーチコンソール
※引用:Googleサーチコンソールより

エラーが発生すると、上記の画像のように、表示されます。「テキストが小さすぎて読めません」「クリックできる要素同士が近すぎます」など、エラーの内容が記載されていますので、必要に応じて対応しましょう。

各エラー項目の対処方法は、「モバイル ユーザビリティ レポート – Googleサーチコンソール ヘルプ」で確認するようにしましょう。

4.コアウェブバイタル(Core Web Vitals)の改善

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)とは、Googleが2020年に発表した検索ユーザーのUX(ユーザー体験)の向上に関わる指標です。

コアウェブバイタルに関して、抑えておくべきポイントは、以下の3つです。

  • LCP(Largest Contentful Paint)
  • FID(First Input Delay)
  • CLS(Cumulative Layout Shift)
指標意味改善策
LCP

ページの表示速度


画像や動画のサイズなどの見直し

FID

ページの反応速度(ページをスクロールした際の反応速度など)


Javascriptコードの削除や見直し

CLS

レイアウトシフトの大きさ(※)


画像や動画のサイズや動的コンテンツの見直しなど

※レイアウトシフトとは、サイトにアクセスした後に広告や画像などが遅れて表示され、その結果コンテンツの表示が少しずれる現象のことです。

これらの指標はGoogleサーチコンソールで問題点などを確認することができます。

※引用:Googleサーチコンソールより
※引用:Googleサーチコンソールより

必要に応じて改善が必要なことを覚えておきましょう。

【プロが回答】SEO対策に関するよくある質問

弊社THE MOLTSは、デジタルマーケティングを活用して、クライアントの事業成長を支援する企業です。

コンテンツSEOやコンテンツマーケティングの領域でも多くの成果を提供しており、クライアントからさまざまな質問や相談を受けてきました。

その中でクライアントからよくいただく質問や、これからSEO対策に取り組む方が疑問に思うであろうポイントに対して、プロの観点から回答していきます。

Q SEOを内製すべきですか?それとも外注すべきですか?

正しく方向性を決めて実行し続けられる体制があるならば、どちらでも問題はありません。

ただし、現実的にはSEOの知見がない状態で体制構築をするのは難しいです。

例えば「欲しい成果を得るために、どのようなキーワードを狙い、どう上位表示を実現し成果に繋げていくのか」という戦略設計の部分は外部に頼った方が上手くいきやすいでしょう。

一方で、戦略に基づいて施策を実行し続けるフェーズにおいては、内製した方が進めやすい可能性があります。PDCAをスピーディに回すことができ、また外部に依頼するよりも予算やリソースを柔軟に使えるからです。

Q プロは「SEO対策をお願いしたい」と言われたとき、まず何を見ますか?

状況によっても異なりますが、まず見るポイントは「SEO対策の目的」です。

クライアントが、そもそもなぜSEOをやりたいのか、どのような目標があるのかなどをヒアリングします。

そのうえで、その目標に対する現状や前提条件を一つずつ整理します。

  • コンテンツ型のサイトか/データベース型(例:物件検索サイトなど)か
  • これからSEO対策を始めるのか/既にある程度取り組んでいるのか など

「これをやれば良い」という正解は無く、目的や現状に応じて進め方が異なるからです。

例えば、コンテンツ型のサイトで既にある程度SEO対策に取り組んでいる場合は、以下のような観点で与件を整理します。

  • どこがボトルネックになっているか
  • 問題なくページがインデックスされているか
  • クロールされているか
  • 上位表示が必要なKWの受け皿(ページ)があるか
  • 制作したページ(KW)で上位が取れているか など

それらに基づき、成果を得るための戦略を考えていきます。

Q SEOでよくある失敗例はありますか?

SEOで犯しがちな失敗例としては、顧客・ユーザーの理解を飛ばして、自分たちの頭だけでキーワードを考えてしまうことです。

「対策していたキーワードが、そもそも成果に繋がらないキーワードだった」「コンテンツを量産したが、成果に結びつかなかった」ということはよく起こります。

他にも、以下のような誤った取り組み方法がよく見受けられます。

  • 他社のコンテンツを戦略なしに真似ている
  • コンテンツを公開したまま放置している(効果検証やメンテナンスなどを行えていない)
  • キーワード設計ができておらず、意味のないコンテンツや似たようなコンテンツが大量にある
  • ツールで出したものを単に検索ボリュームが大きい順に適当に制作している など

取り組みのやり方や方向性を間違えると、どれだけ時間や労力を費やしても思うような成果を得られない点には注意が必要です。

Q.コンテンツSEOはロングテールキーワード(3語や4語などの複合キーワード)から入るべきですか?

弊社はコンテンツSEOにおいて「ロングテールから攻める」ことはしません。最も成果が出るであろうキーワードを2〜3個目星をつけて、そのキーワードが1位になるためにどうするかを考えて組み立てるようにしています。

結果としてロングテールキーワードが対策範囲になることはありますが、「そこから攻めよう」とは考えていません。成果達成まで時間がかかり過ぎますし、ロングテールで上位を獲得したところでパフォーマンスは微々たるものであるためです。あくまでコンテンツSEOにおける話ですが、この方針で成果を出し続けています。

Q.マーケティングにおいてSEOコンテンツは「資産」になりますか?

