越境不動産売買のサポート事業や不動産業界に特化した人材紹介事業を手がける株式会社BEYOND BORDERS

MOLTSでは2017年より、事業課題の解決に向けて、立ち上げ段階から営業・マーケティング・採用などトータルでのコンサルティングを担当。さらに2019年8月より再度ご依頼いただき、広告運用全般のコンサルティングおよびインハウス化支援を担当させていただきました。

今回の対談では、BEYOND BORDERS代表取締役を務める遠藤忠義さま、執行役員を務める小林利光さまと、コンサルティングを担当した松尾謙吾が、これまでのお取り組みについて振り返りました。

※撮影のため一時的にマスクを外しています。

不確定要素の多いスタートアップ。マーケの枠を越え、ビジネスディベロップメントを共に進めていった

松尾:遠藤さんとは、共通の知人を通じて知り合ったのがキッカケでしたよね。そして僕が前職を退職したタイミングで、すぐご連絡をいただいたのを覚えています。

改めて、なぜMOLTSにご依頼いただけたのか、理由を教えていただけますか?

遠藤:実は松尾さん以外にも、いろいろな方にお話を聞いていたんです。ただ、マーケティングだけに注力してきた方々と違い、松尾さんはビジネス全体の話から事業推進の話ができる方だと感じていました。

松尾さんが前職を退職されたと聞いたときは、実はうちにジョインしてほしいという気持ちで連絡したんですよ(笑)。ただMOLTSに入ることが既に決まっていたので、それであればMOLTSとして一緒にやりませんか、というのがスタートでした。

松尾:個人的な理由ですが、当時は家から御社のオフィスまでも近かったので、「今から行っていいですか?」くらいの感じで、よくオフィスに伺って話し合っていましたね(笑)。

遠藤:当時は僕らも社員5名にインターン生が数名のスタートアップでした。そのため、松尾さんにはWebマーケティングだけでなく、会社として事業をどのように進めていけば良いのかといったトータルの相談をさせてもらっていました。

中でも、目先のタスクなど断片的な施策だけではなく、中長期的な事業計画を見据えた上での事業拡大において引っ張っていただく、ビジネスディベロップメントの要素が強かったなと。

例えば営業でいうと、以前は目先のリード数が足りているかどうかだけに注力してしまっていました。コンタクトを取ったリードが成約に繋がったか、その場合は何が決め手だったか、決まらなかったのはなぜか、といった生の声をマーケティング部署と共有できていなかったんです。一方でマーケ側も、営業がどういうアプローチをしているから今のリードが取れているかを、分析して改善に活かそうという積極的な姿勢を持てていなかった。

松尾:営業とマーケはどうしても関わりが薄くなりがちなんですよね。ただ、お客さんのことを一番知っているのは営業なわけですし、双方にとって必要な情報が伝達できていないのはもったいない。

バラバラに動くのではなく、本来は会社の成長を見据えた上で、お互いが協力できる関係を築くべきだと思うんです。その中でそれぞれが、どのようなシナジーを発揮できるかを考え、お互いがプレッシャーをかけあい続けるようになれたら良いですよね。

そのような関係を築くために、会社代表、マーケ担当、営業担当を一同に集め、営業とマーケの連携方法、予算設計などについてよく話をさせてもらいました

遠藤:そうですよね。さらに人材採用についても、松尾さんに二次面接に参加していただいたこともありました。全社の飲み会にもよく参加して交流を深めてもらっていましたね。

僕らに対して、「クライアント企業」ではなく「二人三脚のパートナー」という立ち位置で関わっていただけて、他人事ではない感じがとても嬉しく感じていました。

松尾:「外の人間にならないように接しよう」というのは、常に意識していましたね。

もちろん同じ企業に属しているわけではないので、そういった意味で肩書きが「外部」になってしまうのは仕方ないのですが、心理的距離や関わり方が「外部的」であるか、「当事者」に近いものであるかは、プロジェクトに及ぼす影響も雲泥の差だと思っていて。ただの外部発注先に一線を画して意見を言われると、僕だったらイラッとしてしまう(笑)。だからこそ、中に入り込んでやろうと思っていました。

成果を上げるなら、現場メンバーのスキルアップは当たり前。運用自体が目的ではない理由

松尾:初期フェーズでのコンサルティングを終えた後、間を空けて再びMOLTSへご相談いただきました。それにはどういった背景があったのか、教えていただけますか?

