攻め続ける以外に道はない。2030年、頂の景色を見ながら、解散します

攻め続ける以外に道はない。2030年、頂の景色を見ながら、解散します

元々、経営者仲間との議論から、不景気が来ると予測していた2020年。その予測よりもさらに早いタイミングで、新型コロナウイルスがNYダウを史上最大の下げ幅に、日経平均を一時1万7千円割れにしていった。

経営者として、最悪のシナリオを想定するなら、このまま景気の悪化が加速していくことに備えなければいけない。そんな中、2020年3月にMOLTSはおかげさまで5期目に入った。この状況も踏まえ、改めて「5期目に入った今の気持ちは?」と自分に問いかけてみる。

5期目もきっとこれまでと変わらず、少しずつ会社のサイズがデカくなり、自分の役割を変え、新しいことに挑戦し、あたかも成功のように見える裏側で多くの失敗をし、辛いことも待ち受けているだろう。そしてこの予測のつかない市場の動きの中で、今まで経験したことがないことも起きてくると思う。

一方で今、最高に感情が高ぶっている。訪れるであろう困難を誰かの小言くらいに受け止められるレベルで準備することができているから。後は攻め続けるしかない。歳を重ねるごとに、より高みを目指して頑張ろうと思えるし、何も恐れるものなどなく、突っ切る自信がある。

そう思えるのは、メンバーをはじめ、パートナー、クライアント、そして多くのステークホルダーのみなさんの支えがあるおかげなのがひとつ。もうひとつが、創業期から変わらずずっと持ち続けてきた想いがあるから。

その想いを、5期目に入るご挨拶と意気込みとを交えて、紹介します。

MOLTSは会社の仕組みを使った、ひとつのプロジェクトだ

MOLTSは、デジタルマーケティングに精通し、実績のあるプロフェッショナルたちが、全員が独立採算で数字を組み立てている会社だ。そこだけを切り取れば「個人事業主のグループ」のように見えるかもしれない。

MOLTSの独立採算の仕組み

ただ、僕は創業当初から「グループ(ただの集団)じゃなくて、どこよりもすごいチーム(共通の目的に向かって走る組織)」を作りたかった。何故なら、チームで成し遂げる成功体験を積み重ねることが好きだから。その瞬間を切り取った「美味い、酒を飲む。」という理念の下、最高に美味い酒を飲める体験をしたいと思ってMOLTSを立ち上げた。

その濃度をより濃くするために、挑戦するための資金をどこかから調達するのではなく、自分たちでそれを積み上げるプロセスも味わいたくて、基本的に自己資金で成長を続けている。

100年続くような企業を作りたいとか、上場がしたいとか、数百億円の資産を築きたいとか、特定の誰かのために何かをしたいとか、そういった気持ちがあまりない。MOLTSは会社というよりは、法人の仕組みを使った「チームでバカでかい何かを成し遂げる」ための「プロジェクト」。そういう感覚がある。

「もう思い残すことはない」と純粋に思えるほどひた向きに走り、大きな何かをMOLTSのメンバーとともに成し遂げられたら、それでMOLTSという名のプロジェクトは終わり。創業当初からその想いは変わらないし、そのために着実に歩みを進めている。

元々メンバーにはその想いを伝えてはいたものの、プロジェクトの「ミッション」に当たるものを明文化してはいなかった。MOLTSは理念という名の存在意義はあれど、「どこをゴールに設定するのか(ミッション)」については、あえて定義してこなかったのだ。

しかし、だ。強い「個」ばかりを集めていたため、どこかバラバラだったMOLTSも、4期目あたりから少しずつ、自然とチームとしての意識が芽生えたように思う。「みんなが家族」だなんて毛頭、思わないけれども、誰よりも愛する仲間が集まり始めたとは思える。だから、そろそろ頃合いだと思い、5期目に入るにあたりミッションを言語化することにした。

ミッションは「2030年、頂の景色を見ながら、解散。」

「終わるタイミング」を先に決めておくことは、MOLTSを立ち上げた時から決めていたこと。入学した時に既に終わりが決まっている、高校の部活みたいに。

そして、解散する年には、既存の、あるいはどこか新しい市場のトップを獲って、その「頂き」からの眺めを見て解散しようと思う。もちろん、終わること自体が目的ではない。泣いても笑っても、そこで終わりという覚悟を持って本当に「頂き」を取るために、終わりを決める、ということだ。