「資産」になるコンテンツもあれば、「負債」になるコンテンツもあります。

コンテンツそのものに価値はなく、コンテンツを通して「市場やターゲットとコミュニケーションをとること」に意味があり、その上で価値が生まれます。制作したコンテンツは「モノ」として残るため資産と捉えられることが多いですが、それは本質ではありません。

コミュニケーションが市場やターゲットにとってポジティブであれば資産になりますが、ネガティブであれば負債になると考えたほうがいいでしょう。

  • 資産になるコンテンツ:ターゲットの行動につながる / 心に残る ≒ ポジティブな印象を与えるもの
  • 負債になるコンテンツ:ターゲットの期待値を下回る ≒ ネガティブな印象を与えるもの

「コンテンツは資産である」と盲信されることがあります。しかし、どれだけPV数を稼いでいるコンテンツだったとしても、自社のリード獲得にも認知獲得にも、その他さまざまな価値につながっていない「負債コンテンツ」であれば、潔く取り下げることもあります。

インプレッション数やクリック数で広告収益が入る商業メディアと違い、コンテンツマーケティング目的で運営されているオウンドメディアは、あくまで事業課題を解決するための手段です。そのため、悪影響を及ぼすリスクがあるコンテンツは、思い切って排除をしましょう。

SEO対策におけるコンテンツ制作のコツ

ここからは、コミュニケーション領域のSEO対策の中でも、「コンテンツ制作」におけるポイントを解説していきます。

前提として、前段でもお伝えしましたが、テクニカル領域は「ページやWebサイトの情報を検索エンジンに正しく伝える土台を作る」という観点で最低限必要なことを行い、その後はコミュニケーション領域に力を入れることをおすすめします。

コンテンツの制作方法
  1. マストキーワードを設定
  2. サブキーワードを設定し、キーワードツリーを作る
  3. コンテンツを作成する
  4. 内部リンクを貼る
  5. CTAを設置する
  6. ユーザーを満たすためにメンテナンスを繰り返す

上記の通り、SEO対策においてやるべきことは多くあります。全て重要な要素ですが、まずは「1.マストキーワードを設定」から行っていくと良いでしょう。

それでは、それぞれの施策について、詳しく解説します。

1.マストキーワードを設定する

まず重要なのは、「マストキーワード」を選ぶことです。マストキーワードとは、サイトで成果を出していくために必ず1位を取らないといけないキーワードのことを指します。

例えば、リードの獲得が主な目的であれば、「勤怠管理システム 比較」のような、ユーザーが商材を購入する一歩手前に検索する「比較・検討フェーズのキーワード」をマストキーワードに設定することがおすすめです。

マストキーワードの選び方は、サイトの運用目的によって変わるため、カスタマージャーニーマップを作成して考えてみましょう。

カスタマージャーニーマップとは、ユーザーが自社サービスを利用するまでのプロセスをまとめて可視化したものです。

▼カスタマージャーニーマップの例

カスタマージャーニーマップ例

SEOにおいてもカスタマージャーニーマップを作成することで、「比較検討をしている購買に近いユーザーは、どんなキーワードで検索するのか」を可視化できるため、マストキーワードの選定に役立ちます。

2.サブキーワードを設定し、キーワードツリーを作る

弊社MOLTSでは、ステップ1で選んだマストキーワードと親子関係にあたる「サブキーワード」と呼ばれるものを、5~7個設定します。

マスト

勤怠管理システム 比較(880)

サブ

勤怠管理システム 中小企業(480)
勤怠管理システム 小規模(140)
勤怠管理システムとは(110)
勤怠管理システム 費用(40)
勤怠管理システム 導入(70)
勤怠管理システム 選び方(40)

※あくまで、本記事で解説するための例としてお考えください。

親であるキーワードに、複数の子キーワードがぶら下がる形になるので、弊社ではこれをキーワードツリーと呼んでいます。

運用初期に3〜5つのマストキーワードを選び、それぞれをツリーの形にしてコンテンツ作成を行いましょう。

サブキーワードは、ラッコキーワードなどのキーワードツールを使うか、マストキーワードのページを構成する要素を抽出していくことで決めることができます。

例えば、「勤怠管理」をマストキーワードとしてコンテンツを制作する際、以下のような構成になったとします。

  • そもそも勤怠管理システムとは何なのか
  • 勤怠管理システムを導入するメリット・デメリット
  • 勤怠管理システムを導入する費用
  • 勤怠管理システムを選ぶ際の基準
  • 中小企業向けの勤怠管理システム
  • 大企業向けの勤怠管理システム

するとこの構成の中から「勤怠管理システムとは」「勤怠管理システム 費用」「勤怠管理システム 選び方」「勤怠管理 中小企業」などのキーワードをサブキーワードに設定することができます。