BEYOND BORDERS 遠藤さま(右)・小林さま(左)

小林:松尾さんに組織の土台を作っていただき、そこからバトンタッチする形で私が責任者としてマーケ全般を担当することになりました。

しかしメンバーの退職もあり、施策が追いつかない、課題解決に向けて動けないといった状態になってしまったんですね。

当時、私がマーケ以外の業務も抱えており、もちろん成果は追いかけるものの、割ける工数に限りがありました。そんな中で成果が出ないときに、どういったアクションをしていくべきか、誰がどう動くかの戦略を練るためには、地道なリサーチも多く、工数が多くかかっていました。

実はMOLTSに再び相談させていただく前に、別の代理店に一部運用を依頼していまして。ただ、多くの代理店は運用に対して対価を支払うことが多く、戦略設計にまで踏み込んで一緒に考えを練ったり、ときにはご提案をいただいたりといったことはありません。

そこで、改めて成果にコミットしてくださる松尾さんにご相談したいと思い、MOLTSへ再度依頼をさせていただきました。

松尾:初期のころは、小林さんとよく電話をしていたのを覚えています。というのも立ち位置的に、小林さんはとても不安の大きいポジションで、誰か相談できる人が必要だなと思っていました。

小林さんが代表である遠藤さんと話すときには、数字報告のプレッシャーが必ずあるからこそ「本当にこの戦略で正しいのか」自問自答し繰り返し続けなければならないこと、また、マーケの責任者としてもメンバーにも道標を示さないといけないわけで。

MOLTS 松尾謙吾

小林:そうですね。松尾さんには期待どおり、事業課題をどう解決するか、といった目的に対してやるべきことの優先順位をつけていただき、行動ベースではなく、成果ベースで進めていく組織基盤を作ってくださいました

戦略の部分も変えていただきましたし、メンバーに対しても「これを設定してください」と指示して終わりではなく、常に「なぜそれをやるのか」と理由を説明してくれる。松尾さんとメンバーとのディスカッションが、自然とメンバーにとってのトレーニングになっており、実際に今では知識だけでなく、論理思考もすごく身についているなと、自分自身やメンバーを見て感じています。

松尾:僕はトレーニングをしているつもりはなく、実施することの目的を常に問い続ける姿勢をとってしまうので、結果としてそれがメンバーの方々の成長に繋がってくれているのかなと考えています。もちろん、現場メンバーのスキルや能力が上がれば、組織としてもっとレベルアップできるのでトレーニングという観点で接していることもありますが。

小林:そうですよね、成果を上げることを目的とするなら、たしかにトレーニングや教育というのはセットだと思います。

ただ、代理店だと普通そこまでやらないわけです。代理店は限られた時間で、いかに多くのクライアントを抱え、運用を回して対価を得るか。一方で、松尾さんは成果ベースですべきことを教えていただけて、ありがたいなと思っていました。

松尾:今回のプロジェクトを通じて、「勝った!」と思えた瞬間があるんですよ。それはプロジェクトがはじまって2ヶ月くらいのときで、そのタイミングで小林さんが現場のやり取りに出てこなくなったんです。

はじめはずっと小林さん経由でしか判断できなかったチームが、小林さんを通さずとも現場のメンバーと一緒に進められるようになったときは、良かったと思いましたね。そして小林さんから「今後さらに会社の発展につながるような、別の責務のほうに時間を使えるようになった」と言ってもらえたのは嬉しかったです。

