自己紹介はめちゃくちゃマーケティングの基本が詰まっていた話
こんにちは、先日THE MOLTSに入社した須藤です。前職では主にコンテンツディレクターとして従事しており、この会社にはマーケティングについての知識はほぼ0の状態で入りました。
入社初日から驚いたのは、自己紹介文を作成したら「これだと相手に読み飛ばされる」「もっとマーケティング的に考えた方が良い」「ポジション作りを意識して」とたくさんフィードバックをもらったこと。
今までなんとなく自己紹介をしてきた身からすると「自己紹介文1つにここまで考えてやるのか……!」と思いましたが、それと同時に「これがマーケティング会社か」と身をもって感じました。
今回は、私が実際に自己紹介を通して学んだことについて紹介させてください。
自己紹介には目的設定が必要だった
入社したらまずおこなうのが自己紹介。前職では、軽い経歴・趣味・最後に一言ぐらいで済ませていました。もちろん自己紹介についてフィードバックを受けたことはなく、あまり深く考えたこともありませんでした。
しかし、この会社で自己紹介文を考えるときにまず言われたのは「自己紹介の目的から考えましょう」でした。
私の場合、インハウスマーケターとして社内メンバーとの関係性を構築し、いろんな人から仕事を任せてもらえる状態を作りたいというのが目的でした。
そのためには、自分のことをただ伝えるだけではなく、どのようなコミュニケーションをとっていけば声をかけてもらいやすくなるのかを考えないといけません。
そう考えると、自己紹介はただの挨拶でなく、その目的を達成するためのファーストステップであり、相手を動かすための重要なコミュニケーションだったのです。
フィードバックを受けた5つのポイント
自己紹介を通して「この人に仕事をお願いしたい」と相手に思ってもらうには自分をどう伝えれば良いのか、以下5つのフィードバックをもらいました。
01. まずは相手を知る
コミュニケーションをとる上でまず必要なのは、相手を知ることです。THE MOLTSのメンバーはどんな人たちで、普段どんな仕事をしているのか、その人たちが何を求めているのか。ここを知らぬまま進めてしまうと、ただの独りよがりになってしまいます。
たとえば、入社したばかりの新人が「オウンドメディアの立ち上げ経験があって、半年間で月間〇〇万PVまで伸ばした実績があります!何でもできます(ドヤ」みたいなことを言っても、「へえ〜。でもそれって私たちでもできることだし、何ならもっと数字作ってるし」としかなりません。
相手を動かすために、実績をゴリゴリ作っている人たちがどんなことに困っていて、どんな状態のときに仕事を頼みたくなるのかを知るところからまずスタートしました。
02. 次に自分を知る
次に、自分よりも大きな実績をたくさん作っている人たちに向けて、自分は何を提供できて、どんな印象を与えたらプロジェクトにアサインしてもらえるのかを考える必要があります。それはSEOや広告運用などのハードスキル面だけではなく、コツコツ愚直にやり続けてきた経験かもしれないし、吸収したものを形にしていく実行力かもしれません。
私はそもそもマーケティング経験がほぼないので、押し出せるのはソフトスキル面がメインです。そのため、自分の経験を抽象化して書き出し、THE MOLTSで求められているものと照らし合わせながら自己紹介文を考えました。
▼実際に作成した自己紹介文(一部抜粋)
- 汎用性が高く、作業系でもリサーチでもなんでもやります
- 質と量を両立させるフロー作りや改善の経験を積んできました
- 物事を構造化したり、再現性を持ってできる状態を作ることが得意です
- Notion活用したプロジェクト管理やマニュアル設計などができます
- 言われたことは素直に受け取り吸収します。そしてできるように努力します
- 0→1を多く経験してきたので、カオスな状態を楽しめるバイタリティを持っています
もしこの視点で考えていなかったら、たいしたことない実績らしきものを羅列して終わりだったと思います。
03. 論より証拠を出す
いくら「私はこれができます!」と論じても、その証拠となるものがなければ相手に信用してもらえません。
たとえば、上で書いた自己紹介文には「汎用性高く何でもやります」とありますが、実際にどのぐらい汎用性を持ってできるのかの証拠が一切書かれていないので、今の状態だと論じているだけになっています。
しかし、ここに「コンテンツ制作フローの改善でリードタイムを〇〇営業日短縮」とより具体的な経験や実績を付け加えるだけで、「汎用性が高く何でもやる」ことに対して一気に説得力が増します。
こちらは実際にアドバイスをもらった後に追記した内容の一部ですが、具体的に何をやったのかを並べるだけで、だいぶイメージしやすくなったかと思います。
▼実際に作成した自己紹介文(一部抜粋)
04. ターゲットを憑依させる
自己紹介を読んでもらうには、相手の目に留まるようなインパクトが必要。と、頭ではわかっていてもなかなか実行するのが難しい……というのが正直なところです。そんなときは、自分が過去に経験した似たような状況を思い出して、そのときの自分ならどう思うかターゲットを憑依させて考えてみるとアプローチ方法が見えてきます。
このアドバイスをもらったときに、「想像してみてください。他部署に入ってきた新人がSlackで自己紹介をしています。どんな自己紹介なら印象に残りますか?」と言われました。たしかに前職時代を思い返してみると、自チームに入社した人には関わる可能性が高いので興味関心を持ちますが、他部署となるとサラッと見るだけだったなと……。
マーケティング経験のない新人が、どんなテンションでどのようなことを言っていたら「教えてやるか」と思ってもらえるのか。それを自分に置き換えて考えてみると、答えは「素直さ」と「やる気」でした。シンプルなことですが、この視点から考えてみないと案外忘れがちなポイントかもしれません。
ちなみに、こちらにターゲットを自分に憑依させるときのコツがわかりやすく書かれているので、気になる方はぜひ読んでみてください。
05. CVさせるポイントを作る
自己紹介の目的は、「自分のことを知ってもらい、相手を動かす(=仕事を任せてもらう)」ことです。となると、自己紹介でも相手が動きやすいようなフックを作った方がより効果的です。
たとえば、文の最後に「少しでも何かあれば30分でも良いのでお話しできませんか?DMしていただけたらすぐに日程調整します!」と入れるだけで、読み手側としてはアクションを取りやすくなります。
このアドバイスをもらい、上記に加えて自分の歓迎会の告知も入れました。その結果、3人から連絡をもらうことができ、自分を知ってもらう新たな機会を作ることができました。
自己紹介を通して学んだこと
今までは「マーケティング=専門的な知識を使った施策」のようなイメージを持っていましたが、今回の経験を通して、ちょっとしたことでもマーケティングを行うためのプロセスが詰まっているのだと実感しました。
フィードバックをしてくれた上司は「自己紹介にこんなにうるさく言われるのイヤだよな(笑)」と言っていましたが、むしろ、誰もが経験する自己紹介をマーケティング思考で考えたらこんなにも見え方が変わるということを知れて、めちゃくちゃ感謝してます!
今回学んだことを活かして、これから精進してまいります!
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