詳細は以下の記事でも解説しているので、ぜひ参考にしてください。

3.コンテンツを作成する

キーワードツリーを作成後、いよいよコンテンツを制作していきます。制作を行う上で、SEOライティングに必要となる要素は以下の通りです。

SEOライティングに必要な要素
  1. タイトル
  2. ディスクリプション
  3. 日付
  4. 冒頭文(リード文)
  5. 見出し
  6. 構成要素
  7. 文章
  8. 画像
  9. 主張
  10. 引用
  11. 監修
  12. 記事ページのデザイン

コンテンツ制作において何よりも大切なのがユーザーが満足するコンテンツを提供することです。

そこで弊社では、「そのユーザーがコンテンツを読んだ後にどのような状態になっていてほしいのか」、つまり「ユーザーにとっての最高のゴール」を定義してからコンテンツの作成を始めます。

ユーザーを満足させられるコンテンツとは何かを、徹底的に考え抜きSEOライティングを行いましょう。

4.内部リンクを貼る

コンテンツが完成したら、ステップ2で作成したキーワードツリーを形成するコンテンツ同士を、リンクで結びます。

例えば以下のようなツリーを作った場合を考えてみましょう。

マスト

勤怠管理システム 比較(880)

サブ

勤怠管理システム 中小企業(480)
勤怠管理システム 小規模(140)
勤怠管理システムとは(110)
勤怠管理システム 費用(40)
勤怠管理システム 導入(70)
勤怠管理システム 選び方(40)

  • 親である「勤怠管理システム 比較」の記事と、その子である記事同士でリンクを貼り合う
  • 子である記事同士でリンクを貼り合う
内部リンクを貼る

「勤怠管理システム 比較」の記事の中で費用に関するコンテンツを記載する場合は、「勤怠管理システム 費用」の記事にリンクを貼ります。すると、費用についてより深い情報を知りたいと思ったユーザーに、有益な情報を届けることができるでしょう。

このように、ユーザーの満足度を高めるために必要なページや、記事を読んだ上でユーザーがさらに知りたいと思った情報に関するページを、当該記事と紐づけることが重要です。

5.CTAを設置する

良質な記事を発信できても、成果に繋がる導線がなければ意味がありません。

ユーザーを成果へと結びつけるためには、CTAの設置を行いましょう。CTAとは、コール・トゥー・アクション(Call・To・Action)の略語で、それぞれの頭文字を取って「CTA」と呼びます。弊社では、このCTAを「態度変容を促すための仕掛け」と定義し、主に成果獲得を目的として活用します。

ただし、CTAは闇雲に設置をすれば良いものではありません。あくまで成果獲得が目的であるため、ユーザーとのコミュニケーションを考えながら適切な場所にCTAを置くこと、またいかにその内容が魅力的であるか、が重要です。

そのため、「設置場所」と「訴求文言」の2つに留意し施策を進めていきましょう。

ユーザーの態度変容を考慮した上で、どのようなコミュニケーションになるのか、は以下の通りです。ここでは、「リスティング広告 費用」で検索をしてきたユーザーが態度変容に至るまでのプロセスを考えてみます。

態度変容とCTAコミュニケーション

弊社で推奨する設置場所は

  • 目次上部
  • 文末
  • サイドバー(追尾)

の3つです。なぜこの3つかというと、人により態度変容を起こすきっかけやタイミングが異なるためです。

記事の冒頭で本文を読む前にCTAを目にし「自身の課題が解決できそうだ」と判断し態度変容をするユーザーもいることでしょう。また、コンテンツを読み進めた結果、「この記事は専門家の意見がふんだんに盛り込まれており、ぜひ企業やサービスについて深く知りたい」と文末のCTAで態度変容を起こすユーザーもいます。はたまた記事を読み進めている最中でサイドバーのCTAを目にし、態度変容をする人もいることでしょう。

このように、ユーザー自身のタイミングで態度変容が起こせるように、複数のCTAが必要となるのです。まずは、上記を参考としてCTAを設置してみましょう。

また、訴求文言はユーザーに刺さるよう、以下の内容を抑えて考えましょう。

  • ベネフィット訴求
  • 悩み訴求
  • 緊急性や限定感での訴求

CTAの作り方については、以下の記事で詳しく解説しています。

6.ユーザーニーズを満たすためにメンテナンスを繰り返す

検索1位を獲得するためには、今のコンテンツに何が足りないのか、ユーザーのニーズを本当に満たしきれているかといった視点で、メンテナンスを繰り返していくことが大切です。

  • 足りない情報や要素を追加(リライト)する
  • 関連する記事コンテンツへの導線(リンク)を設置する
  • 読みやすさを向上するために編集や画像の追加・改修をおこなう
  • インフォグラフィックや動画を用いてわかりやすく解説する

メンテナンスの詳細は以下の記事を参考にしてください。

なお弊社では「SEO対策では、検索1位を獲得しないと意味がない」と考えています。

なぜなら、検索2位以下のページは、検索結果上でほとんどクリックされないことが分かっているからです。

米国Advanced Web Ranking社によるデータ(2023年7月時点)では、狙ったキーワードで検索1位を獲得した際の平均CTR(クリック率)が、43%程度ということがわかっています。