「業者とクライアントという関係ではない」メンバー誰もが信用しているパートナーとして

松尾:今回のお取り組みを通じて、他に何か良かったと感じられた点があれば教えて下さい。

小林:松尾さんに再び入っていただいたことで、広告運用における無駄な工数を削減でき、今までと同じ成果を3分の1の工数で出せるようになったのはとても大きいと思っています。

松尾さんに依頼する以前、別の代理店と進めていたときは、内製化のために進めていったルール化がいつの間にか目的となり、視野が狭まっていた側面がありました。

その上、広告運用が細かくなりすぎてしまっていて。例えばある商材のオファーとして、ガイドブックDL、資料DL、もしくは査定などがあったときに、以前はそれぞれを切り分けて運用していました。しかし工数がかかる割には、時間をかけても成果が伸びないような状況だったんですね。

そこで松尾さんから、これらのコンバージョンは1つにまとめて運用しましょうとご提案いただいたところ、3分の1の工数で同じ成果が出せるようになって。

これまでは効率化のための仕組み作りに工数を割くことができませんでしたし、自転車操業状態だったのですが、松尾さんが入っていただいたことで解決できた。

なぜ代理店にはそれができず、松尾さんにはできたのかと言えば、先ほどから何度も言っている、行動ベースではなく、成果ベースで何をすべきかを考えてくださっているからだなと思います。

遠藤:またマーケ領域に限らず、自分たちでやってうまくいくようになると、独りよがりになりがちだと思うんです。そういったときに、松尾さんのような第三者ポジションの方がチクチクと言ってくれるのはありがたかったですね(笑)

どうしても自分たちだけだと施策や考え方が偏ってしまうので、外部の方の意見というのは大事だなと。

しかも松尾さんはしっかりとした実績がおありの方なので、若手のメンバーも松尾さんのことを疑うことなく信頼していたのは、代理店との大きな違いだと思います。

小林:そうなんですよね。私自身、代理店に依頼していたときは代理店のことを信じられなくて、提案に対して根拠は何なのか、問いただすことも多くありました。

でも松尾さんが提案することには常にロジックがあるので、「なんでですか?」と聞いたことはないです。根拠がしっかりしているので、むしろ「これでやらない理由はないよね」という感じでしたね。

遠藤:あとは、松尾さんにとって何もメリットないのに、初期のスタートアップのころから応援してくださってくれたのは本当に嬉しかったです。

松尾:はじめは御社のオフィスに会議スペースがないということで、「カフェで打ち合わせしましょう」みたいなとこからのスタートでしたもんね。しかし、そこからオフィス移転をされて、どんどん人数が増えていくのを見ていて、僕も本当に嬉しく思っていました。

初期のころはよくオフィスに行っていたので、メンバーのみなさんに覚えてもらってましたけど、最近は寂しかったことがあって。

御社に電話して、「おつかれさまです、松尾です。遠藤さんいますか?」と伝えたら、「ご用件は何でしょうか」と言われてしまったんですよ。

「僕のことを知らない人がいるくらい、会社が成長したんだな」と感じましたし、もう遠藤さんなんて言えない、遠藤社長と呼ばないと!(笑)と思いました。

遠藤:当時は社員みんなで、一緒に飲みにいきましたもんね。媚びへつらう業者というのも世の中にはいますけど、松尾さんは「業者とクライアント」という関係を越えて、本当にパートナー

いまはコロナ禍で飲みにはいけませんが、落ち着いたら飲みに行って、さらにお互い成長した状態で「あの時は」って語り合いながら飲みたいですね。

松尾:遠藤さんが会社を大きくしていく過程を見させていただきましたが、それって滅多にある経験ではないじゃないですか。そうした過程を見て「やっぱり遠藤さん、すごい。自分ももっと頑張らないと」と常に刺激をもらってきたので、遠藤さんと仕事できるだけでも嬉しく思っています。

落ち着いたら、ぜひ飲みに行きましょう。