だから、MOLTSはプロジェクトのような感覚。経営はずっと続くことを前提とするが、プロジェクトは始まれば終わるからだ。人生は一度きり、経営者だけではなく、全員で命をかける勝負は、そう長くは続けられないから。

MOLTSは順調に業績を伸ばしてはいるものの、たしかにまだ、何も成し遂げてはいない。だから、こんな宣言はチープに見えるかもしれない。でも、誰に何と言われようが何も問題はない。

創業時から会社として売上目標や利益目標、採用計画も決めず、価値観が合って一人でも生きていく自信があるメンバーを集め続けてきた。それは、強い個がまとまった時に、一気にプロジェクトが加速することを知っているからだ。2030まであと10年。今はまだ、強い個を集め、より個が強くなっていくフェーズだ。

そのためにも、デジタルマーケティングエージェンシーとして、今はもっと高みを目指す。そして、今年は現状のフェーズを次のステージに押し上げるための大切な1年と位置づけている。MOLTSの寿命を終わらせると決めた15期目まで、5年単位でフェーズを分けているけれど、今期は転換期の重要な1年だ。

こんなことばかり考えているので、心が高鳴って仕方がない。あとは思いっきり攻め続けよう。いや、攻め続けなければならないと思っている。もう10年しかないんだから。

MOLTSが残り10年「振り返り続けられる場所を作ろう」とステートメントページを用意した。ぜひ、見てほしいと思っている。「続ける」という大事な行為のために、大切なことを詰め込んだ。

STATEMENT|MOLTS

5期目から、変えたこと

ミッションを明確化するにあたり、いくつか変えたことがある。

1.ロゴマーク

法人として最初に目に入るロゴマークを一新した。このように、Mの角度を45度傾けている。これは、ビールを一番美味しく飲むためにグラスを傾けるのに適した角度だ。そして、MとOをくっつけることで、30を表現している。

MOで「30年に最高に美味い酒を飲む」を表現し、シンボルマークとして活用する。

MOLTSは、新しいロゴマーク、そしてシンボルマークにミッションを重ねて新たにスタートする。

2.名刺

我々がより個の成長を促進していけるように、名刺の表から会社の名前を外した。「本当は一人でも生きていける奴らが、それでもMOLTSにいる理由」があるから在籍しているのであって、会社名は時に個を弱くする。社名でなく、強い個として対外でやりとりしてほしい。よりMOLTSの組織やカルチャーを表現した形にシフトした。

また、ロゴマークと名刺に関しては、コチラに詳しく掲載している。

3.新会社設立と体制の変更

MOLTSはより強い個を作り続ける、また個が主体となるように、1社あたり10名までという制限を設けている。11名を超えると組織的なマネジメントが発生すると感じていたため、チームとしてのサイズ感としては大きすぎるからだ。そのため、MOLTS自体はホールディングスとして経営や組織構築、投資や採用などをおこない、主力事業に関しては専門性の近いメンバーを集めて子会社化している。

これまでオウンドメディアマーケティングを主力にするKRAFT、デジタルマーケティング全般・広告を行うSTAUTがあったが、人数規模が増え制限に入り、専門性をより高めるために新たにKASCADEを設立。

  • KASCADE:デジタルマーケティング全般
  • STAUT:運用型広告全般
  • KRAFT:オウンドメディアマーケティング

と切り分けた。そして、このタイミングで次のステージに向けて役員陣の変更などもおこなった。詳しくは下記で紹介している。

経営体制変更・新子会社設立のお知らせ

他にもいくつかあるが、それはまた別の機会に。新しい期を迎える度に振り返りをしているが、4期目は今まで以上にMOLTSに向き合い、思い描いていたように、プロジェクトとしてのMOLTSらしくなってきたなと思う。

泣いても笑ってもあと10年しかない。攻め続ける以外に道はない。惰性で生きるな、逃げ道を作るな。危機感を力に変えて、今期も一生懸命、頑張っていきます。

第5期目よ、「よっしゃこい」ってことで。

著者情報

TAISHI TERAKURA

寺倉 大史

Media Consultant / Business Producer

業界歴9年以上。事業開発、オウンドメディア、コンテンツマーケティングを担当。藍染職人、株式会社LIGを経て、メディアコンサルタントへ。

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