このCTRは10位で2.7%程度まで落ち込み、トップの記事と15倍もの差があることが伺えます。また、2位でもCTRは13.7%程度です。1位とは3倍以上の差があることから、1位以外の順位を獲得しても効果が薄いことが理解できるのではないでしょうか。

※月あたりの検索ボリュームが500以上のキーワードデータの国際平均CTR値(2023年7月時点)

担当者の中には、とにかくコンテンツをたくさん作ることによって成果をあげていこう、と考えるケースもあります。しかし、多くの場合失敗に終わります。

大事なのは、狙ったキーワードで1位を獲得することです。闇雲にコンテンツを量産するのではなく、戦略に則り、一つひとつのコンテンツの「質」をあげることを重視しましょう。

SEO対策にお困りではありませんか?

  • SEO対策を実施していきたいものの、何からはじめていいかがわからない
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  • コンテンツSEOの実施・改善を行いたい
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SEO対策の成功事例

ここで実際にSEOで大きな成果を上げた企業がどんな施策を実行していたのかを紹介します。これらの事例を参考に、自社のSEO対策のイメージを膨らませてください。

パーソルホールディングス

課題

Web広告やイベント中心のリード獲得だったが、インバウンドマーケティング施策の一環として検索エンジンからの流入を強化する必要があった

実施施策

戦略の立案・設計、それに付随するコンテンツ制作
ホワイトペーパー(ダウンロード資料)の作成・実装

成果

法人サイトへの流入数3倍増加月200件以上のCV獲得

パーソルホールディングス株式会社は、人材派遣サービス、転職サービス、ITアウトソーシングや設計開発などのサービスを提供する人材会社です。

これまではWeb広告やイベントからのリード獲得を中心とした施策を展開していましたが、さらなる新規顧客の獲得のため検索を接点としたコンテンツSEOに取り組んでいました。

しかし、コンテンツの量産で一定の流入数は確保できたものの、オウンドメディアには記事だけが大量にある状態で、作ったコンテンツが成果に繋がっていない、またそのためのノウハウが不足していました。

当時の課題は以下の2つです。

  • 「良質な潜在顧客を発掘するにはどうすればいいのか分からない」
  • 「問い合わせ数や案件化率をどうやって改善すればいいのか分からない」

そこで「売上を伸ばすためのリードや問い合わせを獲得するため、どのようなコンテンツであるべきか」を念頭にこれまでの戦略を見直すことに。既存コンテンツの内容やその流入データを見ていくことで、伸ばす余地や課題を明確化しました。

またグループの商材やサービスが約200以上ある中で、より売上に貢献する商材を見定め、どの商材・ターゲットに対して優先順位を上げて注力していくべきかを決定。実際にコンテンツを制作していくに当たっては、数ある商材の中でも商談や受注につながるキーワードを定義し、まずはその分野で勝ち切ることに注力しました。

結果として、プロジェクト開始から約1年で法人サイトへの流入数は3倍、月200件以上のCVが発生しています。

Media Planner / Consultant
田島 光太郎
業界歴8年。オウンドメディア、コンテンツマーケティングを担当。コンサルタント・PMとして戦略設計、インハウス化・グロース支援を行う。

ネオキャリア

ネオキャリア
※引用:ネオキャリア
課題

さらなる事業拡大を目指すため、インバウンドマーケティングへ取り組む必要があった

実施施策

記事制作・組織全体でのマーケティング強化、マーケティング組織づくり

成果

年間数万件の法人リード創出を実現
他部署にもマーケティングの重要性が理解され、アウトバウンドからインバウンドカルチャーへと変革

HR NOTEは、人事担当者・経営者・HRに関わる人に向けた、日々の業務のノウハウやナレッジを発信している、株式会社ネオキャリアが運営するメディアです。

同社ではもともとマーケティング部がなくテレアポを中心としたアウトバウンド中心のリード獲得を行っていました。さらなる事業拡大を視野に入れた際、インバウンドでのリード獲得を強化すべくオウンドメディア「HR NOTE」を立ち上げました。

まずはオウンドメディアの取り組みを社内に認めてもらう材料を揃えるためにも、事業に好影響が出る「リード数」を成果指標にしました。オウンドメディアでは記事の本数も重要であるため、専任担当者が1日1本記事を書くようにし、記事数を徐々に増やしていきました。

インハウス支援を受けつつ戦略的にコンテンツSEOを進めたところ、「勤怠管理システム」という難関キーワードで検索順位1位を獲得。このような確度の高いユーザーが検索するであろうキーワードで上位表示を実現し、初年度で目標としていた月間100件のCV獲得を達成しました。

2年目以降は、さらなるリード獲得を目的に新たな採用ポータルサイトの立ち上げや、HR NOTEを軸に他事業部との連携を深め、全社的なリード創出に貢献。その結果、社内でも少しずつインバウンドマーケティングの重要性が理解されるようになっていきました。

結果として、支援開始から5年の月日が経過し、リード件数は年間数万件にまで増加。最初は一人だった担当者も現在では約50人までの組織に拡大し、アウトバウンドがメインだったリード獲得からインバウンドが中心のカルチャーへと変革しました。

Media Consultant / Business Producer
寺倉 大史
業界歴9年以上。事業開発、オウンドメディア、コンテンツマーケティングを担当。藍染職人、株式会社LIGを経て、メディアコンサルタントへ。

ライフテックス

※引用:ライフテックス

課題

広告施策を行っていたものの、CPAが非常に高騰していた

実施施策

オウンドメディアのコンテンツ制作、体制構築、KPIの設計、データ活用

成果

広告費の大幅削減、検索経由でのリード獲得数・売上共に昨年比140%

株式会社ライフテックスは、アンテナ工事や空調設備工事事業を展開する会社です。集客施策としてリスティング広告を中心とした施策を行っていましたが、CPAの高騰を背景に、コンテンツマーケティング施策に注力し始めました。

しかし当初は、外部のライターを交えてコンテンツ制作を進めていたものの、一向に成果が上がりませんでした。

そこでマーケティング支援会社に相談し、オウンドメディア運営の基盤となる制作チームの体制から見直すことに。オウンドメディアの戦略設計からKPIの設定、効果的なコンテンツの制作方法、データに基づいた意思決定を行う「データドリブン」の大切さを学びました。

データドリブンとは、データを意思決定の判断軸としたマーケティング手法を指します。同社では、メールフォームに電話のCTAを配置する際などに、数字を見ながらCTAのデザイン改善を繰り返していったり、複数のアイデアの中でどれが反応が高いのかを確かめるA/Bテストを実施したりしました。

数字をベースに改善点を反映させた数々の新しい施策を実施したところ、開始から4ヶ月ほどで、検索経由でのリード獲得数・売上共に昨年比140%を記録。また、広告費の高いWeb広告からオウンドメディアに切り替えたことで、広告費の大幅な削減にも成功しました。

施策実施の過程でデータドリブンの文化が社内に根付き、現在でも持続的に成長しています。

SEO対策で注意すべき4つのポイント

ここまでSEO対策の一連の施策や流れについてお話をしてきましたが、必ずしも全ての方や企業におすすめできるかというとそうではありません。SEO対策を実施する際には、以下4つのポイントに注意しましょう。

注意すべきポイント
  • 流入数が増えるだけでは成果に繋がらない
  • ある一定の成果が出るまでに時間がかかる
  • 順位のモニタリングが必須
  • 検索依存はリスクがつきもの

流入数トラフィックが増えるだけでは成果に繋がらない

SEOに取り組む上で、闇雲に流入数だけを追い続けることはおすすめができません。その理由は、流入数を増やすことと成果が獲得できることはイコールではないからです。

例えば、勤怠管理システムを提供している企業が、検索経由の「お問い合わせ」や「資料請求」を増やすことを目的として、SEO対策を行うとします。

この場合、成果を上げるためには、多くのトラフィックを集めることではなく、勤怠管理システムの導入に興味関心があり、利用してみたいと考えている「比較・検討フェーズ」のユーザーが検索するであろうキーワードで上位表示することが必要です。

例えば下記2つのキーワードで考えてみましょう。

▼キーワード(検索ボリューム)
勤怠管理 とは(1,600)勤怠管理 比較(210)

「勤怠管理 とは」のキーワードの方が、「勤怠管理 比較」よりも、9倍以上検索されていることが分かります。

トラフィックという観点では、ボリューム数の多い「勤怠管理 とは」のキーワードを重視すべきという考えになりますが、オウンドメディアの成果という観点では、「勤怠管理 比較」の方がより重要なキーワードになります。

「勤怠管理 とは」の「勤怠管理 比較」2つのキーワードは、どちらも勤怠管理システムに興味のある、人事担当者・経営者が主に検索しているキーワードですが、両者では検索に至るユーザーのニーズが異なります。

▼考えられるユーザーニーズ
勤怠管理システムについて知りたい勤怠管理システムを比較したい

もうお分かりかもしれませんが、「勤怠管理 とは」のキーワードは、そもそも勤怠管理システムとは何なのか、そして導入するとどのようなメリットがあるのかを知りたいといった、情報収集のニーズが強い「Knowクエリ」 と呼ばれるものです。

一方の「勤怠管理 比較」は、勤怠管理システムについて既にある程度の知識があり、実際に導入するには、どのツールが最適なのかを比較・検討したいというニーズが強いキーワードです。

もし、自社で販売する勤怠管理システム(商材)への「お問い合わせ数」や「資料請求数」を成果とするのであれば、「勤怠管理 比較」のキーワードの方が成果に近いと言えるでしょう。

このように、オウンドメディアのSEOを考えていく上では、トラフィックではなく、どのキーワードで上位表示すると成果に繋がるのかといった「キーワードの選定」が重要になってきます。

ある一定の成果が出るまでに時間がかかる

SEO対策は、多くの場合短期間で明確に成果効果が出るものではありません。コンテンツを作成・公開したとしても、検索エンジンに評価されるまで時間がかかるからです。

例えば、下記の図をご覧ください。これは一つの記事を公開してから、検索1位を獲得するまでの順位の推移を表したものです。(オレンジが検索順位、紫が表示回数)

※引用:Googleサーチコンソールより

3月末に記事を公開した後、4月と8月にメンテナンスを行いました(黄色い枠の部分)。すると4月末のメンテナンスで15位付近まで順位が上がり、その後8月末のメンテナンスによって検索1位を獲得しています。

このように、上位表示を達成するには、記事のリライトが必要になるケースも多くあります。リライトなどの記事のメンテナンスには、時間もリソースもかかるため、SEO対策を行うのであれば、中長期的な視点で成果を出すことを考えて計画を立てなければなりません。

成果を維持するための体制やリソースが必要

SEOは上位表示されたからといって、そこがゴールではありません。上位表示された後にそのままコンテンツを放置していれば順位が下がるリスクがあるため、常にモニタリングが必要です。

順位が下がるよくある原因
  • 競合がより良質なコンテンツを公開する
  • Googleがアルゴリズムのアップデートをする

検索上位を獲得できれば大きな流入を得られる可能性がありますが、それは他社も同様です。現在は上位表示されていたとしても、他社がさらに良質なコンテンツを公開することで、順位が下落してしまう可能性があります。

また、詳しくは後述しますが、Googleは検索エンジンのアルゴリズム(ルールのようなもの)を定期的にアップデートしています。今まで良い順位を獲得していたコンテンツがアップデートによって下がるリスクがあることも覚えておかなくてはいけません。

このように、一度施策を行ったら終わりではなく、成果を出し続けるためのコストが必要なことを理解しておきましょう。

YMYL領域は、順位の変動が激しく、設計ができない

Googleの定める検索品質評価ガイドラインでは、「将来の幸福、健康、経済的安定、人々の安全に潜在的に影響を与えるページ」を、YMYL(Your Money Your Life) Pagesと定めています。

例えば、医療に関する情報・金融に関する情報・法律に関する情報・金融取引に関する情報などは、YMYL領域とされています。YMYL領域では、頻繁に激しい順位の変動が起こるため、成果を出すことが非常に難しい領域です。

YMYLに該当するトピック

  • 金融 / 財産:投資や保険・など金融商品や不動産に関わるページ
  • ショッピング:ECサイトなどオンラインの購入や送金システムを保有するサイト
  • 健康 / 安全:医薬品や病院・病気など人々の健康や安全に関するページ
  • 法律:離婚や遺言書・訴訟など法的な情報に関するページ

YMYL領域でも戦える可能性がないとは言い切れませんが、この領域で戦っていくことが容易ではないことを覚えておきましょう。

SEO対策に効果的なツール

本章ではSEO対策を行う際に活用したいツールを紹介していきます。

  • Googleサーチコンソール
  • Googleアナリティクス
  • その他の有料SEOツール

Googleサーチコンソール

Googleサーチコンソールは、Googleが提供する無料の分析ツールです。

わかりやすくいえば、

  • ユーザーがどのキーワードで検索したか
  • どのキーワードが何位に表示されているか
  • 実際にアクセスに結びついたキーワードは何か
  • 正しく検索データベースにインデックスされているか

といった、検索におけるサイトのパフォーマンス全般を確認するためのツールです。

検索順位の確認や改善案の発見はもちろん、流入検索キーワードも確認可能なため、ユーザーのニーズを発掘して必要なコンテンツを把握できます。

また、前述した「モバイルファーストインデックスの改善点」「コアウェブバイタルの改善点」「ページのインデックス登録リクエスト」なども、Googleサーチコンソールから行うことができます。

Googleアナリティクス

Googleアナリティクスは、Googleサーチコンソールと同様にGoogleが提供している無料の分析ツールです。サイトを訪れたユーザーの行動を詳細に把握したい場合に役立ちます

Googleアナリティクスを活用することで、以下のようなことがわかります。

  • サイト全体もしくは各ページのPV・UU数
  • 流入経路
  • サイト内でのユーザーの行動
  • どの端末からのアクセスか
  • 離脱率、直帰率、滞在時間
  • よく閲覧されているページ

Googleアナリティクスはサイト内でのユーザーの動きを分析し、Googleサーチコンソールはユーザーが訪問するまでの情報を分析します。

その他の有料SEOツール

SEO対策で活用できるツールは、大きく分けて以下の5種類があります。

それぞれできることが異なるため、各社で必要に応じて利用するかどうかを検討する必要があります。月額1万円~5万円程度のものが多いでしょう。

▼主なSEO対策ツール

種類概要費用目安おすすめツールツールの特徴
1.内部対策ツール

自サイトの階層構造やタイトルやタグ、内部リンクなどに問題がないかチェック

3万円~/月Pascal SEO

ほとんどの分析が自動化、改善点を具体的に指摘してくれるため、作業効率が向上する。

DeepCrawl

先進的なクローラーで、自動でモニタリングができる。

2.外部対策ツール

他サイトからの被リンクの獲得状況を確認できる

1万円~/月Ahrefs

世界最大級の被リンクデータ量をもとに、最新の被リンク情報が分かる。

3.キーワード選定ツール

キーワードの検索ボリュームや広告出稿状況、サジェストワードを確認できる

7千円~/月Keyword Tool

アカウント作成が不要。無料でも750以上のキーワードを生成し精緻なチェックが可能。

MIERUCA

検索意図の近いキーワードをビジュアルで表示。ユーザーニーズに沿った記事構成がしやすい。

4.検索順位チェックツール

指定したキーワードでの自サイトの掲載順位を確認できる

0円~/月AWRcloud

WEBベースで、PCやアプリの起動が不要。手動操作なしで、完全自動で順位チェックできる。

GRC

自社サイト、競合サイトの順位チェックができる。過去の順位変化もグラフで表示される。

5.コンテンツSEOツール

上記4つの基本機能を備えた統合的なツール

5万円~/月keywordmap

SEM領域で圧倒的なデータ量を保有。網羅的な競合サイトの分析ができる。

TACT SEO

専門知識がなくても、提案される改善策に沿った対応で最低限のSEO対策が可能。

EmmaTools

重要なキーワードや改善案を提示してくれるツール。未経験でも高品質のコンテンツ作成が可能。

SEARCH WRITE

SEOの専門知識がなくても、正しく施策を立て進捗を管理するPDCAを回せる環境が整うツール。

SEOツールについては、以下の記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。

SEO対策は自社で行うべきか、外部へ委託するべきか

ここまで、SEO対策について概要や代表的な施策を解説してきました。しかし、SEO対策を自社で行うべきか、外部へ委託すべきか迷っている方もいるのではないでしょうか。

SEO対策を外部に依頼するのがおすすめなケース
  • SEO対策をはじめたいが、何から行うべきかが分からない
  • 一部施策のみ、プロの知見を借りたい
  • サイトの設計や構造を見直したい
  • コンテンツSEOの実施・改善を行っていきたいが、自社にノウハウや運用体制がない

SEO対策を行うには、知識とノウハウが欠かせません。それらは一朝一夕で身に付けられるものではないため、自社にノウハウがないのであればまずは外部パートナーに依頼すべきでしょう。

また、前段の通り、SEO対策は「コミュニケーション領域」と「テクニカル領域」に分かれるので、どちらか欠けている方のみを依頼するという手もあります。例えばコンテンツ制作は自社で行い、専門的な知識や技術を必要とする内部施策のみを、外部に委託するなどです。

もし、自社でSEO対策を行いたい場合は、伴走型のコンサルティングを利用するのもおすすめです。

コンサルティングは外注とは異なり、プロの知見を借りながらアドバイスを受けて、自社で施策を行います。そのため、社内にノウハウを蓄積でき、将来的には自走できる組織を作れるというメリットがあります。

コンサルティング支援の契約中には、月額のランニングが発生するものの、SEO会社に都度依頼する場合と比べると総額費用が安く済むケースも多くあります。

社内に蓄積されたノウハウを別のプロジェクトに展開することもできますし、その際にコンサルティングの会社との信頼性を築けていれば、スタートダッシュを図るための伴走コンサルティングを別件で依頼することもできるでしょう。

尚、会社を選ぶ判断基準として、Googleが提案しているものがあるため、併せて確認しておくことをおすすめします。弊社としては、特に以下の5つの基準が重要だと考えます。

SEO会社を選ぶ5つのポイント
  • 過去の作業のサンプルと成功事例を紹介してもらえるか / 同業種での実績はあるかはあるか
  • Google 検索の基本事項に準拠しているか
  • 上位表示した後の事業成長につながるアドバイスをしてくれるか
  • 成果が出るまでのスケジュール予測や測定方法を提示してもらえるか
  • 自社のビジネスに関心を持っているか

まずは、自社でできること・できないことを洗い出し、その上で外部への依頼が必要な場合は、一度相談してみましょう。

外注先を間違うとサイトのパフォーマンスが低下する

SEO対策のスキルは業者によって差が激しく、選ぶ業者を間違えるとWEBサイトのパフォーマンスが低下してしまう可能性があります。古い知識でSEO対策を行っていたり、Googleガイドラインに抵触するような施策で上位を狙おうとしたりする業者もいるからです。

そのような業者に依頼してしまうと、Googleからペナルティを受けてしまい、最悪の場合検索結果から削除されてしまうリスクがあります。

  • 「必ず上位表示できる」「このキーワードなら1位を取れる」といった確証のない言葉を言ってくる
  • リンクを売買するような被リンク施策を勧めてくる
  • ヒアリングをせずに一方的にサービスを売り込んでくる
  • SEO対策のリスクを説明しない
  • 具体的な施策内容を説明してくれない

上記のような業者は信頼できない可能性が高いので、依頼しないようにしましょう。また、クラウドソーシングでもSEO対策を依頼できますが、明確な施策や成果を提示していない人も多くいます。よほど信頼できる自己紹介や実績・評価がなければ、依頼するのは避けた方がいいでしょう。 

SEO対策にかかる費用

SEO対策をどのように進めるべきかを決めるためにも、何にどのくらいの費用がかかるのかを把握しておきましょう。

SEO対策を実施する場合、前章でも解説したように「自社で実施する」、もしくは「外部パートナーに依頼する」2つのパターンがあります。

自社で実施

外部パートナーを依頼せず、社内で全てを実施する

外部パートナーへ依頼

以下のような業務を、一部もしくは全て外部パートナーに依頼する
・外部対策
・内部対策
・コンテンツSEO
上記以外に、SEO対策をサポートするコンサルティングサービスがある

※上記はあくまでも一例であり、依頼する企業によって対応範囲は異なります

自社ですべてのSEO対策を実施する場合、基本的に人件費以外のコストはかかりませんが、外部パートナーに依頼する際は、各社により金額が異なるためあくまで参考かつ目安となりますが、以下の通りです。

SEO対策費用相場

外部SEO対策・内部SEO対策・コンテンツSEOは前述したようなSEO対策を外部パートナーに委託します。SEOコンサルティングは、総合的にSEO対策の指南をしてくれるサービスであるため、社内のリソースも必要になります。

▼料金形態ごとの違い

料金体系特徴
月額固定型

・毎月決まった額の料金を支払う
・料金体系が明確で予定外のコストがかからない

一括支払型

・記事制作やサイト修正などの費用を一括で支払う
・一度にかかる費用が高額になる可能性がある

成果報酬型

・上位表示された日数の分だけ費用が発生する
・順位によって金額が異なるケースが多い

自社にノウハウがない部分はどこなのかを明確にし、どの対策を外部パートナーに依頼すべきかを検討しましょう。

まとめ|SEO対策ではユーザーの利便性を考えたうえで様々な施策を行う

本記事では、SEO(検索エンジン最適化)とは何か、具体的にどのような対策が必要なのかを初心者に向けて解説しました。

領域施策
コミュニケーション領域

ユーザーに焦点を絞ったページの作成


被リンクの獲得


E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の強化

テクニカル領域

適切な構造でのサイト構築


構造化データのマークアップ


モバイルファーストインデックス(MFI)


コアウェブバイタル(Core Web Vitals)の改善

Googleの検索エンジンのアルゴリズムは、ブラックボックスになっており、Google内でも開発に関わるごく少数の人物しか、その詳細な仕組みを知らないと言われています。

ただし、Googleは自社の理念として「ウェブサイトは利用者の便宜のために構築するべきであり、すべての最適化はユーザー エクスペリエンス向上のための調整である必要があります。」と明確に言及しています。

つまり「●●という施策を実行すれば、検索順位が上がる」とテクニック論で考えるのではなく、ユーザーの利便性を第一に考えた時に、●●という施策は適切なのか、ユーザー体験を向上させるものなのかを、しっかり見極めることが大切です。

SEO対策は正しい知識を持って実行することが重要なので、定期的に(3ヶ月〜半年程度)アップデートされるGoogleの情報をチェックすることも怠らないようにしましょう。

よくある質問とその回答

オウンドメディアで成果を上げたいのですが、どのようにすれば良いですか?

オウンドメディアで成果を上げるためには、目的・KPIの明確化、戦略設計、運用、改善を繰り返していく必要があり、短くても成果が出始めるまでに半年〜1年程度はかかってきます。

オウンドメディアで目指すべき成果を見据えながら、改善を繰り返し、長期に渡って継続できる運用体制が必要です。

オウンドメディアを新たに立ち上げたい、今あるメディアを成長させたいという担当者様に、MOLTSでは成果にこだわったオウンドメディア支援を提案しております。

まずは一度「オウンドメディアの支援内容」をご覧ください。

SEO対策とは何をすることですか?

SEO対策とは、良質なコンテンツをユーザーに届けるために、Googleに正しく評価されるサイトを作るための対策です。

SEO対策ですることは、以下の2つの領域に分けることができます。

  • コミュニケーション領域:良質なコンテンツをユーザーに届けるための施策領域
  • テクニカル領域:Googleに正しく評価されるための施策領域

Googleに評価されるためのサイトの構成やHTMLソースの書き方を正しくし、ユーザーにとって有益なコンテンツを作ることがSEO対策でやるべきことです。

詳しくは「SEO(検索エンジン最適化)とは?」をご覧ください。

コンテンツマーケティングの戦略設計や運用は、プロにご相談ください

コンテンツマーケティングは自社の課題解決に導く有効な手段ですが、期待する成果を出すためには、徹底したターゲット理解や、タッチポイントにあわせた最適なコミュニケーション設計、そして有益なコンテンツの提供が欠かせません。

専門性の高いノウハウや、なにより実行しつづける組織体制が最も重要です。 事業成長やマーケティング成果のためのコンテンツマーケティングを検討されている方は、ぜひTHE MOLTSにご相談ください。数々のプロジェクトで成果を上げてきたプロフェッショナルが、貴社の事業成長を支援いたします。

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